「今年こそ多く帰って来てほしいが…」。サケ遡上期が本格化する前に関係者は願うが、自然環境は厳しそうだ。JR東日本は18日、サケ捕獲調査のためのトラップを宮中取水ダムの大型魚道に今年も2機設置。サケ遡上の最盛期である10月1~31日の期間、毎日朝昼晩3回調査を行う。ただサケ遡上は近年減少。JR東の調査では一昨年は141匹(調査期間9月11日~11月10日の61日間)、昨年は49匹(同10月1~31日の31日間)に留まる。日本海の海水温が高い状況が続く影響などが考えられているが、「1匹でも多く帰って来て」と願う声は多い。
2024年9月21日号
中学部活動の地域移行に伴うクラブ化が今大会の県中学駅伝に影響が出そうだ。来月から地区予選が始まるなか、女子チームを中心に力のある選手をクラブに獲得して大会に出場する動きが出ている模様だ。昨年、男女そろって3年連続4回目の全国出場をめざした十日町南中・瀧澤慶太監督は「強い選手を集めているというクラブチームがあると聞いている。過熱しすぎないといいのだが」と一部クラブチームの動きを疑問視している。
2024年9月21日号
人と人とに流れる時間、時には酒、時には美容、時には手芸クラフト…その繋がりを、時には居酒屋で、時には寿司屋で、時にはイベント、人と人を繋いできた。その時々にいつも思っていた。『いつか自分の店がもちたい、と』。
2年前の正月、親戚同士のいつもの集まりがあった。「旦那のいとこが千葉の自宅でエステサロンと脱毛サロンもしていると聞いて興味を持ちました」。
脱毛サロンがあまりない十日町市で開業したら喜ばれると感じた瞬間、体は動いていた。
「すぐに自分で色々調べ、オンライン授業や実技研修ができるところを探していましたね」。講師を探すと同時に「もう店を開くって決めていたので、店舗も同時に探していました」。店舗を探し始めると、偶然か必然か、元美容室だった物件が見つかった。「いい場所だなって、すぐに決めたんです」。昨年10月から受講を進め、今年7月29日に脱毛サロン『NICORI』を中条にオープン。
十日町市吉田に生まれ小学時はクロスカントリースキーに打ち込んだ。「市内で1位をとるほど頑張っていたんですよ」。20歳の時に「突然、東京に行きたい、と思って上京しました」。都内に引っ越し、飲食業やテレアポなど様々な業種を経験。全て人と関わる仕事だった。十日町市にある『タナカクマキチ。』の姉妹店『タナカクマキチTOKYO.』も、その一つ。「タナカクマキチ。のフジロック出店スタッフ募集をみて応募し、それがきっかけでタナカクマキチTOKYO.で働くようになりました」。
働く中で、多くの地元人とも知り合い仲間が増えていく喜びを感じた。「知らなかった地元の人とも出会えて多くの友だちもできました。仲間で飲める時間が楽しかったですね」。 仲間内で出会いがあり結婚を機に十日町市に帰郷。その後も市内『タナカクマキチ。』で働き、接客業を学んだ。「クマキチさんには東京も含めて10年程お世話になり感謝しています」。
出産後、ハンドメイドに夢中になった。「子どもが生まれた後、可愛い帽子の写真があって、周りには売ってないから自分で作ってみたのが始まりでした」。我が子に作ったはずが、まわりからの要望もありイベントなどで出品。生花を加工したアクセサリーも作り喜ばれた。
「今は、制作は少しお休みしていますが、その時のお店の名前が『NICORI』だったのでそのまま使いました。NICORIは、ニコニコという意味で、お客さんに笑顔になって欲しくて名付けたんです」。
脱毛サロンは、自然素材の砂糖、水、レモン果汁を合わせたペースト
状のものを肌に塗り、はがしていくシュガーリング施術。「抜く時は少し痛い
んですが、安心できる素材で作ってあるのでお肌にも地球にも優しいんです」。肌に優しいと小学生から大人まで幅広く来客がある。
「皆さん、脱毛後は綺麗になった、つるつるになったーって喜んでもらえるのが本当にうれしいですね」今後は、光フェイシャルや光脱毛も取り入れ、男性客なども視野に入れてる。「お客さんが癒された姿を見るのが癒しですね。接客って楽しいです」。
元気盛りの小学生の息子2人がエネルギー源。「自分の店が持ちたいという夢が1つ叶ったので、次は自分の家を持つことが私の、そして子どもたちの夢でもあります」。子どもたちから「ママ頑張れって言ってもらうことが励みになりますね」。
▼バトンタッチします
石沢陽一さん
2024年9月21日号
口腔ケアと病気についてシリーズでお送りしています。前回お話したティートゥリーのアロマオイルやハーブウォーター、たかき医院の在庫がなくなるほど皆さんにご購入いただいております。まだ手にしていないという方は是非いらしてくださいね!
