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こころとからだの学校一覧

  • 低体温の現代人、代謝高める生活を

    体温と免疫力、1度上がると5~6倍に

    Vol 120

     最近小4の娘と「体温対決」をしています。我が家では、赤い顔をしている、くしゃみばかりしている…

    2025年5月10日号

  • 宇宙飛行士の体調管理はどうしているのか

    物にある固有の周波数を活用、地球から遠隔操作

    Vol 119

     偶然12日の土曜日にテレビをつけていたら、大阪・関西万博の開会式を放送していました。

    2025年4月19日号

  • 花粉症などアレルギーと免疫システム

    畜産農家の子にアレルギー疾患は低い、なぜ?

    Vol 118

     4月になりました。今年は雪が降りましたね!実は2月、ある小路の上り坂で車が立ち往生してしまい、通りかかった方に助けていただきました。

    2025年4月5日号

  • ご存知ですか、「偽閉経療法」

    ホルモンバランスを調整

    Vol 117

     「この薬を飲み始めてから太った気がするのですが…」。
     診察室で患者さんからよく聞かれる言葉です。

    2025年3月22日号

  • 子宮頚がんワクチン、キャッチアップ接種を

    子宮頚がん発症率は83人に1人

    Vol 116

     「子宮頚がんワクチンでの死亡はゼロ。子宮頚がんでの死亡は年間2800人」。

    2025年3月8日号

  • 『いつも幸せはそばにある』

    「考えすぎない方がいいこと」、それは…

    Vol 115

     久しぶりにたくさん雪が降りましたね! 毎日あちこちで除雪に精を出している場面に出くわしました。

    2025年2月22日号

  • 1日10分の運動で体内に生成

    効果抜群の善玉マイオカイン

    Vol 114

     3学期の性教育出前講演が佳境を迎えています。BMI(体格指数)から見た日本人の女性は、20~30代の痩せが目立つ、という話をしているのですが、やせと無月経、不妊症、果ては生まれてくる赤ちゃんの将来の生活習慣病のリスク上昇についての関係を説明をすると、みんなびっくりしているようです。
     確かに10年位前、目にする小学生の女の子たちがみな随分痩せているな、筋肉もなさそう、と思ったことがあります。女の子はやっぱり下半身がしっかりしている方が良い! 自分がもしも女の子を育てるようなことがあったら、脚の太い子になるように育てよう、と胸に誓い、今まさに小3の娘はその通りに育ってくれて満足しています。
     この休日に厚生労働省のHPVワクチン接種(子宮頚がんの予防接種のことです)に係る医療機関向け研修会に参加しました。多職種でHPVワクチンの接種を勉強しようという趣旨でしたので、講演されている先生方も感染症対策課の方、医師、リハビリ関係、などさまざまで、講演内容も子宮頸がんの原因、がん検診の最新情報、海外の国と比べた日本のHPVワクチンの接種状況、ワクチンの効果、ワクチン接種後の体調不良の対応方法などでしたが、今回その中から耳寄り情報を皆さんに一つおすそわけします。
     HPVワクチンは、新型コロナワクチンと一緒の筋肉注射です。だからちょっと痛いですよね。研修会で聞いた話によると、この接種する時の痛みに負けない強さを培うために必要なのは、「筋肉を使うこと」なのだそうです。健康のために運動をする、だけでなく、1日10分でも良いので運動をすると、筋肉で「善玉マイオカイン」という物質が作られて、痛みに対して強くなれます。要するに、運動をして筋肉を使う人の方がHPVワクチンを接種した時の痛みを感じにくく、接種後の多様な症状を引き起こしにくい、とのこと。
     痛みといっても直接的な体への痛みだけでなく、人生において困難なことにぶち当たったときの痛みもあります。善玉マイオカインはそういった痛み全般に良い働きをするようですので、ぜひ小さい子には家の中でゲームではなくて、外で走り回り筋肉を使い筋肉を使うことを勧めてくださいね。
     また善玉マイオカインは、運動後の筋肉回復や怪我からの回復のサポート、脂肪の分解を促進したりや血糖値の調整のような代謝改善、体の中の炎症を抑える、脳細胞を活性化して認知機能の向上に役立つ、免疫力を高める、老化の抑制などをしてくれています。運動をしない人は逆に「悪玉マイオカイン」が作られて筋肉を萎縮させてしまうとか。
     マイオカインはすでに300種類以上も見つかっており、もはや筋肉は運動のためのものではなく体の様々な部分を調整する物質を出す器官という認識だそうです。冬は雪が降らないと運動しないなぁ、かといって家にいても1人では運動しないという方はぜひ、座るだけで1万7400回の筋肉刺激が勝手にできるエムセラに座りに来て、体幹の筋肉や骨盤底の筋肉をつけたりスタッフとお話して気分転換してくださいね!
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2025年2月8日号

