Category

妻有新聞掲載記事一覧

  • 地域に根付いた文化の継承

    照井 麻美(津南星空写真部)

     1月27日に津南町立上郷小学校で大井平和紙の紙漉きが行われた。小学生たちは自分の卒業証書を自分で漉くことで思い出も残り、大井平和紙の文化継承に一役かっている。

    2025年2月8日号

  • 流通の「動脈硬化」、その真相は

     流通は、その流れが正しく流れるから成り立っている。途中で目詰まりしたら「動脈硬化」、流れが滞る。昨秋から続く消費者が求める米価の高騰は、どうも動脈硬化があったようだ。いまさらの感があるが、国は備蓄米の放出方針を決めた。どこが動脈硬化したのか。管轄の農水省は「売り渋り」という表現で一部のコメ生産者を含めた集荷業者が「コメをため込んでいる」状況を、ようやく示した。昨秋は凶作ではなくほぼ平年並みの収量があり、例年通りなら消費者米価も例年通りのはずだった。だが、そうではなかった。
     流通は、その言葉通り生産品や商品が流れ通るプロセスであり、その流れは各段階の信頼関係が大前提でスムースに流れる。だが昨秋から続く米価の高騰は、明らかに「おかしい」と感じる出来事だった。
     店頭から米が姿を消し「お一人様一袋限定」のチラシが張られ、米不足に拍車を掛けた「コメ騒動」。その高値がその後も続き、高値状態はいまも続く。やっと国が動き出した結果が「備蓄米放出」。ならば並行して今回のコメ騒動の「真相究明」も、早急にすべきではないか。
     コメ騒動は新たな不安要素を流通市場にもたらしている。米と同じように生活必需品の流通段階のどこかで「商品を抱きかかえ」、一時的な品薄状態を生み出せば、その商品は価格高騰を招くだろう。いま、多くの販売品の値上ラッシュだが、こうした「内部事情」はないのか、疑心暗鬼になってしまう。
     かつて「キャベツの嬬恋」といわれ、その日の市場価格を左右する出荷量を誇った群馬県の産地。農産物では出荷調整し、価格暴落を防いでいるが、生活必需品で今回のコメ騒動のような「仕掛け」がないのか。流通という信頼関係で成り立つ経済構造のシステムが、一つの「動脈硬化」により、その信頼性が落ちているのでは。そう感じるコメ騒動の顛末だ。

    2025年2月8日号

  • 医師、教諭、学芸員、漁師など「夢の実現」へ

    県立津南中等教育学校 20期生82人合格

    過去最高倍率1・41、『妻有学』関心、新たな人間関係創出も魅力

     「夢の実現」を掲げる県立津南中等教育学校で26日、過去最高の1・41倍(前年0・93倍)となった合格発表が行われ、志願者数より2人少ない111人が受験し82人が合格した。当日は午前10時、生徒玄関前に合格番号が張り出されると、合格番号を見つけた受験生たちは「あったー」と大喜びだった。
     同校は開校19年目。受験者数の減少などで4年前に県教委から一度は募集停止方針が示され、今年度も実施形態が『併設型』『連携型』の案が示されるなど存続が不安視されるなかで、今回は過去最高の志願倍率となり今後、3月発表の県立高校再編計画に影響するか注目される。

    2025年2月1日号

  • 「合唱、響かせませんか」

    新生合唱団設立へ、昨年「第九」契機に

    「あの素晴らしい響きをもう一度」と昨年末、十日町市民合唱団として『第九』を披露したメンバーが新生合唱団をつくろうと団員の募集を開始した。世話役代表の庭野正宗さんは「地域音楽文化の発展につながるような合唱団を設けたい。ぜひ多くの方から参加してほしいです」と呼びかけている。

    2025年2月1日号

  • 人と向き合い、人を撮る

    古田島雅さん(1988年生まれ)

     「悩んでいる時間がもったいない」。7年前、自分の直感を信じ、飛び込んだ新たな世界。「毎日の景色が違って、とっても刺激的です」、きょうもカメラを手に、被写体と向き合う。 

    2025年2月1日号

  • 冬の星座の2惑星

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     この時期の夕方の8時頃になると冬の星座の明るい星々がそろい踏みとなるが、今年は明るい惑星が2個紛れ込んでいる。

    2025年2月1日号

  • 私の宝物、『ゆすり葉』も『水曜会』も『十日町』も

    卒業宣言

    松崎 房子 (元ゆずり葉編集委員)