さて、最近の研究で、女性ホルモンと歯周病が大きく関係していることが分かっています。特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。
そのほか、プロゲステロンというホルモンは歯肉の浮腫を誘発して歯磨き時の出血を引き起こしたり、免疫システムの働きを抑制したり、炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
「月経前になると食欲がすごくなる!」という話を聞いたことがありませんか? 実際に食欲だけでなく味覚や味の好みなども、女性ホルモンのバランスの変化などに伴い影響を受けます。月経のある女性なら一度は経験したことではないでしょうか。
思春期は成長のために身体の中を流れるホルモンに変化が生じ、プロゲステロンやエストロゲンといったホルモンが増え続け、歯肉への血流量が増えます。
その結果、新陳代謝が活発になり、プラークなどの刺激物への反応が高くなり、歯ぐきが腫れて破れやすくなるのです。月経のたびに歯ぐきが腫れやすくなるほか、試験勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して悪化することもあります。
「ストレスは万病のもと」とよく言いますが、強いストレスや緊張がかかると、唾液の分泌量はリラックス時に比べて約3割減少するといわれています。
唾液は口の中の細菌を洗い流し、免疫を高め、虫歯菌で溶かされ始めた歯の表面を修復したり、そのものに抗菌作用があるため、分泌量が減るというのは歯周病のリスクを高めます。
コロナ禍はマスクをずっと着用していなければならず、水分摂取が少なくなってドライマウスになりやすく、さらに感染に恐々としてストレスの大きい日々だったといえます。
ストレスが大きいときは、自律神経のうちの交感神経という私たちが活動時に働く神経活動が優位になります。交感神経が優位な状態では、粘り気の強い唾液を多く分泌する顎下腺と舌下線が刺激されます。
唾液の分泌量が減り、口の中がねばねばした状態になることでのどが渇きます。
リラックスしているときは、私たちが安静時に働く副交感神経活動が優位になります。副交感神経が優位な状態では、粘り気の低いサラサラの唾液を多く分泌する耳下腺が刺激されるため、口の中が潤います。
日ごろのストレスを解消する方法として良い音楽を聴く、という方も多いかと思います。
来たる10月4日の18時半から90分、たかき医院の待合ホールでクリスタルボウル演奏の第一人者である牧野持侑さんをお招きして「音による癒し」倍音浴のコンサートを行います。20分の生演奏を聴くことで8時間の睡眠に匹敵するともいわれるクリスタルボウルの演奏をお聞きになりたい方、ぜひ! たかき医院までご連絡ください。(たかき医院・仲栄美子院長)
2024年9月21日号
8月31日号の、長谷川好文さんの原稿を読んで、思わず共感を覚えた。辛うじて『コクル』、『セカチュウー』は想像できたと思った。でもあとは早速PCで検索、フーン? そうなんだ!短縮、省略さっぱりわからん。
言葉はその時代時代に生きている文化だから、時の流れと共に変化するのは当然なのは、頭ではわかっているが…こう何もかも短縮・省略、もう一つアルファベット・カタカナでは伝わらないのでは。いや私のような世代だけか。
そもそも言葉はコミュニケーション(意思疎通)のツール(手段)では?
