コメ国際コンクール、津南町からアピールを

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社説

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 今夏の「災害級の等級落ち」をアピールする絶好の場が12月1、2日、津南町に来る。ちょっと長い大会名だが『第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会inつなん』。主催は大阪に本部がある「米・食味鑑定士協会」。この国際コンクールの他に、水田環境鑑定士、調理炊飯鑑定士などコメづくりと食味を、国際的な規模での向上・普及に取り組む協会だ。毎回5千点を超える出品があり、今回の津南大会も出品受付はすでに始まっている。
 この場の意義を考えたい。津南町は何をアピールするのか。今年産米は等級比率が過去最低を記録。だが、JA系などは「等級と食味は関係ない。2等米、3等米もうまい」と、JA組合長が等級落ちしたコメのごはんを食べるなど、等級落ちによる消費者心理のフォローに躍起だ。
 今期の災害級の等級落ちが判明した9月末、本紙社説は「コメ等級選別の限界、食味で区別化を」を論じた。生産者のコメづくり意欲を助長する等級選別は、実は消費者にとって分かりにくい区別化だ。コメどころ新潟県の花角知事は明言した。「食味と等級選別は無関係」と等級落ち被害が判明した9月に。『ならば、生産者から消費者までの一体的な理解が得られる食味選別に統一すべき』。その場となる国際食味コンクールが津南町で開かれる。これはアピールする絶好の機会ではないか。
 鑑定コンクール結果は、その優位性を決める場になるが、今期の災害級等級落ちのピンチをチャンスに変える場が、この大会だ。『従来の等級選別から、消費者・生産者が共に納得できる食味選別に』、この大会アピールを津南大会で決議してはどうか。実行委員長・桑原悠町長の出番だ。コメ食味の選別化による「生産者価格のランク付け」は、消費者ニーズに応えるだろう。今期の等級落ちのタイミングこそ、津南町からのアピール発信の好機ではないか。

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