人口減少が止まらない。これはもはや生き物的な要因ともいえるのでは。最たるは未婚率の上昇。換言すれば出生数の激減。十日町市の年間出生数は2百人を割り、津南町に至っては20人前後。栄村はひと桁だ。この状況をみても人口減少は必然であり、社会的な要因より、もっと根源性を感じる。
来年2025年、5年に一度の国勢調査がある。その結果は驚きの数値が出るだろう。5年前、2020年データでは十日町市・津南町・栄村の未婚率、男女で大きな開きがあるが、30代男性で4割を超え、40代も4割前後の数値で、単純に男女平均は出せないが、未婚率は30代で3割を超えているだろう。
「結婚だけが人生ではない」。この言葉は、未婚率上昇を分析するどんな説明より、説得があり、返す言葉を失う最強の言葉だ。確かに、その通りだ。我が人生を歩む、それを誰も咎めることはできない。その人生観こそ、本道であろう。
だが、現実に目を向けざるをえない。市町村別の行政運営を前提にしている以上、自治体の人口推移はその行政運営の根幹を成す。全国の自治体が大合唱する「移住・定住の促進」になるが、それは所詮、限られた人の数の異動でしかないのが現実。同じ状況にあるのが「ふるさと納税」。その自治体に入るべき税金が、この制度により他の自治体の財源になっている。移住・定住も同じ側面を持っている。
未婚率の上昇を嘆いたところで、当事者意識が高揚しない限り、婚姻率の上昇は期待できないし、これを政策的に進めるには、人権問題が大きく影響してくる。だが、「手を拱いていられない」現実が、市町村にはある。
さて、どうするか。首都圏ではマッチングアプリでの出会い、結婚の割合が急上昇している。いやはや、いよいよAI支配の社会到来か。
2024年11月30日号
少子化が進み、地域の小中学校や県立高校再編が避けられない状況が指摘されるなか、津南町教育委員会は津南・芦ヶ崎・上郷の3小学校統合を「3年後の令和9年(2027)4月、遅くとも入学者激減前の5年後の令和11年(2029)4月」の方針を今夏8月に初めて示している。学校設置者の桑原悠町長と島田敏夫教育長は、統合対象校区で2回目の住民懇談会を開催。上郷小校区は先月29日(参加18人)、芦ヶ崎小校区は同31日(同27人)に実施。第1回と同じく桑原町長と島田教育長が質問に答える形で行い、さらに保育園や小学校保護者や地域住民が車座になり語るグループワーク。住民意見は「子どもが少なくなり統合はやむを得ない」が大勢を占める。一方で「統合先の津南小学校も新しい学校になるという意識を持ってほしい」と、津南小を合わせた『3小学校統合で新たな小学校』を創る意識醸成を求める強い声が上がっており、町がどう対応するか注目される。
2024年11月23日号
全国2位に輝いた。全国の理容・美容に取り組む専門学生の祭典・第16回全国理容美容学生技術大会(理美容甲子園)は31日、大阪市で開催。この中の「美容部門まつ毛エクステンション競技」で、準優勝に当たる銀賞を新潟理容美容専門学校2年・飯塚紗羽さん(19、十日町高卒)が獲得。「理美容甲子園出場を決めたのは3月。9ヵ月間の練習で2位になり、ほっとしたのと解放された感じがあるぐらいで、まだ実感がわきません」と微笑む。理美容甲子園準優勝の次は、来年3月の美容師免許の国家試験合格をめざし、技術アップに励んでいる。
2024年11月23日号
静かな佇(たたず)まい、だが秘める思いは熱い。マイクを握ると心のスイッチが入り、思いの丈が熱唱になる。「いやぁー、小っちゃい頃から口下手で」。ふたりの姉に抑えられていた。「7つ上と5つ上の姉ふたりです。いたずらすると『なおゆきー』って叱られていたので、だんだん無口になっていきましたね」。
松代中時代、野球部と駅伝部を兼任、自分と向き合い、自分を鍛えた。「でも、高校では帰宅部で、バイクを乗り回して、よくドライブして楽しんでいました」。卒業後の進路に悩んだ。「親元から一度は離れてみたくて、神奈川県内で就職を決め、上京しました」。
社員寮がある電気工事会社へ就職。「朝早く5時に出て、帰りは夜10時。体力的にも精神的にもしんどかったですね」。休日はひたすら寝て休むだけ。子ども時代怖かった次姉が良き相談相手に。「姉が都内に住んでいたので、遊びに行っていました」。姉弟の絆は固い。
