再び、原発再稼働を問う
斎木 文夫 (年金生活者)
いつも好きなことを書いているように思われているらしいが、こちらはこちらで苦労がある。
まず、これでも遠慮しながら書いている。2つ目には、原稿を書いてから発行日までのタイムラグによって的外れなものになることがある。3つ目に、「オピニオン」全体のバランスを見、私の個性が出ていて、読者から喜んで読んでいただけるものを書きたい。原発問題を3回続けて書いたくせに。4つ目に、年取って原稿を書くのに時間がかかる。まだまだあるが、本題である。
私は「十日町・津南地域自治研究所」という小さな会の代表になっている。自治研で6月に「エネルギー問題連続講座」を開き、本紙でも大きく取り上げていただいた。
講演後、一人の参加者から「学習会でなく運動を始める段階だ」と発破をかけられ、私は7月6日本欄で振り返り記事を書き、「柏崎刈羽原発再稼働は県民投票で」とタイトルを付けた。
それがいよいよ実現する。11月から「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」が各市町村で一斉に県民投票条例の制定を求める署名活動に入るのだ。十日町市・津南町でも態勢が整いつつある。
昨年末に規制委が運転禁止命令を解除してから、国、東電による再稼働準備は急ピッチで進みつつある。柏崎・刈羽の再稼働同意はほぼ間違いない。残るは県の同意だけ。
花角知事は「県民の信を問う」と繰り返すばかりで、その手法は明らかにしていない。県知事が迷っておられるのなら、県民投票をお勧めしたい。
この4月、福島第一原発事故の現地を見てきた。大勢の人が故郷に戻れず、強制避難区域9町村の産業は立ち直れない。770㌧のデブリのほんの数グラムの取り出しでもたついているようでは廃炉の見通しは暗い。
この重大事故を見れば、県知事一人の判断、専門家の答申、議会の意見など、空しいばかりだ。
地方自治とは、自分たちのことは、自分たちで決めること。それには、県民投票しかない。県議会で県民投票条例を作らせるためには、圧倒的な数の署名が必要になる。どうかご協力を。
また、自治研では11月4日に全国農民運動連合会会長の長谷川敏郎氏を招いて農業講演会を開催する。この地域では農業が主産業で、農業の発展なくして地域の未来はない。全国農民連会長とともにこの地の農業について考えよう。
別途、ご案内します。