意思の疎通ができているとは言い難い。
過ぎてきた歴史の中では無かった出来事・無かった文化があふれかえっていて、それを言い表すのに言葉・文字が格段に増え、一字一句、正確に話していては、埒が明かぬのかもしれない。
不確かだが昔、聖書の中の逸話として『バベルの塔』を聞いたことがある。奢り高ぶった人間は、天に届く塔を作り神々に近づこうとした。それを諫めるために、神々は、塔作りをしている人間の言葉をめちゃめちゃにし、話が通じなくした、ということであった。その結果、世界中の言語が、大いに別れ、各国の言語が出来たという。
人間は頭脳を駆使し、より便利に、より快適に、労することなく、手軽に・楽に何かを手にしようとする。こんなことを続けていると、どんな報いを受けるのだろう。昨今の異常気象も、その一つではないのか。
バベルの塔同様、天の諫めに思えて仕方がない。現代とは格段に、時の流れが緩やかだった昔が好きだなと思う。
今年の大河ドラマの平安時代とまではいわないが、明治大正の時代は、人々の行いが穏やかに思える。
乱暴な言葉を使えば、自ずと行動・暮らし方が乱暴になる。戦中戦後のすさんだ時代は、言葉も荒んでいた。言葉の使い方で、暮らしぶりも、品性も変わる。
つい先日〈サクッと〉〈もふもふ〉〈まったり〉を使う人が多くなってきたと紙上にあった。世界がどんどん広がるのだから、表現も広がるということか?時の流れに乗れるとは到底思えない。
唱歌〈椰子の実〉がこよなく好きだ。同じ情感を覚えるのは〈演歌〉の歌詞が胸を打つ。流行語は使えなくても、美しい日本語を大切に、心豊かに暮らしたいと思う。
昔人間の時間は、ゆっくり流れているものね。
2024年9月21日号
中津川第一線工事の最深部である魚野川取水堰は、完成の僅か4年後の昭和2年に右岸の大規模な崩壊で埋没したと記録されています。写真は切明の崩落前のもので、中央奥に埋没した魚野川取水堰が写っており、左の高台は現在の雄川閣付近で、右下に切明沈砂池が見えます。
昨年秋にその形跡でも無いかと和山の山田武雄さんに案内して頂きましたが、現在は大きな砂防ダムが造られ写真と見比べてもよく分かりません。
この取水堰は、水位によって堰の高さが変わるローリングダムで穴藤の初代ダムはこの方式でした。
次はもう少し上流に、その後に造られた堰提があるのでその付近を探してみると、左岸にベルリンのブランデンブルグ門のような石柱が見え、次に來る時は魚野川を渡って調べてみようと思いました。
2024年9月21日号
これほど茶番を見せられると、うんざりを通り越し、いいかげんにせい、などと大声を返したくなる。自民総裁選だ。かつてない候補乱立と話題にされ、囃し立てられている。その候補の言葉に共通して「ない言葉」がある。
政権政党に席を置く自覚はあるのか。バラ色政策を次々に掲げ、あれもします、これもします…。ならば聞きたい。政権政党の自民の中枢にいながら、なぜその政策が実現できなかったのか、その言葉が9人には、全くない。
耳ざわりの良い言葉の羅列を連日TVや新聞で目にする。なぜ、それが実現できなかったのか、その言葉があれば少なくとも信頼感の回復に結び付き、総裁選での太い選択肢になる可能性があり、シナリオにある衆院選への有権者心理への大きなアピールになるだろう。だが、全くない。
ならば言いたい。9人が掲げる政策・公約を、誰が総裁・首相になってもすべて実現する、そう国民に約束してほしい。それが政権政党の総裁選の最低限の責任ではないのか。薄いバラ色政策が、より現実味を帯びた生活者支援の大きな国の政策になる。
連日報道される総裁候補の言動は、生活者に寄り添う姿勢を見せるが、すぐに馬脚を露す軽さが目立つ。さらに見えるのは、新総裁選びは直後に執行するであろう衆院選の集票シンボル選びの様相だ。「選挙の顔」選びだろう。これこそ有権者を見下した取り組みだ。だからこそ、選ばれた新総裁・首相は9人が掲げる政策全てを実現する、この約束の言葉を求めたい。
それにしても頼りない顔ぶれだ。あの激動期にこの国を作り上げた「角大福時代」を知る世代は感じているだろう。政局が混乱すると必ず出る待望論が「角さんのような政治家」。中卒の大蔵大臣が東大卒の官僚の心を鷲づかみにした言葉が、いま求められている。政治家は言葉だ。さて、さて…。
2024年9月21日号
