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こころとからだの学校一覧

  • 女性の頼もしい助っ人「モナリザタッチ」

    デリケートゾーンケアに効果大

    Vol 111

     さて、こちらのコラムに書かせていただいてから、続々とデリケートゾーンの悩みを頂いています。今回は、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」をめざし、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアとして、いま大注目の膣レーザー治療「モナリザタッチ」についての続きです。
     「膣にレーザー!?」と思う方も多いかと思いますが、科学的に効果は証明済み。年齢が進むと女性ホルモンの減少で若いころに比べて顔の皮膚のはりつやが失われるように、実は膣や外陰部も老化が生じ外陰部の違和感・灼熱感、かゆみ、におい、乾燥、黒ずみ、性交痛、おりものの増加、出血などさまざまな症状を生じます。尿漏れに関しては、骨盤底筋トレーニング器「エムセラ」と合わせて行うと良いといわれています。
     女性ホルモンは第一に、肌のコラーゲンを増やす働きがあります。閉経すると膣の粘膜のコラーゲンが減り、粘膜が萎縮して荒れたり出血しやすくなったりすることで、おりものが増える、匂いが気になる、出血するなどが起こります。
     外陰部はコラーゲンが減って皮膚が薄くなることで乾燥する、黒ずむ、かゆみが出る、ヒリヒリする、皮膚がたるむ、などが起きてきます。そこへ膣や外陰部にモナリザタッチでレーザーを照射すると、粘膜や皮膚のコラーゲンが再生されふっくらとします。まさに膣のアンチエイジングです。
     女性ホルモンは第二に、膣の中にいる良い乳酸菌を増やす働きがあります。閉経して良い乳酸菌が減ると他の悪い菌が増えてしまい、匂いやおりものの増加の原因になります。コラーゲンを増やして良い土壌という膣粘膜を作り、膣内に良い乳酸菌という種を増やすということがデリケートゾーンケアの第一歩なのです。
     今回は50~60歳という年齢の方を例に出しましたが、今までお話してきたようなデリケートゾーンの悩みは20代でも起こります。月経困難症で治療中の閉経前の若い女性も乾燥感や性交痛に悩みますし、産後の女性は尿漏れなどでも大いに悩みます。つまりデリケートゾーンケアは全年齢の女性にとって「いかに輝いて楽しく毎日を過ごせるか」のための大事なテーマです。
     ちなみに、モナリザタッチによるレーザー治療は麻酔クリームを使うため、痛みに関してはさほど心配はいりません。私も体験しましたが、たまにチクチクするくらいでした。体験1回目の後の2ヵ月は、寒い時にトイレが近くなる、トイレに行きたいときに我慢できる力に不安を感じる、ふいに腹圧をかけたときに尿漏れが危ないと思う、ということを忘れていることができました。すると、仕事でも外出先でもプライベートで子どもと遊んでいても活動の範囲が広がりました。
     現在、たかき医院では県内初のモナリザタッチ導入準備中です。(導入は12月下旬頃)。ご興味ある方はご連絡ください。ぜひ! たかき医院の「女性開運部」で一緒に輝きましょう!(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年12月7日号

  • あげまん産婦人科医の元気の秘訣は

    「モナリザタッチ」をお試しあれ

    Vol 110

     最近、「あげまん」の会に参加してきました。今から30年以上前の同名映画から知られてきた言葉ではありますが、一般的にあげまんとは、「一緒にいる男性の金運、勝負運、仕事運、昇格など全般的な運気を上げる女性」のことを意味します。でも、今回はあげまんはあげまんでも、一緒にいる「女性」の運気を上げる女性でした。
     今回のあげまんは私の大学の先輩で、同じ産婦人科の女医。会に参加している女性たちは50~60歳で、私を「いらっしゃい! この会は開運の会なんですよ」とキラキラした笑顔で迎えてくれました。
     女性が50歳を超えるというと、閉経して女性ホルモンの分泌が下がり、急に老けて見えたり元気が無くなったりする年齢なのに、とにかくはつらつとしていて若い!でも、話を聞いていると、子どものことで悩んでいる、行政に対しての不満を語る、など赤裸々な話の内容は年齢相応でした。
     では、一体あげまん先輩は彼女たちの開運のために何をしたのか? それは、「医療的なデリケートゾーンケアの提供」です。
     女性は閉経を迎えてすぐは、更年期障害(ほてり、発汗など)、精神不安定(うつ)、女性特有のがん(子宮体がん、卵巣がん、乳がん)、生活習慣病(動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病)、性交障害(性交時痛、性交後出血)、歯周病などが出てきます。閉経から10年もすると、骨粗鬆症、尿漏れ、萎縮性膣炎、認知症などが出てきます。 これらの症状の中でもがんや生活習慣病の対策が戦後日本では活発に行われ、日本は長寿を獲得しました。そして今ようやく、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」を目指し、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアが注目されてきているのです。
     会の女性たちも、あげまん産婦人科医のドアを叩いた理由は、性交痛、下着が当たるとヒリヒリする、社交ダンス中に尿漏れしてしまう、などだったそうです。皆さん全員が口にしていたのは、「命に関わらないことだから我慢すればいいのかなと思っていた」との言葉。そうなんです!でも生活の質を上げることは、自分に自信や余裕ができ、気持ちが上向いて運気も上向いてくることを知って欲しいなと思います。
     さて、あげまん産婦人科医が提供した医療は「モナリザタッチ」という膣レーザー治療です。
    「え!? 大事なところにレーザー??」と思う方も多いかと思います。
     それってどんな治療法?痛いんじゃないの?と思われる方は是非次回をお楽しみに。実はモナリザタッチ導入を12月に控えています! 12月にならなくても、たかき医院ではいつでもデリケートゾーンケアのご相談に乗っています。いつでもお気軽にお声掛けくださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年11月23日号

  • 遺伝子レベルで変異へ、専門医受診を

    ギャンブル、買物、アルコールなど依存症は脳の病気

    Vol 109

     先日たかき医院で行われましたフェムテックフェスティバル、三連休の晴天の日にもかかわらず百人超の方が足を運んでいただき本当にありがとうございました。女性が輝いて過ごすための国内外のテクノロジーが待合ホールに所狭しと並ぶ中、みなさまから「びっくりしました!」と良い意味で驚きの声をもらいました。大変好評だったので、来年も企画していきたいと思っております。
     さて、先日某病院主催の「依存症フォーラム」に参加してきました。主催病院の精神科医師、依存症の当事者としてアルコール・ギャンブル・薬物の依存症の患者さん数名、依存症家族や支援団体の代表の方たちが代わる代わるお話をして下さったり、最後は会場からの質問にそれらの人たちが答えるクロストークがあったりして、依存症についてさまざまな角度から勉強する時間となりました。
     精神科医師からの言葉でなんといっても印象的だったのは「依存症は脳の病気」でした。以前、肉のあぶらは強い依存を生む、という話をこの場を借りて書きました。肉のあぶらを過剰に摂り続けると、「満足」という感覚を生み出す脳のドーパミン受容体の遺伝子自体が変化して、食事による喜びや満足を感知させないようにするため、脳が「満足できない脳」に変わり、満足感を得るために脳が「もっと」と指令を出すようになり、これが麻薬・アルコール・タバコ・買い物・ギャンブルなどのさまざまな依存症の脳内メカニズムに似ていますよ、という話でした。
     つまり、もう一度言いますが、依存症は気持ちが弱くてやめられない、という精神論的な問題ではなく、脳細胞が遺伝子レベルで形を変えてしまう脳の病気なのだということを知って欲しいのです。
     依存症が脳の病気ということは、たとえばギャンブル依存症の人が作った借金を家族が肩代わりをして、なかったことにしたり、次回はお金を使い込んでしまわないようにクレジットカードを止めたり、銀行口座からお金をおろせなないように工夫をして、しばらくギャンブルをできないようにすれば反省してギャンブルのことを忘れてしなくなるだろう、という周りの人の考えや対応はすべて間違いだということです。
     依存症本人は他の病気と一緒で、きちんと専門医を受診して治療をし患者会に参加すること、家族も依存症のことや患者対応を家族会で勉強していく必要があります。多くの人と関わり助け合う、「ひとの輪」の中で癒していくと依存症から抜け出るゴールが近づくと思ってください。
     だから、もしも「明日はきっと立ち直ってくれるはず」と思うような依存をお持ちの方がご家族の中にいるようであれば、一日でも早く専門病院への受診につないでいただきたいと思います。
     依存症に関しては新潟県福祉保健部の障害福祉課に「いのちとこころの支援室」(℡025・280・5201)があります。ここ十日町・津南から近い依存症治療をしている病院は、上越市のさいがた医療センター、柏崎市の関病院です。これらの病院にお尋ねいただければ、家族会の紹介もしてくれます。
     まずは依存症に対しての間違った認識を正すこと、そして正しい知識を知ることがとても大事です。ちなみに、生理痛で痛み止めの依存になっている方は、痛み止めは過剰に摂りすぎると肝臓や腎臓に負担をかけますので、是非婦人科にご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年11月2日号

