南雲 敏夫(県自然観察指導員)
白い虹、尾瀬や北海道の湿原などでよく見られる虹だが、意外や意外でこの虹は信濃川の田んぼの中で見られたものである。
秋の晴れた日は信濃川の朝霧がすごい状態になるが、その朝霧が薄れてきたときに背後から太陽が出て霧を照らせばよく見えるという事になる。
だから意外と言っても条件が同じようになれば何処でも見られると言っても良いかと思うのだが。
通常の虹は太陽の光が雨粒に反射する際、雨粒がプリズムの役割を果たして太陽光が分光されるために七色に見えます。
一方、白虹は太陽の光が霧の粒に反射・散乱して見られます。霧の粒は雨粒より細かいためプリズムのように分光されず、すべての波長の光が同じように散乱されるために白く輝いて見えます。
太陽の高度が低い明け方や夕方に、霧が出ていて薄くなってくればこのような白い虹が見られる事があると言う事です。
これから、夜間に気温が下がって放射冷却が起これば川沿いで見られるチャンスは多いと思います。