淡々と時間が過ぎる毎日に疑問を抱く。1年半頑張ったが退職。都内の古本屋でアルバイト生活。その時だった。「バイト先の先輩から、バンド組むから一緒にやらない? って声を掛けてもらったんです」。バイト仲間とよく行ったカラオケ店。結成バンドでは声の良さをかわれ、ボーカル担当に。「男に魂って書いて、メンソールという屋号でした」。
都内のスタジオを借り、週1回の練習。「楽曲はギター担当の方の自作です。先輩はグリーン・デイが好きなので、そのような曲調ですね」。3ヵ月に一度ライブハウスで演奏。「観客は皆知り合いばかりでしたが、人前で歌うのは最高に気持ち良いです。口下手で人前で話すのは苦手ですが、歌だと気持ちを乗せ歌えるんです」。
4年余り活動し、それぞれ思い思いの進路があり解散。電気店で2年余り勤務したが、「やりたいことも無いし、帰ろうかなぁ思い、地元に戻りました」。26歳の時。そんな時、またまた声が掛かった。「松代の地元バンドづくりに誘われたんです」。同級生4人バンド『CANBALL8』を結成。ボーカルを担当。松代観音祭、松代町商工会関係イベントなどで演奏。「やっぱりライブで歌うのは、本当に気持ちがいいですね」。
職探しでも出会いが。「人と関わる仕事が良いなと思って」、松之山の介護施設・介護助手で働き始める。「全く初めての仕事で、覚えるまで大変でしたが先輩方に優しく指導していただきました」。勤めて3年目で介護福祉士の資格を取得。さらに声が掛かった。30歳で地元介護施設に転職。「来ないか? って声掛けを頂き、地元貢献できると思い転職しました。介護職は大変ですが、おじいちゃん、おばあちゃんの話を聞くのは楽しいですね」。
円(まどか)さんとは友だちの紹介で出会った。29歳で結婚。小学4、3年と4歳、3人娘に囲まれる。「パパ、パパって呼んでくれるのが嬉しいし、可愛くて仕方ないですね。でも歌の練習をしていると、うるさーいって言われるので、車を走らせながら発声練習していますよ」。
声量と声質を保つには日々の発声が大切。その練習方法も自分で編み出している。
最近、自作の曲、詞にも挑戦。「家族への想いです。妻や子へ思いを込め、作っています」。
ベイビー ありがとう
ありったけの愛をくれて ベイビー 感謝してる
私のすべてなんだ
最近の作詞の一節だ。
「楽しいことは何歳になっても共有できるので、仲間と音楽に関わり続けたいですね。各地のバンドとも仲間の輪を広げ、地域を盛り上げたいです。一緒にやりませんか?」。
▼バトンタッチします
深井裕司さん
2024年11月23日号
最近、「あげまん」の会に参加してきました。今から30年以上前の同名映画から知られてきた言葉ではありますが、一般的にあげまんとは、「一緒にいる男性の金運、勝負運、仕事運、昇格など全般的な運気を上げる女性」のことを意味します。でも、今回はあげまんはあげまんでも、一緒にいる「女性」の運気を上げる女性でした。
今回のあげまんは私の大学の先輩で、同じ産婦人科の女医。会に参加している女性たちは50~60歳で、私を「いらっしゃい! この会は開運の会なんですよ」とキラキラした笑顔で迎えてくれました。
女性が50歳を超えるというと、閉経して女性ホルモンの分泌が下がり、急に老けて見えたり元気が無くなったりする年齢なのに、とにかくはつらつとしていて若い!でも、話を聞いていると、子どものことで悩んでいる、行政に対しての不満を語る、など赤裸々な話の内容は年齢相応でした。
では、一体あげまん先輩は彼女たちの開運のために何をしたのか? それは、「医療的なデリケートゾーンケアの提供」です。
女性は閉経を迎えてすぐは、更年期障害(ほてり、発汗など)、精神不安定(うつ)、女性特有のがん(子宮体がん、卵巣がん、乳がん)、生活習慣病(動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病)、性交障害(性交時痛、性交後出血)、歯周病などが出てきます。閉経から10年もすると、骨粗鬆症、尿漏れ、萎縮性膣炎、認知症などが出てきます。 これらの症状の中でもがんや生活習慣病の対策が戦後日本では活発に行われ、日本は長寿を獲得しました。そして今ようやく、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」を目指し、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアが注目されてきているのです。
