今年のノーベル平和賞を、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受賞することに決まった。驚愕し、それからだんだんに高揚した。
10年ぐらい前、我が国の憲法九条をノーベル平和賞に推薦しよう、というムーブメントがあった。
その発想に大いに共感し、実現すればいいなと願った。自衛隊を軍隊と明記したい政府の改憲を、何としても阻止しなければと強く願い、九条の会にも参加した。焦りを覚えたが進展しないまま低迷した。
被爆後11年。語り始めた被爆者と被団協として結成以来68年。その間のニュース映像を見ると、国連本部で『ノーモア広島、ノーモア長崎、ノーモア被爆者』と演説した山口仙二さん。背中に追った火傷の写真を掲げながら、活動し続けた谷口稜曄(すみてる)さん。米大統領として初めて広島を訪れたオバマ大統領と握手した坪井直(すなお)さん。長い年月の間に何度も目にした方々のお顔が見に浮かぶ。
そして今年の受賞速報の場面で、高校生の平和大使たちと歓喜する箕牧智之(みまきとしゆき)さん、ニューヨークを、横断幕を掲げて、アピール行進する姿も記憶に新しい。
永年の辛抱強い行動、具体的で目に見えるアピール行動が認められた。心からの敬意を奉げたい。
そうした一方で、授与を決定した委員会の委員長の年齢に感動した。若い世代もある意味、危機感を感じているのだろう。いやむしろ若い世代のほうが、危機感が強いかも。
受賞の知らせを受けた場面でも高校生平和大使たちが同席していた。
見るに見かねて行動に移し、長い年月、たゆまず、ひるまず、若い世代へも伝え・バトンを繋いで行動し続ける被団協の皆さんに頭が下がる。
それを認めて、世界が注目するノーベル平和賞を授与してくれる世界の目がある事にも感動した。
自分だけではだめだと九条の会に参加してはいるが、戦争は、だめだ、ダメだと叫んでいるだけでは、世界にはもちろん、日本政府にさえ届かない。
敗戦を体験して79年、あきらめずに行動することを我が身に言い聞かせた。
国として、核兵器使用廃絶の条約への批准を。世界が注目をしていますぞ‼
2024年11月2日号
白い虹、尾瀬や北海道の湿原などでよく見られる虹だが、意外や意外でこの虹は信濃川の田んぼの中で見られたものである。
秋の晴れた日は信濃川の朝霧がすごい状態になるが、その朝霧が薄れてきたときに背後から太陽が出て霧を照らせばよく見えるという事になる。
だから意外と言っても条件が同じようになれば何処でも見られると言っても良いかと思うのだが。
通常の虹は太陽の光が雨粒に反射する際、雨粒がプリズムの役割を果たして太陽光が分光されるために七色に見えます。
一方、白虹は太陽の光が霧の粒に反射・散乱して見られます。霧の粒は雨粒より細かいためプリズムのように分光されず、すべての波長の光が同じように散乱されるために白く輝いて見えます。
太陽の高度が低い明け方や夕方に、霧が出ていて薄くなってくればこのような白い虹が見られる事があると言う事です。
これから、夜間に気温が下がって放射冷却が起これば川沿いで見られるチャンスは多いと思います。
2024年11月2日号
自民全敗。衆院選小選挙区の新潟県5区は全て立憲が独占。安倍政治から岸田政権、この11年間で引き起こした政治資金に絡む不祥事の数々、その解決を放置したままバトンタッチされた石破首相。総裁選での言葉をひっくり返し、豹変した石破政権に有権者は手痛い審判を下したのが今度の衆院選。安倍政権からの政治不信は何も解決しておらず、その最たる結果が全国的に注目を集めた新潟県小選挙区の立憲の独占。隣の群馬県5区すべて自民が勝利、この対照的な結果は単なる県民意識の相違ばかりではないだろう。田中角栄政権はじめ保守王国と呼ばれた新潟県は、大きな変革の時代に入った、といえる。
