月経と歯肉炎と歯周病とストレス

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クリスタルボウル演奏会

Vol 106

 口腔ケアと病気についてシリーズでお送りしています。前回お話したティートゥリーのアロマオイルやハーブウォーター、たかき医院の在庫がなくなるほど皆さんにご購入いただいております。まだ手にしていないという方は是非いらしてくださいね!
 さて、最近の研究で、女性ホルモンと歯周病が大きく関係していることが分かっています。特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。
 そのほか、プロゲステロンというホルモンは歯肉の浮腫を誘発して歯磨き時の出血を引き起こしたり、免疫システムの働きを抑制したり、炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
 「月経前になると食欲がすごくなる!」という話を聞いたことがありませんか? 実際に食欲だけでなく味覚や味の好みなども、女性ホルモンのバランスの変化などに伴い影響を受けます。月経のある女性なら一度は経験したことではないでしょうか。
 思春期は成長のために身体の中を流れるホルモンに変化が生じ、プロゲステロンやエストロゲンといったホルモンが増え続け、歯肉への血流量が増えます。
 その結果、新陳代謝が活発になり、プラークなどの刺激物への反応が高くなり、歯ぐきが腫れて破れやすくなるのです。月経のたびに歯ぐきが腫れやすくなるほか、試験勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して悪化することもあります。
 「ストレスは万病のもと」とよく言いますが、強いストレスや緊張がかかると、唾液の分泌量はリラックス時に比べて約3割減少するといわれています。
 唾液は口の中の細菌を洗い流し、免疫を高め、虫歯菌で溶かされ始めた歯の表面を修復したり、そのものに抗菌作用があるため、分泌量が減るというのは歯周病のリスクを高めます。
 コロナ禍はマスクをずっと着用していなければならず、水分摂取が少なくなってドライマウスになりやすく、さらに感染に恐々としてストレスの大きい日々だったといえます。
 ストレスが大きいときは、自律神経のうちの交感神経という私たちが活動時に働く神経活動が優位になります。交感神経が優位な状態では、粘り気の強い唾液を多く分泌する顎下腺と舌下線が刺激されます。
 唾液の分泌量が減り、口の中がねばねばした状態になることでのどが渇きます。
 リラックスしているときは、私たちが安静時に働く副交感神経活動が優位になります。副交感神経が優位な状態では、粘り気の低いサラサラの唾液を多く分泌する耳下腺が刺激されるため、口の中が潤います。
 日ごろのストレスを解消する方法として良い音楽を聴く、という方も多いかと思います。
 来たる10月4日の18時半から90分、たかき医院の待合ホールでクリスタルボウル演奏の第一人者である牧野持侑さんをお招きして「音による癒し」倍音浴のコンサートを行います。20分の生演奏を聴くことで8時間の睡眠に匹敵するともいわれるクリスタルボウルの演奏をお聞きになりたい方、ぜひ! たかき医院までご連絡ください。(たかき医院・仲栄美子院長)