「日々一生懸命なだけです。私が頼りないから、いろんな方が助けてくれたおかげで今があります」。今月1日に開業10年を迎えた津南町正面の菓子店『ママのおやつ』店主の早河史恵さん(52、羽倉)は微笑んだ。これからも地域の食材を取り入れたお菓子作りに変わらず挑み続けるつもりだ。
夫が代表を務める農業法人フェアリーズファーム(早河聖光社長)の6次産業化をめざす菓子店として始まったママのおやつ。津南産コシヒカリ米粉使用のロールケーキやシュークリーム、自家産卵使用のプリンの3種類から始まった。開店後から史恵さんの出身地である神奈川県に住む洋菓子シェフの指導を受けながらレシピを増やし、今は4百種余になった。「外に名前が出ることを好まない先生なので名前は出せんが、日本の洋菓子界をけん引してきた方。SNSを通し社長と縁が生まれ、指導を受け続けています」。
2024年9月28日号
「メダカ好きを増やしたい」。そんな思いでメ
ダカ屋『masushin.en
joy medaka』(マスシン・エンジョイ・メダカ)の2年前に看板を掲げた丸山剛三さん(48、十日町市田中)。自宅敷地の繁殖場で今は80種余の品種を育て、希望者に販売したり、イベント出店を行っている。「メダカ愛好家は全国にいます。来てくれた方や、イベントで会う方と話す機会が増え、趣味を通じ人との繋がりが広がっています。地元の方にもメダカを育てる楽しさを伝えたいですね」。きものまつりや生誕地まつりなど地元イベントに店を出し、メダカ愛好家を少しずつ増やしている。
2024年9月7日号
「ごちそうは、このゆったり時間と食・人・自然、丸ごとの十日町市です」。千葉船橋と十日町市の2拠点生活による視野の広さを生かし、旅行業資格を取得後、自身の体験をもとにオリジナル旅プランを提供する渡部美幸さん(38)。開催中の大地の芸術祭ツアーでは学芸員が同行する独自プランを企画。その旅行会社『おいしい旅つばめ至る(きたる)』の看板を掲げる。
2024年8月24日号
十日町を拠点として、着ることがなくなった不要な着物をスーツなどに生まれ変わらせ、ファッションショーで披露し販売など行っているデザイナー・杉浦充宜さん(34、十日町市上野)。東京で積み上げてきたキャリアを一度捨て、十日町の地での暮らしを選んだ。今年1月に自身のスタジオ「Mitsuyoshi Design Studio」を設立。
デザイナーとして積極活動。立ち上げてわずか半年で活躍の場を十日町から新潟に広げ、「今の目標は最高峰のパリでファッションショーを行うことです」。夢ではなく、明確な目標としてより鮮明な道筋を見据えている。
2024年8月10日号
『ねぼすけ』。一風変わった名称で、十日町産『どじょう』養殖が始まっている。取り組むのは十日町市中里地域の鈴木常治さん(51、重地)。5年余前から雪国の湧水を活用した無泥どじょうの養殖を開始。今年から少しずつ東京の高級日本料理店などへの出荷がスタート。「まだ始まったばかりです。『ねぼすけ』が十日町名産となり、この地に来れば美味しいどじょうが食べられると言われるようになれば嬉しいですね」。現在は年百㌔余の生産量だが、屋外養殖場を増やし1㌧余の増産を視野に入れる。
2024年8月3日号
県外からの山村留学生と地元の子たちが一緒に取り組める活動として25年余前に松之山・旧浦田小学校で始まった太鼓活動を、当時関わった人たちが引き継ぎ15年前に『うらだ屋太鼓』を立ち上げ、今につなげている。当時高校生だった指導者の南雲紘海さん(30)。山村留学生で地元定住した仲間も加わり、太鼓活動の伝統を次の世代に引き継ぐため、さらに活動の輪を広げている。来月11日の浦田地区盆踊りで「うらだ屋」が太鼓演奏し、盛り上げる計画だ。
2024年7月27日号
大地の芸術祭9回展が13日開幕。早くも賑わいを見せている。全国から年間35万人余りが訪れている清津峡渓谷トンネルの芸術祭作品『水鏡』。「地元から清津峡、そして妻有をアピールする土産品を」と取り組み、エントランスで販売し人気を呼んでいるのが大地の芸術祭実行委承認の木製マグネット『Tunnel of Light(水鏡)』だ。製作しているのは球形スピーカーで注目を集めているKikko Craft(山崎喜久一郎代表、キッコ・クラフト)。球形製造技術を生かし安々と模造できない木工品にしている。山崎さん(65)は3Dプリンターを駆使して国宝・火焔型土器のレプリカなどにも取り組んでおり、「妻有地域には土産にできる題材が山ほどある。多くの人が研究して製品化してほしい。それが地域のアピールにもつながるはず」と呼びかけている。
