津南町が決断を迫られている。ニュー
・グリーンピア津南の行方だ。開業40年の「中古物件」の引き受け手を、町委託の仲介コンサル会社が2社見つけた。1社は現経営会社だが、資金投入し同じ社名ながら別会社となり、土地建物を買収し経営継続すると手を上げた。もう1社は外資系で、国際ブランドのホテル経営に関わる上場民間資本。だが、どちらも町議会の同意ハードルは高そうだ。土地売却が焦点になっている。問題視するなら具体案を示し、並列的な議論を交わす必要がある。
売却に応札した2社は共に土地買収が条件。40年経過の建物の資産価値はゼロといわれる。ホテル経営を継続し観光事業をめざす2社にとって、買収価値は土地。民間企業の厳しさがそこにある。
町議会内にある「土地は売却しない」は、この応札のリセットの意味だ。ではどうするのか。具体的プランは出ていないが、町が財政投入を継続し、ホテルを核とした観光事業に取り組み業績アップをめざす方針のようだ。土地売却はしない、そのプランを示してほしい。
土地売却を問題視する動きには、外野席からも声が掛かり元町長まで関わっている状況は、事をさらに複雑化している。ただ、町民レベルでこの問題を考えるには判断材料が複雑で、多くの課題を含んでおり、択一という単純選択ができにくい内容だ。
町が示した2択は、今月中に交渉優先順を決め具体的な協議に入る。現賃貸契約は9月末で満了。7月中に売却先を決定し議会同意を得る方針だ。
この問題、津南町の根幹に関わる重要な選択になる。だが限られた時間しかない。判断を下す時は刻々と迫っている。町民レベルで判断できるのか、町民代表の町議会は真っ当な判断ができるのか。事は、重要な曲面を向かえている。決断をするのは、津南町の人たちである。