「再生二期作」。二期作は小学校の社会で習い、コメづくりを年に2回行うことは知っていたが、「再生」が付く二期作とは…。先週全国紙で大きく扱われ、今週は経済紙・日経に出ていた。それだけ産業構造に大きく影響する取り組みなのだろう。特にコメ価格高騰の昨今では、コメというキーワードだけで注目する世情だ。
再生とは、一度の田植えでその年、二度の収穫をするコメづくりだ。説明されれば、なるほど…と思う。事実、ここ妻有地方の水田でもこの光景はよく見る。収穫の秋。稲刈りが終わった田んぼ、その上を赤とんぼが舞う頃になると刈り取った稲株から新たな稲(ひこばえ)が伸び、年によっては稲穂をつけ再び実入りする。このイネの特性を活用したのが「再生二期作」。春の田植えは一度。だが、収穫は二度できるという超コストパフォーマンスのコメづくりだ。
実はこの再生二期作、先進地は中国という。一度の田植えで二度収獲する、それを専門的に研究し、システム化まできているという。日本はまだ研究が緒についたばかりで、本格研究はこれからだという。このメリットは大きい。高額なコメづくり農業機械が二度使える。結果、生産コストが下がり、利幅が増えることになる。
先週5日の朝日新聞で紹介の再生二期作は、福島県の専業農業者の取り組み。1回目の稲刈りは8月中に行い、新米が8月に流通する。二回目は11月頃という。品種は農研機構が開発の「にじのきらめき」。暑さに強く、食味もコシヒカリ並みという。栽培ポイントは切り株を長めに残すこと。長めの切り株で稲穂の結実が早まるという。さらに研究が進めば、この再生二期作は、いまのコメづくりを革命的に変えるかもしれない。
日進月歩、様々な分野の技術革新は早い。まさに、コメづくり革命か。
2025年7月12日号
「無床化は取り下げ今まで通り県立松代病院を存続を」。「診療所化すると土日や24時間対応ができなくなる。診療所で一刻を争う事態に対応できるのか」。不安の声が相次いだ…
2025年7月5日号
今年も半年が過ぎ、6月30日には茅の輪をくぐる夏越大祓が全国の神社で行われ、ついに7月に突入しました。夏本番とともに国政選挙もスタートし…
2025年7月5日号
大きな節目だったJR東・宮中取水ダムの水利権更新は、「なにごともなく」、7月から新たな許可期間の10年が始まった。なにごともなく、ではないのかどうか、この10年間が検証してくれるだろう。
更新期が迫るなかでの十日町市長選は、相当なるタイミングだった。市長候補2人による公開討論では、現職の実績を新人が「上書き修正」する場面が多く、誰の実績なのかという疑問符が付いたまま、投票日を向かえた。結果は市政史上最多の5選。この市長選からJR東とのこの先10年の「覚書」締結までの間、水利権更新に関わるいくつかの言葉が表出している。
先ずは関口市長から「蓄電所」の言葉が出て、さらに「電気を買わせていただく」。建設から100年近く経過するも、なお現役で発電し続ける発電所は「コストが低い電気」を生み出している。それを「安価」で買う、それが関口市長の言葉。では、買った電気を何に使うのか。今度はJR東・喜㔟社長から「データセンター」という言葉が出た。これらのキーワードをつなぐと、見えてくる構図がある。
低コストで生まれる電気を安価で求める十日町市。それを蓄電所で電気を蓄え、施設冷却が必要なデータセンターに供給、売るという流れが見えてくる。買った電気の事業化である。
これが実現すれば、十日町市はJR東が宮中取水ダムからの水で千手発電所で発電し続ける限り、永劫的に「電気事業による利益」を得ることができる。これが7月から始まった「新たな10年」の成果なのか。
勝手なシナリオは、得てして的外れの場合が多い。だが、これまでトップから出たキーワードをつなぐと見えてくるシナリオの一つだ。「したたか」の言葉は良い意味であるが、日本のトップ企業、JR東という心強いパートナーを十日町市が得ている事実は、大きい。
2025年7月5日号