2024年7月20日号
豊かな香り、甘味・酸味など複雑な味が人を魅了してやまないコーヒー。妻有地域に、どっぷりはまった人がいる。ネットを中心に自家焙煎ブレンド販売を手がける『マッサンコーヒー』の内山政徳さん(33、津南町正面)。地区内外のカフェに自身オリジナルブレンドを提供したりと、活躍の幅を広げている。「自分で作るコーヒーは甘さを出すようにし、究極の普段飲みがめざしている味。世界で一番美味しいコーヒーを追求したい」。将来の夢は自分の店を持つことだ。
2024年7月13日号
窓を開けると、目の前が公園。休日には子どもと楽しそうに過ごす子育て世代が大勢集まってくる。「この世代が地域に根ざして増えてくれることが一番。そのための公園にしたい」。廃墟同然だった桂交通公園を年間2万人が訪れる公園によみがえらせたNPO法人桂公園こどもランドの福原久八郎事務局長(68)。 公園の目玉は園内を走るゴーカートやラジコンカーで、今では目にすることが少なくなった懐かしい遊具もある。先月中旬には子どもたちに人気の水遊び広場を設けた。NPOとして新たな歩みを始めて10年。子育て世代に密着した運営でこれまで三度の全国表彰を受けている。「経営は厳しいが、これからも子育て世代に愛される公園にしていきたい」。思いは尽きない。
2024年7月6日号
俳優であり、映像作家であり、ミュージシャンデビューするなど、多彩な活動を行っている十日町市在住のシュンスケフクザキさん(33、エスディーコーポレーショ所属)。出演とプロデュースを兼ねたオール十日町ロケ映画『十日と永遠』(倉田健次監督)が今月、アジア最大級の短編映画祭「ショートショートフェスティバル&アジア2024」で『ホッピーハッピーアワード』を受賞するなど注目を集める。一方で、ミュージシャンとして初楽曲となる『Teru Teru Bouzu』を今年3月16日に各種音楽配信サービスでリリース。作詞作曲、さらに監督を兼ねミュージックビデオを撮影。ドバイ国際映画祭などヨーロッパや中近東、アジアなど15映画祭にノミネートされ、うち7優秀賞と3特別賞を獲得するなど関心を呼んでいる。「作らなきゃいけないではなく、いま作りたいなと思うアイデアや作品を純粋に楽しみながら制作していきたい」と話す。
2024年6月29日号
「日々一生懸命なだけです。私が頼りないから、いろんな方が助けてくれたおかげで今があります」。今月1日に開業10年を迎えた津南町正面の菓子店『ママのおやつ』店主の早河史恵さん(52、羽倉)は微笑んだ。これからも地域の食材を取り入れたお菓子作りに変わらず挑み続けるつもりだ。
夫が代表を務める農業法人フェアリーズファーム(早河聖光社長)の6次産業化をめざす菓子店として始まったママのおやつ。津南産コシヒカリ米粉使用のロールケーキやシュークリーム、自家産卵使用のプリンの3種類から始まった。開店後から史恵さんの出身地である神奈川県に住む洋菓子シェフの指導を受けながらレシピを増やし、今は4百種余になった。「外に名前が出ることを好まない先生なので名前は出せんが、日本の洋菓子界をけん引してきた方。SNSを通し社長と縁が生まれ、指導を受け続けています」。
2024年9月28日号
「メダカ好きを増やしたい」。そんな思いでメ
ダカ屋『masushin.en
joy medaka』(マスシン・エンジョイ・メダカ)の2年前に看板を掲げた丸山剛三さん(48、十日町市田中)。自宅敷地の繁殖場で今は80種余の品種を育て、希望者に販売したり、イベント出店を行っている。「メダカ愛好家は全国にいます。来てくれた方や、イベントで会う方と話す機会が増え、趣味を通じ人との繋がりが広がっています。地元の方にもメダカを育てる楽しさを伝えたいですね」。きものまつりや生誕地まつりなど地元イベントに店を出し、メダカ愛好家を少しずつ増やしている。
2024年9月7日号
「ごちそうは、このゆったり時間と食・人・自然、丸ごとの十日町市です」。千葉船橋と十日町市の2拠点生活による視野の広さを生かし、旅行業資格を取得後、自身の体験をもとにオリジナル旅プランを提供する渡部美幸さん(38)。開催中の大地の芸術祭ツアーでは学芸員が同行する独自プランを企画。その旅行会社『おいしい旅つばめ至る(きたる)』の看板を掲げる。
2024年8月24日号
十日町を拠点として、着ることがなくなった不要な着物をスーツなどに生まれ変わらせ、ファッションショーで披露し販売など行っているデザイナー・杉浦充宜さん(34、十日町市上野)。東京で積み上げてきたキャリアを一度捨て、十日町の地での暮らしを選んだ。今年1月に自身のスタジオ「Mitsuyoshi Design Studio」を設立。