衆院選の新潟県結果は、次なる劇場の幕開きのゴングだろうか。花角知事が6年前から言う『県民に信を問う』。この言葉がもたらす原発再稼働問題が新潟県にとって第二幕だろう。衆院選投票日の翌28日から本格始動している「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」の署名運動。60日間で全県有権者の50分の1以上、約3万6400人以上の署名集めだ。今回の衆院選結果で弾みがつくだろう。決める会は20万人署名を目標にしている。ただ衆院小選挙区を独占した立憲の原発への姿勢は明確な「脱原発」ではないだけに、署名運動の取り組みの課題は多い。だが原発再稼働の是非を誰が決めるのか、この一点の是非を問う署名運動である。ただ次なるハードルは自民多数の県議会だが…。
政治は数という。自民政権が数の論理で取り組んできた結果が、最たる政治不信を招いた。今月11日の特別国会でこの国の政権が決まるが、これからの国政はさらに二幕、三幕もあるのか。際立つ国民民主の躍進が何を意味し、玉木代表の政治感覚で国政をどう動かせ、この国の政治はどう動くのか、まさに「一寸先は闇」だ。
2024年11月2日号
政権選択の選挙となっている衆院選はあす27日投開票。全国注視の与野党一騎打ちの新潟5区は、新たに選挙区編入になった南魚・北魚エリア7万9千票の行方が最大の焦点になっている。再選めざす立憲・梅谷守氏(50)は公選法に触れる日本酒配布問題がどこまで影響するか。6選めざす自民・高鳥修一氏(64)は政治資金不記載の裏金問題を有権者がどう受け止めているか。共に党処分を受けている身だけに、有権者の動向がつかめない選挙戦になっている。盛り上がりに欠く情勢だが、投票率の高低が5区では大きく影響する見込み。基礎票を持つ自民は「低投票率」を期待し、浮動票を狙う立憲は「高い投票率」を期待するなど、今回は当日投票率が勝敗を分ける。公示14日付の5区有権者は34万1807人。大票田の上越市15万4456人(全体の45%)、新編入の南魚・北魚エリア7万9577人(同23%)、十日町市・津南町4万1444人(同12%)。
2024年10月26日号
サイクル人気が広がり、旅先でそのまま列車に自転車を持ち込み、移動できる「サイクルトレイン」が全国的に広まるなか、魚沼エリアと日本海沿岸を結ぶほくほく線で17日、列車に自転車を持ち込み、そのまま乗車するサイクルトレイン実証実験を行った。
2024年10月26日号
思ったらまずは行動。その先にあったのは『空に一番近い所で仕事をする』、特殊伐採師『空師(そらし)』だ。「英語が話したいと思って、ワーキングホリデーに行ったことがきっかけです。不思議ですね」。
生まれは十日町市中里。
高卒後、
地元に就職。「あの
頃は、これがやりたいというものが無かったなぁ」。19歳のお盆休みの頃だった。「友だちが夏休みで帰省し、一緒に遊んでいたら、友だちの携帯電話が鳴り、ちょっとごめんと、電話に出たと思ったら英語で話しはじめて…かっこいいなって。そこからでした」。
英語を話せるようになりたい。思ったら即行動。「叔父がアメリカのシアトルで飲食店をしていると聞いて、19歳の時に、雇ってもらいたいとアメリカまで言いに行きました」。しかし、「アメリカの失業率は高く、優先的に失業者を雇いたい、英語を話せない私を雇う必要性が見つからないと言われましたが、ワーキングホリデーという制度を教えてもらいました」。
日本に戻り、英語を独学で勉強しながら3年間資金を貯め、2007年、カナダ・バンクーバーへ。「高級住宅地の芝や木の剪定などガーデニングの仕事をしたのですが、その時にツリークライミングで特殊伐採をする職人と一緒に仕事する機会があったんです」。 木に登り、木の上から順に幹を切り、伐採木はロープを使って下す。日本では見たことがない伐り方だった。木登りして遊ぶツリークライミング技術の応用と知り、「伐採だけでなく、何百年も生きた巨木の調査もその技術を使います。自分の体一つで樹の手入れをする姿に憧れを抱きました」。
1年後に帰国。「木を切るには、チェーンソーを使いこなせる技術が必要」、チェーンソー技術を学ぶため津南町森林組合で5年間働く。山奥に入り間伐や造林などに取り組み技術を磨いた。