会の女性たちも、あげまん産婦人科医のドアを叩いた理由は、性交痛、下着が当たるとヒリヒリする、社交ダンス中に尿漏れしてしまう、などだったそうです。皆さん全員が口にしていたのは、「命に関わらないことだから我慢すればいいのかなと思っていた」との言葉。そうなんです!でも生活の質を上げることは、自分に自信や余裕ができ、気持ちが上向いて運気も上向いてくることを知って欲しいなと思います。
さて、あげまん産婦人科医が提供した医療は「モナリザタッチ」という膣レーザー治療です。
「え!? 大事なところにレーザー??」と思う方も多いかと思います。
それってどんな治療法?痛いんじゃないの?と思われる方は是非次回をお楽しみに。実はモナリザタッチ導入を12月に控えています! 12月にならなくても、たかき医院ではいつでもデリケートゾーンケアのご相談に乗っています。いつでもお気軽にお声掛けくださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)
2024年11月23日号
9月の入院から検査が続き、心臓も大きな問題を抱えているようで、ふたつの手術をこなさなければならなくなった。全国の老人達と同じように私も満身創痍の後期高齢者と認められた。
私の心臓は無症侯性と言うことで、痛みを感じないまま何年も過ごして来た訳です。病院に入って何回も採血だ、CTだ、MRIだ、エコーだ、造影剤CTだと検査漬けの日々が続きます。
健康保険制度は病気を見つけて病名を冠して、検査をしないと保険が下りないという。病院としては患者の病気を治すために検査し国から費用を頂き、病院の財源にし、経営が維持されるということのようです。
話は逸れますが、病院にすれば病気を特定できない高齢者の老衰患者に検査は無用で、必要もないということになるのでしょう? ベッドの稼働率からしても効率は悪いことになります。
回復する患者が大事なお客さんで保険の適用が出来ない患者は、以前は3ヵ月を越えると退院させられることがありました。今は分かりませんが、私の父もそんなことを言われたせいか、ちゃんと3ヵ月目に亡くなりました。私は後期高齢者として手術が出来る分、病院にとっては良い患者と言うことになるのです。そこのところは良かったのでしょう。変な話ですが。
「右頸部内頸動脈高度狭窄症」という病名を頂いて立派な病人ということになりました。脳梗塞という病気は頸動脈が細くなり血流が滞って血管に血栓が生じ、それが剥がれ脳に飛ぶことによって起こる症状と説明を受けました。
専門的な説明でよく理解できず、多分で申し訳ないが、血管を詰まらせ起こる病状で老化による症状と似ているように感じます。色々と検査をしていくうちに、心臓にも狭窄箇所が見つかって続けての手術ということになりました。
先週、脳梗塞の手術をしたのですが、心臓に影響もなく無事にそれは終えました。次に2試合目の心臓が待っています。もう、まな板の鯉で、どうにでもなれと腹を括るより致し方がありません。
先日、手術の検査に行く時のことですが、この頃どうも車の運転が下手になって、高速道や夜の運転に支障をきたしていて、殊に八箇峠トンネルが苦手で避けていましたが、脳梗塞手術後の運転になんの違和感もなく制限速度いっぱいまで速度を上げて呑気に走っていました。
もしかして手術で、何らかの作用が起き、バランスを司る脳の個所に良い影響を与えたのではないだろうかとひとり感じているのです。
もしそうだとすれば、病気を悪く捉えて過敏に反応するのもいけないようにも思いますが、ただそのあと私のお小水の回数が増えたこともあり、それも手術の影響かしら? と思っても関連性は分かりません。例え有ったとしても、お医者は認めないだろうし、そう簡単なことでは無いのでしょう。
入院して、たった10日間でもベットに臥せって、トイレに動くだけになると、まず脚膝腰に影響が出ます。朝昼晩の食事を待つだけの暮らしは、身体に良いわけはありません。退院出来て冬の準備にかかろうとすると、思うように身体は動いてくれません。でも少しずつでも冬の準備にかからないと、心の病気になりそうです。病気は次から次へと連鎖を生み、なかなか面倒です。
