なんとも言えない雰囲気が漂っている十日町市。3月定例市議会の10日からの一般質問、新年度骨格予算など議案審議で、政策論を含む関口市長とのやり取りで感じる空気だ。市議は議案質疑をしつつ、「妙な感じだ」と懐疑心の塊になっているのではないか。それは、「4月の市長選以降、この場にいるかどうか分からない市長に、その先の市政方針や政策論を問うても…」だろう。いまだ進退表明しない十日町市のトップは、こうした事態をどう考えているのか。再び問う、「出るのか、出ないのか」。
議会質疑の関口市長の言葉は、聞きようによってはいつも通り。それも、任期満了以降に関わる市政には、これまでの市政の延長線上にある言葉で対応し、再度市政を担う踏み込んだ言葉はなく、この点でも「いましばらく熟慮を」と進退表明しない現状に対し、相当なる意識を使っている様子が読み取れる。
関口市政のこの4年間。様々な視点で総括できるし、立場の違いで良くも、悪くも評価されるだろう。10日の一般質問に答えた関口市長の答弁の中に、今後4年間、「私でいいのか」という言葉があった。すぐに反応した声が飛んで来た。『良い、悪いは、市民が決めること。なにを勘違いしているのか』。市民は厳しく、相当に敏感になっており、十日町市にとって良からぬ事態に進んでいる現状を、関口市長は感じているはずである。
開会中の3月定例会の最終日は21日の金曜。提案議案の審議が終わり、最後に市長挨拶がある。注目はこの場だろう。その翌週28日は市長選・市議選立候補予定者の説明会だ。市政の両輪といわれる市議会を重視するなら、この場が最後の表明の場となる。
『関口市長、5選出馬表明』。この新聞見出しを用意しようか…。すでに意志は固まっているのではないか。