「町の財務状況で一番課題になっているのは病院とニュー・グリーンピア津南」。桑原悠町長が議会答弁で言い切るように、津南町財政の最大課題がこの二つ。特に町立津南病院について「また赤字幅が増えて来ている。ただ財務状況が改善すれば、1千万円、2千万円のプラスになる。ここを何とかすれば(見直しで削減した)目の前の福祉予算など元に戻せる」と桑原町長は3月議会で語っており、病院経営改善が持続可能な町運営に必須であるとした。一方で9月議会では「保育園増築工事後の大規模改修を検討するよう指示している」と初めて建替え時期へ言及し方針を示すが、その場合、早くても5年後以降になる。さらに「介護医療院」創設の検討を明らかにしており、病院維持に向けた姿勢の一端を示す。ただ医師確保を含め、歴代町政の課題でもあった病院運営改善は成せるのか。2期目の桑原町政の手腕が問われている。(関連記事5面)
2024年9月14日号
第15回県高等学校自然科学系クラブ活動報告・研究発表会のポスター発表部門で希少淡水魚研究の「妻有地域に生息するホトケドジョウの特徴」が最優秀賞を受賞した十日町高校生物部。県代表として先月3~5日、岐阜県で行われた第48回全国高等学校総合文化祭(総文)に出場し3位に次ぐ奨励賞を受賞した。
2024年9月14日号
「白紙の状態から何かを創り上げるのが好きなんです」。十日町市中条にある桂公園こどもランドのすぐ前で織物業『フクハラ企画』を営む福原久八郎さん(68)。地域と共にゼロから創り上げた遊び場だ。「家族連れの子どもたちが元気に遊んでいるのを見ると、嬉しくなりますね」。
1970年代、十日町織物業の隆盛期。地元織物会社で働きながら十日町高で学び、そのまま織物業界へ。就業しながら専門学校で染織技術を学んだ。「すでに働いて学んでいたので、学校で学ぶより実践のほうが高度でした」。織物の設計やデザインに携わり、「白紙」からものづくりする楽しさを体感した。
1980年代に入ると織物業界が下降線に。「業界が低迷していくと、従業員や外注先が縮小され、職人さんにも仕事の打ち切りを伝えなければならなくて…」。抱え込んだ心苦しさが膨れあがっていった。「自分で会社を立ち上げれば…なんとかなるかも…」と考え32歳で独立。起業、『フクハラ企画』を立ち上げた。組合には加入せず、「身軽く、フリーで営業活動しました」。
県内外の織物産地の職人とも積極的に交流し、人のつながりの輪を広げた。「それぞれ困っているところを補い合う。染める人が居ない、織る人が居ないってなれば、こっちでするよって。逆もありますね」。いまもパイプ役を担っている。
「きもの産業が衰退しているのに起業なんて無謀だって言われましたけど、これまで関わってきた職人さんや十日町にない技法を持った職人さんと一緒に創り上げていくのは楽しかったですね」。
起業した翌年に結婚。3人の子育てを通じて積極的に地域活動に関わった。「地域のイベントや困りごとなどの相談もよく受けましたね」。国宝出土の笹山遺跡で毎年開催の「じょうもん市」や市民体育祭などに様々なアイデアを出し、地域と共に創り上げていった。「なにか面白い事はできないかなぁーと創り上げるのが好きなんですが、それを喜んでくれる人を見るのが、もっと好きなんです」。
福原さんには大切にしている思いがある。「趣味は自己満足で終わらせたくないと思っています」。近所から皐月(さつき)の植木20鉢余をもらい受けた。初心者ながら育ててみると次々に疑問が。それを解決していくと、次第に専門知識と技術を会得していき、「多様な植物の栽培にハマってしまいました」。「きれいに咲いた花を自分だけで見ているのはもったいない」と、プランターの花以外にも春は菜の花畑、夏は向日葵畑など辺りを四季折々の花で彩る。「綺麗だねって、喜ぶ人を見るのは本当に楽しく、嬉しいですね」。
なにもない白紙状態から、考え、考え、試行を繰り返し、ものを創り上げ、人を喜ばせることが好きな福原さん。市内外の人気スポットになっている『桂公園こどもランド』もその一つ。地域の理解と協力で施設を管理し、「子どもたちが喜ぶものは何か、これを第一に考えました」。来園する子どもたちが笑顔で楽しんでほしいと、週末にはゴーカートやくじ引き。夏季にはウォータースライダープールなど設置。同時に家族で楽しめる様々なイベントを企画、実践している。
福原さんの思いに共感し『お手伝いしたい』と、市内はじめ村上市や上越市などからボランティア協力する人も。「周りからは大変だねって言われますが、困難であるほど、それを乗り越え、創り上げた時は楽しい充実感があります。今後も自己満足に終わらず、周りを楽しませたいですね」。
▼バトンタッチします
村山千奈さん
2024年9月14日号
