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妻有新聞掲載記事一覧

  • 中学生の疑問、「なぜ結婚を…」「なぜ子を産むの…」

    You tube「ハダカベヤ」にゲスト出演

    vol 95

     実家の十日町市に戻ってきてから、母のやっていた講演会活動を引き継いで、かれこれ16年目に入ります。最近、中学校で性のお話講演会をさせていただくときに、この質問よく受けるなあというものがあります。それは、「必ず結婚しないとダメですか?」「子どもを産まないとダメですか?」です。
     先月2月27日に厚生労働省は人口動態統計の速報値を公表し、それによると2023年の出生数は過去最少の75万8631人(前年比マイナス1万116人)で、 婚姻件数も戦後初めて50万組を下回り、48万9281組となったとのこと。これは国立社会保障・人口問題研究所の推計より、およそ12年早いペースで少子化が進んでいるということなのだとか。16年前にちょうど「草食系男子」ということばが流行語大賞になりましたが、今の様子は草食系を通り越して「絶食系」に近いともいえます。
     性のお話講演会は全国的に、以前は怖がらせて安易な性行為はやめさせよう、といった傾向が強かったのですが、最近は少子化を少しでも解消するために、「なるべく子どもを産みたいと思う話をしよう!」という風潮になっているようです。でもどうして既に中学生たちは、その年齢で「結婚したくない」「子どもを産みたくない」と思っているのでしょうか?  
     『SRHR』という言葉を知っていますか。英語のSexual and Reprod
    uctive Health and Rightsの頭文字をとったもので、日本語では、「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。具体的に言うと、Sexual Health(性の健康)=自分の「性」に関することについて、心身ともに満たされて幸せを感じられ、またその状態を社会的にも認められていること。Reproductive Health(生殖の健康)=妊娠したい人、妊娠したくない人、産む・産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人(無性愛、非性愛の人)問わず、心身ともに満たされ健康にいられること。Sexual Rights(性の権利)=セクシュアリティ「性」を、自分で決められる権利のこと。自分の愛する人、自分のプライバシー、自分の性的な快楽、自分の性のあり方(男か女かそのどちらでもないか)を自分で決められる権利のこと。Reproductive Rights(生殖の権利)=産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決められる権利のこと、です。また、これらの権利は、『生まれながらに持つべき権利(人権)』であり、どう人生設計するのかは個人個人が決めたらよいことではあるが、そのためには十分な情報を各自がしっかりと得る必要があることも明記されています。
    3月8日は国際女性デーでもありました。それにちなんで『SRHR』についてタレントのIMALUさんが中心になってやっているYouTube番組「ハダカベヤ」に出させていただきました。もし良かったら、3月25日から公開されていますので見てみてくださいね!
     「結局は未来の産んだ子どもの生活に不安があるから産まないんだよ」という意見でその場にいた友人たちがみんな納得したんだよと教えてくださった方がいます。中学生たちも同じなのでしょうか? 何が不安なのか、なぜこれから子どもを産む年齢の若い人たちがそう思うのかをもっと政府が汲み取らなければ、とても少子化は解決しそうにありません。私も講演活動を通じて、今後そのあたりを追求していきたいと思います。(たかき医院・仲栄美子医師)

    2024年3月30日号

  • 正規職員と非正規職員、待遇格差の改善を

    教育支援員54人?

    村山 朗 (会社員)

     地元紙の1面に十日町市の新年度予算の記事が掲載されていました。見出しは「子育て・教育に細かく展開」とありました。私立保育園・こども園の支援、子育て支援の充実、学校教育の充実、特色ある教育活動の推進、などです。馬場小学校が来年度末で閉校になるため、閉校支援予算もありました。筆者がかつて通ったT小学校も地域の役員の話では、新1年生の入学がついに30人を切り、1クラスになるそうです。半世紀以上も前の話ですが、1学年に250人以上もいましたので、少子化が加速してまるで別の国のはなしを聞いているような気がします。 
     過日「十日町市立中学校のあり方についての提言」が公表され、小学校に次いで中学校も改廃論議の現実味が増してきました。今回の予算案に戻ると、校舎の整備・更新などに次ぐ予算額で目を引いたのが、「学校生活や適切な学びの場をサポートする教育支援員を8名増やし54人を配置」という項目です。予算額約1億2千万円。市の公開資料には教育支援員は50人に満たず、中々応募がなくて大変だ、との記述があります。そんな状況の中で8人増やす(増やせる)というのは何か秘策でもあるのでしょうか。
     支援が必要な子供が増えている(これも公開情報より)中で教育支援員を増やすという計画なのでしょうが、1億2千万円を54人で割ると1人当たり約220万円です。コロナ禍の時期に話題になったエッセンシャルワーカーという言葉がありますが、教育支援員も学校教育のエッセンシャルワーカーではないかと思います。
     エッセンシャルワーカーには非正規社員(職員)が多く、賃金も低いという報道もよく目にしました。なぜ大切な仕事をしている人の賃金が低いのか、低賃金は当然なのでしょうか。昨今賃上げが好調だと報道されていますが、非正規のエッセンシャルワーカーの待遇改善は置き去りにされているような気がします。
     十日町市の正規職員は500人余りで、平均給与は550万円前後。非正規職員の人数もほぼ同数。この教育支援員の予算からわかるように、市の非正規職員の待遇はとても良くない上に、採用期間も1年区切りです。 正規職員が頑張ればいいじゃないかと皮肉の一つも言いたくなりますが、非正規職員のなり手がいなくなれば、正規職員も働き方改革どころではありません。市として非正規職員の待遇改善に大きく力を入れるべきではないでしょうか。
     そして誰もいなくなった、となりませんように。