  • 女性ホルモンとドライマウス

    よく噛む、笑う、口を開き腹式呼吸を

    Vol 108

     先週末に開催したフェムテックフェスは大勢の方にご来場いただき大変賑わいました。「こんなものがあるのかとびっくりした!」という感想を多くいただき、やって良かったなと思っています。お子さん連れの方からご年配の方、女性だけでなく男性も、足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました!
     さて、ついに歯周病と女性ホルモンの関係のお話の最終回です。今回は閉経後のホルモン変化と歯周病の関係です。
     女性は閉経後、女性ホルモンの枯渇によって、ズバリ、既存の歯周病が悪化します。その原因はひとつに骨量減少により、あごの骨も骨量が減り、歯を支える土台となる骨、歯槽骨がもろくなることで歯周ポケットができやすくなるから。
     もう一つにエストロゲンが低下することで歯周病菌と戦う免疫力が低下し、歯と歯ぐきの境目では炎症を起こす物質の分泌が盛んになるから、といわれています。そしてさらに歯周病悪化にむけて追い打ちをかけるのが、更年期から見られ始める「ドライマウス」です。
     ドライマウスは唾液の分泌が減少し、口腔内が乾燥状態になること。他の疾患の一症状として現れることもありますが、女性ホルモンのバランスが乱れてくると、唾液の分泌が減り、ドライマウスになりやすくなります。
     ドライマウスは口腔内のねばねば感、ヒリヒリする症状などから始まり、虫歯が進行して口臭の悪化が起こる他、重症になると、舌表面のひび割れ、摂食障害、味覚障害、発音障害なども現れます。
     更年期世代の女性は「首や肩がこる」という症状を訴えられる方が多いですが、この首から肩への血流障害は、実はドライマウスに繋がっているかもしれません。
     例えば、年々増えている「スマホ首」。スマホに集中している時は体を動かさないため、うつむいた姿勢を長時間続けることになり、首の後ろの筋肉に負担がかかります。これにより、首に痛みやこりの症状が現れ、体中に不調が出てしまうのが「スマホ首」なのですが、実はドライマウスを引き起こします。
     ということは、スマホ首ではないものの、首や肩がこるなどの症状がある人も、注意をしたほうが良いのではないでしょうか。
     では、ドライマウス対策としては何があるかというと、口をよく動かし口周りの筋肉を鍛えることが大切なので、①よく噛んで食べる②口角を上げて笑顔をつくる③大きく口を開けて腹式呼吸でストレス発散しながら好きな歌を歌う④上唇だけを10秒間大きく膨らませ、これを3回繰り返す。
    1日2セットを目安にチャレンジし、唾液腺を刺激する体操をする⑤歯磨きのときに、歯ブラシ、または指で歯茎や舌の裏などを優しくマッサージして刺激して口周りの血行を良くする。そして、⑥ハーブウォーターでうがい、はいかがでしょうか?
     狭い空間ですが、体全体の不調に関わる口の中。特に女性ホルモンに一生を支配されている女性は、すべてのライフステージで歯周病になりやすいので日々のケアを忘れずに!!(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年10月19日号

  • 妊娠中期〜後期、歯肉炎に注意

    歯周病細菌が胎児に感染

    Vol 107

     先日、以前からお世話になっている市内の某歯科の先生に「妻有新聞読んでます。最近歯の話を書いてますよね」と言われ赤面。本当にお恥ずかしい話ではありますが、口腔ケアは病気とも大いに関係がありますので、今回も頑張って書きますね。私の専門分野でもある女性ホルモンと歯周病の続きです。
     前回、女性ホルモンと歯周病について月経と思春期に焦点を当て、女性ホルモンのバランスが崩れると歯周病になるということを書きました。
     女性はホルモンバランスが大きく変わるところでライフステージが区切られます。思春期を過ぎて性成熟期は妊娠・出産・産後があり、まず妊娠中は歯肉炎にかかりやすくなるといわれています。
    つわりで歯磨きが不十分になる、食生活の変化で唾液量が減り口の中をきれいに保つ働きが低下する、などの理由からリスクが高まります。もともと他人である赤ちゃんを10ヵ月お腹の中で安全に育てるために、妊娠中は免疫システムの働き自体を下げていますので、炎症が収まりにくい状態です。
     妊娠後期にはエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンは月経時の10~30倍になるといわれており、このため妊娠中期から後期にかけてさらに歯肉炎が起こりやすくなります。歯肉炎の状態から50%以上の人が妊娠性歯周病になり、早産や低出生体重児のリスクが高くなります。
     これまでの私の経験で、切迫早産で入院した方には、やはり妊娠前から口腔の状態が悪い方が多いように思います。そして口腔内の歯周病細菌が血中に入り込むことで胎盤を通して胎児に直接感染するともいわれているので怖い話です。油断すると出産後に本格的な歯周病に移行する場合もありますので、注意が必要です。
     また、歯周病菌が腸内から見つかるという話からすると、妊婦さんの腸内環境がそのまま赤ちゃんに移っていくのは分かっている話ですので、赤ちゃんがどんな人生のスタートを切るのか、妊娠中の口腔ケアはとても大事なのが分かるかなと思います。
     出産直後に出会った人の腸内細菌が赤ちゃんの腸内細菌に影響する話もありますので、分娩に立ち会う私たち医療スタッフ、もしくはご家族の方の腸内細菌並びに口腔ケアも重要です。
     そして、昭和の頃はよくあった「食べ物を口の中でかみ砕いたものを赤ちゃんに与える」のは、絶対しないようにお願いします。基本的には歯垢が残存しない清潔な口の中では歯周病は起こらないか、起こっても軽度ですみますので、妊娠中は特に気をつけてプラークコントロールを行いましょう。
     抗菌作用があり、オイルより濃度が薄いため妊娠中でも安心して使えるハーブウォーターでのうがいをおすすめします。
     次回は更年期と歯周病の話で、ついにこのシリーズは終焉。10月12日の土曜日、午前10時~午後3時、たかき医院では女性がそれぞれのライフステージに合わせて毎日元気に健やかに過ごすための技術を国内外から集めた「フェムテックフェス」を行います。入場無料。
     隣の喫茶店ではマルシェも同時開催していますので、女性も男性も興味のある方は、ふらっとお気軽に立ち寄ってみてくださいね。産婦人科医による無料相談もありますよ。
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年10月5日号