「今年こそ多く帰って来てほしいが…」。サケ遡上期が本格化する前に関係者は願うが、自然環境は厳しそうだ。JR東日本は18日、サケ捕獲調査のためのトラップを宮中取水ダムの大型魚道に今年も2機設置。サケ遡上の最盛期である10月1~31日の期間、毎日朝昼晩3回調査を行う。ただサケ遡上は近年減少。JR東の調査では一昨年は141匹(調査期間9月11日~11月10日の61日間)、昨年は49匹(同10月1~31日の31日間)に留まる。日本海の海水温が高い状況が続く影響などが考えられているが、「1匹でも多く帰って来て」と願う声は多い。
2024年9月21日号
中学部活動の地域移行に伴うクラブ化が今大会の県中学駅伝に影響が出そうだ。来月から地区予選が始まるなか、女子チームを中心に力のある選手をクラブに獲得して大会に出場する動きが出ている模様だ。昨年、男女そろって3年連続4回目の全国出場をめざした十日町南中・瀧澤慶太監督は「強い選手を集めているというクラブチームがあると聞いている。過熱しすぎないといいのだが」と一部クラブチームの動きを疑問視している。
2024年9月21日号
人と人とに流れる時間、時には酒、時には美容、時には手芸クラフト…その繋がりを、時には居酒屋で、時には寿司屋で、時にはイベント、人と人を繋いできた。その時々にいつも思っていた。『いつか自分の店がもちたい、と』。
2年前の正月、親戚同士のいつもの集まりがあった。「旦那のいとこが千葉の自宅でエステサロンと脱毛サロンもしていると聞いて興味を持ちました」。
脱毛サロンがあまりない十日町市で開業したら喜ばれると感じた瞬間、体は動いていた。
「すぐに自分で色々調べ、オンライン授業や実技研修ができるところを探していましたね」。講師を探すと同時に「もう店を開くって決めていたので、店舗も同時に探していました」。店舗を探し始めると、偶然か必然か、元美容室だった物件が見つかった。「いい場所だなって、すぐに決めたんです」。昨年10月から受講を進め、今年7月29日に脱毛サロン『NICORI』を中条にオープン。
十日町市吉田に生まれ小学時はクロスカントリースキーに打ち込んだ。「市内で1位をとるほど頑張っていたんですよ」。20歳の時に「突然、東京に行きたい、と思って上京しました」。都内に引っ越し、飲食業やテレアポなど様々な業種を経験。全て人と関わる仕事だった。十日町市にある『タナカクマキチ。』の姉妹店『タナカクマキチTOKYO.』も、その一つ。「タナカクマキチ。のフジロック出店スタッフ募集をみて応募し、それがきっかけでタナカクマキチTOKYO.で働くようになりました」。
働く中で、多くの地元人とも知り合い仲間が増えていく喜びを感じた。「知らなかった地元の人とも出会えて多くの友だちもできました。仲間で飲める時間が楽しかったですね」。 仲間内で出会いがあり結婚を機に十日町市に帰郷。その後も市内『タナカクマキチ。』で働き、接客業を学んだ。「クマキチさんには東京も含めて10年程お世話になり感謝しています」。
出産後、ハンドメイドに夢中になった。「子どもが生まれた後、可愛い帽子の写真があって、周りには売ってないから自分で作ってみたのが始まりでした」。我が子に作ったはずが、まわりからの要望もありイベントなどで出品。生花を加工したアクセサリーも作り喜ばれた。
「今は、制作は少しお休みしていますが、その時のお店の名前が『NICORI』だったのでそのまま使いました。NICORIは、ニコニコという意味で、お客さんに笑顔になって欲しくて名付けたんです」。
脱毛サロンは、自然素材の砂糖、水、レモン果汁を合わせたペースト
状のものを肌に塗り、はがしていくシュガーリング施術。「抜く時は少し痛い
んですが、安心できる素材で作ってあるのでお肌にも地球にも優しいんです」。肌に優しいと小学生から大人まで幅広く来客がある。
「皆さん、脱毛後は綺麗になった、つるつるになったーって喜んでもらえるのが本当にうれしいですね」今後は、光フェイシャルや光脱毛も取り入れ、男性客なども視野に入れてる。「お客さんが癒された姿を見るのが癒しですね。接客って楽しいです」。
元気盛りの小学生の息子2人がエネルギー源。「自分の店が持ちたいという夢が1つ叶ったので、次は自分の家を持つことが私の、そして子どもたちの夢でもあります」。子どもたちから「ママ頑張れって言ってもらうことが励みになりますね」。
▼バトンタッチします
石沢陽一さん
2024年9月21日号
口腔ケアと病気についてシリーズでお送りしています。前回お話したティートゥリーのアロマオイルやハーブウォーター、たかき医院の在庫がなくなるほど皆さんにご購入いただいております。まだ手にしていないという方は是非いらしてくださいね!