2013年、再びワーキングホリデーでニュージーランドへ。特殊伐採技術やボーンカービングアクセサリー、パーマカルチャーにも興味があり、その先進国だ。「あの『ネピア』の原材料のパルプ材も伐採しました。このパルプ材などは通常の木の8倍も育つのが早い。1日150本くらいチェーンソーで切り、大きな木を山から山へワイヤーを張って運びました」。林業の奥深さを体感。同時に自然への畏敬の念の深さも感じた。「ニュージーランドは自然をとても大切にしている国。自然に感謝し、楽しんで生活に取り入れている姿に『自然と共に生きる』ことの意味を実感したんです」。2014年に十日町に戻った。
山と共に生きる、山や木に生かされる実感を抱き、現代の木こり業『木こり屋八十八』を立ち上げる。商号はコメどころにちなむ。「米づくりには八十八の手間がかかると言われ、私たちもていねいな仕事をしよう、という思いです」。2017年、35歳の時。
大型重機を使わず、狭い場所やクレーン車が入れない所でもツリークライミング技術で木をコントロールし、上部から大切に切る。「時間と手間はかかりますが、木や森と向き合い、山にダメージを与えない低負荷の伐採を心がけています」。この確かな技術が求められ、関東圏など県外からも声がかかる。
昨年結婚。「私を含め3人の従業員と妻が協力してくれています。木を切るだけではなく、切った木は余すことなく使いたいですね。杉から精油を作ったり、地域流通活用をめざしています」。
自然環境には特に目を向ける。「人は自然の恵みに生かされ、自然を大切にしてきました。しかし、今は人間社会と自然とが離れつつあります。山は人の手が入らなくなると荒廃していきます」。
「先人たちが受け継いできた文化を今に活かし、自然の中にいる人間のあるべき姿を考え、何ができるかその間に立ち、私たちの社会の土台である自然という大切なモノを木こりとして発信し、人と自然を結び直す活動をしていきたいですね」。
▼バトンタッチします
髙橋拓也さん
2024年10月26日号
衆院選も大詰めを迎えています。筆者は、毎回投票所に足を運んできましたが、重複立候補できるこの小選挙区比例代表並立制にすっきりしない感覚を持っておりました。今回自民党の裏金問題で、わが選挙区の一候補が重複立候補できなくなったということですが、重複立候補ということは一回の選挙に同じ人が、選挙区と政党の比例代表の両方に立候補できるということですよね。はて? これって、正しいやり方でしょうか。
今更こんなことを持ち出すのは、ボケ老人もいいとこですが、今回の衆院選挙で重複云々が大きな話題になっているので改めて確認してみました。
かつて中選挙区制(一つの選挙区で2人以上当選する制度)の下で、同じ選挙区で同じ政党から複数立候補すると、同じ党の支持者の票を候補者が奪いあうことになり、不正や買収行為が横行する汚い選挙になりがちでした。
それを解消するために一つの選挙区で1人が当選する小選挙区制に時間をかけて制度改革をしたわけですね。そして、政党に投票する比例代表制は衆議院の場合、拘束名簿式(政党であらかじめ当選する順番を決めた名簿を作成)で、得票数に応じて名簿の上位から当選するという仕組みです。小選挙区での選挙活動は難しいが、政党にとって議員になってほしい人を名簿に載せるのが本来の姿でしょうが、現実には小選挙区で立候補している人も名簿に載せることができることができます。これが並立制ということなのでしょうか。
またブロック単位の比例代表制では投票したい候補者と政党が別の場合、ブロックにその政党がない場合は1票が棄権と同じことになります。つまり小選挙区の候補者に1票、比例代表では別の党に1票と2票投票したいのに1票は投票する相手がいないことになります。
この制度は、小党の乱立や売名行為の候補者を防ぐには有効だと思いますが、やっぱり並立というのが釈然としません。 比例代表制を全国1区にして重複立候補を禁止してはどうでしょうか。選挙区ではその地域の代表を選び、比例代表では政党の政策や理念で投票する。これが1人2票制のあるべき姿だと思います。
289人が選挙区で選ばれ、176人が比例代表で選ばれる今回の衆議院選挙。裏金問題で公認されなかった議員や重複名簿に載らなかった候補者にとって、今までとまったく勝手の違う選挙です。我が新5区では1人が重複立候補、1人が選挙区のみの立候補です。さて結果はいかに?
