最近、「あげまん」の会に参加してきました。今から30年以上前の同名映画から知られてきた言葉ではありますが、一般的にあげまんとは、「一緒にいる男性の金運、勝負運、仕事運、昇格など全般的な運気を上げる女性」のことを意味します。でも、今回はあげまんはあげまんでも、一緒にいる「女性」の運気を上げる女性でした。
今回のあげまんは私の大学の先輩で、同じ産婦人科の女医。会に参加している女性たちは50~60歳で、私を「いらっしゃい! この会は開運の会なんですよ」とキラキラした笑顔で迎えてくれました。
女性が50歳を超えるというと、閉経して女性ホルモンの分泌が下がり、急に老けて見えたり元気が無くなったりする年齢なのに、とにかくはつらつとしていて若い!でも、話を聞いていると、子どものことで悩んでいる、行政に対しての不満を語る、など赤裸々な話の内容は年齢相応でした。
では、一体あげまん先輩は彼女たちの開運のために何をしたのか? それは、「医療的なデリケートゾーンケアの提供」です。
女性は閉経を迎えてすぐは、更年期障害(ほてり、発汗など)、精神不安定(うつ)、女性特有のがん(子宮体がん、卵巣がん、乳がん)、生活習慣病(動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病)、性交障害(性交時痛、性交後出血)、歯周病などが出てきます。閉経から10年もすると、骨粗鬆症、尿漏れ、萎縮性膣炎、認知症などが出てきます。 これらの症状の中でもがんや生活習慣病の対策が戦後日本では活発に行われ、日本は長寿を獲得しました。そして今ようやく、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」を目指し、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアが注目されてきているのです。
会の女性たちも、あげまん産婦人科医のドアを叩いた理由は、性交痛、下着が当たるとヒリヒリする、社交ダンス中に尿漏れしてしまう、などだったそうです。皆さん全員が口にしていたのは、「命に関わらないことだから我慢すればいいのかなと思っていた」との言葉。そうなんです!でも生活の質を上げることは、自分に自信や余裕ができ、気持ちが上向いて運気も上向いてくることを知って欲しいなと思います。
さて、あげまん産婦人科医が提供した医療は「モナリザタッチ」という膣レーザー治療です。
「え!? 大事なところにレーザー??」と思う方も多いかと思います。
それってどんな治療法?痛いんじゃないの?と思われる方は是非次回をお楽しみに。実はモナリザタッチ導入を12月に控えています! 12月にならなくても、たかき医院ではいつでもデリケートゾーンケアのご相談に乗っています。いつでもお気軽にお声掛けくださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)
2024年11月23日号
9月の入院から検査が続き、心臓も大きな問題を抱えているようで、ふたつの手術をこなさなければならなくなった。全国の老人達と同じように私も満身創痍の後期高齢者と認められた。
私の心臓は無症侯性と言うことで、痛みを感じないまま何年も過ごして来た訳です。病院に入って何回も採血だ、CTだ、MRIだ、エコーだ、造影剤CTだと検査漬けの日々が続きます。
健康保険制度は病気を見つけて病名を冠して、検査をしないと保険が下りないという。病院としては患者の病気を治すために検査し国から費用を頂き、病院の財源にし、経営が維持されるということのようです。
話は逸れますが、病院にすれば病気を特定できない高齢者の老衰患者に検査は無用で、必要もないということになるのでしょう? ベッドの稼働率からしても効率は悪いことになります。
回復する患者が大事なお客さんで保険の適用が出来ない患者は、以前は3ヵ月を越えると退院させられることがありました。今は分かりませんが、私の父もそんなことを言われたせいか、ちゃんと3ヵ月目に亡くなりました。私は後期高齢者として手術が出来る分、病院にとっては良い患者と言うことになるのです。そこのところは良かったのでしょう。変な話ですが。
「右頸部内頸動脈高度狭窄症」という病名を頂いて立派な病人ということになりました。脳梗塞という病気は頸動脈が細くなり血流が滞って血管に血栓が生じ、それが剥がれ脳に飛ぶことによって起こる症状と説明を受けました。
専門的な説明でよく理解できず、多分で申し訳ないが、血管を詰まらせ起こる病状で老化による症状と似ているように感じます。色々と検査をしていくうちに、心臓にも狭窄箇所が見つかって続けての手術ということになりました。
先週、脳梗塞の手術をしたのですが、心臓に影響もなく無事にそれは終えました。次に2試合目の心臓が待っています。もう、まな板の鯉で、どうにでもなれと腹を括るより致し方がありません。