さて、最近の研究で、女性ホルモンと歯周病が大きく関係していることが分かっています。特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。
そのほか、プロゲステロンというホルモンは歯肉の浮腫を誘発して歯磨き時の出血を引き起こしたり、免疫システムの働きを抑制したり、炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
「月経前になると食欲がすごくなる!」という話を聞いたことがありませんか? 実際に食欲だけでなく味覚や味の好みなども、女性ホルモンのバランスの変化などに伴い影響を受けます。月経のある女性なら一度は経験したことではないでしょうか。
思春期は成長のために身体の中を流れるホルモンに変化が生じ、プロゲステロンやエストロゲンといったホルモンが増え続け、歯肉への血流量が増えます。
その結果、新陳代謝が活発になり、プラークなどの刺激物への反応が高くなり、歯ぐきが腫れて破れやすくなるのです。月経のたびに歯ぐきが腫れやすくなるほか、試験勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して悪化することもあります。
「ストレスは万病のもと」とよく言いますが、強いストレスや緊張がかかると、唾液の分泌量はリラックス時に比べて約3割減少するといわれています。
唾液は口の中の細菌を洗い流し、免疫を高め、虫歯菌で溶かされ始めた歯の表面を修復したり、そのものに抗菌作用があるため、分泌量が減るというのは歯周病のリスクを高めます。
コロナ禍はマスクをずっと着用していなければならず、水分摂取が少なくなってドライマウスになりやすく、さらに感染に恐々としてストレスの大きい日々だったといえます。
ストレスが大きいときは、自律神経のうちの交感神経という私たちが活動時に働く神経活動が優位になります。交感神経が優位な状態では、粘り気の強い唾液を多く分泌する顎下腺と舌下線が刺激されます。
唾液の分泌量が減り、口の中がねばねばした状態になることでのどが渇きます。
リラックスしているときは、私たちが安静時に働く副交感神経活動が優位になります。副交感神経が優位な状態では、粘り気の低いサラサラの唾液を多く分泌する耳下腺が刺激されるため、口の中が潤います。
日ごろのストレスを解消する方法として良い音楽を聴く、という方も多いかと思います。
来たる10月4日の18時半から90分、たかき医院の待合ホールでクリスタルボウル演奏の第一人者である牧野持侑さんをお招きして「音による癒し」倍音浴のコンサートを行います。20分の生演奏を聴くことで8時間の睡眠に匹敵するともいわれるクリスタルボウルの演奏をお聞きになりたい方、ぜひ! たかき医院までご連絡ください。(たかき医院・仲栄美子院長)
2024年9月21日号
8月31日号の、長谷川好文さんの原稿を読んで、思わず共感を覚えた。辛うじて『コクル』、『セカチュウー』は想像できたと思った。でもあとは早速PCで検索、フーン? そうなんだ!短縮、省略さっぱりわからん。
言葉はその時代時代に生きている文化だから、時の流れと共に変化するのは当然なのは、頭ではわかっているが…こう何もかも短縮・省略、もう一つアルファベット・カタカナでは伝わらないのでは。いや私のような世代だけか。
そもそも言葉はコミュニケーション(意思疎通)のツール(手段)では?