2024年10月26日号
10月になると、花をつける植物の種類は随分と限られてしまう。目立つのは外来種のセイタカアワダチソウだ。でも、足元に目をやればまだまだ小さな花を見つけることができる。
日当たりの良い開けた場所で見つかるのが「ザクロソウ」(写真左)である。花期は6~8月だが、近年の温暖化の影響なのか秋遅くまで花を咲かせている。庭先や畑で草取りをする人にはお馴染みさんだ。
そのそっくりさんに「クルマバザクロソウ」(写真右)がある。こちらは熱帯アメリカ原産の外来種で明治期に渡来したという。苗場山麓で見かけるようになったのは35年ほど前からである。ザクロソウと同じ環境を好むことから、生育場所をめぐる争いが起きているのかも…。
暖かな秋は適応力の強い外来種にとって分布を広げるチャンスなのである。
2024年10月26日号
「その場限り」。今度の衆院選をその場限りにするのはもったいない。選挙区再編で新たに誕生した新潟5区。衆院選小選挙区だが、新たな生活圏でもあり、いわば魚沼広域だ。十日町市・津南町の十日町広域圏、南魚・北魚の広域圏、これが衆院選の選挙区再編で一つになった。まさに魚沼広域圏だ。
この括り、選挙以上に今後連携が求められる広域エリアだろう。魚沼コシヒカリの産地には小千谷市も入るが、事実上の魚沼米の産地だ。魚沼イコール5区となった今回の衆院選は、住民に「運命共同体」を印象づけたのではないか。ならば、この好機を逃がす手はない。
歴史に「たら・れば」は禁句だが、選挙中よく聞いた言葉だ。田中角栄の時代に今回の選挙区が誕生していたら、上越新幹線ルート、関越高速道整備、ほくほく線など鉄道整備、いわゆる交通インフラはいまと相当違っていただろう。まさに「政治の力」が及んだだろう、と。
妄想は限りないが、今回の選挙区再編で魚沼が一体化したことの意義を、このエリア住民で共有したい。市町行政の連携、経済活動の連動、文化活動など住民同士の連携は今後起こる予感がする、いや起こす必要がある。ならばこの好機を逃す手はない。選挙は結果がでればノーサイド。先ずは主導する行政が、魚沼広域圏を常に念頭に事業展開することが求められる。
先ずは地域医療だろう。3次医療の拠点は魚沼基幹病院、2次医療は県立十日町病院、さらに地域に密着した医療活動する自治体病院や開業医院がある。すでに広域医療圏の協議テーブルはあるだろうが、この選挙を大きな契機にしてはどうか。
経済活動も同様だ。雪国観光圏があり、県境を含む奥信越観光圏もある。選挙結果に影響を受けない自治体こそ、いま動き出す時だ。
2024年10月26日号
衆院総選挙(15日公示、27日投開票)は区割り変更後初の改選となり、上越地域と魚沼エリアが一体化した新潟新5区は、共に党処分を受けた立憲と自民の前職同士による四度目の決戦になっている。日本酒配布で公選法違反で告発され党処分を受けた立憲・梅谷守氏(50・1期)と政治資金不記載の裏金問題で比例重複立候補禁止の党処分を受けた高鳥修一氏(64・5期)。新内閣発足わずか3日後の解散・総選挙となりまさに短期決戦。公示後、大票田の上越や新たに編入した南魚沼エリアなど両選対は勢力的に街宣するが、「傷負い」の両前職だけに有権者の見方は冷めている。新5区総有権者34万2022人(14日時点)の45%を占める大票田上越市の行方が焦点だが、新編入した南魚エリア7万9635人(全体の23%)も大きな要素を占める。十日町市・津南町は4万8921人(同14%)。3年前の2021年改選は130票の全国最小差だっただけに、新たに編入した南魚沼市・魚沼市・湯沢町の動向が最大の関心事となり、両選対とも大きな力を注いでいる。
2024年10月19日号
今年のノーベル平和賞を、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受賞することに決まった。驚愕し、それからだんだんに高揚した。
10年ぐらい前、我が国の憲法九条をノーベル平和賞に推薦しよう、というムーブメントがあった。