先日、手術の検査に行く時のことですが、この頃どうも車の運転が下手になって、高速道や夜の運転に支障をきたしていて、殊に八箇峠トンネルが苦手で避けていましたが、脳梗塞手術後の運転になんの違和感もなく制限速度いっぱいまで速度を上げて呑気に走っていました。
もしかして手術で、何らかの作用が起き、バランスを司る脳の個所に良い影響を与えたのではないだろうかとひとり感じているのです。
もしそうだとすれば、病気を悪く捉えて過敏に反応するのもいけないようにも思いますが、ただそのあと私のお小水の回数が増えたこともあり、それも手術の影響かしら? と思っても関連性は分かりません。例え有ったとしても、お医者は認めないだろうし、そう簡単なことでは無いのでしょう。
入院して、たった10日間でもベットに臥せって、トイレに動くだけになると、まず脚膝腰に影響が出ます。朝昼晩の食事を待つだけの暮らしは、身体に良いわけはありません。退院出来て冬の準備にかかろうとすると、思うように身体は動いてくれません。でも少しずつでも冬の準備にかからないと、心の病気になりそうです。病気は次から次へと連鎖を生み、なかなか面倒です。
ところで、妻有新聞がこの地方の病院の栄養士を取材し、病院食の特集でもしてもらえないだろうか。老人が調子を崩し入院して食べる食事は、どんなものか教えて欲しい人は多いようです。
(11月16日和山にて)
2024年11月23日号
地球温暖化と言われて久しい。長く続く暑さは勘弁してほしいし、穏やかな春の日やさわやかな秋の日が少なくなるのは寂しい。
気温に敏感なのは昆虫の方が上。今まで見なれなかった南方種の蝶を目にする機会が増えた。
ツマグロヒョウモン(写真左)は近畿以西に分布していたのだが、関東から東北南部まで広がってきている。津南町では10年ほど前から、栄村や野沢温泉村では2年くらい前から花に止まる姿を見かけるようになった。メスの前翅の先半分が紫黒色なのが特徴である。
クロコノマチョウ(写真右)は、静岡県以西の沿岸地域に分布するが、生息域は関東北部まで広がっている。津南町では今秋に2個体確認した。コナラの樹液を吸う姿は枯れ葉と見まがうほど目立たぬ色合い。成虫越冬するのだそうだが南国由来の蝶に雪国の冬は過酷であろう。
南方の蝶が見られるようになったのは嬉しいが、今まで飛び廻っ
ていた北方の蝶が見られなくなったら悲しい。
2024年11月23日号
「生業は市議です」。来春の改選後、こう言い切る十日町市議会議員は誕生するのか。市民代表の市議5人を削減しての改選だ。今の24人が19人になる市議会。その報酬も今より上がる見込み。月額30万円の議員報酬。年報酬は450万円を上回る。来年5月30日の任期満了までに報酬は引き上げられ、その年報酬は5百万円を超える見込みだ。数字が続いたが当然、議員活動は365日、24時間、その重責を担っている前提での数字だ。地域の所得状況からみても、生業(なりわい)となる「市議業」ではないか。
現定数24人。これまでに今期限りでの退任を公表している現職はひとりもいない。改選定数は19、現職全員が再出馬すれば5人が議席を失う。「我が身を削る思い」なのか、「有権者に淘汰される身」なのか。
改選まで5ヵ月余り。新人にとっては起意を固めるぎりぎりのリミットだろう。2025年元日を期してスタートする新人もいるだろう。最近の傾向は短期決戦の選挙戦が多い。だがそれは1人を選ぶ選挙、つまり知事選や市町村長選では有効な戦術だ。だが一番身近な市議選は、この地域事情が絡み合い、なかなかややこしい前哨戦が求められるのも事実。そうなると経験値を積む現職が有利になる。
だが、先の衆院選、先週の兵庫県知事選などでは世論の動きが、見えない動きに押され、予期せぬ結果を招く状況が続いている。来春の十日町市長選、市議選でも、その影響を受けるだろう。
ならば、「私の生業は市議」が誕生しても良いのでは。失業中で職を探しているあなた、今の職場に疑問を抱くあなた、全く違う職業への転職を考えているあなた、政治に直接関わりたいあなた、自分の意見を公の場で堂々と主張したいあなた、十日町市をぐいぐい引っ張っていこうと思うあなた。
「市議業のすすめ」、である。
2024年11月23日号
「第9回展、新しい境地に入って来たと感じている。ぜひ10回展をめざしたい。いかがですか」。第9回大地の芸術祭(7月13日~11月10日の89日間)の最終日夜の閉会式。まつだい農舞台の特設ステージに立った実行委員長・関口芳史・十日町市長(65)は、参集の作家やスタッフ、ボランティアら3百人余に投げかけると、大きな拍手が湧いた。続けて「さらにグレードアップし越後妻有を発信し続けたい。それで我々の地域も元気になる」と節目の第10回に向けて一歩踏み出す姿勢を見せる。一方、副実行委員長の桑原悠・津南町長(38)は、2年前の前回は新型コロナ禍開催だが「今回は芸術祭の通年化を視野に入れたもの。芸術作品は地域の皆さんと協働することで地域が活気づくきっかけになる。地域発の世界に誇れるアートの地、芸術祭の繋がりが産業に繋がり増していくことをめざす」と産業振興に結びつける姿勢を強調する。アートによる地域活性化をねらいに始まった大地の芸術祭集大成になる「第10回展」に向かい、早くも動き出している。