ところで、妻有新聞がこの地方の病院の栄養士を取材し、病院食の特集でもしてもらえないだろうか。老人が調子を崩し入院して食べる食事は、どんなものか教えて欲しい人は多いようです。
(11月16日和山にて)
2024年11月23日号
地球温暖化と言われて久しい。長く続く暑さは勘弁してほしいし、穏やかな春の日やさわやかな秋の日が少なくなるのは寂しい。
気温に敏感なのは昆虫の方が上。今まで見なれなかった南方種の蝶を目にする機会が増えた。
ツマグロヒョウモン(写真左)は近畿以西に分布していたのだが、関東から東北南部まで広がってきている。津南町では10年ほど前から、栄村や野沢温泉村では2年くらい前から花に止まる姿を見かけるようになった。メスの前翅の先半分が紫黒色なのが特徴である。
クロコノマチョウ(写真右)は、静岡県以西の沿岸地域に分布するが、生息域は関東北部まで広がっている。津南町では今秋に2個体確認した。コナラの樹液を吸う姿は枯れ葉と見まがうほど目立たぬ色合い。成虫越冬するのだそうだが南国由来の蝶に雪国の冬は過酷であろう。
南方の蝶が見られるようになったのは嬉しいが、今まで飛び廻っ
ていた北方の蝶が見られなくなったら悲しい。
2024年11月23日号
「生業は市議です」。来春の改選後、こう言い切る十日町市議会議員は誕生するのか。市民代表の市議5人を削減しての改選だ。今の24人が19人になる市議会。その報酬も今より上がる見込み。月額30万円の議員報酬。年報酬は450万円を上回る。来年5月30日の任期満了までに報酬は引き上げられ、その年報酬は5百万円を超える見込みだ。数字が続いたが当然、議員活動は365日、24時間、その重責を担っている前提での数字だ。地域の所得状況からみても、生業(なりわい)となる「市議業」ではないか。
現定数24人。これまでに今期限りでの退任を公表している現職はひとりもいない。改選定数は19、現職全員が再出馬すれば5人が議席を失う。「我が身を削る思い」なのか、「有権者に淘汰される身」なのか。
改選まで5ヵ月余り。新人にとっては起意を固めるぎりぎりのリミットだろう。2025年元日を期してスタートする新人もいるだろう。最近の傾向は短期決戦の選挙戦が多い。だがそれは1人を選ぶ選挙、つまり知事選や市町村長選では有効な戦術だ。だが一番身近な市議選は、この地域事情が絡み合い、なかなかややこしい前哨戦が求められるのも事実。そうなると経験値を積む現職が有利になる。
だが、先の衆院選、先週の兵庫県知事選などでは世論の動きが、見えない動きに押され、予期せぬ結果を招く状況が続いている。来春の十日町市長選、市議選でも、その影響を受けるだろう。
ならば、「私の生業は市議」が誕生しても良いのでは。失業中で職を探しているあなた、今の職場に疑問を抱くあなた、全く違う職業への転職を考えているあなた、政治に直接関わりたいあなた、自分の意見を公の場で堂々と主張したいあなた、十日町市をぐいぐい引っ張っていこうと思うあなた。
「市議業のすすめ」、である。
2024年11月23日号
「第9回展、新しい境地に入って来たと感じている。ぜひ10回展をめざしたい。いかがですか」。第9回大地の芸術祭(7月13日~11月10日の89日間)の最終日夜の閉会式。まつだい農舞台の特設ステージに立った実行委員長・関口芳史・十日町市長(65)は、参集の作家やスタッフ、ボランティアら3百人余に投げかけると、大きな拍手が湧いた。続けて「さらにグレードアップし越後妻有を発信し続けたい。それで我々の地域も元気になる」と節目の第10回に向けて一歩踏み出す姿勢を見せる。一方、副実行委員長の桑原悠・津南町長(38)は、2年前の前回は新型コロナ禍開催だが「今回は芸術祭の通年化を視野に入れたもの。芸術作品は地域の皆さんと協働することで地域が活気づくきっかけになる。地域発の世界に誇れるアートの地、芸術祭の繋がりが産業に繋がり増していくことをめざす」と産業振興に結びつける姿勢を強調する。アートによる地域活性化をねらいに始まった大地の芸術祭集大成になる「第10回展」に向かい、早くも動き出している。
2024年11月16日号