  • 月経と歯肉炎と歯周病とストレス

    クリスタルボウル演奏会

    Vol 106

     口腔ケアと病気についてシリーズでお送りしています。前回お話したティートゥリーのアロマオイルやハーブウォーター、たかき医院の在庫がなくなるほど皆さんにご購入いただいております。まだ手にしていないという方は是非いらしてくださいね!
     さて、最近の研究で、女性ホルモンと歯周病が大きく関係していることが分かっています。特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。
     そのほか、プロゲステロンというホルモンは歯肉の浮腫を誘発して歯磨き時の出血を引き起こしたり、免疫システムの働きを抑制したり、炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
     「月経前になると食欲がすごくなる!」という話を聞いたことがありませんか? 実際に食欲だけでなく味覚や味の好みなども、女性ホルモンのバランスの変化などに伴い影響を受けます。月経のある女性なら一度は経験したことではないでしょうか。
     思春期は成長のために身体の中を流れるホルモンに変化が生じ、プロゲステロンやエストロゲンといったホルモンが増え続け、歯肉への血流量が増えます。
     その結果、新陳代謝が活発になり、プラークなどの刺激物への反応が高くなり、歯ぐきが腫れて破れやすくなるのです。月経のたびに歯ぐきが腫れやすくなるほか、試験勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して悪化することもあります。
     「ストレスは万病のもと」とよく言いますが、強いストレスや緊張がかかると、唾液の分泌量はリラックス時に比べて約3割減少するといわれています。
     唾液は口の中の細菌を洗い流し、免疫を高め、虫歯菌で溶かされ始めた歯の表面を修復したり、そのものに抗菌作用があるため、分泌量が減るというのは歯周病のリスクを高めます。
     コロナ禍はマスクをずっと着用していなければならず、水分摂取が少なくなってドライマウスになりやすく、さらに感染に恐々としてストレスの大きい日々だったといえます。
     ストレスが大きいときは、自律神経のうちの交感神経という私たちが活動時に働く神経活動が優位になります。交感神経が優位な状態では、粘り気の強い唾液を多く分泌する顎下腺と舌下線が刺激されます。
     唾液の分泌量が減り、口の中がねばねばした状態になることでのどが渇きます。
     リラックスしているときは、私たちが安静時に働く副交感神経活動が優位になります。副交感神経が優位な状態では、粘り気の低いサラサラの唾液を多く分泌する耳下腺が刺激されるため、口の中が潤います。
     日ごろのストレスを解消する方法として良い音楽を聴く、という方も多いかと思います。
     来たる10月4日の18時半から90分、たかき医院の待合ホールでクリスタルボウル演奏の第一人者である牧野持侑さんをお招きして「音による癒し」倍音浴のコンサートを行います。20分の生演奏を聴くことで8時間の睡眠に匹敵するともいわれるクリスタルボウルの演奏をお聞きになりたい方、ぜひ! たかき医院までご連絡ください。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年9月21日号

  • 朝起きたら先ずうがい、口腔清掃を

    抗菌作用の強いティートゥリーのアロマオイルで

    Vol 105

     さて前回、慢性疾患の予防や改善に口腔ケア、特に歯周病予防が大きく関係しているというお話を少ししました。今回はその続きです。
     歯周病になると、まず歯肉から出血したり、歯肉が腫れたり、膿が出て口臭がするなどが起こります。さらに歯周病が進むと、歯肉が下がり歯が長く伸びたようになります。歯肉が下がると歯を支える土台の骨が溶け、歯と歯肉の間に歯周ポケットと呼ばれる溝ができ、食べ物が詰まりやすくなり、溝が深いために歯磨きなどできれいにしにくくなります。
     出血した部分には細菌が集まり、血管内に細菌が侵入しやすくなります。細菌が侵入すると血管内に炎症が起き、炎症の修復のためにLDLコレステロールが血中で増加します。結果として、動脈硬化や心筋梗塞につながります。
     朝、起きがけに水でも牛乳でも飲むと、口の中に増えた悪い菌を飲み込んでしまいます。腸の中から歯周病菌が見つかる人もいるそうです。もしも、腸の中に歯周病菌が入ってしまうことで腸内環境が悪くなってしまうのなら、さらに健康状態の悪化を引き起こしてしまうでしょう。
     腸の環境が脳の状態に大きく関係することは以前お話しました。歯周病菌の中には免疫を抑制する働きのある物質を放出する菌もいると言われており、そのため、起きがけにうがいをするだけで、口の中に増えた菌は結構出せるということですし、風邪予防にもなるとのことです。是非お試しを。
     たかき医院でおすすめしているメディカルアロマは、アロマオイルの薬効を利用した健康維持対策です。アロマオイルは皮膚に塗布した時に皮下の血管内にオイルの成分が入り、薬効が血液に乗って全身に回っていくことで効力を発揮します。 特に粘膜からの吸収が良いので、アロマオイル入りの歯磨き粉での歯磨きやマウスウォッシュは、口の中だけでなく全身の健康を保つために大いに威力を発揮します。アロマオイル入りの歯磨き粉を2年間継続して使ったことで、医師から明らかに脳の画像検査の結果が良くなって若返りましたね、と言われた人もいるとか。
     第二次世界大戦の折、薬が不足したメディカルアロマの発祥の地フランスでは、消毒薬の代わりに抗菌作用の強いティートゥリーのアロマオイルを軍医さんが常備していたという話もあるように、ティートゥリーのアロマオイルで毎日うがいをしているという、とあるアロマの会社のスタッフの方たちは、今までだれ一人として新型コロナに感染していない、というくらい良い品質のアロマオイルは効果があります。 
     ティートゥリーのアロマオイルでのうがいは歯茎の腫れや口内炎にもおすすめです。お試ししたい方は、たかき医院で販売していますのでお声掛けください。
     また、歯周病は、歯周病菌だけが原因でなく、喫煙、薬物、ストレスのほか、ホルモンバランスの変化、免疫反応などの基礎疾患も原因になります。
     ということで次回は、女性ホルモンと歯周病についての関係をクローズアップします。次回まで待てないという方は是非お気軽にご相談を。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年9月7日号

  • 食後8時間後、歯にプラークが

    30歳以上の成人の約80%が歯周病に

    Vol 104

     「1㍉㌘中におよそ400~700種類、10億~1000億以上の細菌が存在して、あなたの健康を損なう危険性を作ります」。これは何を説明していると思いますか?
     これは「プラーク」のことです。あなたの口の中に残った食べカスは食後8時間もすると、細菌が繁殖して歯の表面にまるでラップをかけたようにへばりつきプラークになります。プラークがへばりついてしまうと、うがい薬やマウスウォッシュではプラークの内部まで浸透することはできず、歯間ブラシや歯ブラシによって物理的にはがすしか手がありません。
     さらに2014年にライオン㈱が行った調査によると、歯磨きなどで磨き残したプラークは一般に7割もあるといわれています。
     プラークが石灰化してできる硬い塊が「歯石」。歯石になったプラークの中の細菌はだんだん数が増え、しかも歯石の中は酸素が少ないために酸素を嫌って育つ嫌気性菌が増えていきます。そこで増えた嫌気性菌が作り出す毒素によって、歯を支えている骨がダメージを受け、溶けてなくなっていくのが歯周病です。そして嫌気性菌が発生するガスが口臭になります。
     私は乳歯から永久歯に生え変わる時に上の歯が前歯2本以外しばらく生えてこず、ビーバーのようでした。あまりに長い間生えてこないので口腔外科を受診して手術をし、そこから5年近く歯科矯正をしました。今から30年以上前、歯科矯正は保険ではできなかったため、相当なお金を親は私の歯にかけてくれていたのだと思います。
     なので、歯は一生大事にしようと思い、とても大事にしていたつもりでした。でも、歯科矯正を終えてからは虫歯もできず歯のことで不具合が無かったために歯医者には通っていませんでした。
     娘が生まれて3歳半健診。なんと健診の中に親子歯科検診があり、そこで「歯石がたまっている! 歯石は歯周病の原因ですからね!」とその時の担当の先生に厳しく言われて背中がゾーッとし、慌てて歯科に駆け込みました。なぜ、ゾーッとしたかというと、このまま放っておくとお金を賭けた歯が無くなってしまうかもという恐怖と、歯周病になれば様々な健康被害が出ることを知っていたからです。
     厚生労働省の平成23年歯科疾患実態調査によると、30歳以上の成人の約80%が歯周病になっているともいわれています。歯周病は「サイレントディジーズ:静かなる病気」ともいわれ、重症化するまでは自覚症状がないまま慢性的な炎症が持続します。
     炎症が持続することにより、全身にさまざまな影響を与えることが分かっています。たとえば、糖尿病、メタボリックシンドローム、自己免疫疾患、誤嚥性肺炎、心筋梗塞・動脈硬化、早産・低出生体重児、アルツハイマー病、がん、などです。 歯周病を治療すると、これらの疾患が改善するというのはよく知られた話です。もしかして、と思
    われる方はまず口腔ケアをおすすめします。ということで、次回はもう少し歯周病について深堀していきます。女性ホルモンと歯周病も大いに関係があることもお伝えしますね。お楽しみに!
     (たかき医院・仲栄美 子院長)