2024年11月16日号
音楽、物作り、自分の手から生み出す感覚が心地いい。「音楽は、なんだかんだずっと続けられていて、不思議です」。父の部屋にあったフォークギター。いつも何気なく見ていただけだった。松代
中学2年生の時、「なんとなーく、フォ
ークギターに触れてみたら音が出て。そこからです」。
弦を弾くと音が出る。その魅力にどんどん引き込まれていった。「今までそんなにやりたいことも無かったんですが、音楽には強く興味を持ちましたね」。そんな姿を父も見ていた。「エレキギターの初心者セットを買ってくれたんです。本当はフォークギターが良かったんですが…おすすめされました」。
家に居る時はエレキと向き合う時間がはじまった。毎日弾いても飽きることなくのめり込んでいき楽しさを感じた。「その頃、友だちも音楽に目覚めて、ふたりでずっと練習していましたね」。松代高に進み、さらに自己研鑽に励んだ。「中学校の頃はグレイ、高校の頃はハイスタンダードの曲にはまって、全曲弾けるようになりました」。
高校卒業を目前にして進路に悩んだ。「父からは一度は東京に出て一人暮らししてみろ、とアドバイスをもらって進学を考えました」。三者面談、進路選択案内でESPミュージカルアカデミーのギタークラフト科が目に留まった。「これだ!行くならココだって思いました」。都内へ進学。
「モノづくりも好きなので、好きな事に夢中になれる時間が楽しかったです」。2年間の学びを経て、さらに1年、研究科にも進んだ。しかし…、「就職先がなかなか無くて、狭き門でもあったのですが。自然豊かな地元に帰りました」。
生まれ育った松代に戻った。21歳の時。エレキギターを作っていた腕を活かし、もの作りがしたいと市内木工店に勤務。家具や建具など細かい細工などの専門分野だ。障子や襖(ふすま)など木を削り作り上げる。「木には様々な種類があり、木の香りや感触など様々です。木の温もりを感じながら作っています」。モノ作りは家でも発揮。「木で作った子ども用棚やスキーブーツ乾燥の用具などを作り、家族に喜ばれています」。2019年、妻・真由美さんと結婚、2人の子どもに恵まれた。
音楽活動は続けている。松代に戻り同級生と
バンド結成。『CANBAL
L8』に改称し本格的に活動。ボーカル、ギター、
ドラム、ベース、4人の同級生メンバーで松代の観音祭をメインに演奏活動。楽曲も年を重ねるごとに変わってきている。「メッセージ性のある曲を演奏するようになりましたね」。ジー・フリーク・ファクトリーなど自分で作ったエレキギターを使用し演奏する。
2年前、さいたま市大宮演奏した。「松代町商工会の依頼で一緒に行きました。緊張したけど、祭りと変わらず皆さんに聞いてもらえて楽しかった」。今後は観音祭だけではなく市内各所にも進出したいとする。
「皆さんの前で演奏し、音楽を聴いてのってくれる姿は力になりますね。あまり何かが続くタイプではなかったのですが、音楽は自分の世界に入れる魅力があります。今後も時間の許す限り、メンバーと音楽活動をつづけていきたいです」。
最近は十日町大太鼓『雪花会』に入り、幅広い音楽の魅力を追及。「奴奈川小学校時代に太鼓をしていたので活かせるかなと思って。様々な音やモノを自分の手で作り上げたいですね」。
▼バトンタッチします
高橋直幸さん
2024年11月16日号
原点に戻って考えよう。湯沢砂防事務所はスリット堰堤と集落付近の護岸整備をセットにする案だけを住民に提示している。で、やるのかやらないのかと問われれば、住民はイエスしか選択できない。
本来は複数の案があってメリットデメリットを比較し、住民が考えて決めるのが河川自治だ。
堰堤を造るとスリットがあると言っても、下流は河床が下がり、上流は流れが滞留し砂利が溜まり河床が上がる。一つの集落を二分するような案しか方法はないのだろうか?
多くの山間地での共通問題だが、清津峡地区も高齢化が進んで世帯数が減り、もうすぐ地図上から消えるかも? と思うほど過疎化が進んでいる。
私はこの治水の課題は集落存続のチャンスなのでは? と思っている。どうして? と聞かれるだろう。…ここからは単なる私の妄想だと読んでほしい。
仮に湯沢砂防の計画通りスリット堰堤と護岸工事ができても、大きな台風が近づくとやっぱり川沿いの住人は心配で自主避難するだろう。安全度は上がっても災害は想定を超えてくる。川沿いの家は10軒くらいだ。もしできるなら川沿いの住民が地域内の少し川から離れた道上へ移るというのはダメだろうか?