    2024年3月30日号

  • 『街の日常にもっときものを』

    河田 千穂さん(1993年生まれ)

     桜が満開になる4月中旬過ぎに、街をきもので歩くイベントを企画している。「以前、ネットを通じてアンケートをしました。きものについて一番困っていることのトップは、きものを着る機会、場がないという回答でした。きものが好きな方が多い街ですから、もったいないですね」。
     このきものは知人から譲り受けた「小紋」。幼少期から絵を描くことが好きで、大学では服飾関係のテキスタイル・デザインを専攻。「そのままデザイン系に進むと自分では思っていましたが、『るろうに剣心』との出会いで、和の世界観、きものへの関心が増し、思いはさらに増しています」。
     学生時代に刺激を受け、「推し」バンドになった『デッド・オア・アライヴ』のボーカルの世界観に魅かれ、「追っかけでロンドンを何往復もしました」。大学卒後の進路は「路線変更」。すぐに就職せず、都内の料亭でバイトし、推しバンドのライブ日程に合わせロンドンへ。渡り鳥生活を1年余り続ける。「ロンドンでは、日本文化を通じて和の雰囲気をさらに感じ、きものを着ていると、きものを『作品』と見てくれます。これだ、と思いました」。
     きもの関連企業をリサーチし、十日町市の「きものブレイン」でテキスタイルデザイナーとして入社。在社中に地元の十日町服飾専門学校に通い、実務3年以上で受験できる「着付け師」資格を取得。同じ会社でパートナーと出会い退社。きものレンタル『kcda』(クダ)を立ち上げ、成人式の前撮りやきものイベントで着付を担当している。kcdaはKawadaChihoを入れ替えアレンジした。
     好きな「絞り」や「小
    紋」「訪問着」「振袖」など100着ほど持つ。専用クローゼットに三つ折りでハンガーに吊るし保管している。
     「飲み会も多いので、そういう時は周りに気を使わせないようにポリエステルのきもので行きます。タイムスリップできれば、るろうに剣心の時代に行きたいですね」。聖地巡礼で会津若松を何度も訪れている。
     絵も好きで、昨年の十日町きものまつりでは路上ライブ・ペイントを行い、出没で話題になった熊を自分のイメージで描いた。「なかなか描いている時間がないですね」。
     「私は歴史が好きで、バックグラウンドがあるものに魅かれます。歴史と伝統があるきものです。雪まつり、きものまつり、もっとファッションショーに力を入れてもいいのでは。きものを身近なものにしていきたいですね。街なかで日常的にきもの姿が見られれば、もっとすてきな雰囲気の街になるのではないでしょうか」。
    ◆バトンタッチします。
     「廣田伸子さん」

    2024年3月30日号

  • ナラハヒラタマルタマフシ

    照井 麻美(津南星空写真部)

     皆さんは山の中でこんな不思議な赤い実を見たことはありませんか?
     この写真は9月に撮影したものですが、ナラの葉っぱの上に違和感を感じるようにくっついているこの実。
     パッ見ると美味しそうにも見えますが、実はこれはナラハヒラタマルタマバチという体長1㎜ほどの小さな羽の無いハチの卵だそうです。
     この赤い実のように虫に寄生され、植物組織が異常な発達を起こしてできるこぶ状の突起のことを「虫えい」または「虫こぶ」と言い、タマバチの寄生で起こる虫えいをナラハヒラタマルタマフシと呼びます。
     ナラハヒラタマルタマバチは幼虫から成虫へと羽化するまで虫えいの中で過ごします。6~7月ごろ産卵が始まり、8~9月にかけて幼虫が入ったまま赤い実のような虫えいが落下し、その虫えいの中で内側を食べながら成長・越冬し、翌年4~5月に成虫となり羽化するそうです。
     長引いていた雪も本当に終わりが見え、春の日差しを感じる日が多くなってまいりました。ナラハヒラタマルタマフシを破って小さなハチが出てくる季節です。目にはきっと見えませんが山菜取りなどで山に入った時思い出してもらえたら嬉しいです。