    2024年8月24日号

  • コーヒーの健康維持の効果

    過剰摂取はカフェイン依存症に

    Vol 103

     ついに今月1日に梅雨明けして、急に暑くなり夏らしい天気が続いていますね。8月になって梅雨明けするのは4年ぶりらしいです。暑くなると冷たいものを飲みたくなりますよね。たかき医院の隣りにある喫茶店でも、コーヒーフロートやクリームソーダの注文が8月に入ってからは多いそうです。
     小学校のころ、ごくたまに休日の午後に母がアイスカフェオレを作ってくれたのがとても楽しく美味しい思い出です。ですが、今その思い出から40年近く経ちコーヒーを飲むと、飲んでいる時は美味しいと思うのですが、数時間すると胸やけがしてしまうようになってしまいました。
     なぜコーヒーを飲むと胸やけをするのでしょうか。食事の最後に珈琲が出てきますが、それはコーヒーが消化を促すための胃酸の分泌量を増やすからです。つまり胃酸が増えすぎると胃粘膜が刺激されて胸やけがする、というのが胸やけの理由の一つです。また、コーヒーに含まれているカフェインが食道と胃の境目の筋肉を緩める働きがあるため、胃酸が食道に逆流して胸やけがするというのがもう一つの理由になります。
     私にとっては胸やけの原因になるコーヒーですが、およそ1千年ほど前から薬として飲まれていたのが始まりです。それもあってかコーヒーと健康については多くの研究がなされています。たとえば、コーヒーを習慣的に飲んでいる人の方が糖尿病になるリスクが低い、コーヒーによって子宮体がんや肝臓がんのリスクが低下する可能性がある、コーヒーを飲んでいる人では原因を問わないすべての死亡リスクが低下する、心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患による死亡リスクが低下する、などです。
     また、1日の時間の中で座っている時間の長い人の方が心血管疾患での死亡のリスクが高いことが分かっていますが、中国の蘇州大学医学院の研究では、コーヒーを飲んでいると、座っている時間が長い人でも心血管疾患での死亡リスクが上がらないなどの結果が出てきていますし、オランダの研究ではコーヒーのカフェインや、コーヒーを飲むことで体内で作られる物質が神経を保護する働きを持ち、パーキンソン病リスクを低下させる可能性がある、という結果が出ています。
     私が大学生の時に、試験前にカフェインの錠剤を飲んで眠気覚ましをしながら勉強をしていた男の子がいました。コーヒーは薬なんだ! と習慣的に過剰摂取をするとカフェイン依存症になって、頭痛・不安・吐き気・大量の発汗といったカフェインの血中濃度が下がることによる症状が出るようになります。カフェインは元気の前借りをしているだけなので、一度にとりすぎると後から反動で強い疲労なども感じるかもしれません。一日の摂取許容量は決まっていないのですが、とっても1日3~4杯にとどめておきましょうね。「過ぎたるは及ばざるがごとし」です!!
     あとは、コーヒーに関わらず冷たいものをとりすぎるとお腹が痛くなりますので、気をつけてください。コーヒーを飲んでも元気の出ない人は是非お気軽にご相談くださいね。(たかき医院院長)

    2024年8月10日号

  • 奇跡が起きた。歩けるようになった

    92歳女性、週一回座るリハビリで

    Vol 102

     「奇跡が起こる」瞬間に立ち会ったことはありますか? 奇跡とはいっても、自分がただ「そんなことあるわけない」と硬く信じ込んでいるだけで、人生には100%必ずということは絶対にない! ということを思い出させられる出来事が時に起こることを「奇跡」というのかもしれません。
     ちょっと調べてみると、「奇跡(良いこと)が起こる前兆」というのがあり、それは①四ツ葉のクローバーを見つける ②流れ星を見る ③へびを見る ④鳥のフンが落ちてくる ⑤立て続けに物が壊れる ⑥雷が落ちるのを目撃する ⑦朝にクモを見る ⑧二重の虹を見る ⑨ゾロ目の数字をよく見る ⑩寝ても寝ても眠い ⑪嫌なことが続く ⑫イメチェンしたくなる、などだそうです。
     最近たかき医院で、「奇跡のようだ!」とご本人だけでなくご家族まで喜んだお話があり、職員と一緒に感激したその話を今日は皆さんにお伝えします。
     奇跡を起こした張本人は92歳の女性。少し前からその娘さんが、当院に設置している座るだけで骨盤底筋を鍛えられる器械にかかるために通院していました。この器械は約30分、週に1回程度6回座ると、骨盤底筋が鍛えられ尿漏れや頻尿が改善していくというものです。骨盤底筋だけでなくお尻や太ももの裏側の筋肉、インナーマッスルも一緒に鍛えてくれるので、ヒップアップや腰痛改善などの目的で使用される方もいます。娘さんが、とても良いのでお母さんにもかからせてあげたい、とある日連れてこられたのがきっかけでした。実はご本人さんは、背骨の圧迫骨折をして2ヵ月入院し、寝たきりになっていたことで歩けなくなり、リハビリをしても改善せず、自宅が高床式の3階建てだったこともあり、退院したら施設の入所を強く勧められたのだそうです。確かに、1回目に来た時は車から車椅子に移すのも2人がかり、車いすから器械に移すのも2人がかりでした。ところが、2回目に来た時、何かにつかまっていれば横歩きができるようになっており、車から玄関の中までは娘さんのサポートで歩いて入ってきました。3回目には車いすが全くいらないくらいに歩けるようになり、向かいに住んでいる娘さんが、ある朝チャイムが鳴るので出てみたら、ご本人さんが玄関先に立っていたという衝撃の事件があったそうです。足腰に自信がなくなってきたなと思っていて、自分にも奇跡の起きる瞬間を体験したい方は当院まで気軽にお問い合わせください。
     最後にちょっと宣伝です! 今年9月28日、段十ろうにて、縄文の聖地「十日町」に「人生、心の豊かさ・美しさ」を伝える作家、アーティスト、ファッションデザイナーなど幅広い分野で活躍をする方々が集うイベントが開催されます。縄文をテーマに「新しい時代の豊かさ、美に触れる」ことで、このイベントでも間違いなく奇跡が起こることでしょう。「ヒラクハジマル」で検索してください。7月28日からウェブで、29日からは段十ろう窓口で予約開始になります。ぜひご参加くださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)
     子どもたちから災害に対する備えと意識をと十日町青年会議所やセーフネットぼうさい、十日町市社会福祉協議会がネットワークを組み、毎年管内の小中学校で開いている「越後妻有防災プログラム」。今年は水沢中で開き、生徒たちは防災学習や消火器操作、地震、豪雨など模擬体験した。
     「自分の命は自分で守ろう」と防災学習の講義を受けた後、生徒たちは国交省・湯沢砂防事務所らの協力で用意された降雨体験装置や煙体験ハウス、土石流体感3Dシアターで災害を模擬体験。生徒たちは「普段からの災害の備えがいかに大切かを実感しました。今回の体験を防災にいかしていきたいです」などと話していた。