人口減少が止まらない。これはもはや生き物的な要因ともいえるのでは。最たるは未婚率の上昇。換言すれば出生数の激減。十日町市の年間出生数は2百人を割り、津南町に至っては20人前後。栄村はひと桁だ。この状況をみても人口減少は必然であり、社会的な要因より、もっと根源性を感じる。
来年2025年、5年に一度の国勢調査がある。その結果は驚きの数値が出るだろう。5年前、2020年データでは十日町市・津南町・栄村の未婚率、男女で大きな開きがあるが、30代男性で4割を超え、40代も4割前後の数値で、単純に男女平均は出せないが、未婚率は30代で3割を超えているだろう。
「結婚だけが人生ではない」。この言葉は、未婚率上昇を分析するどんな説明より、説得があり、返す言葉を失う最強の言葉だ。確かに、その通りだ。我が人生を歩む、それを誰も咎めることはできない。その人生観こそ、本道であろう。
だが、現実に目を向けざるをえない。市町村別の行政運営を前提にしている以上、自治体の人口推移はその行政運営の根幹を成す。全国の自治体が大合唱する「移住・定住の促進」になるが、それは所詮、限られた人の数の異動でしかないのが現実。同じ状況にあるのが「ふるさと納税」。その自治体に入るべき税金が、この制度により他の自治体の財源になっている。移住・定住も同じ側面を持っている。
未婚率の上昇を嘆いたところで、当事者意識が高揚しない限り、婚姻率の上昇は期待できないし、これを政策的に進めるには、人権問題が大きく影響してくる。だが、「手を拱いていられない」現実が、市町村にはある。
さて、どうするか。首都圏ではマッチングアプリでの出会い、結婚の割合が急上昇している。いやはや、いよいよAI支配の社会到来か。
2024年11月30日号
少子化が進み、地域の小中学校や県立高校再編が避けられない状況が指摘されるなか、津南町教育委員会は津南・芦ヶ崎・上郷の3小学校統合を「3年後の令和9年(2027)4月、遅くとも入学者激減前の5年後の令和11年(2029)4月」の方針を今夏8月に初めて示している。学校設置者の桑原悠町長と島田敏夫教育長は、統合対象校区で2回目の住民懇談会を開催。上郷小校区は先月29日(参加18人)、芦ヶ崎小校区は同31日(同27人)に実施。第1回と同じく桑原町長と島田教育長が質問に答える形で行い、さらに保育園や小学校保護者や地域住民が車座になり語るグループワーク。住民意見は「子どもが少なくなり統合はやむを得ない」が大勢を占める。一方で「統合先の津南小学校も新しい学校になるという意識を持ってほしい」と、津南小を合わせた『3小学校統合で新たな小学校』を創る意識醸成を求める強い声が上がっており、町がどう対応するか注目される。
2024年11月23日号
全国2位に輝いた。全国の理容・美容に取り組む専門学生の祭典・第16回全国理容美容学生技術大会(理美容甲子園)は31日、大阪市で開催。この中の「美容部門まつ毛エクステンション競技」で、準優勝に当たる銀賞を新潟理容美容専門学校2年・飯塚紗羽さん(19、十日町高卒)が獲得。「理美容甲子園出場を決めたのは3月。9ヵ月間の練習で2位になり、ほっとしたのと解放された感じがあるぐらいで、まだ実感がわきません」と微笑む。理美容甲子園準優勝の次は、来年3月の美容師免許の国家試験合格をめざし、技術アップに励んでいる。
2024年11月23日号
静かな佇(たたず)まい、だが秘める思いは熱い。マイクを握ると心のスイッチが入り、思いの丈が熱唱になる。「いやぁー、小っちゃい頃から口下手で」。ふたりの姉に抑えられていた。「7つ上と5つ上の姉ふたりです。いたずらすると『なおゆきー』って叱られていたので、だんだん無口になっていきましたね」。
松代中時代、野球部と駅伝部を兼任、自分と向き合い、自分を鍛えた。「でも、高校では帰宅部で、バイクを乗り回して、よくドライブして楽しんでいました」。卒業後の進路に悩んだ。「親元から一度は離れてみたくて、神奈川県内で就職を決め、上京しました」。
社員寮がある電気工事会社へ就職。「朝早く5時に出て、帰りは夜10時。体力的にも精神的にもしんどかったですね」。休日はひたすら寝て休むだけ。子ども時代怖かった次姉が良き相談相手に。「姉が都内に住んでいたので、遊びに行っていました」。姉弟の絆は固い。