  • 妊婦感染で胎児感染の可能性も

    「嫌な感染症が流行ってきた」、りんご病

    Vol 113

     年末からインフルエンザ・新型コロナ・マイコプラズマ肺炎など、さまざまな感染症がはやっておりますね。せっかくの9連休がこれらの感染症の療養で終わりました!という方もいらっしゃるのではないかと思います。 
     新型コロナが5類感染症扱いになったころから、それまで抑え込まれていた感染症が一気に広がり、その頃からずーっと医療機関には風邪症状に効くお薬が手に入りにくい状態が続いています。
     つまり、風邪を引いて病院を受診しても「お薬が無いので自力で直してください」と言われても仕方のない現状になっていることを、まず知って欲しいと思います。なので、なるべく風邪を引かないように予防努力(手洗い・うがい・マスク)をしてくださいね。
     さてそんな中、薬が云々という問題では無いのですが、産婦人科医としては新年になって「嫌な感染症が流行ってきたぞー」と思っています。それは何かというと、「りんご病(伝染性紅斑)」の流行です。
     国立感染症研究所の発表では、りんご病は、約5年周期で流行が起きる主に4~10歳の児童に多くみられる感染症で、原因は「パルボウイルスB 19」というウイルスの飛沫感染で、冬から初夏にかけて流行します。
     症状としては、10〜20日の潜伏期間の後、頬に境界鮮明な紅い発疹(リンゴみたいなほっぺ)が現れ、 続いて腕や足、時に胸腹背部に網目状・レース状・環状などと表現される発疹がみられます。これらの発疹は1週間前後で消失しますが、なかには長引いたり、一度消えた発疹が短期間のうちに再び出現することがあります。
     子どもの場合、頬に発疹が出現する7〜10日くらい前に、微熱やかぜ症状などの前駆症状が見られることがあります。この時期が一番ひとにうつす可能性がある時期といわれており、頬や体に発疹が出たときには体内のウィルス量は減ってひとにうつさない時期に来ているといわれていますが、潜伏期がはっきりしない病気のため、保育園や学校などは発疹が消えてからでないと登園・登校は許可されません。ウィルス感染症なので、特別な治療薬はありません。 成人では約半数は症状が出ず、出ても関節痛・頭痛などで特徴的な症状ではなく、関節炎症状により1〜2日歩行困難になることがありますが、ほとんどは合併症をおこすことなく自然に回復します。
     さて、ここまで読んでも「なぜ嫌な感染症なの?」と思われるかもしれませんが、実は妊婦さんが妊娠20週までに「りんご病」に感染すると、胎児水腫(胎児がとても貧血になり、からだ全体がむくむ)が起こり、胎児も感染する確率は約20~30%、流産や胎児死亡に至る確率は約10%といわれています。「えーっ!!」と思っても、他の水ぼうそうや風疹などのように予防ワクチンもありません。
     保育士さんは若い女性が多く、妊娠年齢の人が多いです。保育園でりんご病が流行した時に、誰か感染しやしないかと、いつもドキドキします。 これを読んで不安になった方は、りんご病に関して抗体を持っているかどうかの検査をすることができますので、近くの病院にご相談ください。ただし、結果に2週間はかかりますので、りんご病を流行が始まる前にお早めにどうぞご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2025年1月25日号