    2024年7月20日号

  • 女性の頼もしい助っ人「モナリザタッチ」

    デリケートゾーンケアに効果大

    Vol 111

     さて、こちらのコラムに書かせていただいてから、続々とデリケートゾーンの悩みを頂いています。今回は、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」をめざし、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアとして、いま大注目の膣レーザー治療「モナリザタッチ」についての続きです。
     「膣にレーザー!?」と思う方も多いかと思いますが、科学的に効果は証明済み。年齢が進むと女性ホルモンの減少で若いころに比べて顔の皮膚のはりつやが失われるように、実は膣や外陰部も老化が生じ外陰部の違和感・灼熱感、かゆみ、におい、乾燥、黒ずみ、性交痛、おりものの増加、出血などさまざまな症状を生じます。尿漏れに関しては、骨盤底筋トレーニング器「エムセラ」と合わせて行うと良いといわれています。
     女性ホルモンは第一に、肌のコラーゲンを増やす働きがあります。閉経すると膣の粘膜のコラーゲンが減り、粘膜が萎縮して荒れたり出血しやすくなったりすることで、おりものが増える、匂いが気になる、出血するなどが起こります。
     外陰部はコラーゲンが減って皮膚が薄くなることで乾燥する、黒ずむ、かゆみが出る、ヒリヒリする、皮膚がたるむ、などが起きてきます。そこへ膣や外陰部にモナリザタッチでレーザーを照射すると、粘膜や皮膚のコラーゲンが再生されふっくらとします。まさに膣のアンチエイジングです。
     女性ホルモンは第二に、膣の中にいる良い乳酸菌を増やす働きがあります。閉経して良い乳酸菌が減ると他の悪い菌が増えてしまい、匂いやおりものの増加の原因になります。コラーゲンを増やして良い土壌という膣粘膜を作り、膣内に良い乳酸菌という種を増やすということがデリケートゾーンケアの第一歩なのです。
     今回は50~60歳という年齢の方を例に出しましたが、今までお話してきたようなデリケートゾーンの悩みは20代でも起こります。月経困難症で治療中の閉経前の若い女性も乾燥感や性交痛に悩みますし、産後の女性は尿漏れなどでも大いに悩みます。つまりデリケートゾーンケアは全年齢の女性にとって「いかに輝いて楽しく毎日を過ごせるか」のための大事なテーマです。
     ちなみに、モナリザタッチによるレーザー治療は麻酔クリームを使うため、痛みに関してはさほど心配はいりません。私も体験しましたが、たまにチクチクするくらいでした。体験1回目の後の2ヵ月は、寒い時にトイレが近くなる、トイレに行きたいときに我慢できる力に不安を感じる、ふいに腹圧をかけたときに尿漏れが危ないと思う、ということを忘れていることができました。すると、仕事でも外出先でもプライベートで子どもと遊んでいても活動の範囲が広がりました。
     現在、たかき医院では県内初のモナリザタッチ導入準備中です。(導入は12月下旬頃)。ご興味ある方はご連絡ください。ぜひ! たかき医院の「女性開運部」で一緒に輝きましょう!(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年12月7日号

  • あげまん産婦人科医の元気の秘訣は

    「モナリザタッチ」をお試しあれ

    Vol 110

     最近、「あげまん」の会に参加してきました。今から30年以上前の同名映画から知られてきた言葉ではありますが、一般的にあげまんとは、「一緒にいる男性の金運、勝負運、仕事運、昇格など全般的な運気を上げる女性」のことを意味します。でも、今回はあげまんはあげまんでも、一緒にいる「女性」の運気を上げる女性でした。
     今回のあげまんは私の大学の先輩で、同じ産婦人科の女医。会に参加している女性たちは50~60歳で、私を「いらっしゃい! この会は開運の会なんですよ」とキラキラした笑顔で迎えてくれました。
     女性が50歳を超えるというと、閉経して女性ホルモンの分泌が下がり、急に老けて見えたり元気が無くなったりする年齢なのに、とにかくはつらつとしていて若い!でも、話を聞いていると、子どものことで悩んでいる、行政に対しての不満を語る、など赤裸々な話の内容は年齢相応でした。
     では、一体あげまん先輩は彼女たちの開運のために何をしたのか? それは、「医療的なデリケートゾーンケアの提供」です。
     女性は閉経を迎えてすぐは、更年期障害(ほてり、発汗など)、精神不安定(うつ)、女性特有のがん(子宮体がん、卵巣がん、乳がん)、生活習慣病(動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病)、性交障害(性交時痛、性交後出血)、歯周病などが出てきます。閉経から10年もすると、骨粗鬆症、尿漏れ、萎縮性膣炎、認知症などが出てきます。 これらの症状の中でもがんや生活習慣病の対策が戦後日本では活発に行われ、日本は長寿を獲得しました。そして今ようやく、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」を目指し、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアが注目されてきているのです。
     会の女性たちも、あげまん産婦人科医のドアを叩いた理由は、性交痛、下着が当たるとヒリヒリする、社交ダンス中に尿漏れしてしまう、などだったそうです。皆さん全員が口にしていたのは、「命に関わらないことだから我慢すればいいのかなと思っていた」との言葉。そうなんです!でも生活の質を上げることは、自分に自信や余裕ができ、気持ちが上向いて運気も上向いてくることを知って欲しいなと思います。
     さて、あげまん産婦人科医が提供した医療は「モナリザタッチ」という膣レーザー治療です。
    「え!? 大事なところにレーザー??」と思う方も多いかと思います。
     それってどんな治療法?痛いんじゃないの?と思われる方は是非次回をお楽しみに。実はモナリザタッチ導入を12月に控えています! 12月にならなくても、たかき医院ではいつでもデリケートゾーンケアのご相談に乗っています。いつでもお気軽にお声掛けくださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年11月23日号

  • 遺伝子レベルで変異へ、専門医受診を

    ギャンブル、買物、アルコールなど依存症は脳の病気

    Vol 109

     先日たかき医院で行われましたフェムテックフェスティバル、三連休の晴天の日にもかかわらず百人超の方が足を運んでいただき本当にありがとうございました。女性が輝いて過ごすための国内外のテクノロジーが待合ホールに所狭しと並ぶ中、みなさまから「びっくりしました!」と良い意味で驚きの声をもらいました。大変好評だったので、来年も企画していきたいと思っております。
     さて、先日某病院主催の「依存症フォーラム」に参加してきました。主催病院の精神科医師、依存症の当事者としてアルコール・ギャンブル・薬物の依存症の患者さん数名、依存症家族や支援団体の代表の方たちが代わる代わるお話をして下さったり、最後は会場からの質問にそれらの人たちが答えるクロストークがあったりして、依存症についてさまざまな角度から勉強する時間となりました。
     精神科医師からの言葉でなんといっても印象的だったのは「依存症は脳の病気」でした。以前、肉のあぶらは強い依存を生む、という話をこの場を借りて書きました。肉のあぶらを過剰に摂り続けると、「満足」という感覚を生み出す脳のドーパミン受容体の遺伝子自体が変化して、食事による喜びや満足を感知させないようにするため、脳が「満足できない脳」に変わり、満足感を得るために脳が「もっと」と指令を出すようになり、これが麻薬・アルコール・タバコ・買い物・ギャンブルなどのさまざまな依存症の脳内メカニズムに似ていますよ、という話でした。
     つまり、もう一度言いますが、依存症は気持ちが弱くてやめられない、という精神論的な問題ではなく、脳細胞が遺伝子レベルで形を変えてしまう脳の病気なのだということを知って欲しいのです。
     依存症が脳の病気ということは、たとえばギャンブル依存症の人が作った借金を家族が肩代わりをして、なかったことにしたり、次回はお金を使い込んでしまわないようにクレジットカードを止めたり、銀行口座からお金をおろせなないように工夫をして、しばらくギャンブルをできないようにすれば反省してギャンブルのことを忘れてしなくなるだろう、という周りの人の考えや対応はすべて間違いだということです。
     依存症本人は他の病気と一緒で、きちんと専門医を受診して治療をし患者会に参加すること、家族も依存症のことや患者対応を家族会で勉強していく必要があります。多くの人と関わり助け合う、「ひとの輪」の中で癒していくと依存症から抜け出るゴールが近づくと思ってください。
     だから、もしも「明日はきっと立ち直ってくれるはず」と思うような依存をお持ちの方がご家族の中にいるようであれば、一日でも早く専門病院への受診につないでいただきたいと思います。
     依存症に関しては新潟県福祉保健部の障害福祉課に「いのちとこころの支援室」(℡025・280・5201)があります。ここ十日町・津南から近い依存症治療をしている病院は、上越市のさいがた医療センター、柏崎市の関病院です。これらの病院にお尋ねいただければ、家族会の紹介もしてくれます。
     まずは依存症に対しての間違った認識を正すこと、そして正しい知識を知ることがとても大事です。ちなみに、生理痛で痛み止めの依存になっている方は、痛み止めは過剰に摂りすぎると肝臓や腎臓に負担をかけますので、是非婦人科にご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年11月2日号