デザイナーとして積極活動。立ち上げてわずか半年で活躍の場を十日町から新潟に広げ、「今の目標は最高峰のパリでファッションショーを行うことです」。夢ではなく、明確な目標としてより鮮明な道筋を見据えている。
2024年8月10日号
『ねぼすけ』。一風変わった名称で、十日町産『どじょう』養殖が始まっている。取り組むのは十日町市中里地域の鈴木常治さん(51、重地)。5年余前から雪国の湧水を活用した無泥どじょうの養殖を開始。今年から少しずつ東京の高級日本料理店などへの出荷がスタート。「まだ始まったばかりです。『ねぼすけ』が十日町名産となり、この地に来れば美味しいどじょうが食べられると言われるようになれば嬉しいですね」。現在は年百㌔余の生産量だが、屋外養殖場を増やし1㌧余の増産を視野に入れる。
2024年8月3日号
県外からの山村留学生と地元の子たちが一緒に取り組める活動として25年余前に松之山・旧浦田小学校で始まった太鼓活動を、当時関わった人たちが引き継ぎ15年前に『うらだ屋太鼓』を立ち上げ、今につなげている。当時高校生だった指導者の南雲紘海さん(30)。山村留学生で地元定住した仲間も加わり、太鼓活動の伝統を次の世代に引き継ぐため、さらに活動の輪を広げている。来月11日の浦田地区盆踊りで「うらだ屋」が太鼓演奏し、盛り上げる計画だ。
2024年7月27日号
大地の芸術祭9回展が13日開幕。早くも賑わいを見せている。全国から年間35万人余りが訪れている清津峡渓谷トンネルの芸術祭作品『水鏡』。「地元から清津峡、そして妻有をアピールする土産品を」と取り組み、エントランスで販売し人気を呼んでいるのが大地の芸術祭実行委承認の木製マグネット『Tunnel of Light(水鏡)』だ。製作しているのは球形スピーカーで注目を集めているKikko Craft(山崎喜久一郎代表、キッコ・クラフト)。球形製造技術を生かし安々と模造できない木工品にしている。山崎さん(65)は3Dプリンターを駆使して国宝・火焔型土器のレプリカなどにも取り組んでおり、「妻有地域には土産にできる題材が山ほどある。多くの人が研究して製品化してほしい。それが地域のアピールにもつながるはず」と呼びかけている。
2024年7月20日号
豊かな香り、甘味・酸味など複雑な味が人を魅了してやまないコーヒー。妻有地域に、どっぷりはまった人がいる。ネットを中心に自家焙煎ブレンド販売を手がける『マッサンコーヒー』の内山政徳さん(33、津南町正面)。地区内外のカフェに自身オリジナルブレンドを提供したりと、活躍の幅を広げている。「自分で作るコーヒーは甘さを出すようにし、究極の普段飲みがめざしている味。世界で一番美味しいコーヒーを追求したい」。将来の夢は自分の店を持つことだ。
2024年7月13日号
窓を開けると、目の前が公園。休日には子どもと楽しそうに過ごす子育て世代が大勢集まってくる。「この世代が地域に根ざして増えてくれることが一番。そのための公園にしたい」。廃墟同然だった桂交通公園を年間2万人が訪れる公園によみがえらせたNPO法人桂公園こどもランドの福原久八郎事務局長(68)。 公園の目玉は園内を走るゴーカートやラジコンカーで、今では目にすることが少なくなった懐かしい遊具もある。先月中旬には子どもたちに人気の水遊び広場を設けた。NPOとして新たな歩みを始めて10年。子育て世代に密着した運営でこれまで三度の全国表彰を受けている。「経営は厳しいが、これからも子育て世代に愛される公園にしていきたい」。思いは尽きない。
2024年7月6日号
俳優であり、映像作家であり、ミュージシャンデビューするなど、多彩な活動を行っている十日町市在住のシュンスケフクザキさん(33、エスディーコーポレーショ所属)。出演とプロデュースを兼ねたオール十日町ロケ映画『十日と永遠』(倉田健次監督)が今月、アジア最大級の短編映画祭「ショートショートフェスティバル&アジア2024」で『ホッピーハッピーアワード』を受賞するなど注目を集める。一方で、ミュージシャンとして初楽曲となる『Teru Teru Bouzu』を今年3月16日に各種音楽配信サービスでリリース。作詞作曲、さらに監督を兼ねミュージックビデオを撮影。ドバイ国際映画祭などヨーロッパや中近東、アジアなど15映画祭にノミネートされ、うち7優秀賞と3特別賞を獲得するなど関心を呼んでいる。「作らなきゃいけないではなく、いま作りたいなと思うアイデアや作品を純粋に楽しみながら制作していきたい」と話す。
2024年6月29日号