山の中でよく見る小さな砂防堰堤の費用は一基4~5億円と言われている。清津川本流に計画されているスリット堰堤はその何倍もある。土地確保と住宅建設や引っ越しその他の費用を10軒分見積もっても、堰堤を造るよりずっと安い。
住民も十分な補償があれば、築50年超えの大きな家より、こぢんまりした耐雪、省エネ、バリアフリーの家のほうが暮らしやすいのではないだろうか? 高齢者世帯が後に家を手放す時が来ても、雪始末の楽な家は買い手が見つかり易く集落に新しいメンバーが加わる可能性もできる。古く大きな家は取り壊しにも費用がかかり空き家問題の原因になる。
川沿いの土地は大切な生命財産を置かなければいいだけだから、護岸工事をして農地に転用してもいいし公園にしてもいい。漁協に協力頂いて釣り堀でもいいし、ウドやタラの木を植えて山菜農園にしてもいい。きれいな蓮の花を植えても、アヒルが泳いでいてもいい。
村の形は変わるけど、年間何十万人も集客する清津峡の入り口だから、考えようで集落活性化になるのでは? 最もいいことは、堰堤を造るより移転のほうが早くできることだ。
この国では近い将来、通貨危機や南海トラフや戦争といった大きな惨事が起こる可能性は否定できず、そうなったら国は地方の小さな清津川の治水などできなくなる…だから何年もかかる治水事業より早く確実な移転がいい。
先祖代々住み続けた家、地域の内情、高齢化…代えがたいものがあるのはわかるけど…非力な私には提案しかできない。地域の人が自分で決めることだと思う。
2024年11月16日号
魚野川取水堰上流の水門は土砂の崩落で半分近くが埋まっており、そのガレ場を登って水門の裏に回ってみると、山肌に不気味な隧道が半分埋まった状態で口を開けていました。今まで入った秋山郷の廃隧道では複数で入っていたので怖い思いはしていませんが、ひとりで入るには気持ちの良いものではありません。此処では念のため動物の痕跡を確認しながら斜面を降り少し奥の方まで入ってみました。
また、これまでの隧道は電車を通すため広い空間がありましたが、水路用の隧道は狭く圧迫感があり、最深部まで行くのは断念しました。
この隧道は初代の魚野川取水堰が運用前に土砂の崩壊で埋没し、工事途中で破棄されたものか、高さ関係から見ても現在の取水口より高い位置にあります。
これらの遺構はやがて土砂で埋没しますが、秋山郷の電源開発遺産として記録して行きたいと思います。
(現地は私有地や砂防ダムで塞がれ立ち入ることはできません)
2024年11月16日号
理念に『自分らしく生きる』を掲げ、2019年設立のNPO法人『十いろ』。その理事長を務める髙橋愛さん(51)。成年後見や終活サポート、放課後デイサービスなど人生の節目を支える事業を創設して5周年。髙橋理事長は「身寄りが居なくても、最後まで自分らしく安心して生きるためにサポートしたい、その思いで進んできました」と語る。
東京・江東区出身の高橋理事長。「東京下町育ちで、けんかっ早くて人情家の典型的な江戸っ子です」。困っている人は放っておけない性分。都内大学卒業後、都内アパレル関係に就職。社会人生活の中である思いが浮かぶ。「もっと人と深く関わり、アクティブに人と人を繋ぐ仕事がしたい」。
2024年11月16日号
モヤモヤが続いている。昭和の時代から何にも変わっていないんじゃないか、そう思うような男性擁護を感じる。国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫問題だ。高松市観光大使を務める元タレントとの不倫問題が発覚したニュース。玉木代表は11日、国会内で臨時記者会見し、不倫報道を認め謝罪した。
だが、国民民主党代表としての進退は「仲間に意見を聞く」と明言を避け、同日開催の同党両院議員総会で代表辞任を求める意見は出ず、「玉木氏でなければ務まらない」とする擁護論が大勢を占め、代表続投が了承された。ますますモヤモヤが増した。
国民民主は玉木代表の発信力に大きく依存しており、不倫問題の不祥事で大黒柱を失えば、党の瓦解に直結しかねないお家事情がある。「これまで党を引っ張ってきたのは玉木だ。政策実現に全力を傾けて欲しい」、「玉木氏に代わる人材はいない。党内基盤が揺らぐことはないだろう」と、社会的に容認されない不倫問題より、玉木代表が掲げる「手取りを増やす経済政策」の実現のための党目標を優先する姿勢には、人間としての不信感が募るばかりだ。さらに、今回の不倫問題より、「手取りを増やす経済政策への期待の方が大きい。有権者の多くもその思いは大きくは変わらないだろう」とも話しているとは、呆れた認識だ。
だが、考えてほしい。この不倫問題が衆院選前に報道されていたら、選挙結果はどうだったか。そこを国民民主は真っ先に考えただろうし、それは天国から地獄へ、だったろう。ジェンダー問題への意識が国際的に高まるなか、今回の「玉木問題」は、これにて一件落着にはならないだろうし、してはならない。これから臨時国会が始まり、この問題をどう扱うか注視したい。