淡々と時間が過ぎる毎日に疑問を抱く。1年半頑張ったが退職。都内の古本屋でアルバイト生活。その時だった。「バイト先の先輩から、バンド組むから一緒にやらない? って声を掛けてもらったんです」。バイト仲間とよく行ったカラオケ店。結成バンドでは声の良さをかわれ、ボーカル担当に。「男に魂って書いて、メンソールという屋号でした」。
都内のスタジオを借り、週1回の練習。「楽曲はギター担当の方の自作です。先輩はグリーン・デイが好きなので、そのような曲調ですね」。3ヵ月に一度ライブハウスで演奏。「観客は皆知り合いばかりでしたが、人前で歌うのは最高に気持ち良いです。口下手で人前で話すのは苦手ですが、歌だと気持ちを乗せ歌えるんです」。
4年余り活動し、それぞれ思い思いの進路があり解散。電気店で2年余り勤務したが、「やりたいことも無いし、帰ろうかなぁ思い、地元に戻りました」。26歳の時。そんな時、またまた声が掛かった。「松代の地元バンドづくりに誘われたんです」。同級生4人バンド『CANBALL8』を結成。ボーカルを担当。松代観音祭、松代町商工会関係イベントなどで演奏。「やっぱりライブで歌うのは、本当に気持ちがいいですね」。
職探しでも出会いが。「人と関わる仕事が良いなと思って」、松之山の介護施設・介護助手で働き始める。「全く初めての仕事で、覚えるまで大変でしたが先輩方に優しく指導していただきました」。勤めて3年目で介護福祉士の資格を取得。さらに声が掛かった。30歳で地元介護施設に転職。「来ないか? って声掛けを頂き、地元貢献できると思い転職しました。介護職は大変ですが、おじいちゃん、おばあちゃんの話を聞くのは楽しいですね」。
円(まどか)さんとは友だちの紹介で出会った。29歳で結婚。小学4、3年と4歳、3人娘に囲まれる。「パパ、パパって呼んでくれるのが嬉しいし、可愛くて仕方ないですね。でも歌の練習をしていると、うるさーいって言われるので、車を走らせながら発声練習していますよ」。
声量と声質を保つには日々の発声が大切。その練習方法も自分で編み出している。
最近、自作の曲、詞にも挑戦。「家族への想いです。妻や子へ思いを込め、作っています」。
ベイビー ありがとう
ありったけの愛をくれて ベイビー 感謝してる
私のすべてなんだ
最近の作詞の一節だ。
「楽しいことは何歳になっても共有できるので、仲間と音楽に関わり続けたいですね。各地のバンドとも仲間の輪を広げ、地域を盛り上げたいです。一緒にやりませんか?」。
▼バトンタッチします
深井裕司さん
2024年11月23日号
最近、「あげまん」の会に参加してきました。今から30年以上前の同名映画から知られてきた言葉ではありますが、一般的にあげまんとは、「一緒にいる男性の金運、勝負運、仕事運、昇格など全般的な運気を上げる女性」のことを意味します。でも、今回はあげまんはあげまんでも、一緒にいる「女性」の運気を上げる女性でした。
今回のあげまんは私の大学の先輩で、同じ産婦人科の女医。会に参加している女性たちは50~60歳で、私を「いらっしゃい! この会は開運の会なんですよ」とキラキラした笑顔で迎えてくれました。
女性が50歳を超えるというと、閉経して女性ホルモンの分泌が下がり、急に老けて見えたり元気が無くなったりする年齢なのに、とにかくはつらつとしていて若い!でも、話を聞いていると、子どものことで悩んでいる、行政に対しての不満を語る、など赤裸々な話の内容は年齢相応でした。
では、一体あげまん先輩は彼女たちの開運のために何をしたのか? それは、「医療的なデリケートゾーンケアの提供」です。
女性は閉経を迎えてすぐは、更年期障害(ほてり、発汗など)、精神不安定(うつ)、女性特有のがん(子宮体がん、卵巣がん、乳がん)、生活習慣病(動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病)、性交障害(性交時痛、性交後出血)、歯周病などが出てきます。閉経から10年もすると、骨粗鬆症、尿漏れ、萎縮性膣炎、認知症などが出てきます。 これらの症状の中でもがんや生活習慣病の対策が戦後日本では活発に行われ、日本は長寿を獲得しました。そして今ようやく、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」を目指し、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアが注目されてきているのです。