     自分も年を重ね、お付き合いをして下さる方々も、同様に年を重ねる。

    2025年2月1日号

  • 身近な選挙、なぜ、なぜ…

     今春4月、十日町市と栄村では行政の節目となる選挙がある。人口4万7126人の十日町市は市長選・市議選。村議選がある栄村は人口1560人。投票日は1週間違い。だがその選挙期間は十日町市7日間、栄村はわずか5日間。公選法の規定だが、これには毎回大きな疑問を抱く。選挙という同じ行為ながら市と町村で選挙期間が違う、この根本部分を問題視する言葉を、自治体議会で聞いたことがない。
     市長選と市議選の同時選の十日町市は4月20日告示、27日投票、選挙期間7日間。栄村は前週4月15日告示、20日投票、わずか5日間。津南町の町長選・町議選も5日間。国政選挙とはそのベースが違うので単純比較できないが、市町村選挙は同じ土俵だ。それが選挙期間が違うのは納得できない。憲法は選挙権を保障し、『選挙は自由に行われ、直接代表者を選ぶことができる』とある。区別化はおかしい。
     4年に一度の選挙のたび、この疑問を抱きつつも、なぜ? なぜ? と、選ばれる側から疑問の言葉は聞いたことがない。「民主主義のコスト・教室」とも形容される身近な選挙。形骸化する選挙期間中の運動の味気なさは、この期間設定にもあるのではないか。まず、ここを問題提起したい。
     告示まで3ヵ月を切っている両市村の選挙。前哨戦は低調だ。十日町市は現定数24を5人削減し、改選定数19という「狭き門」の市議選。だが女性新人の声が出ない。市内活動の多くが女性が源泉になっているなか、市政への関心は高く、十日町市の「元気印」の名乗りが待たれる。市長選は現職の5選表明のカウントダウンの段階で、新人との一騎打ちが濃厚。栄村議選は定数10、有権者すべての顔が見える地域事情だけに、難しい選挙でもあるが、女性新人の名乗りが近いようだ。
     身近な選挙はその自治体の元気印のバロメーターだ。春はもうすぐ。

    2025年2月1日号

  • 原発避難路、整備計画で新トンネルを

    期成同盟会28年目、地元自治体の連携強化で国要望を

    国道353号十二峠

     2014年4月、さらに翌年も雪解け期の同時期に大規模な土砂崩れが発生した国道353号の十二峠。あれから10年が過ぎた。「安心と安全のため新トンネルが必要」の機運が高まったが、具体化は進んでいない。昨年9月15日も時間雨量40㍉を超える集中降雨で朝7時15分~10時まで約3時間に渡り十日町市‐南魚沼市間が通行止めになるなど、脆弱性が改めて露見。だが昨秋に国と県が合意した『原発避難道の優先整備』が急浮上。交通難所整備のチャンスとなるか、関係自治体の本気度が問われている。

    2025年1月25日号

  • 小さなことからコツコツと

    飯塚 隆行さん(1963年生まれ)

     創業61年、市街地の本町通りに店舗を構える『飯塚テレビ電化』。創業者の父からバトンを受け早や37年。「地域の方々から利用していただき、人から人へと口コミで紹介してもらい、本当にありがたいです」。

    2025年1月25日号

  • 地域に根付いた文化の継承

    照井 麻美(津南星空写真部)

     1月27日に津南町立上郷小学校で大井平和紙の紙漉きが行われた。小学生たちは自分の卒業証書を自分で漉くことで思い出も残り、大井平和紙の文化継承に一役かっている。

    2025年2月8日号

  • 流通の「動脈硬化」、その真相は

     流通は、その流れが正しく流れるから成り立っている。途中で目詰まりしたら「動脈硬化」、流れが滞る。昨秋から続く消費者が求める米価の高騰は、どうも動脈硬化があったようだ。いまさらの感があるが、国は備蓄米の放出方針を決めた。どこが動脈硬化したのか。管轄の農水省は「売り渋り」という表現で一部のコメ生産者を含めた集荷業者が「コメをため込んでいる」状況を、ようやく示した。昨秋は凶作ではなくほぼ平年並みの収量があり、例年通りなら消費者米価も例年通りのはずだった。だが、そうではなかった。
     流通は、その言葉通り生産品や商品が流れ通るプロセスであり、その流れは各段階の信頼関係が大前提でスムースに流れる。だが昨秋から続く米価の高騰は、明らかに「おかしい」と感じる出来事だった。
     店頭から米が姿を消し「お一人様一袋限定」のチラシが張られ、米不足に拍車を掛けた「コメ騒動」。その高値がその後も続き、高値状態はいまも続く。やっと国が動き出した結果が「備蓄米放出」。ならば並行して今回のコメ騒動の「真相究明」も、早急にすべきではないか。
     コメ騒動は新たな不安要素を流通市場にもたらしている。米と同じように生活必需品の流通段階のどこかで「商品を抱きかかえ」、一時的な品薄状態を生み出せば、その商品は価格高騰を招くだろう。いま、多くの販売品の値上ラッシュだが、こうした「内部事情」はないのか、疑心暗鬼になってしまう。
     かつて「キャベツの嬬恋」といわれ、その日の市場価格を左右する出荷量を誇った群馬県の産地。農産物では出荷調整し、価格暴落を防いでいるが、生活必需品で今回のコメ騒動のような「仕掛け」がないのか。流通という信頼関係で成り立つ経済構造のシステムが、一つの「動脈硬化」により、その信頼性が落ちているのでは。そう感じるコメ騒動の顛末だ。