玉木代表の妻の言葉が全てだろう。「家族を守れないものが、国民を守れるのか」。その通りだ。 (相澤由加理)
2024年11月16日号
最近、「あげまん」の会に参加してきました。今から30年以上前の同名映画から知られてきた言葉ではありますが、一般的にあげまんとは、「一緒にいる男性の金運、勝負運、仕事運、昇格など全般的な運気を上げる女性」のことを意味します。でも、今回はあげまんはあげまんでも、一緒にいる「女性」の運気を上げる女性でした。
今回のあげまんは私の大学の先輩で、同じ産婦人科の女医。会に参加している女性たちは50~60歳で、私を「いらっしゃい! この会は開運の会なんですよ」とキラキラした笑顔で迎えてくれました。
女性が50歳を超えるというと、閉経して女性ホルモンの分泌が下がり、急に老けて見えたり元気が無くなったりする年齢なのに、とにかくはつらつとしていて若い!でも、話を聞いていると、子どものことで悩んでいる、行政に対しての不満を語る、など赤裸々な話の内容は年齢相応でした。
では、一体あげまん先輩は彼女たちの開運のために何をしたのか? それは、「医療的なデリケートゾーンケアの提供」です。
女性は閉経を迎えてすぐは、更年期障害(ほてり、発汗など)、精神不安定(うつ)、女性特有のがん(子宮体がん、卵巣がん、乳がん)、生活習慣病(動脈硬化、高血圧、肥満、糖尿病)、性交障害(性交時痛、性交後出血)、歯周病などが出てきます。閉経から10年もすると、骨粗鬆症、尿漏れ、萎縮性膣炎、認知症などが出てきます。 これらの症状の中でもがんや生活習慣病の対策が戦後日本では活発に行われ、日本は長寿を獲得しました。そして今ようやく、「いかに楽しく毎日を過ごせるか」を目指し、性交障害、尿漏れ、萎縮性膣炎などを改善する女性のデリケートゾーンケアが注目されてきているのです。
会の女性たちも、あげまん産婦人科医のドアを叩いた理由は、性交痛、下着が当たるとヒリヒリする、社交ダンス中に尿漏れしてしまう、などだったそうです。皆さん全員が口にしていたのは、「命に関わらないことだから我慢すればいいのかなと思っていた」との言葉。そうなんです!でも生活の質を上げることは、自分に自信や余裕ができ、気持ちが上向いて運気も上向いてくることを知って欲しいなと思います。
さて、あげまん産婦人科医が提供した医療は「モナリザタッチ」という膣レーザー治療です。
「え!? 大事なところにレーザー??」と思う方も多いかと思います。
それってどんな治療法?痛いんじゃないの?と思われる方は是非次回をお楽しみに。実はモナリザタッチ導入を12月に控えています! 12月にならなくても、たかき医院ではいつでもデリケートゾーンケアのご相談に乗っています。いつでもお気軽にお声掛けくださいね。(たかき医院・仲栄美子院長)
2024年11月23日号
9月の入院から検査が続き、心臓も大きな問題を抱えているようで、ふたつの手術をこなさなければならなくなった。全国の老人達と同じように私も満身創痍の後期高齢者と認められた。
私の心臓は無症侯性と言うことで、痛みを感じないまま何年も過ごして来た訳です。病院に入って何回も採血だ、CTだ、MRIだ、エコーだ、造影剤CTだと検査漬けの日々が続きます。
健康保険制度は病気を見つけて病名を冠して、検査をしないと保険が下りないという。病院としては患者の病気を治すために検査し国から費用を頂き、病院の財源にし、経営が維持されるということのようです。
話は逸れますが、病院にすれば病気を特定できない高齢者の老衰患者に検査は無用で、必要もないということになるのでしょう? ベッドの稼働率からしても効率は悪いことになります。
回復する患者が大事なお客さんで保険の適用が出来ない患者は、以前は3ヵ月を越えると退院させられることがありました。今は分かりませんが、私の父もそんなことを言われたせいか、ちゃんと3ヵ月目に亡くなりました。私は後期高齢者として手術が出来る分、病院にとっては良い患者と言うことになるのです。そこのところは良かったのでしょう。変な話ですが。
「右頸部内頸動脈高度狭窄症」という病名を頂いて立派な病人ということになりました。脳梗塞という病気は頸動脈が細くなり血流が滞って血管に血栓が生じ、それが剥がれ脳に飛ぶことによって起こる症状と説明を受けました。
専門的な説明でよく理解できず、多分で申し訳ないが、血管を詰まらせ起こる病状で老化による症状と似ているように感じます。色々と検査をしていくうちに、心臓にも狭窄箇所が見つかって続けての手術ということになりました。
先週、脳梗塞の手術をしたのですが、心臓に影響もなく無事にそれは終えました。次に2試合目の心臓が待っています。もう、まな板の鯉で、どうにでもなれと腹を括るより致し方がありません。