その発想に大いに共感し、実現すればいいなと願った。自衛隊を軍隊と明記したい政府の改憲を、何としても阻止しなければと強く願い、九条の会にも参加した。焦りを覚えたが進展しないまま低迷した。
被爆後11年。語り始めた被爆者と被団協として結成以来68年。その間のニュース映像を見ると、国連本部で『ノーモア広島、ノーモア長崎、ノーモア被爆者』と演説した山口仙二さん。背中に追った火傷の写真を掲げながら、活動し続けた谷口稜曄(すみてる)さん。米大統領として初めて広島を訪れたオバマ大統領と握手した坪井直(すなお)さん。長い年月の間に何度も目にした方々のお顔が見に浮かぶ。
そして今年の受賞速報の場面で、高校生の平和大使たちと歓喜する箕牧智之(みまきとしゆき)さん、ニューヨークを、横断幕を掲げて、アピール行進する姿も記憶に新しい。
永年の辛抱強い行動、具体的で目に見えるアピール行動が認められた。心からの敬意を奉げたい。
そうした一方で、授与を決定した委員会の委員長の年齢に感動した。若い世代もある意味、危機感を感じているのだろう。いやむしろ若い世代のほうが、危機感が強いかも。
受賞の知らせを受けた場面でも高校生平和大使たちが同席していた。
見るに見かねて行動に移し、長い年月、たゆまず、ひるまず、若い世代へも伝え・バトンを繋いで行動し続ける被団協の皆さんに頭が下がる。
それを認めて、世界が注目するノーベル平和賞を授与してくれる世界の目がある事にも感動した。
自分だけではだめだと九条の会に参加してはいるが、戦争は、だめだ、ダメだと叫んでいるだけでは、世界にはもちろん、日本政府にさえ届かない。
敗戦を体験して79年、あきらめずに行動することを我が身に言い聞かせた。
国として、核兵器使用廃絶の条約への批准を。世界が注目をしていますぞ‼
2024年11月2日号
白い虹、尾瀬や北海道の湿原などでよく見られる虹だが、意外や意外でこの虹は信濃川の田んぼの中で見られたものである。
秋の晴れた日は信濃川の朝霧がすごい状態になるが、その朝霧が薄れてきたときに背後から太陽が出て霧を照らせばよく見えるという事になる。
だから意外と言っても条件が同じようになれば何処でも見られると言っても良いかと思うのだが。
通常の虹は太陽の光が雨粒に反射する際、雨粒がプリズムの役割を果たして太陽光が分光されるために七色に見えます。
一方、白虹は太陽の光が霧の粒に反射・散乱して見られます。霧の粒は雨粒より細かいためプリズムのように分光されず、すべての波長の光が同じように散乱されるために白く輝いて見えます。
太陽の高度が低い明け方や夕方に、霧が出ていて薄くなってくればこのような白い虹が見られる事があると言う事です。
これから、夜間に気温が下がって放射冷却が起これば川沿いで見られるチャンスは多いと思います。
2024年11月2日号
自民全敗。衆院選小選挙区の新潟県5区は全て立憲が独占。安倍政治から岸田政権、この11年間で引き起こした政治資金に絡む不祥事の数々、その解決を放置したままバトンタッチされた石破首相。総裁選での言葉をひっくり返し、豹変した石破政権に有権者は手痛い審判を下したのが今度の衆院選。安倍政権からの政治不信は何も解決しておらず、その最たる結果が全国的に注目を集めた新潟県小選挙区の立憲の独占。隣の群馬県5区すべて自民が勝利、この対照的な結果は単なる県民意識の相違ばかりではないだろう。田中角栄政権はじめ保守王国と呼ばれた新潟県は、大きな変革の時代に入った、といえる。
衆院選の新潟県結果は、次なる劇場の幕開きのゴングだろうか。花角知事が6年前から言う『県民に信を問う』。この言葉がもたらす原発再稼働問題が新潟県にとって第二幕だろう。衆院選投票日の翌28日から本格始動している「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」の署名運動。60日間で全県有権者の50分の1以上、約3万6400人以上の署名集めだ。今回の衆院選結果で弾みがつくだろう。決める会は20万人署名を目標にしている。ただ衆院小選挙区を独占した立憲の原発への姿勢は明確な「脱原発」ではないだけに、署名運動の取り組みの課題は多い。だが原発再稼働の是非を誰が決めるのか、この一点の是非を問う署名運動である。ただ次なるハードルは自民多数の県議会だが…。