  • 水は飲むと2分で全身を巡ります

    「のどが渇いた」、すでに水分量2%不足

    Vol 112

     例年、年末年始で帰省してくる人が持って来るといわれているインフルエンザが12月になるや否や大流行となり、年末からは新型コロナ感染症が流行中です。皆さん元気に新年をお迎えでしょうか。明けましておめでとうございます。新年第1回目の今日のお話は「潤いと健康」についてです。
     実は私、エアコンの風が苦手。冷房も暖房もどちらもです。最近の良いエアコンは「快適設定」なんていう素敵なAIモードがあって、そのときどきで過ごしやすい温度や湿度に保ってくれるようですが、どうもエアコンをつけっぱなしにしておくと空気が乾燥しすぎて、すぐにのどの痛みに繋がって風邪を引いてしまうのです。
     成人の体の55~60%は水分で出来ています。水分不足になるとからだにさまざまな不調の症状が出てきます。鼻やのどの粘膜の乾燥が起こると、粘液が少なくなり、粘膜の表面で、異物を吐き出すほうきのような役割の線毛の動きが弱くなってしまうため、ウィルスや細菌がうまく体の外に排出できず風邪を引きやすくなるといわれています。
     私は小さい頃から慢性鼻炎のために口呼吸がクセになってしまっていること、年齢的にもややドライマウスの傾向があるので、特に気をつけてのどを守っていかないとのどの粘膜を傷つけて風邪を引いてしまいます。どうしてもエアコンをつけっぱなしにしないといけないような状況では、寝る時でもなるべくマスクをして加湿に心がけます。
     つまり、風邪を引きたくなければ、まずは粘膜を強くする食べ物(コラーゲンを含むもの)を積極的にとり、そしてこまめに水分補給をして粘膜を潤わせておくことが大事というわけです。
     冬は汗をかかないため、なんとなく水分をとることをおろそかにしてしまいがち。でも、厚着のために思ったより汗をかいていたり、常に暖房の効いた環境に身を置いていることが多いので、案外脱水している人が多いように思います。「のどが渇いた」と感じたときには、すでに必要な体内の水分量が2%も不足している状況と知っていてくださいね。
     また、1日に飲み物から取ってほしい水分量は「体重×40~50㎖」といわれています。特に高齢の方の水分不足は免疫力の低下だけでなく、脳細胞の機能を落とし、認知能力が低下することや情緒不安定につながったり、最悪の場合、血液が濃くなって固まりやすくなることで血管の中で血栓を作り、脳梗塞や心筋梗塞につながり命に関わる事態を引き起こす可能性があります。できたら寝る前と起床時には水分を取っていただきたいものです。
     水は飲むと2分で全身を巡ります。トイレに行ったらその分の水を少し口に含んでもらうと良いのかな、と思っています。ペットボトルなどをベッドわきに用意しておくのが良いかもしれませんね。ただし、ペットボトルの中身は、お茶などの利尿がつく飲み物ではなく「水」をご用意くださいね。
     そうはいっても寝る前に水分を取ると夜中にトイレに何度も行くようになって困る、という方は、投薬治療や座って治す器械などもあります。ぜひお気軽にご相談くださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2025年1月11日号