会の女性たちも、あげまん産婦人科医のドアを叩いた理由は、性交痛、下着が当たるとヒリヒリする、社交ダンス中に尿漏れしてしまう、などだったそうです。皆さん全員が口にしていたのは、「命に関わらないことだから我慢すればいいのかなと思っていた」との言葉。そうなんです!でも生活の質を上げることは、自分に自信や余裕ができ、気持ちが上向いて運気も上向いてくることを知って欲しいなと思います。
さて、あげまん産婦人科医が提供した医療は「モナリザタッチ」という膣レーザー治療です。
「え!? 大事なところにレーザー??」と思う方も多いかと思います。
それってどんな治療法?痛いんじゃないの?と思われる方は是非次回をお楽しみに。実はモナリザタッチ導入を12月に控えています! 12月にならなくても、たかき医院ではいつでもデリケートゾーンケアのご相談に乗っています。いつでもお気軽にお声掛けくださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)
2024年11月23日号
9月の入院から検査が続き、心臓も大きな問題を抱えているようで、ふたつの手術をこなさなければならなくなった。全国の老人達と同じように私も満身創痍の後期高齢者と認められた。
私の心臓は無症侯性と言うことで、痛みを感じないまま何年も過ごして来た訳です。病院に入って何回も採血だ、CTだ、MRIだ、エコーだ、造影剤CTだと検査漬けの日々が続きます。
健康保険制度は病気を見つけて病名を冠して、検査をしないと保険が下りないという。病院としては患者の病気を治すために検査し国から費用を頂き、病院の財源にし、経営が維持されるということのようです。
話は逸れますが、病院にすれば病気を特定できない高齢者の老衰患者に検査は無用で、必要もないということになるのでしょう? ベッドの稼働率からしても効率は悪いことになります。
回復する患者が大事なお客さんで保険の適用が出来ない患者は、以前は3ヵ月を越えると退院させられることがありました。今は分かりませんが、私の父もそんなことを言われたせいか、ちゃんと3ヵ月目に亡くなりました。私は後期高齢者として手術が出来る分、病院にとっては良い患者と言うことになるのです。そこのところは良かったのでしょう。変な話ですが。
「右頸部内頸動脈高度狭窄症」という病名を頂いて立派な病人ということになりました。脳梗塞という病気は頸動脈が細くなり血流が滞って血管に血栓が生じ、それが剥がれ脳に飛ぶことによって起こる症状と説明を受けました。
専門的な説明でよく理解できず、多分で申し訳ないが、血管を詰まらせ起こる病状で老化による症状と似ているように感じます。色々と検査をしていくうちに、心臓にも狭窄箇所が見つかって続けての手術ということになりました。
先週、脳梗塞の手術をしたのですが、心臓に影響もなく無事にそれは終えました。次に2試合目の心臓が待っています。もう、まな板の鯉で、どうにでもなれと腹を括るより致し方がありません。
先日、手術の検査に行く時のことですが、この頃どうも車の運転が下手になって、高速道や夜の運転に支障をきたしていて、殊に八箇峠トンネルが苦手で避けていましたが、脳梗塞手術後の運転になんの違和感もなく制限速度いっぱいまで速度を上げて呑気に走っていました。
もしかして手術で、何らかの作用が起き、バランスを司る脳の個所に良い影響を与えたのではないだろうかとひとり感じているのです。
もしそうだとすれば、病気を悪く捉えて過敏に反応するのもいけないようにも思いますが、ただそのあと私のお小水の回数が増えたこともあり、それも手術の影響かしら? と思っても関連性は分かりません。例え有ったとしても、お医者は認めないだろうし、そう簡単なことでは無いのでしょう。
入院して、たった10日間でもベットに臥せって、トイレに動くだけになると、まず脚膝腰に影響が出ます。朝昼晩の食事を待つだけの暮らしは、身体に良いわけはありません。退院出来て冬の準備にかかろうとすると、思うように身体は動いてくれません。でも少しずつでも冬の準備にかからないと、心の病気になりそうです。病気は次から次へと連鎖を生み、なかなか面倒です。