政治は数という。自民政権が数の論理で取り組んできた結果が、最たる政治不信を招いた。今月11日の特別国会でこの国の政権が決まるが、これからの国政はさらに二幕、三幕もあるのか。際立つ国民民主の躍進が何を意味し、玉木代表の政治感覚で国政をどう動かせ、この国の政治はどう動くのか、まさに「一寸先は闇」だ。
2024年11月2日号
政権選択の選挙となっている衆院選はあす27日投開票。全国注視の与野党一騎打ちの新潟5区は、新たに選挙区編入になった南魚・北魚エリア7万9千票の行方が最大の焦点になっている。再選めざす立憲・梅谷守氏(50)は公選法に触れる日本酒配布問題がどこまで影響するか。6選めざす自民・高鳥修一氏(64)は政治資金不記載の裏金問題を有権者がどう受け止めているか。共に党処分を受けている身だけに、有権者の動向がつかめない選挙戦になっている。盛り上がりに欠く情勢だが、投票率の高低が5区では大きく影響する見込み。基礎票を持つ自民は「低投票率」を期待し、浮動票を狙う立憲は「高い投票率」を期待するなど、今回は当日投票率が勝敗を分ける。公示14日付の5区有権者は34万1807人。大票田の上越市15万4456人(全体の45%)、新編入の南魚・北魚エリア7万9577人(同23%)、十日町市・津南町4万1444人(同12%)。
2024年10月26日号
サイクル人気が広がり、旅先でそのまま列車に自転車を持ち込み、移動できる「サイクルトレイン」が全国的に広まるなか、魚沼エリアと日本海沿岸を結ぶほくほく線で17日、列車に自転車を持ち込み、そのまま乗車するサイクルトレイン実証実験を行った。
2024年10月26日号
思ったらまずは行動。その先にあったのは『空に一番近い所で仕事をする』、特殊伐採師『空師(そらし)』だ。「英語が話したいと思って、ワーキングホリデーに行ったことがきっかけです。不思議ですね」。
生まれは十日町市中里。
高卒後、
地元に就職。「あの
頃は、これがやりたいというものが無かったなぁ」。19歳のお盆休みの頃だった。「友だちが夏休みで帰省し、一緒に遊んでいたら、友だちの携帯電話が鳴り、ちょっとごめんと、電話に出たと思ったら英語で話しはじめて…かっこいいなって。そこからでした」。
英語を話せるようになりたい。思ったら即行動。「叔父がアメリカのシアトルで飲食店をしていると聞いて、19歳の時に、雇ってもらいたいとアメリカまで言いに行きました」。しかし、「アメリカの失業率は高く、優先的に失業者を雇いたい、英語を話せない私を雇う必要性が見つからないと言われましたが、ワーキングホリデーという制度を教えてもらいました」。
日本に戻り、英語を独学で勉強しながら3年間資金を貯め、2007年、カナダ・バンクーバーへ。「高級住宅地の芝や木の剪定などガーデニングの仕事をしたのですが、その時にツリークライミングで特殊伐採をする職人と一緒に仕事する機会があったんです」。 木に登り、木の上から順に幹を切り、伐採木はロープを使って下す。日本では見たことがない伐り方だった。木登りして遊ぶツリークライミング技術の応用と知り、「伐採だけでなく、何百年も生きた巨木の調査もその技術を使います。自分の体一つで樹の手入れをする姿に憧れを抱きました」。
1年後に帰国。「木を切るには、チェーンソーを使いこなせる技術が必要」、チェーンソー技術を学ぶため津南町森林組合で5年間働く。山奥に入り間伐や造林などに取り組み技術を磨いた。
2013年、再びワーキングホリデーでニュージーランドへ。特殊伐採技術やボーンカービングアクセサリー、パーマカルチャーにも興味があり、その先進国だ。「あの『ネピア』の原材料のパルプ材も伐採しました。このパルプ材などは通常の木の8倍も育つのが早い。1日150本くらいチェーンソーで切り、大きな木を山から山へワイヤーを張って運びました」。林業の奥深さを体感。同時に自然への畏敬の念の深さも感じた。「ニュージーランドは自然をとても大切にしている国。自然に感謝し、楽しんで生活に取り入れている姿に『自然と共に生きる』ことの意味を実感したんです」。2014年に十日町に戻った。