  • 女性の頼もしい助っ人「モナリザタッチ」

    デリケートゾーンケアに効果大

    Vol 111

     さて、こちらのコラムに書かせていただいてから、続々とデリケートゾーンの悩みを頂いています。今回は、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」をめざし、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアとして、いま大注目の膣レーザー治療「モナリザタッチ」についての続きです。
     「膣にレーザー!?」と思う方も多いかと思いますが、科学的に効果は証明済み。年齢が進むと女性ホルモンの減少で若いころに比べて顔の皮膚のはりつやが失われるように、実は膣や外陰部も老化が生じ外陰部の違和感・灼熱感、かゆみ、におい、乾燥、黒ずみ、性交痛、おりものの増加、出血などさまざまな症状を生じます。尿漏れに関しては、骨盤底筋トレーニング器「エムセラ」と合わせて行うと良いといわれています。
     女性ホルモンは第一に、肌のコラーゲンを増やす働きがあります。閉経すると膣の粘膜のコラーゲンが減り、粘膜が萎縮して荒れたり出血しやすくなったりすることで、おりものが増える、匂いが気になる、出血するなどが起こります。
     外陰部はコラーゲンが減って皮膚が薄くなることで乾燥する、黒ずむ、かゆみが出る、ヒリヒリする、皮膚がたるむ、などが起きてきます。そこへ膣や外陰部にモナリザタッチでレーザーを照射すると、粘膜や皮膚のコラーゲンが再生されふっくらとします。まさに膣のアンチエイジングです。
     女性ホルモンは第二に、膣の中にいる良い乳酸菌を増やす働きがあります。閉経して良い乳酸菌が減ると他の悪い菌が増えてしまい、匂いやおりものの増加の原因になります。コラーゲンを増やして良い土壌という膣粘膜を作り、膣内に良い乳酸菌という種を増やすということがデリケートゾーンケアの第一歩なのです。
     今回は50~60歳という年齢の方を例に出しましたが、今までお話してきたようなデリケートゾーンの悩みは20代でも起こります。月経困難症で治療中の閉経前の若い女性も乾燥感や性交痛に悩みますし、産後の女性は尿漏れなどでも大いに悩みます。つまりデリケートゾーンケアは全年齢の女性にとって「いかに輝いて楽しく毎日を過ごせるか」のための大事なテーマです。
     ちなみに、モナリザタッチによるレーザー治療は麻酔クリームを使うため、痛みに関してはさほど心配はいりません。私も体験しましたが、たまにチクチクするくらいでした。体験1回目の後の2ヵ月は、寒い時にトイレが近くなる、トイレに行きたいときに我慢できる力に不安を感じる、ふいに腹圧をかけたときに尿漏れが危ないと思う、ということを忘れていることができました。すると、仕事でも外出先でもプライベートで子どもと遊んでいても活動の範囲が広がりました。
     現在、たかき医院では県内初のモナリザタッチ導入準備中です。(導入は12月下旬頃)。ご興味ある方はご連絡ください。ぜひ! たかき医院の「女性開運部」で一緒に輝きましょう!(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年12月7日号

  • 低体温の現代人、代謝高める生活を

    体温と免疫力、1度上がると5~6倍に

    Vol 120

     最近小4の娘と「体温対決」をしています。我が家では、赤い顔をしている、くしゃみばかりしている…

    2025年5月10日号

  • 宇宙飛行士の体調管理はどうしているのか

    物にある固有の周波数を活用、地球から遠隔操作

    Vol 119

     偶然12日の土曜日にテレビをつけていたら、大阪・関西万博の開会式を放送していました。

    2025年4月19日号

  • 花粉症などアレルギーと免疫システム

    畜産農家の子にアレルギー疾患は低い、なぜ?