意思の疎通ができているとは言い難い。
過ぎてきた歴史の中では無かった出来事・無かった文化があふれかえっていて、それを言い表すのに言葉・文字が格段に増え、一字一句、正確に話していては、埒が明かぬのかもしれない。
不確かだが昔、聖書の中の逸話として『バベルの塔』を聞いたことがある。奢り高ぶった人間は、天に届く塔を作り神々に近づこうとした。それを諫めるために、神々は、塔作りをしている人間の言葉をめちゃめちゃにし、話が通じなくした、ということであった。その結果、世界中の言語が、大いに別れ、各国の言語が出来たという。
人間は頭脳を駆使し、より便利に、より快適に、労することなく、手軽に・楽に何かを手にしようとする。こんなことを続けていると、どんな報いを受けるのだろう。昨今の異常気象も、その一つではないのか。
バベルの塔同様、天の諫めに思えて仕方がない。現代とは格段に、時の流れが緩やかだった昔が好きだなと思う。
今年の大河ドラマの平安時代とまではいわないが、明治大正の時代は、人々の行いが穏やかに思える。
乱暴な言葉を使えば、自ずと行動・暮らし方が乱暴になる。戦中戦後のすさんだ時代は、言葉も荒んでいた。言葉の使い方で、暮らしぶりも、品性も変わる。
つい先日〈サクッと〉〈もふもふ〉〈まったり〉を使う人が多くなってきたと紙上にあった。世界がどんどん広がるのだから、表現も広がるということか?時の流れに乗れるとは到底思えない。
唱歌〈椰子の実〉がこよなく好きだ。同じ情感を覚えるのは〈演歌〉の歌詞が胸を打つ。流行語は使えなくても、美しい日本語を大切に、心豊かに暮らしたいと思う。
昔人間の時間は、ゆっくり流れているものね。
2024年9月21日号
中津川第一線工事の最深部である魚野川取水堰は、完成の僅か4年後の昭和2年に右岸の大規模な崩壊で埋没したと記録されています。写真は切明の崩落前のもので、中央奥に埋没した魚野川取水堰が写っており、左の高台は現在の雄川閣付近で、右下に切明沈砂池が見えます。
昨年秋にその形跡でも無いかと和山の山田武雄さんに案内して頂きましたが、現在は大きな砂防ダムが造られ写真と見比べてもよく分かりません。
この取水堰は、水位によって堰の高さが変わるローリングダムで穴藤の初代ダムはこの方式でした。
次はもう少し上流に、その後に造られた堰提があるのでその付近を探してみると、左岸にベルリンのブランデンブルグ門のような石柱が見え、次に來る時は魚野川を渡って調べてみようと思いました。
2024年9月21日号
これほど茶番を見せられると、うんざりを通り越し、いいかげんにせい、などと大声を返したくなる。自民総裁選だ。かつてない候補乱立と話題にされ、囃し立てられている。その候補の言葉に共通して「ない言葉」がある。
政権政党に席を置く自覚はあるのか。バラ色政策を次々に掲げ、あれもします、これもします…。ならば聞きたい。政権政党の自民の中枢にいながら、なぜその政策が実現できなかったのか、その言葉が9人には、全くない。
耳ざわりの良い言葉の羅列を連日TVや新聞で目にする。なぜ、それが実現できなかったのか、その言葉があれば少なくとも信頼感の回復に結び付き、総裁選での太い選択肢になる可能性があり、シナリオにある衆院選への有権者心理への大きなアピールになるだろう。だが、全くない。
ならば言いたい。9人が掲げる政策・公約を、誰が総裁・首相になってもすべて実現する、そう国民に約束してほしい。それが政権政党の総裁選の最低限の責任ではないのか。薄いバラ色政策が、より現実味を帯びた生活者支援の大きな国の政策になる。
連日報道される総裁候補の言動は、生活者に寄り添う姿勢を見せるが、すぐに馬脚を露す軽さが目立つ。さらに見えるのは、新総裁選びは直後に執行するであろう衆院選の集票シンボル選びの様相だ。「選挙の顔」選びだろう。これこそ有権者を見下した取り組みだ。だからこそ、選ばれた新総裁・首相は9人が掲げる政策全てを実現する、この約束の言葉を求めたい。
それにしても頼りない顔ぶれだ。あの激動期にこの国を作り上げた「角大福時代」を知る世代は感じているだろう。政局が混乱すると必ず出る待望論が「角さんのような政治家」。中卒の大蔵大臣が東大卒の官僚の心を鷲づかみにした言葉が、いま求められている。政治家は言葉だ。さて、さて…。
2024年9月21日号