    2025年2月8日号

  • 医師、教諭、学芸員、漁師など「夢の実現」へ

    県立津南中等教育学校 20期生82人合格

    過去最高倍率1・41、『妻有学』関心、新たな人間関係創出も魅力

     「夢の実現」を掲げる県立津南中等教育学校で26日、過去最高の1・41倍(前年0・93倍)となった合格発表が行われ、志願者数より2人少ない111人が受験し82人が合格した。当日は午前10時、生徒玄関前に合格番号が張り出されると、合格番号を見つけた受験生たちは「あったー」と大喜びだった。
     同校は開校19年目。受験者数の減少などで4年前に県教委から一度は募集停止方針が示され、今年度も実施形態が『併設型』『連携型』の案が示されるなど存続が不安視されるなかで、今回は過去最高の志願倍率となり今後、3月発表の県立高校再編計画に影響するか注目される。

    2025年2月1日号

  • 「合唱、響かせませんか」

    新生合唱団設立へ、昨年「第九」契機に

    「あの素晴らしい響きをもう一度」と昨年末、十日町市民合唱団として『第九』を披露したメンバーが新生合唱団をつくろうと団員の募集を開始した。世話役代表の庭野正宗さんは「地域音楽文化の発展につながるような合唱団を設けたい。ぜひ多くの方から参加してほしいです」と呼びかけている。

    2025年2月1日号

  • 人と向き合い、人を撮る

    古田島雅さん(1988年生まれ)

     「悩んでいる時間がもったいない」。7年前、自分の直感を信じ、飛び込んだ新たな世界。「毎日の景色が違って、とっても刺激的です」、きょうもカメラを手に、被写体と向き合う。 

    2025年2月1日号

  • 冬の星座の2惑星

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     この時期の夕方の8時頃になると冬の星座の明るい星々がそろい踏みとなるが、今年は明るい惑星が2個紛れ込んでいる。

    2025年2月1日号

  • 私の宝物、『ゆすり葉』も『水曜会』も『十日町』も

    卒業宣言

    松崎 房子 (元ゆずり葉編集委員)

     自分も年を重ね、お付き合いをして下さる方々も、同様に年を重ねる。

    2025年2月1日号

  • 身近な選挙、なぜ、なぜ…

     今春4月、十日町市と栄村では行政の節目となる選挙がある。人口4万7126人の十日町市は市長選・市議選。村議選がある栄村は人口1560人。投票日は1週間違い。だがその選挙期間は十日町市7日間、栄村はわずか5日間。公選法の規定だが、これには毎回大きな疑問を抱く。選挙という同じ行為ながら市と町村で選挙期間が違う、この根本部分を問題視する言葉を、自治体議会で聞いたことがない。
     市長選と市議選の同時選の十日町市は4月20日告示、27日投票、選挙期間7日間。栄村は前週4月15日告示、20日投票、わずか5日間。津南町の町長選・町議選も5日間。国政選挙とはそのベースが違うので単純比較できないが、市町村選挙は同じ土俵だ。それが選挙期間が違うのは納得できない。憲法は選挙権を保障し、『選挙は自由に行われ、直接代表者を選ぶことができる』とある。区別化はおかしい。
     4年に一度の選挙のたび、この疑問を抱きつつも、なぜ? なぜ? と、選ばれる側から疑問の言葉は聞いたことがない。「民主主義のコスト・教室」とも形容される身近な選挙。形骸化する選挙期間中の運動の味気なさは、この期間設定にもあるのではないか。まず、ここを問題提起したい。
     告示まで3ヵ月を切っている両市村の選挙。前哨戦は低調だ。十日町市は現定数24を5人削減し、改選定数19という「狭き門」の市議選。だが女性新人の声が出ない。市内活動の多くが女性が源泉になっているなか、市政への関心は高く、十日町市の「元気印」の名乗りが待たれる。市長選は現職の5選表明のカウントダウンの段階で、新人との一騎打ちが濃厚。栄村議選は定数10、有権者すべての顔が見える地域事情だけに、難しい選挙でもあるが、女性新人の名乗りが近いようだ。
     身近な選挙はその自治体の元気印のバロメーターだ。春はもうすぐ。

    2025年2月1日号

  • 原発避難路、整備計画で新トンネルを

    期成同盟会28年目、地元自治体の連携強化で国要望を

    国道353号十二峠

     2014年4月、さらに翌年も雪解け期の同時期に大規模な土砂崩れが発生した国道353号の十二峠。あれから10年が過ぎた。「安心と安全のため新トンネルが必要」の機運が高まったが、具体化は進んでいない。昨年9月15日も時間雨量40㍉を超える集中降雨で朝7時15分~10時まで約3時間に渡り十日町市‐南魚沼市間が通行止めになるなど、脆弱性が改めて露見。だが昨秋に国と県が合意した『原発避難道の優先整備』が急浮上。交通難所整備のチャンスとなるか、関係自治体の本気度が問われている。

    2025年1月25日号

  • 小さなことからコツコツと

    飯塚 隆行さん(1963年生まれ)

     創業61年、市街地の本町通りに店舗を構える『飯塚テレビ電化』。創業者の父からバトンを受け早や37年。「地域の方々から利用していただき、人から人へと口コミで紹介してもらい、本当にありがたいです」。

    2025年1月25日号