高温障害深刻、等級比率下落で農家所得激減
「これは災害級の品質低下だ」。2023年産米の集荷が始まった。妻有地域の魚沼コシヒカリの品質は、連日の猛暑による高温障害で12日現在、JA十日町では集荷率1・3%で1等米比率は僅か3・9%。例年だと80%台近くに達するが、大きな品質低下となっている。これから本格的な集荷が始まるJA津南町でも状況は同じだ。コメ検査官らは「品質は災害級」と厳しい見方をしている。
JA十日町の今年産米の集荷は早生種を中心に7日から始まり、出荷検査が始まっている。魚沼米の今期予約数量は26万1943袋(30㌔袋)。12日現在の1等米比率は3・9%と極端に等級が落ちている。干ばつによる収量減少と1等米の減少で生産農家の収入に大きく影響することは必至だ。JA十日町・志賀義雄営農経済常務は「高温障害でコメが白く濁る背白や心白、基部未熟が目立ち、等級落ちの原因になっている。2019年(令和元年)の高温障害では1等米比率は39%だったが、今年はそれ以上に悪くなるのではと危惧している」と厳しい見方をしている。
続きは本誌2023年9月16日号を御覧ください