  • 女性ホルモンとドライマウス

    よく噛む、笑う、口を開き腹式呼吸を

    Vol 108

     先週末に開催したフェムテックフェスは大勢の方にご来場いただき大変賑わいました。「こんなものがあるのかとびっくりした!」という感想を多くいただき、やって良かったなと思っています。お子さん連れの方からご年配の方、女性だけでなく男性も、足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました!
     さて、ついに歯周病と女性ホルモンの関係のお話の最終回です。今回は閉経後のホルモン変化と歯周病の関係です。
     女性は閉経後、女性ホルモンの枯渇によって、ズバリ、既存の歯周病が悪化します。その原因はひとつに骨量減少により、あごの骨も骨量が減り、歯を支える土台となる骨、歯槽骨がもろくなることで歯周ポケットができやすくなるから。
     もう一つにエストロゲンが低下することで歯周病菌と戦う免疫力が低下し、歯と歯ぐきの境目では炎症を起こす物質の分泌が盛んになるから、といわれています。そしてさらに歯周病悪化にむけて追い打ちをかけるのが、更年期から見られ始める「ドライマウス」です。
     ドライマウスは唾液の分泌が減少し、口腔内が乾燥状態になること。他の疾患の一症状として現れることもありますが、女性ホルモンのバランスが乱れてくると、唾液の分泌が減り、ドライマウスになりやすくなります。
     ドライマウスは口腔内のねばねば感、ヒリヒリする症状などから始まり、虫歯が進行して口臭の悪化が起こる他、重症になると、舌表面のひび割れ、摂食障害、味覚障害、発音障害なども現れます。
     更年期世代の女性は「首や肩がこる」という症状を訴えられる方が多いですが、この首から肩への血流障害は、実はドライマウスに繋がっているかもしれません。
     例えば、年々増えている「スマホ首」。スマホに集中している時は体を動かさないため、うつむいた姿勢を長時間続けることになり、首の後ろの筋肉に負担がかかります。これにより、首に痛みやこりの症状が現れ、体中に不調が出てしまうのが「スマホ首」なのですが、実はドライマウスを引き起こします。
     ということは、スマホ首ではないものの、首や肩がこるなどの症状がある人も、注意をしたほうが良いのではないでしょうか。
     では、ドライマウス対策としては何があるかというと、口をよく動かし口周りの筋肉を鍛えることが大切なので、①よく噛んで食べる②口角を上げて笑顔をつくる③大きく口を開けて腹式呼吸でストレス発散しながら好きな歌を歌う④上唇だけを10秒間大きく膨らませ、これを3回繰り返す。
    1日2セットを目安にチャレンジし、唾液腺を刺激する体操をする⑤歯磨きのときに、歯ブラシ、または指で歯茎や舌の裏などを優しくマッサージして刺激して口周りの血行を良くする。そして、⑥ハーブウォーターでうがい、はいかがでしょうか?
     狭い空間ですが、体全体の不調に関わる口の中。特に女性ホルモンに一生を支配されている女性は、すべてのライフステージで歯周病になりやすいので日々のケアを忘れずに!!(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年10月19日号

  • 妊娠中期〜後期、歯肉炎に注意

    歯周病細菌が胎児に感染

    Vol 107

     先日、以前からお世話になっている市内の某歯科の先生に「妻有新聞読んでます。最近歯の話を書いてますよね」と言われ赤面。本当にお恥ずかしい話ではありますが、口腔ケアは病気とも大いに関係がありますので、今回も頑張って書きますね。私の専門分野でもある女性ホルモンと歯周病の続きです。
     前回、女性ホルモンと歯周病について月経と思春期に焦点を当て、女性ホルモンのバランスが崩れると歯周病になるということを書きました。
     女性はホルモンバランスが大きく変わるところでライフステージが区切られます。思春期を過ぎて性成熟期は妊娠・出産・産後があり、まず妊娠中は歯肉炎にかかりやすくなるといわれています。
    つわりで歯磨きが不十分になる、食生活の変化で唾液量が減り口の中をきれいに保つ働きが低下する、などの理由からリスクが高まります。もともと他人である赤ちゃんを10ヵ月お腹の中で安全に育てるために、妊娠中は免疫システムの働き自体を下げていますので、炎症が収まりにくい状態です。
     妊娠後期にはエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンは月経時の10~30倍になるといわれており、このため妊娠中期から後期にかけてさらに歯肉炎が起こりやすくなります。歯肉炎の状態から50%以上の人が妊娠性歯周病になり、早産や低出生体重児のリスクが高くなります。
     これまでの私の経験で、切迫早産で入院した方には、やはり妊娠前から口腔の状態が悪い方が多いように思います。そして口腔内の歯周病細菌が血中に入り込むことで胎盤を通して胎児に直接感染するともいわれているので怖い話です。油断すると出産後に本格的な歯周病に移行する場合もありますので、注意が必要です。
     また、歯周病菌が腸内から見つかるという話からすると、妊婦さんの腸内環境がそのまま赤ちゃんに移っていくのは分かっている話ですので、赤ちゃんがどんな人生のスタートを切るのか、妊娠中の口腔ケアはとても大事なのが分かるかなと思います。
     出産直後に出会った人の腸内細菌が赤ちゃんの腸内細菌に影響する話もありますので、分娩に立ち会う私たち医療スタッフ、もしくはご家族の方の腸内細菌並びに口腔ケアも重要です。
     そして、昭和の頃はよくあった「食べ物を口の中でかみ砕いたものを赤ちゃんに与える」のは、絶対しないようにお願いします。基本的には歯垢が残存しない清潔な口の中では歯周病は起こらないか、起こっても軽度ですみますので、妊娠中は特に気をつけてプラークコントロールを行いましょう。
     抗菌作用があり、オイルより濃度が薄いため妊娠中でも安心して使えるハーブウォーターでのうがいをおすすめします。
     次回は更年期と歯周病の話で、ついにこのシリーズは終焉。10月12日の土曜日、午前10時~午後3時、たかき医院では女性がそれぞれのライフステージに合わせて毎日元気に健やかに過ごすための技術を国内外から集めた「フェムテックフェス」を行います。入場無料。
     隣の喫茶店ではマルシェも同時開催していますので、女性も男性も興味のある方は、ふらっとお気軽に立ち寄ってみてくださいね。産婦人科医による無料相談もありますよ。
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年10月5日号