    2024年3月30日号

  • 原発論議がなかった3月議会

     新年度4月から自治体が使う事業予算を決める3月議会が終わり、区切りよく来週月曜、4月1日から新年度がスタートする。政治の行方も気になるが、新年度の最大課題は「原発再稼働の是非」だろう。新潟県の花角知事は「信を問う」と、辞職を視野に知事選で再稼働の是非を問い、新潟県の意志を示す方針のようだ。その根拠は? と問うだろうが、国の経産省の動き、立地自治体の柏崎市、刈羽村の両議会の再稼働要請の請願採択など、再稼働問題を前に進める動きが具体化し、その後ろで花角知事がタイミングを見ている、そんな景色が見えてくる。
     真っ先に動いたのは原発が立地する柏崎市議会と刈羽村議会。地元経済団体が提出した原発再稼働を求める請願を、両議会とも3月議会で賛成多数で採択している。県や県議会に対し、花角知事に対して「早く進めろ」というアピールか。一方、新潟県議会は3月に経産省幹部が知事と面談し、再稼働要請を促したが、県議からは「なぜこのタイミングなのか、まだ早い」と疑義の声が出た。だが、県民世論を相当意識した発言であり、「出来レース」の声もある。県議会、特に自民系勢力が心底そう思っているなら、原発事故時の避難計画の遅れ、さらに冬季の避難確保など疑義が多い課題に、真正面から取り組む発言をすべきだろう。
     原発30㌔のUPZ圏に入る十日町市、さらに隣接する津南町、栄村の3月議会では、原発論議は聞かれなかった。新年度、相当な確度で原発再稼働が重要案件になることが濃厚のなかでも、議会の場での議論がなかったのは、住民代表の議員の感度のボリュームの低さを問いたい。関口市長はこれまでの議会答弁で「積雪地に原発はそぐわない」など、踏み込んだ発言をしている。地方自治体からの発信が県を動かし、国の目を向ける契機になる。
     事は、間近に迫っている。

    2024年3月30日号

  • 10年後『新設2~3校』提言

    専任教員増で1学年3学級確保、30年後『全市1校』

    十日町市立中学校再編答申

     『10年後に新設中学校2~3校で各学年3学級』、そして『30年後全市で1校』の答申がまとまった。5年前に出た十日町市中学校再編案への地域反発を受け、一昨年11月から再見直しを行ってきた「十日町市立中学校のあり方検討委員会」(委員長・雲尾周=新潟大教職大学院教授、25人)。最後となる第18回会議を行った19日、「より良い十日町市立中学校の想像と実現のために~十日町市立中学校のあり方についての提言」を渡辺正範教育長に答申。4項目14提言があり、注目の再編学校名の明記はないが、『10年後に新設の2~3中学校』と、前回より広域的な再編を求める一歩踏み込んだ内容になっている。提言は市ホームページでも公開予定。市中学校再編は、再び地域にボールが戻される。

    2024年3月23日号

  • 妻有巡る「チャドカン」、ラストラン

    キッチンカー・カレー店 来月7日、5年間の活動に幕

     香ばしくまろやかな風味が特徴で人気を集めているキッチンカー・カレー店『チャドカン』が来月7日、5年間の活動に幕を閉じる。妻有地域のイベント会場やコンビニ、公共施設の駐車場など様々な場所で店開きし人気を集めてきた。「本当に多くの皆さんから応援してもらいました」と店主の藤村真美子さん(40)。今月19日からはこれまでキッチンカーを受け入れてくれた会場を回る『ラストラン』。最後となるバングラディッシュカレーを届けている。

    2024年3月23日号

  • 『この自然、この民度、すごいね』

    河中 登さん(1956年生まれ)

     小高いブナ林から家を訪ねたようにカモシカの足跡が続く。14年ほど家主がいない空き家を十日町市西方(さいほう)に求めて4年。兵庫西宮時代に描いた「北国・雪国くらし」が実現。「このロケーション、風土、民度がいいですね。特に人がいい」。前住人は気象や雪氷の研究者で、こだわりの家を感じさせる造りだ。さらに手を加え、お気に入り空間に仕上げた。
     40年余り大手ドラッグストアに勤務。管理職時代に「北国、雪国に住みたい」と北海道から探し始めた。「関西人にとっては、青森より北海道よりイメージ的に遠い越後・新潟。そこに雪の魅力が加わった」。角部屋の両ガラス窓からブナ林越しに遠方の山並みが見え、突き出しの居間テラス前は雪原。カモシカやキツネの足跡が点々と絵を描く。
     天井まで吹き抜けの居間に響くJAZZ。「物心ついた時からJAZZだった。獣医の親父がずっと聞いていたから、中学高校で日野皓正やコルトレーンなどを聞き、以来ずっと聞いているが、クラシックにもはまってしまった」。名機のターンテーブル、アンプ、スピーカー、さらにレコード、CD数百枚は兵庫から運び、吹き抜け空間は最高の音響を創り出す。
     西宮時代から続けるモノづくり。建築用材や厚いアクリルなど使い「思いついたまま創る。やるぞーと向かうより、ふとした時にイメージがわくね」。藝大に進んだ娘から『オリジナルなブランドを作ったら』と言われ、使いたかった「空」を入れ『我空(がくう)』に。
     オリジナ
    ル創作品を展示販売するギャラリー&カフェ『設亮庵(せつりょうあん)』も西宮時代から。「ここの環境が良すぎて、イメージが湧かなくなっているので、ちょっと自分を痛めつけないと…」。それほど居心地が良い西方だ。
     この地の人たちの「人の良さ」を考えた。「この民度は、縄文人から来ているんじゃないかな。中世以降も農耕を通じてモノゴトをきちっとする勤勉さが根付いているのではと思う。十日町は着物産業で、外からの人を受け入れる素地ができており、それが大地の芸術祭に訪れる人たちを、すんなり受け入れる民度ができて、心地よい感じを出しているんじゃないかな」。
     「それに雪が大手資本を、結果的に入れなかったことも大きい。大手企業は豪雪地には参入しない。それが今のこの地域の良さを出している。人気の清津峡はあれだけ人が入っているので、大手資本が入ってもおかしくないが、大手が入ったらあの雰囲気は壊れてしまうだろうね」。
     地元の西方の米のうまさを実感している。「ここの米はうまいよ。作る人の人柄が出ているね」。美味い清水(しみず)が米を育てている。
    ◆バトンタッチします。
     「河田千穂さん」