先日、手術の検査に行く時のことですが、この頃どうも車の運転が下手になって、高速道や夜の運転に支障をきたしていて、殊に八箇峠トンネルが苦手で避けていましたが、脳梗塞手術後の運転になんの違和感もなく制限速度いっぱいまで速度を上げて呑気に走っていました。
もしかして手術で、何らかの作用が起き、バランスを司る脳の個所に良い影響を与えたのではないだろうかとひとり感じているのです。
もしそうだとすれば、病気を悪く捉えて過敏に反応するのもいけないようにも思いますが、ただそのあと私のお小水の回数が増えたこともあり、それも手術の影響かしら? と思っても関連性は分かりません。例え有ったとしても、お医者は認めないだろうし、そう簡単なことでは無いのでしょう。
入院して、たった10日間でもベットに臥せって、トイレに動くだけになると、まず脚膝腰に影響が出ます。朝昼晩の食事を待つだけの暮らしは、身体に良いわけはありません。退院出来て冬の準備にかかろうとすると、思うように身体は動いてくれません。でも少しずつでも冬の準備にかからないと、心の病気になりそうです。病気は次から次へと連鎖を生み、なかなか面倒です。
ところで、妻有新聞がこの地方の病院の栄養士を取材し、病院食の特集でもしてもらえないだろうか。老人が調子を崩し入院して食べる食事は、どんなものか教えて欲しい人は多いようです。
(11月16日和山にて)
2024年11月23日号
地球温暖化と言われて久しい。長く続く暑さは勘弁してほしいし、穏やかな春の日やさわやかな秋の日が少なくなるのは寂しい。
気温に敏感なのは昆虫の方が上。今まで見なれなかった南方種の蝶を目にする機会が増えた。
ツマグロヒョウモン(写真左)は近畿以西に分布していたのだが、関東から東北南部まで広がってきている。津南町では10年ほど前から、栄村や野沢温泉村では2年くらい前から花に止まる姿を見かけるようになった。メスの前翅の先半分が紫黒色なのが特徴である。
クロコノマチョウ(写真右)は、静岡県以西の沿岸地域に分布するが、生息域は関東北部まで広がっている。津南町では今秋に2個体確認した。コナラの樹液を吸う姿は枯れ葉と見まがうほど目立たぬ色合い。成虫越冬するのだそうだが南国由来の蝶に雪国の冬は過酷であろう。
南方の蝶が見られるようになったのは嬉しいが、今まで飛び廻っ
ていた北方の蝶が見られなくなったら悲しい。
2024年11月23日号
「生業は市議です」。来春の改選後、こう言い切る十日町市議会議員は誕生するのか。市民代表の市議5人を削減しての改選だ。今の24人が19人になる市議会。その報酬も今より上がる見込み。月額30万円の議員報酬。年報酬は450万円を上回る。来年5月30日の任期満了までに報酬は引き上げられ、その年報酬は5百万円を超える見込みだ。数字が続いたが当然、議員活動は365日、24時間、その重責を担っている前提での数字だ。地域の所得状況からみても、生業(なりわい)となる「市議業」ではないか。
現定数24人。これまでに今期限りでの退任を公表している現職はひとりもいない。改選定数は19、現職全員が再出馬すれば5人が議席を失う。「我が身を削る思い」なのか、「有権者に淘汰される身」なのか。
改選まで5ヵ月余り。新人にとっては起意を固めるぎりぎりのリミットだろう。2025年元日を期してスタートする新人もいるだろう。最近の傾向は短期決戦の選挙戦が多い。だがそれは1人を選ぶ選挙、つまり知事選や市町村長選では有効な戦術だ。だが一番身近な市議選は、この地域事情が絡み合い、なかなかややこしい前哨戦が求められるのも事実。そうなると経験値を積む現職が有利になる。
だが、先の衆院選、先週の兵庫県知事選などでは世論の動きが、見えない動きに押され、予期せぬ結果を招く状況が続いている。来春の十日町市長選、市議選でも、その影響を受けるだろう。
ならば、「私の生業は市議」が誕生しても良いのでは。失業中で職を探しているあなた、今の職場に疑問を抱くあなた、全く違う職業への転職を考えているあなた、政治に直接関わりたいあなた、自分の意見を公の場で堂々と主張したいあなた、十日町市をぐいぐい引っ張っていこうと思うあなた。
「市議業のすすめ」、である。
2024年11月23日号
「第9回展、新しい境地に入って来たと感じている。ぜひ10回展をめざしたい。いかがですか」。第9回大地の芸術祭(7月13日~11月10日の89日間)の最終日夜の閉会式。まつだい農舞台の特設ステージに立った実行委員長・関口芳史・十日町市長(65)は、参集の作家やスタッフ、ボランティアら3百人余に投げかけると、大きな拍手が湧いた。続けて「さらにグレードアップし越後妻有を発信し続けたい。それで我々の地域も元気になる」と節目の第10回に向けて一歩踏み出す姿勢を見せる。一方、副実行委員長の桑原悠・津南町長(38)は、2年前の前回は新型コロナ禍開催だが「今回は芸術祭の通年化を視野に入れたもの。芸術作品は地域の皆さんと協働することで地域が活気づくきっかけになる。地域発の世界に誇れるアートの地、芸術祭の繋がりが産業に繋がり増していくことをめざす」と産業振興に結びつける姿勢を強調する。アートによる地域活性化をねらいに始まった大地の芸術祭集大成になる「第10回展」に向かい、早くも動き出している。