  • 月経と歯肉炎と歯周病とストレス

    クリスタルボウル演奏会

    Vol 106

     口腔ケアと病気についてシリーズでお送りしています。前回お話したティートゥリーのアロマオイルやハーブウォーター、たかき医院の在庫がなくなるほど皆さんにご購入いただいております。まだ手にしていないという方は是非いらしてくださいね!
     さて、最近の研究で、女性ホルモンと歯周病が大きく関係していることが分かっています。特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。
     そのほか、プロゲステロンというホルモンは歯肉の浮腫を誘発して歯磨き時の出血を引き起こしたり、免疫システムの働きを抑制したり、炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
     「月経前になると食欲がすごくなる!」という話を聞いたことがありませんか? 実際に食欲だけでなく味覚や味の好みなども、女性ホルモンのバランスの変化などに伴い影響を受けます。月経のある女性なら一度は経験したことではないでしょうか。
     思春期は成長のために身体の中を流れるホルモンに変化が生じ、プロゲステロンやエストロゲンといったホルモンが増え続け、歯肉への血流量が増えます。
     その結果、新陳代謝が活発になり、プラークなどの刺激物への反応が高くなり、歯ぐきが腫れて破れやすくなるのです。月経のたびに歯ぐきが腫れやすくなるほか、試験勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して悪化することもあります。
     「ストレスは万病のもと」とよく言いますが、強いストレスや緊張がかかると、唾液の分泌量はリラックス時に比べて約3割減少するといわれています。
     唾液は口の中の細菌を洗い流し、免疫を高め、虫歯菌で溶かされ始めた歯の表面を修復したり、そのものに抗菌作用があるため、分泌量が減るというのは歯周病のリスクを高めます。
     コロナ禍はマスクをずっと着用していなければならず、水分摂取が少なくなってドライマウスになりやすく、さらに感染に恐々としてストレスの大きい日々だったといえます。
     ストレスが大きいときは、自律神経のうちの交感神経という私たちが活動時に働く神経活動が優位になります。交感神経が優位な状態では、粘り気の強い唾液を多く分泌する顎下腺と舌下線が刺激されます。
     唾液の分泌量が減り、口の中がねばねばした状態になることでのどが渇きます。
     リラックスしているときは、私たちが安静時に働く副交感神経活動が優位になります。副交感神経が優位な状態では、粘り気の低いサラサラの唾液を多く分泌する耳下腺が刺激されるため、口の中が潤います。
     日ごろのストレスを解消する方法として良い音楽を聴く、という方も多いかと思います。
     来たる10月4日の18時半から90分、たかき医院の待合ホールでクリスタルボウル演奏の第一人者である牧野持侑さんをお招きして「音による癒し」倍音浴のコンサートを行います。20分の生演奏を聴くことで8時間の睡眠に匹敵するともいわれるクリスタルボウルの演奏をお聞きになりたい方、ぜひ! たかき医院までご連絡ください。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年9月21日号

  • 朝起きたら先ずうがい、口腔清掃を

    抗菌作用の強いティートゥリーのアロマオイルで

    Vol 105

     さて前回、慢性疾患の予防や改善に口腔ケア、特に歯周病予防が大きく関係しているというお話を少ししました。今回はその続きです。
     歯周病になると、まず歯肉から出血したり、歯肉が腫れたり、膿が出て口臭がするなどが起こります。さらに歯周病が進むと、歯肉が下がり歯が長く伸びたようになります。歯肉が下がると歯を支える土台の骨が溶け、歯と歯肉の間に歯周ポケットと呼ばれる溝ができ、食べ物が詰まりやすくなり、溝が深いために歯磨きなどできれいにしにくくなります。
     出血した部分には細菌が集まり、血管内に細菌が侵入しやすくなります。細菌が侵入すると血管内に炎症が起き、炎症の修復のためにLDLコレステロールが血中で増加します。結果として、動脈硬化や心筋梗塞につながります。
     朝、起きがけに水でも牛乳でも飲むと、口の中に増えた悪い菌を飲み込んでしまいます。腸の中から歯周病菌が見つかる人もいるそうです。もしも、腸の中に歯周病菌が入ってしまうことで腸内環境が悪くなってしまうのなら、さらに健康状態の悪化を引き起こしてしまうでしょう。
     腸の環境が脳の状態に大きく関係することは以前お話しました。歯周病菌の中には免疫を抑制する働きのある物質を放出する菌もいると言われており、そのため、起きがけにうがいをするだけで、口の中に増えた菌は結構出せるということですし、風邪予防にもなるとのことです。是非お試しを。
     たかき医院でおすすめしているメディカルアロマは、アロマオイルの薬効を利用した健康維持対策です。アロマオイルは皮膚に塗布した時に皮下の血管内にオイルの成分が入り、薬効が血液に乗って全身に回っていくことで効力を発揮します。 特に粘膜からの吸収が良いので、アロマオイル入りの歯磨き粉での歯磨きやマウスウォッシュは、口の中だけでなく全身の健康を保つために大いに威力を発揮します。アロマオイル入りの歯磨き粉を2年間継続して使ったことで、医師から明らかに脳の画像検査の結果が良くなって若返りましたね、と言われた人もいるとか。
     第二次世界大戦の折、薬が不足したメディカルアロマの発祥の地フランスでは、消毒薬の代わりに抗菌作用の強いティートゥリーのアロマオイルを軍医さんが常備していたという話もあるように、ティートゥリーのアロマオイルで毎日うがいをしているという、とあるアロマの会社のスタッフの方たちは、今までだれ一人として新型コロナに感染していない、というくらい良い品質のアロマオイルは効果があります。 
     ティートゥリーのアロマオイルでのうがいは歯茎の腫れや口内炎にもおすすめです。お試ししたい方は、たかき医院で販売していますのでお声掛けください。
     また、歯周病は、歯周病菌だけが原因でなく、喫煙、薬物、ストレスのほか、ホルモンバランスの変化、免疫反応などの基礎疾患も原因になります。
     ということで次回は、女性ホルモンと歯周病についての関係をクローズアップします。次回まで待てないという方は是非お気軽にご相談を。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年9月7日号

  • 食後8時間後、歯にプラークが

    30歳以上の成人の約80%が歯周病に

    Vol 104

     「1㍉㌘中におよそ400~700種類、10億~1000億以上の細菌が存在して、あなたの健康を損なう危険性を作ります」。これは何を説明していると思いますか?
     これは「プラーク」のことです。あなたの口の中に残った食べカスは食後8時間もすると、細菌が繁殖して歯の表面にまるでラップをかけたようにへばりつきプラークになります。プラークがへばりついてしまうと、うがい薬やマウスウォッシュではプラークの内部まで浸透することはできず、歯間ブラシや歯ブラシによって物理的にはがすしか手がありません。
     さらに2014年にライオン㈱が行った調査によると、歯磨きなどで磨き残したプラークは一般に7割もあるといわれています。
     プラークが石灰化してできる硬い塊が「歯石」。歯石になったプラークの中の細菌はだんだん数が増え、しかも歯石の中は酸素が少ないために酸素を嫌って育つ嫌気性菌が増えていきます。そこで増えた嫌気性菌が作り出す毒素によって、歯を支えている骨がダメージを受け、溶けてなくなっていくのが歯周病です。そして嫌気性菌が発生するガスが口臭になります。
     私は乳歯から永久歯に生え変わる時に上の歯が前歯2本以外しばらく生えてこず、ビーバーのようでした。あまりに長い間生えてこないので口腔外科を受診して手術をし、そこから5年近く歯科矯正をしました。今から30年以上前、歯科矯正は保険ではできなかったため、相当なお金を親は私の歯にかけてくれていたのだと思います。
     なので、歯は一生大事にしようと思い、とても大事にしていたつもりでした。でも、歯科矯正を終えてからは虫歯もできず歯のことで不具合が無かったために歯医者には通っていませんでした。
     娘が生まれて3歳半健診。なんと健診の中に親子歯科検診があり、そこで「歯石がたまっている! 歯石は歯周病の原因ですからね!」とその時の担当の先生に厳しく言われて背中がゾーッとし、慌てて歯科に駆け込みました。なぜ、ゾーッとしたかというと、このまま放っておくとお金を賭けた歯が無くなってしまうかもという恐怖と、歯周病になれば様々な健康被害が出ることを知っていたからです。
     厚生労働省の平成23年歯科疾患実態調査によると、30歳以上の成人の約80%が歯周病になっているともいわれています。歯周病は「サイレントディジーズ:静かなる病気」ともいわれ、重症化するまでは自覚症状がないまま慢性的な炎症が持続します。
     炎症が持続することにより、全身にさまざまな影響を与えることが分かっています。たとえば、糖尿病、メタボリックシンドローム、自己免疫疾患、誤嚥性肺炎、心筋梗塞・動脈硬化、早産・低出生体重児、アルツハイマー病、がん、などです。 歯周病を治療すると、これらの疾患が改善するというのはよく知られた話です。もしかして、と思
    われる方はまず口腔ケアをおすすめします。ということで、次回はもう少し歯周病について深堀していきます。女性ホルモンと歯周病も大いに関係があることもお伝えしますね。お楽しみに!
     (たかき医院・仲栄美 子院長)

