「胎内記憶」、聞き逃せない池川昭明医師の話

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お母さんが感じた事が胎内の赤ちゃんに伝わる

Vol 84

 皆さんは、今日は夕飯に〇〇が食べたいな~と思って家に帰ったら、お母さんが自分の食べたいものを作っていた、という経験や、あるいは、△△さんに最近会わないけど、どうしてるかな~と思っていたら電話がかかってきた、とかメールが来たという経験はありませんか? 私は姉と自宅の湯船に2人で浸かっている時に、姉が歌う声が聞こえてきたので続きを声に出して歌ったら、「どうして今その歌を、その歌詞から歌ったの?」とびっくりされたことがあります。姉が言うには、心の中で歌を歌っていただけなのに、とのことでした。
 脳で何かを考えるとき、脳細胞と脳細胞の間で微量な電流が流れます。もしかしたら私たちが考えていることが電波となって頭から漏れでて、携帯やスマホのメッセージのように、伝えたい誰かに伝わっているのかもしれません。世の中には科学的に解明できていない不思議なことはまだまだたくさんあります。
 私は5年前に、池川明先生という産婦人科の先生を知りました。先生は産婦人科医の仕事の他に「胎内記憶」を研究してきました。お母さんのお腹の中にいた胎児だった頃の記憶を生まれてからも持っている人が世の中にいて、その人たちの証言をたくさん集めて、妊娠や出産を今までと違った側面から科学的に解明しようとしています。
 胎内記憶を探ることで、なぜ私たちはそれぞれ違った環境に生まれるのか、それはどこで決まってくるのか、何のために生まれてくるのかを知る、ちょっと間違うと宗教めいた話になりそうですが、先生はまじめに科学として論文にもしていますし、本もたくさん出しています。
 思いのほか、お腹の中の赤ちゃんは色々なことを発信していますし、外の世界とのやり取りをしているのは皆さんも知っていることです。ご飯を食べると赤ちゃんが良く動くから食べることが好きな子なのかなとか、趣味のドラムを叩いたら、どんな音楽を聴かせるよりお腹の赤ちゃんが反応したから、赤ちゃんもドラムが好きなのかも、などという話を妊婦さんたちから聞いたりしませんか?
 それだけでなく、いま既にいるお兄ちゃんやお姉ちゃんたちとお話をして自分の性別を教えてくれたり、お母さんに言われた通りの日にちに生まれてくるということも良く聞くことのように思いますよね。
 そして逆に、お母さんの見聞きしたこと感じたことは、とても赤ちゃんに伝わるものだと昔から思われています。「妊娠中に火事を見ると赤ちゃんに赤あざができる」という迷信。これは本当にあざができるわけではなく、妊婦さんが強いストレスや恐怖・不安を感じると、お腹の赤ちゃんに影響を与えることがあるから、妊婦さんには特別な配慮が必要だよ、火事=ストレス、心身的な傷=アザということなのでしょう。
 実際に迷信でなく、お母さんが右脳で感じたことは、赤ちゃんの右脳に伝わっているという研究もされています。今回11月5日に先生の講演会がたかき医院であります。 自分と子どもの絆を知り子育てに役立てることや、どうして流産や死産を選んでお母さんのところにやってくるのか、中絶をした時に赤ちゃんはどう思っているのか、どうして自分は子どもに恵まれなかったのかなど、女性なら一度は聞いてみたい話を聞いたり、質問できる機会です。先生の講演会は、予約1年待ちという超人気講演会ですので、ご興味のある方はたかき医院℡025–750–2622まで。なお当日は、ここに書けなかった私の変な話を、もう少ししたいと思っています!
 (たかき医院・仲栄美子医師)