「吹奏楽、生活のメリハリに」

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黒島 有彩さん(2002年生まれ)

 続けていることで、感性が増し、気づきと学びがある。小学4年の時、「なんとなく…なんです」、十日町小の吹奏楽部に入る。この『なんとなく』の出会いが、いま仕事以外の生活時間で、大部分を占めている音楽活動、吹奏楽につながっている。十日町高校3年で入った「十日町市
民吹奏楽団」、早や7年目に入っている。「今年、創立50周年なんです。12月に記念の定期演奏会があります」。

 小学時代は打楽器・パーカッションを担当したが、中学からトロンボ
ーンに。「体験で吹いたら音が出たんです。よしっ、これをやろうと、すぐに決めまし
た」。進んだ十日町高校でも迷わず吹奏
楽部に入り、部活動優先の高校生活。「そうですね、お正月とお盆くらいしか休まず、高校時代は部活、部活でした。
3年で部活引退後、市吹に入り、そのままずっと続けています」。
 十日町市民吹奏楽団は1974年、十高吹奏楽部卒業生など有志12人で設立。翌年、十日町市消防音楽隊と合流。以降、同校吹奏楽部卒業生や市外から移住の吹奏楽経験者などが入り、今年50周年を向かえている。12月1日には創立50周年記念定期演奏会をホームグラウンドでもある越後妻有文化ホール・段十ろうで開く。
 その50周年を記念し、プロの作曲家・清水大輔氏に「十日町市民吹奏楽団のテーマ曲」を作曲依頼し、12月の記念定期演奏会で初演する計画だ。
 「6月のサマーコンサートの時、清水先生が来られて私たちの演奏を聞き、お話しなどして、市吹のイメージを感じていただきました。どんな曲になるか、いまから楽しみです」。秋には完成し、12月の記念演奏会に向けて練習を重ねる。
 9月には南魚沼市「さわらびホール」で、首都圏のプロ集団「オフトボーン・カルテット」と一緒に演奏する。市吹トロンボーン奏者7人が共演する。「昨年からご一緒させていただいています。プロの方との演奏はとても刺激になります。音の出し方や演奏スタイル、楽曲の感じ方など、技術も感性も参考になりますし、とても良い刺激になります」。同カルテットの知人が妻有地域の中学音楽教師で、その人の仲介などで実現している共演だ。

 川西と松之山の国保診療所の医療事務が日々の業務。ローテーションで両診療所に勤務する。診療所運営を支える医療事務は細部に渡る業務。市吹の活動は仕事とのリセットにもなっている。「そうですね、全く違う
分野ですから生活のリセットと共に気分転換にもなっています」。市吹は毎週2回のほか各パート練習を積んでいる。
 「私は高校3年から市吹に入りましたが、親子や兄弟、姉妹、祖父と孫など、高校生から70代まで幅広いメンバーですから、面白く、雰囲気ある吹奏楽になっています。私も姉がクラリネットで入っています」。

 先ずは9月22日、さわらびホールでの「オフトボーン・カルテット」との共演。さらに12月1日の創立50周年定期演奏会。「メンバーの人たちとの練習は楽しいです。目標があると気持ちも入りますし、自分の生活のメリハリにもなっていますね」。

▼バトンタッチします。
 酒井彩音さん