    2024年8月24日号

  • コーヒーの健康維持の効果

    過剰摂取はカフェイン依存症に

    Vol 103

     ついに今月1日に梅雨明けして、急に暑くなり夏らしい天気が続いていますね。8月になって梅雨明けするのは4年ぶりらしいです。暑くなると冷たいものを飲みたくなりますよね。たかき医院の隣りにある喫茶店でも、コーヒーフロートやクリームソーダの注文が8月に入ってからは多いそうです。
     小学校のころ、ごくたまに休日の午後に母がアイスカフェオレを作ってくれたのがとても楽しく美味しい思い出です。ですが、今その思い出から40年近く経ちコーヒーを飲むと、飲んでいる時は美味しいと思うのですが、数時間すると胸やけがしてしまうようになってしまいました。
     なぜコーヒーを飲むと胸やけをするのでしょうか。食事の最後に珈琲が出てきますが、それはコーヒーが消化を促すための胃酸の分泌量を増やすからです。つまり胃酸が増えすぎると胃粘膜が刺激されて胸やけがする、というのが胸やけの理由の一つです。また、コーヒーに含まれているカフェインが食道と胃の境目の筋肉を緩める働きがあるため、胃酸が食道に逆流して胸やけがするというのがもう一つの理由になります。
     私にとっては胸やけの原因になるコーヒーですが、およそ1千年ほど前から薬として飲まれていたのが始まりです。それもあってかコーヒーと健康については多くの研究がなされています。たとえば、コーヒーを習慣的に飲んでいる人の方が糖尿病になるリスクが低い、コーヒーによって子宮体がんや肝臓がんのリスクが低下する可能性がある、コーヒーを飲んでいる人では原因を問わないすべての死亡リスクが低下する、心疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患による死亡リスクが低下する、などです。
     また、1日の時間の中で座っている時間の長い人の方が心血管疾患での死亡のリスクが高いことが分かっていますが、中国の蘇州大学医学院の研究では、コーヒーを飲んでいると、座っている時間が長い人でも心血管疾患での死亡リスクが上がらないなどの結果が出てきていますし、オランダの研究ではコーヒーのカフェインや、コーヒーを飲むことで体内で作られる物質が神経を保護する働きを持ち、パーキンソン病リスクを低下させる可能性がある、という結果が出ています。
     私が大学生の時に、試験前にカフェインの錠剤を飲んで眠気覚ましをしながら勉強をしていた男の子がいました。コーヒーは薬なんだ! と習慣的に過剰摂取をするとカフェイン依存症になって、頭痛・不安・吐き気・大量の発汗といったカフェインの血中濃度が下がることによる症状が出るようになります。カフェインは元気の前借りをしているだけなので、一度にとりすぎると後から反動で強い疲労なども感じるかもしれません。一日の摂取許容量は決まっていないのですが、とっても1日3~4杯にとどめておきましょうね。「過ぎたるは及ばざるがごとし」です!!
     あとは、コーヒーに関わらず冷たいものをとりすぎるとお腹が痛くなりますので、気をつけてください。コーヒーを飲んでも元気の出ない人は是非お気軽にご相談くださいね。(たかき医院院長)

    2024年8月10日号

  • 奇跡が起きた。歩けるようになった

    92歳女性、週一回座るリハビリで

    Vol 102

     「奇跡が起こる」瞬間に立ち会ったことはありますか? 奇跡とはいっても、自分がただ「そんなことあるわけない」と硬く信じ込んでいるだけで、人生には100%必ずということは絶対にない! ということを思い出させられる出来事が時に起こることを「奇跡」というのかもしれません。
     ちょっと調べてみると、「奇跡(良いこと)が起こる前兆」というのがあり、それは①四ツ葉のクローバーを見つける ②流れ星を見る ③へびを見る ④鳥のフンが落ちてくる ⑤立て続けに物が壊れる ⑥雷が落ちるのを目撃する ⑦朝にクモを見る ⑧二重の虹を見る ⑨ゾロ目の数字をよく見る ⑩寝ても寝ても眠い ⑪嫌なことが続く ⑫イメチェンしたくなる、などだそうです。
     最近たかき医院で、「奇跡のようだ!」とご本人だけでなくご家族まで喜んだお話があり、職員と一緒に感激したその話を今日は皆さんにお伝えします。
     奇跡を起こした張本人は92歳の女性。少し前からその娘さんが、当院に設置している座るだけで骨盤底筋を鍛えられる器械にかかるために通院していました。この器械は約30分、週に1回程度6回座ると、骨盤底筋が鍛えられ尿漏れや頻尿が改善していくというものです。骨盤底筋だけでなくお尻や太ももの裏側の筋肉、インナーマッスルも一緒に鍛えてくれるので、ヒップアップや腰痛改善などの目的で使用される方もいます。娘さんが、とても良いのでお母さんにもかからせてあげたい、とある日連れてこられたのがきっかけでした。実はご本人さんは、背骨の圧迫骨折をして2ヵ月入院し、寝たきりになっていたことで歩けなくなり、リハビリをしても改善せず、自宅が高床式の3階建てだったこともあり、退院したら施設の入所を強く勧められたのだそうです。確かに、1回目に来た時は車から車椅子に移すのも2人がかり、車いすから器械に移すのも2人がかりでした。ところが、2回目に来た時、何かにつかまっていれば横歩きができるようになっており、車から玄関の中までは娘さんのサポートで歩いて入ってきました。3回目には車いすが全くいらないくらいに歩けるようになり、向かいに住んでいる娘さんが、ある朝チャイムが鳴るので出てみたら、ご本人さんが玄関先に立っていたという衝撃の事件があったそうです。足腰に自信がなくなってきたなと思っていて、自分にも奇跡の起きる瞬間を体験したい方は当院まで気軽にお問い合わせください。
     最後にちょっと宣伝です! 今年9月28日、段十ろうにて、縄文の聖地「十日町」に「人生、心の豊かさ・美しさ」を伝える作家、アーティスト、ファッションデザイナーなど幅広い分野で活躍をする方々が集うイベントが開催されます。縄文をテーマに「新しい時代の豊かさ、美に触れる」ことで、このイベントでも間違いなく奇跡が起こることでしょう。「ヒラクハジマル」で検索してください。7月28日からウェブで、29日からは段十ろう窓口で予約開始になります。ぜひご参加くださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)
     子どもたちから災害に対する備えと意識をと十日町青年会議所やセーフネットぼうさい、十日町市社会福祉協議会がネットワークを組み、毎年管内の小中学校で開いている「越後妻有防災プログラム」。今年は水沢中で開き、生徒たちは防災学習や消火器操作、地震、豪雨など模擬体験した。
     「自分の命は自分で守ろう」と防災学習の講義を受けた後、生徒たちは国交省・湯沢砂防事務所らの協力で用意された降雨体験装置や煙体験ハウス、土石流体感3Dシアターで災害を模擬体験。生徒たちは「普段からの災害の備えがいかに大切かを実感しました。今回の体験を防災にいかしていきたいです」などと話していた。

    2024年7月20日号