クジャクチョウ

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南雲 敏夫(県自然観察指導員)

 このチョウの色合いは個人的にもっとも綺麗だといつも思う。春に秋山郷などでよく見かけるが夏の間はあまり見かけない。成虫は移動性が強いために標高の高い場所、中央アルプス宝剣岳の近くの標高2800メートル付近でも飛んでいるのを見ている。
 名前のクジャクチョウだが鳥のクジャクにも負けないほどの色と模様が綺麗で本家本元のクジャクも負けそうである。クジャクチョウは涼しい気候を好むため本州中部以北に生息している、成虫越冬するために春は比較的姿を目にする事も多い。
 このチョウの学名にはギリシャ神話に登場する女性神官のイオ、亜種名は日本の芸者の意味だと言う、イオはゼウスを魅了したほどの美貌を誇り、加えて芸者と言えば和服姿の美しい女性を連想するが、確かにクジャクチョウの模様を見ればなぜか納得してしまう。
 羽の裏側は表と正反対で地味羽をたたんで止まると枯葉のようである。表の派手な大きな目玉模様は鳥などから身を守るためにあると言われている。