山と共に生きる、山や木に生かされる実感を抱き、現代の木こり業『木こり屋八十八』を立ち上げる。商号はコメどころにちなむ。「米づくりには八十八の手間がかかると言われ、私たちもていねいな仕事をしよう、という思いです」。2017年、35歳の時。
大型重機を使わず、狭い場所やクレーン車が入れない所でもツリークライミング技術で木をコントロールし、上部から大切に切る。「時間と手間はかかりますが、木や森と向き合い、山にダメージを与えない低負荷の伐採を心がけています」。この確かな技術が求められ、関東圏など県外からも声がかかる。
昨年結婚。「私を含め3人の従業員と妻が協力してくれています。木を切るだけではなく、切った木は余すことなく使いたいですね。杉から精油を作ったり、地域流通活用をめざしています」。
自然環境には特に目を向ける。「人は自然の恵みに生かされ、自然を大切にしてきました。しかし、今は人間社会と自然とが離れつつあります。山は人の手が入らなくなると荒廃していきます」。
「先人たちが受け継いできた文化を今に活かし、自然の中にいる人間のあるべき姿を考え、何ができるかその間に立ち、私たちの社会の土台である自然という大切なモノを木こりとして発信し、人と自然を結び直す活動をしていきたいですね」。
▼バトンタッチします
髙橋拓也さん
2024年10月26日号
衆院選も大詰めを迎えています。筆者は、毎回投票所に足を運んできましたが、重複立候補できるこの小選挙区比例代表並立制にすっきりしない感覚を持っておりました。今回自民党の裏金問題で、わが選挙区の一候補が重複立候補できなくなったということですが、重複立候補ということは一回の選挙に同じ人が、選挙区と政党の比例代表の両方に立候補できるということですよね。はて? これって、正しいやり方でしょうか。
今更こんなことを持ち出すのは、ボケ老人もいいとこですが、今回の衆院選挙で重複云々が大きな話題になっているので改めて確認してみました。
かつて中選挙区制(一つの選挙区で2人以上当選する制度)の下で、同じ選挙区で同じ政党から複数立候補すると、同じ党の支持者の票を候補者が奪いあうことになり、不正や買収行為が横行する汚い選挙になりがちでした。
それを解消するために一つの選挙区で1人が当選する小選挙区制に時間をかけて制度改革をしたわけですね。そして、政党に投票する比例代表制は衆議院の場合、拘束名簿式(政党であらかじめ当選する順番を決めた名簿を作成)で、得票数に応じて名簿の上位から当選するという仕組みです。小選挙区での選挙活動は難しいが、政党にとって議員になってほしい人を名簿に載せるのが本来の姿でしょうが、現実には小選挙区で立候補している人も名簿に載せることができることができます。これが並立制ということなのでしょうか。
またブロック単位の比例代表制では投票したい候補者と政党が別の場合、ブロックにその政党がない場合は1票が棄権と同じことになります。つまり小選挙区の候補者に1票、比例代表では別の党に1票と2票投票したいのに1票は投票する相手がいないことになります。
この制度は、小党の乱立や売名行為の候補者を防ぐには有効だと思いますが、やっぱり並立というのが釈然としません。 比例代表制を全国1区にして重複立候補を禁止してはどうでしょうか。選挙区ではその地域の代表を選び、比例代表では政党の政策や理念で投票する。これが1人2票制のあるべき姿だと思います。
289人が選挙区で選ばれ、176人が比例代表で選ばれる今回の衆議院選挙。裏金問題で公認されなかった議員や重複名簿に載らなかった候補者にとって、今までとまったく勝手の違う選挙です。我が新5区では1人が重複立候補、1人が選挙区のみの立候補です。さて結果はいかに?