「再生二期作」。二期作は小学校の社会で習い、コメづくりを年に2回行うことは知っていたが、「再生」が付く二期作とは…。先週全国紙で大きく扱われ、今週は経済紙・日経に出ていた。それだけ産業構造に大きく影響する取り組みなのだろう。特にコメ価格高騰の昨今では、コメというキーワードだけで注目する世情だ。
再生とは、一度の田植えでその年、二度の収穫をするコメづくりだ。説明されれば、なるほど…と思う。事実、ここ妻有地方の水田でもこの光景はよく見る。収穫の秋。稲刈りが終わった田んぼ、その上を赤とんぼが舞う頃になると刈り取った稲株から新たな稲(ひこばえ)が伸び、年によっては稲穂をつけ再び実入りする。このイネの特性を活用したのが「再生二期作」。春の田植えは一度。だが、収穫は二度できるという超コストパフォーマンスのコメづくりだ。
実はこの再生二期作、先進地は中国という。一度の田植えで二度収獲する、それを専門的に研究し、システム化まできているという。日本はまだ研究が緒についたばかりで、本格研究はこれからだという。このメリットは大きい。高額なコメづくり農業機械が二度使える。結果、生産コストが下がり、利幅が増えることになる。
先週5日の朝日新聞で紹介の再生二期作は、福島県の専業農業者の取り組み。1回目の稲刈りは8月中に行い、新米が8月に流通する。二回目は11月頃という。品種は農研機構が開発の「にじのきらめき」。暑さに強く、食味もコシヒカリ並みという。栽培ポイントは切り株を長めに残すこと。長めの切り株で稲穂の結実が早まるという。さらに研究が進めば、この再生二期作は、いまのコメづくりを革命的に変えるかもしれない。
日進月歩、様々な分野の技術革新は早い。まさに、コメづくり革命か。
2025年7月12日号
「無床化は取り下げ今まで通り県立松代病院を存続を」。「診療所化すると土日や24時間対応ができなくなる。診療所で一刻を争う事態に対応できるのか」。不安の声が相次いだ…
2025年7月5日号
今年も半年が過ぎ、6月30日には茅の輪をくぐる夏越大祓が全国の神社で行われ、ついに7月に突入しました。夏本番とともに国政選挙もスタートし…
2025年7月5日号
大きな節目だったJR東・宮中取水ダムの水利権更新は、「なにごともなく」、7月から新たな許可期間の10年が始まった。なにごともなく、ではないのかどうか、この10年間が検証してくれるだろう。
更新期が迫るなかでの十日町市長選は、相当なるタイミングだった。市長候補2人による公開討論では、現職の実績を新人が「上書き修正」する場面が多く、誰の実績なのかという疑問符が付いたまま、投票日を向かえた。結果は市政史上最多の5選。この市長選からJR東とのこの先10年の「覚書」締結までの間、水利権更新に関わるいくつかの言葉が表出している。
先ずは関口市長から「蓄電所」の言葉が出て、さらに「電気を買わせていただく」。建設から100年近く経過するも、なお現役で発電し続ける発電所は「コストが低い電気」を生み出している。それを「安価」で買う、それが関口市長の言葉。では、買った電気を何に使うのか。今度はJR東・喜㔟社長から「データセンター」という言葉が出た。これらのキーワードをつなぐと、見えてくる構図がある。
低コストで生まれる電気を安価で求める十日町市。それを蓄電所で電気を蓄え、施設冷却が必要なデータセンターに供給、売るという流れが見えてくる。買った電気の事業化である。
これが実現すれば、十日町市はJR東が宮中取水ダムからの水で千手発電所で発電し続ける限り、永劫的に「電気事業による利益」を得ることができる。これが7月から始まった「新たな10年」の成果なのか。
勝手なシナリオは、得てして的外れの場合が多い。だが、これまでトップから出たキーワードをつなぐと見えてくるシナリオの一つだ。「したたか」の言葉は良い意味であるが、日本のトップ企業、JR東という心強いパートナーを十日町市が得ている事実は、大きい。
2025年7月5日号