    2024年3月23日号

  • 市町村で必要な情報共有に機会

    地域経済政策を考える

    清水 裕理 (経済地理学博士)

     地域経済政策には、産業的な政策と福祉的な政策があり、産業的な政策は企業誘致、地場企業振興など、福祉的な政策は公共事業、生活関連サービスの充実などです。
     生活関連サービスは医療、介護、子育て、住宅、防災、まちづくり、学習などで、あらゆる市区町村に、おおよそ人口に比例した数の事務所が存在します。
     産業的な政策と福祉的な政策は、車の両輪の関係で、例えば、企業誘致の場合、少子化と高齢化が同時進行している現在、地域で働く人が少なくなっているため生活環境の整備が重視されます。人材不足は、地域社会を守る要の警察や消防、医療や介護の分野でもとなれば深刻です。
     話はとびますが、先日、日銀が17年ぶりに利上げを行い、その幅は大きくないですが、円高にふれるのが普通と思われたところ、会見で、当面、緩和的な金融環境が継続する旨の発言があり、逆に円安になりました。  会見での日銀総裁の発言は、円安になることを意図してのことだったのでしょうか? 日本経済にとって、円安はよいのか? 悪いのか? 世の中の意見は真っ二つです。
     円安がよいとした場合、その理由は、輸出企業のメリット、日本の土地代や人件費が相対的に安くなるので工場などの国内回帰が進むのではないかがあげられます。
     先ほどの話に戻って、もし、国内回帰で地方に工場が増えた場合、今の状況では働く人の取り合いが起きることが懸念されます。売り手市場が加速し賃金上昇につながるのだからよいという意見もあります。
     上記は一例ですが、今後の地域経済政策において、色々なことを想定しながら、いかにバランスのとれた政策を行なっていくか、そして、人口が減少する世の中になっても、安心して生活し子育てすることのできる地域を再構築できるのか…。
     分野的に再構築が進んでいるのは地域交通の分野だと思います。最近、国の審議会に出席すると、その話題が多く出るようになりました。デマンドバスやデマンドタクシーの運営は? 前より不便になるかもしれないが必要なルートと時間帯は? 地域全体での協力は? ボランティア的なものは? デジタルとアナログは? など、妻有地域では早くから挑戦を続けてこられていると思います。
     うまくいっていること、失敗したこと、悩んでいること、他の市区町村から情報共有を求められる機会が増えるのではないかと思います。

    2024年3月23日号

  • ミコアイサ

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     別名がパンダガモ、顔の雰囲気がパンダに似ているから今はパンダガモの名前の方が判りやすいカモ…それにしても綺麗なカモで遠目で見ても存在が判る。
     本家のパンダはオスもメスも同じ体色と模様だが、そこはやはり鳥類、やはりオスの方が断然綺麗ですよ…。
     写真のようにほぼ純白の体に目の周りが黒い、体のあちこちに黒いラインが目を引きます。で、メスは茶色が多いので地味。
     本来は海に近い新潟市の鳥屋野潟や佐潟、上越市の朝日池などで多く見られるが、宮中のダムや信濃川でも時々姿を確認できる。
     この時期普通にいるマガモやコガモ、お馴染みのカルガモなどは潜水しないが、このアイサの仲間は潜水して餌を獲る。
     特にこのミコアイサは潜水して小魚を狙うというから水中の動きがよほど素早いのだと思う。
     まもなく北に帰ると思うがこの写真を見て一度見てみたいと思う方は海岸に近い潟に行ってみると良い。特に新潟の佐潟は見つけやすいと思うのだが。