2024年10月26日号
10月になると、花をつける植物の種類は随分と限られてしまう。目立つのは外来種のセイタカアワダチソウだ。でも、足元に目をやればまだまだ小さな花を見つけることができる。
日当たりの良い開けた場所で見つかるのが「ザクロソウ」(写真左)である。花期は6~8月だが、近年の温暖化の影響なのか秋遅くまで花を咲かせている。庭先や畑で草取りをする人にはお馴染みさんだ。
そのそっくりさんに「クルマバザクロソウ」(写真右)がある。こちらは熱帯アメリカ原産の外来種で明治期に渡来したという。苗場山麓で見かけるようになったのは35年ほど前からである。ザクロソウと同じ環境を好むことから、生育場所をめぐる争いが起きているのかも…。
暖かな秋は適応力の強い外来種にとって分布を広げるチャンスなのである。
2024年10月26日号
「その場限り」。今度の衆院選をその場限りにするのはもったいない。選挙区再編で新たに誕生した新潟5区。衆院選小選挙区だが、新たな生活圏でもあり、いわば魚沼広域だ。十日町市・津南町の十日町広域圏、南魚・北魚の広域圏、これが衆院選の選挙区再編で一つになった。まさに魚沼広域圏だ。
この括り、選挙以上に今後連携が求められる広域エリアだろう。魚沼コシヒカリの産地には小千谷市も入るが、事実上の魚沼米の産地だ。魚沼イコール5区となった今回の衆院選は、住民に「運命共同体」を印象づけたのではないか。ならば、この好機を逃がす手はない。
歴史に「たら・れば」は禁句だが、選挙中よく聞いた言葉だ。田中角栄の時代に今回の選挙区が誕生していたら、上越新幹線ルート、関越高速道整備、ほくほく線など鉄道整備、いわゆる交通インフラはいまと相当違っていただろう。まさに「政治の力」が及んだだろう、と。
妄想は限りないが、今回の選挙区再編で魚沼が一体化したことの意義を、このエリア住民で共有したい。市町行政の連携、経済活動の連動、文化活動など住民同士の連携は今後起こる予感がする、いや起こす必要がある。ならばこの好機を逃す手はない。選挙は結果がでればノーサイド。先ずは主導する行政が、魚沼広域圏を常に念頭に事業展開することが求められる。
先ずは地域医療だろう。3次医療の拠点は魚沼基幹病院、2次医療は県立十日町病院、さらに地域に密着した医療活動する自治体病院や開業医院がある。すでに広域医療圏の協議テーブルはあるだろうが、この選挙を大きな契機にしてはどうか。
経済活動も同様だ。雪国観光圏があり、県境を含む奥信越観光圏もある。選挙結果に影響を受けない自治体こそ、いま動き出す時だ。
2024年10月26日号
衆院総選挙(15日公示、27日投開票)は区割り変更後初の改選となり、上越地域と魚沼エリアが一体化した新潟新5区は、共に党処分を受けた立憲と自民の前職同士による四度目の決戦になっている。日本酒配布で公選法違反で告発され党処分を受けた立憲・梅谷守氏(50・1期)と政治資金不記載の裏金問題で比例重複立候補禁止の党処分を受けた高鳥修一氏(64・5期)。新内閣発足わずか3日後の解散・総選挙となりまさに短期決戦。公示後、大票田の上越や新たに編入した南魚沼エリアなど両選対は勢力的に街宣するが、「傷負い」の両前職だけに有権者の見方は冷めている。新5区総有権者34万2022人(14日時点)の45%を占める大票田上越市の行方が焦点だが、新編入した南魚エリア7万9635人(全体の23%)も大きな要素を占める。十日町市・津南町は4万8921人(同14%)。3年前の2021年改選は130票の全国最小差だっただけに、新たに編入した南魚沼市・魚沼市・湯沢町の動向が最大の関心事となり、両選対とも大きな力を注いでいる。
2024年10月19日号