注目は20代・30代・40代の投票率

Category:
社説

contents section

 津南町が刻む歴史の転換点にあるのか。22日投開票の津南町議選、今回の選挙は多様な要素を含む。合併から68年の時間を積み重ね、6代目の町長が引っ張るいまの津南町を、今度の町議選は端的に表している。
 その一つは高齢化する町の現状が、そのまま町議選に出ている。高齢化率65歳以上が43%余の数字が示す通り、今回の町議選候補者の平均年齢は65歳、津南町の現実そのままだ。70代以上が9人、驚くことはない。この世代がいまの津南町を支えている現実は、地域の生産活動の現役が、この世代だ。
 女性を特別視する必要はないが、議会の場では「女性」という括りがいまだまかり通るのが、この国の議会の場の現実だ。その女性候補5人が挑んでいる。「女性の視点で」などの表現自体が時代錯誤であり、ものの見方の立脚点が違う。だが改選議席12に、5人の女性が挑む自治体は、なにかの動きを予感させる今回の選挙でもある。
 やはり投票率が気になる。過去データを見ると、1975年・昭和50年以降では、この年は定数22に対し27人が出馬、投票率はなんと96・34%。その4年後は96・24%。投票率90%を割ったのは2003年・平成15年、この年は定数18に21人が出馬。以降、選挙のたびに投票率は下がり、4年前の前回2019年は72・48%だった。
 投票率低下は、20代・30代・40代の低投票率が主因だ。投票所に足が向かない、なぜか。無関心ではないはず。今回この世代が立候補している。年代別投票率はすぐには集計が出ないが、今回はぜひ公表してほしい。今回、この年代が前回を下回る投票率なら、残念ながら津南町の将来は危うい。これも今回の町議選の一つの視点だ。
 期日前投票が始まっている。早まる必要はない。21日までの候補の言動に注目してほしい。日を追うごとに「見えてくる」、それが選挙だ。

Category:
社説