    2024年3月23日号

  • 中学生の疑問、「なぜ結婚を…」「なぜ子を産むの…」

    You tube「ハダカベヤ」にゲスト出演

    vol 95

     実家の十日町市に戻ってきてから、母のやっていた講演会活動を引き継いで、かれこれ16年目に入ります。最近、中学校で性のお話講演会をさせていただくときに、この質問よく受けるなあというものがあります。それは、「必ず結婚しないとダメですか?」「子どもを産まないとダメですか?」です。
     先月2月27日に厚生労働省は人口動態統計の速報値を公表し、それによると2023年の出生数は過去最少の75万8631人(前年比マイナス1万116人)で、 婚姻件数も戦後初めて50万組を下回り、48万9281組となったとのこと。これは国立社会保障・人口問題研究所の推計より、およそ12年早いペースで少子化が進んでいるということなのだとか。16年前にちょうど「草食系男子」ということばが流行語大賞になりましたが、今の様子は草食系を通り越して「絶食系」に近いともいえます。
     性のお話講演会は全国的に、以前は怖がらせて安易な性行為はやめさせよう、といった傾向が強かったのですが、最近は少子化を少しでも解消するために、「なるべく子どもを産みたいと思う話をしよう!」という風潮になっているようです。でもどうして既に中学生たちは、その年齢で「結婚したくない」「子どもを産みたくない」と思っているのでしょうか?  
     『SRHR』という言葉を知っていますか。英語のSexual and Reprod
    uctive Health and Rightsの頭文字をとったもので、日本語では、「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。具体的に言うと、Sexual Health(性の健康)=自分の「性」に関することについて、心身ともに満たされて幸せを感じられ、またその状態を社会的にも認められていること。Reproductive Health(生殖の健康)=妊娠したい人、妊娠したくない人、産む・産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人(無性愛、非性愛の人)問わず、心身ともに満たされ健康にいられること。Sexual Rights(性の権利)=セクシュアリティ「性」を、自分で決められる権利のこと。自分の愛する人、自分のプライバシー、自分の性的な快楽、自分の性のあり方(男か女かそのどちらでもないか)を自分で決められる権利のこと。Reproductive Rights(生殖の権利)=産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決められる権利のこと、です。また、これらの権利は、『生まれながらに持つべき権利(人権)』であり、どう人生設計するのかは個人個人が決めたらよいことではあるが、そのためには十分な情報を各自がしっかりと得る必要があることも明記されています。
    3月8日は国際女性デーでもありました。それにちなんで『SRHR』についてタレントのIMALUさんが中心になってやっているYouTube番組「ハダカベヤ」に出させていただきました。もし良かったら、3月25日から公開されていますので見てみてくださいね!
     「結局は未来の産んだ子どもの生活に不安があるから産まないんだよ」という意見でその場にいた友人たちがみんな納得したんだよと教えてくださった方がいます。中学生たちも同じなのでしょうか? 何が不安なのか、なぜこれから子どもを産む年齢の若い人たちがそう思うのかをもっと政府が汲み取らなければ、とても少子化は解決しそうにありません。私も講演活動を通じて、今後そのあたりを追求していきたいと思います。(たかき医院・仲栄美子医師)

    2024年3月30日号

  • 正規職員と非正規職員、待遇格差の改善を

    教育支援員54人?

    村山 朗 (会社員)

     地元紙の1面に十日町市の新年度予算の記事が掲載されていました。見出しは「子育て・教育に細かく展開」とありました。私立保育園・こども園の支援、子育て支援の充実、学校教育の充実、特色ある教育活動の推進、などです。馬場小学校が来年度末で閉校になるため、閉校支援予算もありました。筆者がかつて通ったT小学校も地域の役員の話では、新1年生の入学がついに30人を切り、1クラスになるそうです。半世紀以上も前の話ですが、1学年に250人以上もいましたので、少子化が加速してまるで別の国のはなしを聞いているような気がします。 
     過日「十日町市立中学校のあり方についての提言」が公表され、小学校に次いで中学校も改廃論議の現実味が増してきました。今回の予算案に戻ると、校舎の整備・更新などに次ぐ予算額で目を引いたのが、「学校生活や適切な学びの場をサポートする教育支援員を8名増やし54人を配置」という項目です。予算額約1億2千万円。市の公開資料には教育支援員は50人に満たず、中々応募がなくて大変だ、との記述があります。そんな状況の中で8人増やす(増やせる)というのは何か秘策でもあるのでしょうか。
     支援が必要な子供が増えている(これも公開情報より)中で教育支援員を増やすという計画なのでしょうが、1億2千万円を54人で割ると1人当たり約220万円です。コロナ禍の時期に話題になったエッセンシャルワーカーという言葉がありますが、教育支援員も学校教育のエッセンシャルワーカーではないかと思います。
     エッセンシャルワーカーには非正規社員(職員)が多く、賃金も低いという報道もよく目にしました。なぜ大切な仕事をしている人の賃金が低いのか、低賃金は当然なのでしょうか。昨今賃上げが好調だと報道されていますが、非正規のエッセンシャルワーカーの待遇改善は置き去りにされているような気がします。
     十日町市の正規職員は500人余りで、平均給与は550万円前後。非正規職員の人数もほぼ同数。この教育支援員の予算からわかるように、市の非正規職員の待遇はとても良くない上に、採用期間も1年区切りです。 正規職員が頑張ればいいじゃないかと皮肉の一つも言いたくなりますが、非正規職員のなり手がいなくなれば、正規職員も働き方改革どころではありません。市として非正規職員の待遇改善に大きく力を入れるべきではないでしょうか。
     そして誰もいなくなった、となりませんように。