    Vol 118

     4月になりました。今年は雪が降りましたね!実は2月、ある小路の上り坂で車が立ち往生してしまい、通りかかった方に助けていただきました。

    2025年4月5日号

  • ご存知ですか、「偽閉経療法」

    ホルモンバランスを調整

    Vol 117

     「この薬を飲み始めてから太った気がするのですが…」。
     診察室で患者さんからよく聞かれる言葉です。

    2025年3月22日号

  • 子宮頚がんワクチン、キャッチアップ接種を

    子宮頚がん発症率は83人に1人

    Vol 116

     「子宮頚がんワクチンでの死亡はゼロ。子宮頚がんでの死亡は年間2800人」。

    2025年3月8日号

  • 『いつも幸せはそばにある』

    「考えすぎない方がいいこと」、それは…

    Vol 115

     久しぶりにたくさん雪が降りましたね! 毎日あちこちで除雪に精を出している場面に出くわしました。

    2025年2月22日号

  • 1日10分の運動で体内に生成

    効果抜群の善玉マイオカイン

    Vol 114

     3学期の性教育出前講演が佳境を迎えています。BMI(体格指数)から見た日本人の女性は、20~30代の痩せが目立つ、という話をしているのですが、やせと無月経、不妊症、果ては生まれてくる赤ちゃんの将来の生活習慣病のリスク上昇についての関係を説明をすると、みんなびっくりしているようです。
     確かに10年位前、目にする小学生の女の子たちがみな随分痩せているな、筋肉もなさそう、と思ったことがあります。女の子はやっぱり下半身がしっかりしている方が良い! 自分がもしも女の子を育てるようなことがあったら、脚の太い子になるように育てよう、と胸に誓い、今まさに小3の娘はその通りに育ってくれて満足しています。
     この休日に厚生労働省のHPVワクチン接種(子宮頚がんの予防接種のことです)に係る医療機関向け研修会に参加しました。多職種でHPVワクチンの接種を勉強しようという趣旨でしたので、講演されている先生方も感染症対策課の方、医師、リハビリ関係、などさまざまで、講演内容も子宮頸がんの原因、がん検診の最新情報、海外の国と比べた日本のHPVワクチンの接種状況、ワクチンの効果、ワクチン接種後の体調不良の対応方法などでしたが、今回その中から耳寄り情報を皆さんに一つおすそわけします。
     HPVワクチンは、新型コロナワクチンと一緒の筋肉注射です。だからちょっと痛いですよね。研修会で聞いた話によると、この接種する時の痛みに負けない強さを培うために必要なのは、「筋肉を使うこと」なのだそうです。健康のために運動をする、だけでなく、1日10分でも良いので運動をすると、筋肉で「善玉マイオカイン」という物質が作られて、痛みに対して強くなれます。要するに、運動をして筋肉を使う人の方がHPVワクチンを接種した時の痛みを感じにくく、接種後の多様な症状を引き起こしにくい、とのこと。
     痛みといっても直接的な体への痛みだけでなく、人生において困難なことにぶち当たったときの痛みもあります。善玉マイオカインはそういった痛み全般に良い働きをするようですので、ぜひ小さい子には家の中でゲームではなくて、外で走り回り筋肉を使い筋肉を使うことを勧めてくださいね。
     また善玉マイオカインは、運動後の筋肉回復や怪我からの回復のサポート、脂肪の分解を促進したりや血糖値の調整のような代謝改善、体の中の炎症を抑える、脳細胞を活性化して認知機能の向上に役立つ、免疫力を高める、老化の抑制などをしてくれています。運動をしない人は逆に「悪玉マイオカイン」が作られて筋肉を萎縮させてしまうとか。
     マイオカインはすでに300種類以上も見つかっており、もはや筋肉は運動のためのものではなく体の様々な部分を調整する物質を出す器官という認識だそうです。冬は雪が降らないと運動しないなぁ、かといって家にいても1人では運動しないという方はぜひ、座るだけで1万7400回の筋肉刺激が勝手にできるエムセラに座りに来て、体幹の筋肉や骨盤底の筋肉をつけたりスタッフとお話して気分転換してくださいね!
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2025年2月8日号

