言説に流されず、だめはダメ

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内憂と外患、今日も悶々と

斎木 文夫 (年金生活者)

 これを書いている2月28日、自民党の裏金問題をめぐる衆院政倫審が全面公開で開かれることになった。出席者は6人。森、二階、萩生田、下村各氏の出番はない。
 1人1時間くらいの言い訳をさせて、何も明らかにならずに、予算案がスーと通るようになったら、この国ダメだわ。
 今回の政倫審は派閥パーティー裏金に限っているが、茂木氏後援会では2016年~19年の使途不明金が1億2千万円以上、20年~22年の使途不明金が9400万円との報道もある(2月26日『毎日』)。
 茂木氏の資金管理団体から後援会に多額の寄付が流れ、その先が使途不明となっている。資金管理団体と後援会の住所、会計責任者は同一であっても、後援会は政治資金規正法で言う「国会議員関係政治団体」でないから、法的にはお金の使途を明らかにする必要はない。「脱法的行為で悪質だ」と専門家は言う。
 これは、茂木氏だけではなく、自民党だけでもないような気がする。誰か、ぜんぶ調べて明らかにしてもらえないものか。ダメな奴はぜんぶ落としてやる。ことは単純だ。落としてやればいいのだ。
 ロシアのウクライナ侵攻から2年。ウクライナの苦戦は続き、西側諸国の支援疲れも表面化してきた。もしロシアが勝ったら、また、プーチンは核使用をチラつかせており、日本もオンブしている核抑止力という約束事が吹き飛んだら、今の国際秩序は崩壊してしまう。
 もう一つの戦争、イスラエルのパレスチナ自治区侵攻にあたって、アメリカのイスラエル寄りの態度が事態をややこしくしている。
 2つの戦争を前に、日本はどうすべきか。だが、日本の政府与党にそんな力はない。では、私たちはどうしたらよいのか。いくらニュース番組の解説を聞いても、本を読んでも、議論をしても、簡単に答えは出ない。悶々とする毎日だ。
 「お前が心配する必要はない」とそしられるのは承知の上だ。でも、私たちのあらゆる生活場面は政治と関わりがあり、地方政治と中央政治、国内政治と国際政治はつながっているというのが私の考えだ。心配せずにはいられない。
 答えの出ない中、右か左か、簡単で分かりやすい言説に流されるのはやめようと思う。「多様性」にカヅケて「誰がどう考えたっていいじゃないか」と開き直り、思考を停止し、分断を容認することもだ。今は毎日悶々としているのが、私には似合っている。

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