    2024年3月30日号

  • 『街の日常にもっときものを』

    河田 千穂さん(1993年生まれ)

     桜が満開になる4月中旬過ぎに、街をきもので歩くイベントを企画している。「以前、ネットを通じてアンケートをしました。きものについて一番困っていることのトップは、きものを着る機会、場がないという回答でした。きものが好きな方が多い街ですから、もったいないですね」。
     このきものは知人から譲り受けた「小紋」。幼少期から絵を描くことが好きで、大学では服飾関係のテキスタイル・デザインを専攻。「そのままデザイン系に進むと自分では思っていましたが、『るろうに剣心』との出会いで、和の世界観、きものへの関心が増し、思いはさらに増しています」。
     学生時代に刺激を受け、「推し」バンドになった『デッド・オア・アライヴ』のボーカルの世界観に魅かれ、「追っかけでロンドンを何往復もしました」。大学卒後の進路は「路線変更」。すぐに就職せず、都内の料亭でバイトし、推しバンドのライブ日程に合わせロンドンへ。渡り鳥生活を1年余り続ける。「ロンドンでは、日本文化を通じて和の雰囲気をさらに感じ、きものを着ていると、きものを『作品』と見てくれます。これだ、と思いました」。
     きもの関連企業をリサーチし、十日町市の「きものブレイン」でテキスタイルデザイナーとして入社。在社中に地元の十日町服飾専門学校に通い、実務3年以上で受験できる「着付け師」資格を取得。同じ会社でパートナーと出会い退社。きものレンタル『kcda』(クダ)を立ち上げ、成人式の前撮りやきものイベントで着付を担当している。kcdaはKawadaChihoを入れ替えアレンジした。
     好きな「絞り」や「小
    紋」「訪問着」「振袖」など100着ほど持つ。専用クローゼットに三つ折りでハンガーに吊るし保管している。
     「飲み会も多いので、そういう時は周りに気を使わせないようにポリエステルのきもので行きます。タイムスリップできれば、るろうに剣心の時代に行きたいですね」。聖地巡礼で会津若松を何度も訪れている。
     絵も好きで、昨年の十日町きものまつりでは路上ライブ・ペイントを行い、出没で話題になった熊を自分のイメージで描いた。「なかなか描いている時間がないですね」。
     「私は歴史が好きで、バックグラウンドがあるものに魅かれます。歴史と伝統があるきものです。雪まつり、きものまつり、もっとファッションショーに力を入れてもいいのでは。きものを身近なものにしていきたいですね。街なかで日常的にきもの姿が見られれば、もっとすてきな雰囲気の街になるのではないでしょうか」。
    ◆バトンタッチします。
     「廣田伸子さん」

    2024年3月30日号

  • ナラハヒラタマルタマフシ

    照井 麻美(津南星空写真部)

     皆さんは山の中でこんな不思議な赤い実を見たことはありませんか?
     この写真は9月に撮影したものですが、ナラの葉っぱの上に違和感を感じるようにくっついているこの実。
     パッ見ると美味しそうにも見えますが、実はこれはナラハヒラタマルタマバチという体長1㎜ほどの小さな羽の無いハチの卵だそうです。
     この赤い実のように虫に寄生され、植物組織が異常な発達を起こしてできるこぶ状の突起のことを「虫えい」または「虫こぶ」と言い、タマバチの寄生で起こる虫えいをナラハヒラタマルタマフシと呼びます。
     ナラハヒラタマルタマバチは幼虫から成虫へと羽化するまで虫えいの中で過ごします。6~7月ごろ産卵が始まり、8~9月にかけて幼虫が入ったまま赤い実のような虫えいが落下し、その虫えいの中で内側を食べながら成長・越冬し、翌年4~5月に成虫となり羽化するそうです。
     長引いていた雪も本当に終わりが見え、春の日差しを感じる日が多くなってまいりました。ナラハヒラタマルタマフシを破って小さなハチが出てくる季節です。目にはきっと見えませんが山菜取りなどで山に入った時思い出してもらえたら嬉しいです。

