小林 幸一(津南案内人)
昨年秋に前倉の阿部利昭さんから、前倉上の三叉路付近で残雪期に軌道跡らしき平坦な道が見えるとの情報を頂き、早速探索に向かいましたが、軌道の痕跡が見えるのは最初だけで、あとは急斜面の連続でした。まさかこんな所を電車が走る訳がないと一旦は探索を諦めていましたが、先日阿部さんから今の時期なら分かるかもしれないと連絡を頂き、再度向かってみました。
今回は友人と二人で送水管の横坑前から探索を始めましたが、やはり急斜面の連続で人の手が入ったような場所は発見できず、一旦林道までよじ登り、林道上から下を探す作戦に切り替えました。また今回から地図上の等高線を頼りに電車の通ったルートを想定し、横坑と同じ標高を重点的に探したところ、断片的ですが軌道跡らしきルートを見つけることが出来ました。
軌道跡には斜面に石垣を積んだ場所もあり、此処が電車道であることが分かります。思うに、秋山林道を切り開いた時に大量の土砂を崖下に落とし、軌道跡の大半が土砂で埋まってしまったのではないのでしょうか?
後日、阿部さんと前倉の聖徳太子碑の上部で石垣と完璧な軌道跡を発見し前倉の砕石場から秋山林道までの軌道跡が繋がる日も近いと思いました。
続きは本誌2024年5月4日号を御覧ください