村山 千奈さん(1983年生まれ)
人と人とに流れる時間、時には酒、時には美容、時には手芸クラフト…その繋がりを、時には居酒屋で、時には寿司屋で、時にはイベント、人と人を繋いできた。その時々にいつも思っていた。『いつか自分の店がもちたい、と』。
2年前の正月、親戚同士のいつもの集まりがあった。「旦那のいとこが千葉の自宅でエステサロンと脱毛サロンもしていると聞いて興味を持ちました」。
脱毛サロンがあまりない十日町市で開業したら喜ばれると感じた瞬間、体は動いていた。
「すぐに自分で色々調べ、オンライン授業や実技研修ができるところを探していましたね」。講師を探すと同時に「もう店を開くって決めていたので、店舗も同時に探していました」。店舗を探し始めると、偶然か必然か、元美容室だった物件が見つかった。「いい場所だなって、すぐに決めたんです」。昨年10月から受講を進め、今年7月29日に脱毛サロン『NICORI』を中条にオープン。
十日町市吉田に生まれ小学時はクロスカントリースキーに打ち込んだ。「市内で1位をとるほど頑張っていたんですよ」。20歳の時に「突然、東京に行きたい、と思って上京しました」。都内に引っ越し、飲食業やテレアポなど様々な業種を経験。全て人と関わる仕事だった。十日町市にある『タナカクマキチ。』の姉妹店『タナカクマキチTOKYO.』も、その一つ。「タナカクマキチ。のフジロック出店スタッフ募集をみて応募し、それがきっかけでタナカクマキチTOKYO.で働くようになりました」。
働く中で、多くの地元人とも知り合い仲間が増えていく喜びを感じた。「知らなかった地元の人とも出会えて多くの友だちもできました。仲間で飲める時間が楽しかったですね」。 仲間内で出会いがあり結婚を機に十日町市に帰郷。その後も市内『タナカクマキチ。』で働き、接客業を学んだ。「クマキチさんには東京も含めて10年程お世話になり感謝しています」。
出産後、ハンドメイドに夢中になった。「子どもが生まれた後、可愛い帽子の写真があって、周りには売ってないから自分で作ってみたのが始まりでした」。我が子に作ったはずが、まわりからの要望もありイベントなどで出品。生花を加工したアクセサリーも作り喜ばれた。
「今は、制作は少しお休みしていますが、その時のお店の名前が『NICORI』だったのでそのまま使いました。NICORIは、ニコニコという意味で、お客さんに笑顔になって欲しくて名付けたんです」。
脱毛サロンは、自然素材の砂糖、水、レモン果汁を合わせたペースト
状のものを肌に塗り、はがしていくシュガーリング施術。「抜く時は少し痛い
んですが、安心できる素材で作ってあるのでお肌にも地球にも優しいんです」。肌に優しいと小学生から大人まで幅広く来客がある。
「皆さん、脱毛後は綺麗になった、つるつるになったーって喜んでもらえるのが本当にうれしいですね」今後は、光フェイシャルや光脱毛も取り入れ、男性客なども視野に入れてる。「お客さんが癒された姿を見るのが癒しですね。接客って楽しいです」。
元気盛りの小学生の息子2人がエネルギー源。「自分の店が持ちたいという夢が1つ叶ったので、次は自分の家を持つことが私の、そして子どもたちの夢でもあります」。子どもたちから「ママ頑張れって言ってもらうことが励みになりますね」。
▼バトンタッチします
石沢陽一さん