    2024年3月30日号

  • 原発論議がなかった3月議会

     新年度4月から自治体が使う事業予算を決める3月議会が終わり、区切りよく来週月曜、4月1日から新年度がスタートする。政治の行方も気になるが、新年度の最大課題は「原発再稼働の是非」だろう。新潟県の花角知事は「信を問う」と、辞職を視野に知事選で再稼働の是非を問い、新潟県の意志を示す方針のようだ。その根拠は? と問うだろうが、国の経産省の動き、立地自治体の柏崎市、刈羽村の両議会の再稼働要請の請願採択など、再稼働問題を前に進める動きが具体化し、その後ろで花角知事がタイミングを見ている、そんな景色が見えてくる。
     真っ先に動いたのは原発が立地する柏崎市議会と刈羽村議会。地元経済団体が提出した原発再稼働を求める請願を、両議会とも3月議会で賛成多数で採択している。県や県議会に対し、花角知事に対して「早く進めろ」というアピールか。一方、新潟県議会は3月に経産省幹部が知事と面談し、再稼働要請を促したが、県議からは「なぜこのタイミングなのか、まだ早い」と疑義の声が出た。だが、県民世論を相当意識した発言であり、「出来レース」の声もある。県議会、特に自民系勢力が心底そう思っているなら、原発事故時の避難計画の遅れ、さらに冬季の避難確保など疑義が多い課題に、真正面から取り組む発言をすべきだろう。
     原発30㌔のUPZ圏に入る十日町市、さらに隣接する津南町、栄村の3月議会では、原発論議は聞かれなかった。新年度、相当な確度で原発再稼働が重要案件になることが濃厚のなかでも、議会の場での議論がなかったのは、住民代表の議員の感度のボリュームの低さを問いたい。関口市長はこれまでの議会答弁で「積雪地に原発はそぐわない」など、踏み込んだ発言をしている。地方自治体からの発信が県を動かし、国の目を向ける契機になる。
     事は、間近に迫っている。

    2024年3月30日号

  • 10年後『新設2~3校』提言

    専任教員増で1学年3学級確保、30年後『全市1校』

    十日町市立中学校再編答申

     『10年後に新設中学校2~3校で各学年3学級』、そして『30年後全市で1校』の答申がまとまった。5年前に出た十日町市中学校再編案への地域反発を受け、一昨年11月から再見直しを行ってきた「十日町市立中学校のあり方検討委員会」(委員長・雲尾周=新潟大教職大学院教授、25人)。最後となる第18回会議を行った19日、「より良い十日町市立中学校の想像と実現のために~十日町市立中学校のあり方についての提言」を渡辺正範教育長に答申。4項目14提言があり、注目の再編学校名の明記はないが、『10年後に新設の2~3中学校』と、前回より広域的な再編を求める一歩踏み込んだ内容になっている。提言は市ホームページでも公開予定。市中学校再編は、再び地域にボールが戻される。

    2024年3月23日号

  • 妻有巡る「チャドカン」、ラストラン

    キッチンカー・カレー店 来月7日、5年間の活動に幕

     香ばしくまろやかな風味が特徴で人気を集めているキッチンカー・カレー店『チャドカン』が来月7日、5年間の活動に幕を閉じる。妻有地域のイベント会場やコンビニ、公共施設の駐車場など様々な場所で店開きし人気を集めてきた。「本当に多くの皆さんから応援してもらいました」と店主の藤村真美子さん(40)。今月19日からはこれまでキッチンカーを受け入れてくれた会場を回る『ラストラン』。最後となるバングラディッシュカレーを届けている。

    2024年3月23日号

  • 『この自然、この民度、すごいね』

    河中 登さん(1956年生まれ)

     小高いブナ林から家を訪ねたようにカモシカの足跡が続く。14年ほど家主がいない空き家を十日町市西方(さいほう)に求めて4年。兵庫西宮時代に描いた「北国・雪国くらし」が実現。「このロケーション、風土、民度がいいですね。特に人がいい」。前住人は気象や雪氷の研究者で、こだわりの家を感じさせる造りだ。さらに手を加え、お気に入り空間に仕上げた。
     40年余り大手ドラッグストアに勤務。管理職時代に「北国、雪国に住みたい」と北海道から探し始めた。「関西人にとっては、青森より北海道よりイメージ的に遠い越後・新潟。そこに雪の魅力が加わった」。角部屋の両ガラス窓からブナ林越しに遠方の山並みが見え、突き出しの居間テラス前は雪原。カモシカやキツネの足跡が点々と絵を描く。
     天井まで吹き抜けの居間に響くJAZZ。「物心ついた時からJAZZだった。獣医の親父がずっと聞いていたから、中学高校で日野皓正やコルトレーンなどを聞き、以来ずっと聞いているが、クラシックにもはまってしまった」。名機のターンテーブル、アンプ、スピーカー、さらにレコード、CD数百枚は兵庫から運び、吹き抜け空間は最高の音響を創り出す。
     西宮時代から続けるモノづくり。建築用材や厚いアクリルなど使い「思いついたまま創る。やるぞーと向かうより、ふとした時にイメージがわくね」。藝大に進んだ娘から『オリジナルなブランドを作ったら』と言われ、使いたかった「空」を入れ『我空(がくう)』に。
     オリジナ
    ル創作品を展示販売するギャラリー&カフェ『設亮庵(せつりょうあん)』も西宮時代から。「ここの環境が良すぎて、イメージが湧かなくなっているので、ちょっと自分を痛めつけないと…」。それほど居心地が良い西方だ。
     この地の人たちの「人の良さ」を考えた。「この民度は、縄文人から来ているんじゃないかな。中世以降も農耕を通じてモノゴトをきちっとする勤勉さが根付いているのではと思う。十日町は着物産業で、外からの人を受け入れる素地ができており、それが大地の芸術祭に訪れる人たちを、すんなり受け入れる民度ができて、心地よい感じを出しているんじゃないかな」。
     「それに雪が大手資本を、結果的に入れなかったことも大きい。大手企業は豪雪地には参入しない。それが今のこの地域の良さを出している。人気の清津峡はあれだけ人が入っているので、大手資本が入ってもおかしくないが、大手が入ったらあの雰囲気は壊れてしまうだろうね」。
     地元の西方の米のうまさを実感している。「ここの米はうまいよ。作る人の人柄が出ているね」。美味い清水(しみず)が米を育てている。
    ◆バトンタッチします。
     「河田千穂さん」

