「市議業のすすめ」

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社説

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 「生業は市議です」。来春の改選後、こう言い切る十日町市議会議員は誕生するのか。市民代表の市議5人を削減しての改選だ。今の24人が19人になる市議会。その報酬も今より上がる見込み。月額30万円の議員報酬。年報酬は450万円を上回る。来年5月30日の任期満了までに報酬は引き上げられ、その年報酬は5百万円を超える見込みだ。数字が続いたが当然、議員活動は365日、24時間、その重責を担っている前提での数字だ。地域の所得状況からみても、生業(なりわい)となる「市議業」ではないか。
 現定数24人。これまでに今期限りでの退任を公表している現職はひとりもいない。改選定数は19、現職全員が再出馬すれば5人が議席を失う。「我が身を削る思い」なのか、「有権者に淘汰される身」なのか。
 改選まで5ヵ月余り。新人にとっては起意を固めるぎりぎりのリミットだろう。2025年元日を期してスタートする新人もいるだろう。最近の傾向は短期決戦の選挙戦が多い。だがそれは1人を選ぶ選挙、つまり知事選や市町村長選では有効な戦術だ。だが一番身近な市議選は、この地域事情が絡み合い、なかなかややこしい前哨戦が求められるのも事実。そうなると経験値を積む現職が有利になる。
 だが、先の衆院選、先週の兵庫県知事選などでは世論の動きが、見えない動きに押され、予期せぬ結果を招く状況が続いている。来春の十日町市長選、市議選でも、その影響を受けるだろう。
 ならば、「私の生業は市議」が誕生しても良いのでは。失業中で職を探しているあなた、今の職場に疑問を抱くあなた、全く違う職業への転職を考えているあなた、政治に直接関わりたいあなた、自分の意見を公の場で堂々と主張したいあなた、十日町市をぐいぐい引っ張っていこうと思うあなた。
 「市議業のすすめ」、である。

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