2024年11月16日号
音楽、物作り、自分の手から生み出す感覚が心地いい。「音楽は、なんだかんだずっと続けられていて、不思議です」。父の部屋にあったフォークギター。いつも何気なく見ていただけだった。松代
中学2年生の時、「なんとなーく、フォ
ークギターに触れてみたら音が出て。そこからです」。
弦を弾くと音が出る。その魅力にどんどん引き込まれていった。「今までそんなにやりたいことも無かったんですが、音楽には強く興味を持ちましたね」。そんな姿を父も見ていた。「エレキギターの初心者セットを買ってくれたんです。本当はフォークギターが良かったんですが…おすすめされました」。
家に居る時はエレキと向き合う時間がはじまった。毎日弾いても飽きることなくのめり込んでいき楽しさを感じた。「その頃、友だちも音楽に目覚めて、ふたりでずっと練習していましたね」。松代高に進み、さらに自己研鑽に励んだ。「中学校の頃はグレイ、高校の頃はハイスタンダードの曲にはまって、全曲弾けるようになりました」。
高校卒業を目前にして進路に悩んだ。「父からは一度は東京に出て一人暮らししてみろ、とアドバイスをもらって進学を考えました」。三者面談、進路選択案内でESPミュージカルアカデミーのギタークラフト科が目に留まった。「これだ!行くならココだって思いました」。都内へ進学。
「モノづくりも好きなので、好きな事に夢中になれる時間が楽しかったです」。2年間の学びを経て、さらに1年、研究科にも進んだ。しかし…、「就職先がなかなか無くて、狭き門でもあったのですが。自然豊かな地元に帰りました」。
生まれ育った松代に戻った。21歳の時。エレキギターを作っていた腕を活かし、もの作りがしたいと市内木工店に勤務。家具や建具など細かい細工などの専門分野だ。障子や襖(ふすま)など木を削り作り上げる。「木には様々な種類があり、木の香りや感触など様々です。木の温もりを感じながら作っています」。モノ作りは家でも発揮。「木で作った子ども用棚やスキーブーツ乾燥の用具などを作り、家族に喜ばれています」。2019年、妻・真由美さんと結婚、2人の子どもに恵まれた。
音楽活動は続けている。松代に戻り同級生と
バンド結成。『CANBAL
L8』に改称し本格的に活動。ボーカル、ギター、
ドラム、ベース、4人の同級生メンバーで松代の観音祭をメインに演奏活動。楽曲も年を重ねるごとに変わってきている。「メッセージ性のある曲を演奏するようになりましたね」。ジー・フリーク・ファクトリーなど自分で作ったエレキギターを使用し演奏する。
2年前、さいたま市大宮演奏した。「松代町商工会の依頼で一緒に行きました。緊張したけど、祭りと変わらず皆さんに聞いてもらえて楽しかった」。今後は観音祭だけではなく市内各所にも進出したいとする。
「皆さんの前で演奏し、音楽を聴いてのってくれる姿は力になりますね。あまり何かが続くタイプではなかったのですが、音楽は自分の世界に入れる魅力があります。今後も時間の許す限り、メンバーと音楽活動をつづけていきたいです」。
最近は十日町大太鼓『雪花会』に入り、幅広い音楽の魅力を追及。「奴奈川小学校時代に太鼓をしていたので活かせるかなと思って。様々な音やモノを自分の手で作り上げたいですね」。
▼バトンタッチします
高橋直幸さん
2024年11月16日号
原点に戻って考えよう。湯沢砂防事務所はスリット堰堤と集落付近の護岸整備をセットにする案だけを住民に提示している。で、やるのかやらないのかと問われれば、住民はイエスしか選択できない。
本来は複数の案があってメリットデメリットを比較し、住民が考えて決めるのが河川自治だ。
堰堤を造るとスリットがあると言っても、下流は河床が下がり、上流は流れが滞留し砂利が溜まり河床が上がる。一つの集落を二分するような案しか方法はないのだろうか?
多くの山間地での共通問題だが、清津峡地区も高齢化が進んで世帯数が減り、もうすぐ地図上から消えるかも? と思うほど過疎化が進んでいる。
私はこの治水の課題は集落存続のチャンスなのでは? と思っている。どうして? と聞かれるだろう。…ここからは単なる私の妄想だと読んでほしい。
仮に湯沢砂防の計画通りスリット堰堤と護岸工事ができても、大きな台風が近づくとやっぱり川沿いの住人は心配で自主避難するだろう。安全度は上がっても災害は想定を超えてくる。川沿いの家は10軒くらいだ。もしできるなら川沿いの住民が地域内の少し川から離れた道上へ移るというのはダメだろうか?