    2024年3月23日号

  • 市町村で必要な情報共有に機会

    地域経済政策を考える

    清水 裕理 (経済地理学博士)

     地域経済政策には、産業的な政策と福祉的な政策があり、産業的な政策は企業誘致、地場企業振興など、福祉的な政策は公共事業、生活関連サービスの充実などです。
     生活関連サービスは医療、介護、子育て、住宅、防災、まちづくり、学習などで、あらゆる市区町村に、おおよそ人口に比例した数の事務所が存在します。
     産業的な政策と福祉的な政策は、車の両輪の関係で、例えば、企業誘致の場合、少子化と高齢化が同時進行している現在、地域で働く人が少なくなっているため生活環境の整備が重視されます。人材不足は、地域社会を守る要の警察や消防、医療や介護の分野でもとなれば深刻です。
     話はとびますが、先日、日銀が17年ぶりに利上げを行い、その幅は大きくないですが、円高にふれるのが普通と思われたところ、会見で、当面、緩和的な金融環境が継続する旨の発言があり、逆に円安になりました。  会見での日銀総裁の発言は、円安になることを意図してのことだったのでしょうか? 日本経済にとって、円安はよいのか? 悪いのか? 世の中の意見は真っ二つです。
     円安がよいとした場合、その理由は、輸出企業のメリット、日本の土地代や人件費が相対的に安くなるので工場などの国内回帰が進むのではないかがあげられます。
     先ほどの話に戻って、もし、国内回帰で地方に工場が増えた場合、今の状況では働く人の取り合いが起きることが懸念されます。売り手市場が加速し賃金上昇につながるのだからよいという意見もあります。
     上記は一例ですが、今後の地域経済政策において、色々なことを想定しながら、いかにバランスのとれた政策を行なっていくか、そして、人口が減少する世の中になっても、安心して生活し子育てすることのできる地域を再構築できるのか…。
     分野的に再構築が進んでいるのは地域交通の分野だと思います。最近、国の審議会に出席すると、その話題が多く出るようになりました。デマンドバスやデマンドタクシーの運営は? 前より不便になるかもしれないが必要なルートと時間帯は? 地域全体での協力は? ボランティア的なものは? デジタルとアナログは? など、妻有地域では早くから挑戦を続けてこられていると思います。
     うまくいっていること、失敗したこと、悩んでいること、他の市区町村から情報共有を求められる機会が増えるのではないかと思います。

    2024年3月23日号

  • ミコアイサ

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     別名がパンダガモ、顔の雰囲気がパンダに似ているから今はパンダガモの名前の方が判りやすいカモ…それにしても綺麗なカモで遠目で見ても存在が判る。
     本家のパンダはオスもメスも同じ体色と模様だが、そこはやはり鳥類、やはりオスの方が断然綺麗ですよ…。
     写真のようにほぼ純白の体に目の周りが黒い、体のあちこちに黒いラインが目を引きます。で、メスは茶色が多いので地味。
     本来は海に近い新潟市の鳥屋野潟や佐潟、上越市の朝日池などで多く見られるが、宮中のダムや信濃川でも時々姿を確認できる。
     この時期普通にいるマガモやコガモ、お馴染みのカルガモなどは潜水しないが、このアイサの仲間は潜水して餌を獲る。
     特にこのミコアイサは潜水して小魚を狙うというから水中の動きがよほど素早いのだと思う。
     まもなく北に帰ると思うがこの写真を見て一度見てみたいと思う方は海岸に近い潟に行ってみると良い。特に新潟の佐潟は見つけやすいと思うのだが。

    2024年3月23日号