関心度増すグリーンピア津南問題

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社説

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 「津南町の人たちは、どう考えているんだろう」。先日聞いたお隣り十日町市の住人の声だ。ニュー・グリーンピア津南の売却問題、関心があるようだ。栄村からも聞こえる。当事者の津南町の人たちはどう考えているのか。新聞が報じる内容が情報の全てではない。16会場で開いた住民説明会、574人が出席。関心の高さを示したが「住民視点」にどう映ったのか。さらに津南町議会の議員個々の動きを住民はどう見ているのか。説明会で出た住民の声を町はどう受け止め、今月末が協定締結リミットのこの問題に、どう臨むのか、関心度は増している。
 本質は、津南町の観光拠点をどうするか、だろう。だが、その背景は「土地を含む町有施設を町行政から切り離すか、どうか」ではないか。解体費用だけで数十億円かかる40年中古物件は、今後確実に町行政の「お荷物」になっていく。その経営に関わり続ける限り、いや関わらざるを得ない状態が続く限り、町行財政への圧迫は避けられない、そういう不動産であることは否定の余地はない。極論だが、「ここで売り払うか、解体して新たな取り組みを皆で考えるか」ではないか。津南町は前者を選び、応札した2社のうちの1社と売却交渉を進めている。
 だが、同意を得なければならない町議会・議員から、議案審議前に疑義が出ている。その議案は売却するためには「行政財産」を「一般財産」に変更する必要があり、その議案を議会が採決することになる。その議案提出は12月定例会と見られる。現状は意見書を提出した6人が反対すれば、議案は否決される。
 津南町の人たちは、議会に全権委任しているのか、問いたい。市町村合併前後、様々な住民グループが意見を熱く交わし、自律の町を決めた津南町、あの熱気はどこへ行ったのか。住民が決めた、これ以上の決定はない。

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