  • 妊婦感染で胎児感染の可能性も

    「嫌な感染症が流行ってきた」、りんご病

    Vol 113

     年末からインフルエンザ・新型コロナ・マイコプラズマ肺炎など、さまざまな感染症がはやっておりますね。せっかくの9連休がこれらの感染症の療養で終わりました!という方もいらっしゃるのではないかと思います。 
     新型コロナが5類感染症扱いになったころから、それまで抑え込まれていた感染症が一気に広がり、その頃からずーっと医療機関には風邪症状に効くお薬が手に入りにくい状態が続いています。
     つまり、風邪を引いて病院を受診しても「お薬が無いので自力で直してください」と言われても仕方のない現状になっていることを、まず知って欲しいと思います。なので、なるべく風邪を引かないように予防努力(手洗い・うがい・マスク)をしてくださいね。
     さてそんな中、薬が云々という問題では無いのですが、産婦人科医としては新年になって「嫌な感染症が流行ってきたぞー」と思っています。それは何かというと、「りんご病(伝染性紅斑)」の流行です。
     国立感染症研究所の発表では、りんご病は、約5年周期で流行が起きる主に4~10歳の児童に多くみられる感染症で、原因は「パルボウイルスB 19」というウイルスの飛沫感染で、冬から初夏にかけて流行します。
     症状としては、10〜20日の潜伏期間の後、頬に境界鮮明な紅い発疹(リンゴみたいなほっぺ)が現れ、 続いて腕や足、時に胸腹背部に網目状・レース状・環状などと表現される発疹がみられます。これらの発疹は1週間前後で消失しますが、なかには長引いたり、一度消えた発疹が短期間のうちに再び出現することがあります。
     子どもの場合、頬に発疹が出現する7〜10日くらい前に、微熱やかぜ症状などの前駆症状が見られることがあります。この時期が一番ひとにうつす可能性がある時期といわれており、頬や体に発疹が出たときには体内のウィルス量は減ってひとにうつさない時期に来ているといわれていますが、潜伏期がはっきりしない病気のため、保育園や学校などは発疹が消えてからでないと登園・登校は許可されません。ウィルス感染症なので、特別な治療薬はありません。 成人では約半数は症状が出ず、出ても関節痛・頭痛などで特徴的な症状ではなく、関節炎症状により1〜2日歩行困難になることがありますが、ほとんどは合併症をおこすことなく自然に回復します。
     さて、ここまで読んでも「なぜ嫌な感染症なの?」と思われるかもしれませんが、実は妊婦さんが妊娠20週までに「りんご病」に感染すると、胎児水腫(胎児がとても貧血になり、からだ全体がむくむ)が起こり、胎児も感染する確率は約20~30%、流産や胎児死亡に至る確率は約10%といわれています。「えーっ!!」と思っても、他の水ぼうそうや風疹などのように予防ワクチンもありません。
     保育士さんは若い女性が多く、妊娠年齢の人が多いです。保育園でりんご病が流行した時に、誰か感染しやしないかと、いつもドキドキします。 これを読んで不安になった方は、りんご病に関して抗体を持っているかどうかの検査をすることができますので、近くの病院にご相談ください。ただし、結果に2週間はかかりますので、りんご病を流行が始まる前にお早めにどうぞご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子院長)

    2025年1月25日号

  • 水は飲むと2分で全身を巡ります

    「のどが渇いた」、すでに水分量2%不足

    Vol 112

     例年、年末年始で帰省してくる人が持って来るといわれているインフルエンザが12月になるや否や大流行となり、年末からは新型コロナ感染症が流行中です。皆さん元気に新年をお迎えでしょうか。明けましておめでとうございます。新年第1回目の今日のお話は「潤いと健康」についてです。
     実は私、エアコンの風が苦手。冷房も暖房もどちらもです。最近の良いエアコンは「快適設定」なんていう素敵なAIモードがあって、そのときどきで過ごしやすい温度や湿度に保ってくれるようですが、どうもエアコンをつけっぱなしにしておくと空気が乾燥しすぎて、すぐにのどの痛みに繋がって風邪を引いてしまうのです。
     成人の体の55~60%は水分で出来ています。水分不足になるとからだにさまざまな不調の症状が出てきます。鼻やのどの粘膜の乾燥が起こると、粘液が少なくなり、粘膜の表面で、異物を吐き出すほうきのような役割の線毛の動きが弱くなってしまうため、ウィルスや細菌がうまく体の外に排出できず風邪を引きやすくなるといわれています。
     私は小さい頃から慢性鼻炎のために口呼吸がクセになってしまっていること、年齢的にもややドライマウスの傾向があるので、特に気をつけてのどを守っていかないとのどの粘膜を傷つけて風邪を引いてしまいます。どうしてもエアコンをつけっぱなしにしないといけないような状況では、寝る時でもなるべくマスクをして加湿に心がけます。
     つまり、風邪を引きたくなければ、まずは粘膜を強くする食べ物(コラーゲンを含むもの)を積極的にとり、そしてこまめに水分補給をして粘膜を潤わせておくことが大事というわけです。
     冬は汗をかかないため、なんとなく水分をとることをおろそかにしてしまいがち。でも、厚着のために思ったより汗をかいていたり、常に暖房の効いた環境に身を置いていることが多いので、案外脱水している人が多いように思います。「のどが渇いた」と感じたときには、すでに必要な体内の水分量が2%も不足している状況と知っていてくださいね。
     また、1日に飲み物から取ってほしい水分量は「体重×40~50㎖」といわれています。特に高齢の方の水分不足は免疫力の低下だけでなく、脳細胞の機能を落とし、認知能力が低下することや情緒不安定につながったり、最悪の場合、血液が濃くなって固まりやすくなることで血管の中で血栓を作り、脳梗塞や心筋梗塞につながり命に関わる事態を引き起こす可能性があります。できたら寝る前と起床時には水分を取っていただきたいものです。
     水は飲むと2分で全身を巡ります。トイレに行ったらその分の水を少し口に含んでもらうと良いのかな、と思っています。ペットボトルなどをベッドわきに用意しておくのが良いかもしれませんね。ただし、ペットボトルの中身は、お茶などの利尿がつく飲み物ではなく「水」をご用意くださいね。
     そうはいっても寝る前に水分を取ると夜中にトイレに何度も行くようになって困る、という方は、投薬治療や座って治す器械などもあります。ぜひお気軽にご相談くださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)