山の中でよく見る小さな砂防堰堤の費用は一基4~5億円と言われている。清津川本流に計画されているスリット堰堤はその何倍もある。土地確保と住宅建設や引っ越しその他の費用を10軒分見積もっても、堰堤を造るよりずっと安い。
住民も十分な補償があれば、築50年超えの大きな家より、こぢんまりした耐雪、省エネ、バリアフリーの家のほうが暮らしやすいのではないだろうか? 高齢者世帯が後に家を手放す時が来ても、雪始末の楽な家は買い手が見つかり易く集落に新しいメンバーが加わる可能性もできる。古く大きな家は取り壊しにも費用がかかり空き家問題の原因になる。
川沿いの土地は大切な生命財産を置かなければいいだけだから、護岸工事をして農地に転用してもいいし公園にしてもいい。漁協に協力頂いて釣り堀でもいいし、ウドやタラの木を植えて山菜農園にしてもいい。きれいな蓮の花を植えても、アヒルが泳いでいてもいい。
村の形は変わるけど、年間何十万人も集客する清津峡の入り口だから、考えようで集落活性化になるのでは? 最もいいことは、堰堤を造るより移転のほうが早くできることだ。
この国では近い将来、通貨危機や南海トラフや戦争といった大きな惨事が起こる可能性は否定できず、そうなったら国は地方の小さな清津川の治水などできなくなる…だから何年もかかる治水事業より早く確実な移転がいい。
先祖代々住み続けた家、地域の内情、高齢化…代えがたいものがあるのはわかるけど…非力な私には提案しかできない。地域の人が自分で決めることだと思う。
2024年11月16日号
魚野川取水堰上流の水門は土砂の崩落で半分近くが埋まっており、そのガレ場を登って水門の裏に回ってみると、山肌に不気味な隧道が半分埋まった状態で口を開けていました。今まで入った秋山郷の廃隧道では複数で入っていたので怖い思いはしていませんが、ひとりで入るには気持ちの良いものではありません。此処では念のため動物の痕跡を確認しながら斜面を降り少し奥の方まで入ってみました。
また、これまでの隧道は電車を通すため広い空間がありましたが、水路用の隧道は狭く圧迫感があり、最深部まで行くのは断念しました。
この隧道は初代の魚野川取水堰が運用前に土砂の崩壊で埋没し、工事途中で破棄されたものか、高さ関係から見ても現在の取水口より高い位置にあります。
これらの遺構はやがて土砂で埋没しますが、秋山郷の電源開発遺産として記録して行きたいと思います。
(現地は私有地や砂防ダムで塞がれ立ち入ることはできません)
2024年11月16日号
理念に『自分らしく生きる』を掲げ、2019年設立のNPO法人『十いろ』。その理事長を務める髙橋愛さん(51)。成年後見や終活サポート、放課後デイサービスなど人生の節目を支える事業を創設して5周年。髙橋理事長は「身寄りが居なくても、最後まで自分らしく安心して生きるためにサポートしたい、その思いで進んできました」と語る。
東京・江東区出身の高橋理事長。「東京下町育ちで、けんかっ早くて人情家の典型的な江戸っ子です」。困っている人は放っておけない性分。都内大学卒業後、都内アパレル関係に就職。社会人生活の中である思いが浮かぶ。「もっと人と深く関わり、アクティブに人と人を繋ぐ仕事がしたい」。
2024年11月16日号
モヤモヤが続いている。昭和の時代から何にも変わっていないんじゃないか、そう思うような男性擁護を感じる。国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫問題だ。高松市観光大使を務める元タレントとの不倫問題が発覚したニュース。玉木代表は11日、国会内で臨時記者会見し、不倫報道を認め謝罪した。
だが、国民民主党代表としての進退は「仲間に意見を聞く」と明言を避け、同日開催の同党両院議員総会で代表辞任を求める意見は出ず、「玉木氏でなければ務まらない」とする擁護論が大勢を占め、代表続投が了承された。ますますモヤモヤが増した。
国民民主は玉木代表の発信力に大きく依存しており、不倫問題の不祥事で大黒柱を失えば、党の瓦解に直結しかねないお家事情がある。「これまで党を引っ張ってきたのは玉木だ。政策実現に全力を傾けて欲しい」、「玉木氏に代わる人材はいない。党内基盤が揺らぐことはないだろう」と、社会的に容認されない不倫問題より、玉木代表が掲げる「手取りを増やす経済政策」の実現のための党目標を優先する姿勢には、人間としての不信感が募るばかりだ。さらに、今回の不倫問題より、「手取りを増やす経済政策への期待の方が大きい。有権者の多くもその思いは大きくは変わらないだろう」とも話しているとは、呆れた認識だ。
だが、考えてほしい。この不倫問題が衆院選前に報道されていたら、選挙結果はどうだったか。そこを国民民主は真っ先に考えただろうし、それは天国から地獄へ、だったろう。ジェンダー問題への意識が国際的に高まるなか、今回の「玉木問題」は、これにて一件落着にはならないだろうし、してはならない。これから臨時国会が始まり、この問題をどう扱うか注視したい。
玉木代表の妻の言葉が全てだろう。「家族を守れないものが、国民を守れるのか」。その通りだ。 (相澤由加理)
2024年11月16日号