「町の財務状況で一番課題になっているのは病院とニュー・グリーンピア津南」。桑原悠町長が議会答弁で言い切るように、津南町財政の最大課題がこの二つ。特に町立津南病院について「また赤字幅が増えて来ている。ただ財務状況が改善すれば、1千万円、2千万円のプラスになる。ここを何とかすれば(見直しで削減した)目の前の福祉予算など元に戻せる」と桑原町長は3月議会で語っており、病院経営改善が持続可能な町運営に必須であるとした。一方で9月議会では「保育園増築工事後の大規模改修を検討するよう指示している」と初めて建替え時期へ言及し方針を示すが、その場合、早くても5年後以降になる。さらに「介護医療院」創設の検討を明らかにしており、病院維持に向けた姿勢の一端を示す。ただ医師確保を含め、歴代町政の課題でもあった病院運営改善は成せるのか。2期目の桑原町政の手腕が問われている。(関連記事5面)
2024年9月14日号
第15回県高等学校自然科学系クラブ活動報告・研究発表会のポスター発表部門で希少淡水魚研究の「妻有地域に生息するホトケドジョウの特徴」が最優秀賞を受賞した十日町高校生物部。県代表として先月3~5日、岐阜県で行われた第48回全国高等学校総合文化祭(総文)に出場し3位に次ぐ奨励賞を受賞した。
2024年9月14日号
「白紙の状態から何かを創り上げるのが好きなんです」。十日町市中条にある桂公園こどもランドのすぐ前で織物業『フクハラ企画』を営む福原久八郎さん(68)。地域と共にゼロから創り上げた遊び場だ。「家族連れの子どもたちが元気に遊んでいるのを見ると、嬉しくなりますね」。
1970年代、十日町織物業の隆盛期。地元織物会社で働きながら十日町高で学び、そのまま織物業界へ。就業しながら専門学校で染織技術を学んだ。「すでに働いて学んでいたので、学校で学ぶより実践のほうが高度でした」。織物の設計やデザインに携わり、「白紙」からものづくりする楽しさを体感した。
1980年代に入ると織物業界が下降線に。「業界が低迷していくと、従業員や外注先が縮小され、職人さんにも仕事の打ち切りを伝えなければならなくて…」。抱え込んだ心苦しさが膨れあがっていった。「自分で会社を立ち上げれば…なんとかなるかも…」と考え32歳で独立。起業、『フクハラ企画』を立ち上げた。組合には加入せず、「身軽く、フリーで営業活動しました」。
県内外の織物産地の職人とも積極的に交流し、人のつながりの輪を広げた。「それぞれ困っているところを補い合う。染める人が居ない、織る人が居ないってなれば、こっちでするよって。逆もありますね」。いまもパイプ役を担っている。
「きもの産業が衰退しているのに起業なんて無謀だって言われましたけど、これまで関わってきた職人さんや十日町にない技法を持った職人さんと一緒に創り上げていくのは楽しかったですね」。
起業した翌年に結婚。3人の子育てを通じて積極的に地域活動に関わった。「地域のイベントや困りごとなどの相談もよく受けましたね」。国宝出土の笹山遺跡で毎年開催の「じょうもん市」や市民体育祭などに様々なアイデアを出し、地域と共に創り上げていった。「なにか面白い事はできないかなぁーと創り上げるのが好きなんですが、それを喜んでくれる人を見るのが、もっと好きなんです」。
福原さんには大切にしている思いがある。「趣味は自己満足で終わらせたくないと思っています」。近所から皐月(さつき)の植木20鉢余をもらい受けた。初心者ながら育ててみると次々に疑問が。それを解決していくと、次第に専門知識と技術を会得していき、「多様な植物の栽培にハマってしまいました」。「きれいに咲いた花を自分だけで見ているのはもったいない」と、プランターの花以外にも春は菜の花畑、夏は向日葵畑など辺りを四季折々の花で彩る。「綺麗だねって、喜ぶ人を見るのは本当に楽しく、嬉しいですね」。
なにもない白紙状態から、考え、考え、試行を繰り返し、ものを創り上げ、人を喜ばせることが好きな福原さん。市内外の人気スポットになっている『桂公園こどもランド』もその一つ。地域の理解と協力で施設を管理し、「子どもたちが喜ぶものは何か、これを第一に考えました」。来園する子どもたちが笑顔で楽しんでほしいと、週末にはゴーカートやくじ引き。夏季にはウォータースライダープールなど設置。同時に家族で楽しめる様々なイベントを企画、実践している。
福原さんの思いに共感し『お手伝いしたい』と、市内はじめ村上市や上越市などからボランティア協力する人も。「周りからは大変だねって言われますが、困難であるほど、それを乗り越え、創り上げた時は楽しい充実感があります。今後も自己満足に終わらず、周りを楽しませたいですね」。
▼バトンタッチします
村山千奈さん
2024年9月14日号