この道はいつか来た道 …

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ドヤ顔に頭がクラクラ

藤ノ木信子 (清津川に清流を取り戻す会)

 先週、岸田首相は米国で首脳会談と議会での演説をして拍手に得意満面だった。「国際社会は歴史的な転換点にある。今こそ日米両国がグローバルパートナーとして真価を発揮すべき時である」「米国は一人ではない、なすべき準備はできている」「戦争可能な正常国家(一流国家)になる」とドヤ顔だったけど私は頭がクラクラした。
 これはもうどう解釈しても憲法違反で、こんなこと自国の国会で討論されましたか? 憲法改正する国民投票ありましたか? バイデン大統領は「我々はともに、防衛・安全保障協力を強化するための重要なステップを踏み、指揮・統制を現代化する」と発言。これね、米軍と自衛隊の情報共有システムを構築して共に行動する(自衛隊が米軍の指揮下にもなり得る)ということですよ。自衛隊は軍隊ではない!
 戦後平和憲法下の77年、歴代自民党首相が戦地を紛争当事国と言い換え自衛隊を派遣し、安保3文書を備えて集団的自衛権行使を規定した。専守防衛原則から逸脱して詭弁を重ね敵基地攻撃能力まで可能とし、武器輸出を防衛装備品移転と言い換え平和憲法は無力化した。岸田首相の訪米は、米国と一緒に喜んで戦争に参加します! と宣言したようなものだと私は思った。
 だからロシアは米日同盟強化のこの宣言にすぐ反応し「米日はすでに事実上軍事同盟関係だ」と発言。これで日本全土が反米側の標的になる。再稼働の地元合意もないまま燃料を装填した柏崎刈羽原発は、ウクライナのザポリージャ原発と同様に常に爆撃やサイバー攻撃に怯えなければならない。私には岸田首相が言う「歴史的な転換点」とは国民や国土を新たな危険に晒す転換点としか思えない。
 イラン、イスラエルの攻撃の応酬で世界大戦の始まりを感じるきな臭いこんな時に、わざわざ渦中に飛び込むとは…この後どんな未来があるのか想像してみてください。私の予想では疫病や地震など災害を期に危機感を煽り、国民の考える力を押さえて同じ方向を向くようにするでしょう。
 敵国の脅威を言い、より強力な武器(核兵器)の保有を正当化。私のように異を唱える人は非国民で、国防・国益優先で人権や言論の自由は無くなる。自衛隊、志願兵、徴兵… この道はいつか来た道… そう、3百万人が犠牲になった過去の日本だ。
 決して戦争をしてはいけない。近いうちに解散総選挙になるでしょう。今はまだこの国の主権者は私たち国民です。選ぶことができます。どうか戦争の道だけは歩まないように。

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