「巨大な蛾ヤママユ」

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照井 麻美(津南星空写真部)

 津南町に移住して、夜のコンビニに行くとさまざまな虫が看板の明かりや照明に集まっていることに驚いた。
都心では買ったり、わざわざ旅行先に出かけて捕るカブトムシやクワガタも夜の山に入るより簡単にコンビニ前で見つけられたりする。
 それだけ虫たちも多種多様に生息する自然があるからなのだと思う一方、都心では考えられないほどの大きな虫に出会い大変驚いたことがある。
 ある日の入浴中、誰かが窓をたたくような音がすると思い、窓の方を見ると誰もいない。
 風か気のせいと思い、また湯船でくつろいでいるとまた同じような音が聞こえてくるのだ。
 何だろうと思い、窓をずっと見ていると手のひらサイズの蛾が室内の明かり目掛けて窓ガラスに体当たりしていた。
 大きさもさることながら、蛾の厚みと重量感に不気味さを感じ、こんなに大きな蛾が田舎にはいるのかと驚いたことをよく覚えている。
 他にもオニヤンマやムカデなど都心では見かけない大きさの虫に驚くこともしばしばだが、これも都会にはない田舎の良さと今は思えている。