ところで、妻有新聞がこの地方の病院の栄養士を取材し、病院食の特集でもしてもらえないだろうか。老人が調子を崩し入院して食べる食事は、どんなものか教えて欲しい人は多いようです。
(11月16日和山にて)
2024年11月23日号
地球温暖化と言われて久しい。長く続く暑さは勘弁してほしいし、穏やかな春の日やさわやかな秋の日が少なくなるのは寂しい。
気温に敏感なのは昆虫の方が上。今まで見なれなかった南方種の蝶を目にする機会が増えた。
ツマグロヒョウモン(写真左)は近畿以西に分布していたのだが、関東から東北南部まで広がってきている。津南町では10年ほど前から、栄村や野沢温泉村では2年くらい前から花に止まる姿を見かけるようになった。メスの前翅の先半分が紫黒色なのが特徴である。
クロコノマチョウ(写真右)は、静岡県以西の沿岸地域に分布するが、生息域は関東北部まで広がっている。津南町では今秋に2個体確認した。コナラの樹液を吸う姿は枯れ葉と見まがうほど目立たぬ色合い。成虫越冬するのだそうだが南国由来の蝶に雪国の冬は過酷であろう。
南方の蝶が見られるようになったのは嬉しいが、今まで飛び廻っ
ていた北方の蝶が見られなくなったら悲しい。
2024年11月23日号
「生業は市議です」。来春の改選後、こう言い切る十日町市議会議員は誕生するのか。市民代表の市議5人を削減しての改選だ。今の24人が19人になる市議会。その報酬も今より上がる見込み。月額30万円の議員報酬。年報酬は450万円を上回る。来年5月30日の任期満了までに報酬は引き上げられ、その年報酬は5百万円を超える見込みだ。数字が続いたが当然、議員活動は365日、24時間、その重責を担っている前提での数字だ。地域の所得状況からみても、生業(なりわい)となる「市議業」ではないか。
現定数24人。これまでに今期限りでの退任を公表している現職はひとりもいない。改選定数は19、現職全員が再出馬すれば5人が議席を失う。「我が身を削る思い」なのか、「有権者に淘汰される身」なのか。
改選まで5ヵ月余り。新人にとっては起意を固めるぎりぎりのリミットだろう。2025年元日を期してスタートする新人もいるだろう。最近の傾向は短期決戦の選挙戦が多い。だがそれは1人を選ぶ選挙、つまり知事選や市町村長選では有効な戦術だ。だが一番身近な市議選は、この地域事情が絡み合い、なかなかややこしい前哨戦が求められるのも事実。そうなると経験値を積む現職が有利になる。
だが、先の衆院選、先週の兵庫県知事選などでは世論の動きが、見えない動きに押され、予期せぬ結果を招く状況が続いている。来春の十日町市長選、市議選でも、その影響を受けるだろう。
ならば、「私の生業は市議」が誕生しても良いのでは。失業中で職を探しているあなた、今の職場に疑問を抱くあなた、全く違う職業への転職を考えているあなた、政治に直接関わりたいあなた、自分の意見を公の場で堂々と主張したいあなた、十日町市をぐいぐい引っ張っていこうと思うあなた。
「市議業のすすめ」、である。
2024年11月23日号
「第9回展、新しい境地に入って来たと感じている。ぜひ10回展をめざしたい。いかがですか」。第9回大地の芸術祭(7月13日~11月10日の89日間)の最終日夜の閉会式。まつだい農舞台の特設ステージに立った実行委員長・関口芳史・十日町市長(65)は、参集の作家やスタッフ、ボランティアら3百人余に投げかけると、大きな拍手が湧いた。続けて「さらにグレードアップし越後妻有を発信し続けたい。それで我々の地域も元気になる」と節目の第10回に向けて一歩踏み出す姿勢を見せる。一方、副実行委員長の桑原悠・津南町長(38)は、2年前の前回は新型コロナ禍開催だが「今回は芸術祭の通年化を視野に入れたもの。芸術作品は地域の皆さんと協働することで地域が活気づくきっかけになる。地域発の世界に誇れるアートの地、芸術祭の繋がりが産業に繋がり増していくことをめざす」と産業振興に結びつける姿勢を強調する。アートによる地域活性化をねらいに始まった大地の芸術祭集大成になる「第10回展」に向かい、早くも動き出している。
2024年11月16日号