    2025年1月11日号

  • 女性の頼もしい助っ人「モナリザタッチ」

    デリケートゾーンケアに効果大

    Vol 111

     さて、こちらのコラムに書かせていただいてから、続々とデリケートゾーンの悩みを頂いています。今回は、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」をめざし、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアとして、いま大注目の膣レーザー治療「モナリザタッチ」についての続きです。
     「膣にレーザー!?」と思う方も多いかと思いますが、科学的に効果は証明済み。年齢が進むと女性ホルモンの減少で若いころに比べて顔の皮膚のはりつやが失われるように、実は膣や外陰部も老化が生じ外陰部の違和感・灼熱感、かゆみ、におい、乾燥、黒ずみ、性交痛、おりものの増加、出血などさまざまな症状を生じます。尿漏れに関しては、骨盤底筋トレーニング器「エムセラ」と合わせて行うと良いといわれています。
     女性ホルモンは第一に、肌のコラーゲンを増やす働きがあります。閉経すると膣の粘膜のコラーゲンが減り、粘膜が萎縮して荒れたり出血しやすくなったりすることで、おりものが増える、匂いが気になる、出血するなどが起こります。
     外陰部はコラーゲンが減って皮膚が薄くなることで乾燥する、黒ずむ、かゆみが出る、ヒリヒリする、皮膚がたるむ、などが起きてきます。そこへ膣や外陰部にモナリザタッチでレーザーを照射すると、粘膜や皮膚のコラーゲンが再生されふっくらとします。まさに膣のアンチエイジングです。
     女性ホルモンは第二に、膣の中にいる良い乳酸菌を増やす働きがあります。閉経して良い乳酸菌が減ると他の悪い菌が増えてしまい、匂いやおりものの増加の原因になります。コラーゲンを増やして良い土壌という膣粘膜を作り、膣内に良い乳酸菌という種を増やすということがデリケートゾーンケアの第一歩なのです。
     今回は50~60歳という年齢の方を例に出しましたが、今までお話してきたようなデリケートゾーンの悩みは20代でも起こります。月経困難症で治療中の閉経前の若い女性も乾燥感や性交痛に悩みますし、産後の女性は尿漏れなどでも大いに悩みます。つまりデリケートゾーンケアは全年齢の女性にとって「いかに輝いて楽しく毎日を過ごせるか」のための大事なテーマです。
     ちなみに、モナリザタッチによるレーザー治療は麻酔クリームを使うため、痛みに関してはさほど心配はいりません。私も体験しましたが、たまにチクチクするくらいでした。体験1回目の後の2ヵ月は、寒い時にトイレが近くなる、トイレに行きたいときに我慢できる力に不安を感じる、ふいに腹圧をかけたときに尿漏れが危ないと思う、ということを忘れていることができました。すると、仕事でも外出先でもプライベートで子どもと遊んでいても活動の範囲が広がりました。
     現在、たかき医院では県内初のモナリザタッチ導入準備中です。(導入は12月下旬頃)。ご興味ある方はご連絡ください。ぜひ! たかき医院の「女性開運部」で一緒に輝きましょう!(たかき医院・仲栄美子院長)

    2024年12月7日号