軌道と灌漑水路

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小林 幸一(津南案内人)

 津南町自然に親しむ会のスノーシ
ュートレッキングで穴藤の鉄橋跡を見た際に、対岸にも石垣のような遺構が残っているので調査しようにも川は渡れず、周囲は崖に囲まれているので、翌週に見玉の石落としの方から向かってみました。
 法務局の地図ビューアーでは百年前と思われる山道が登記されているので、残雪の中に旧道を探し、荒れ果てた山道を川原まで降りると灌漑水路跡や軌道跡がハッキリと残っていました。
 中津川電源開発では新潟県知事から水利使用の許可が下りた際に、正面ヶ原への旧用水への補給が義務付けられていましたが、工事軌道と合わせて工事をしたために8カ所の隧道の管理上の問題や、中津川に近いことから大水で何度も流されました。
 他にも水門の開閉権が電力会社側にあったことから十分な用水は得られず幾度も水不足になりました。(津南町史より)
 今までの
写真エッセイの中から中津川発電所工事をまとめたレポートが「津南学vol.12」の中に掲載して頂きました。「秋山郷の電源開発―百年後の出逢い」と題した33ページに及ぶ集大成ですので興味のある方はご覧ください。

続きは本誌2024年4月6日号を御覧ください