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妻有新聞掲載記事一覧

  • 魚沼コシ後退、「ゆうだい21」高評価

    第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会

    米づくりに新たな課題、コメ市場に変化の兆し

    世界を対象に美味しいコメを表彰する「第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会inつなん」(12月1、2日)。新潟県初、津南町での農業関係の大規模全国大会となり、2日間で3400人余が来訪。最高部門である国際総合部門に津南町の出品社2人が金賞、1社が特別賞となるなど、津南産米のアピールにも繋がった。桑原町長は「町の米の美味しさを伝えたいと準備してきた。金賞受賞は拡販のステップアップに繋がる。農業は国の基、その農業を志すもの同士の相互交流の場になり、成功と言って良いと思う」と話す。だが一方で、2週間前の町内宿泊施設のキャンセル、さらに予算不足により12月議会で900万円を追加計上(当初予算1400万円)、総予算2900万円に増額が必要となるなど、行政サイドの不手際も浮き彫りになった国際大会となった。

    2023年12月9日号

  • 人材育成、3年目看護職が交流

    魚沼エリア、県立や地域病院

     地域の若手看護職員らの連帯促進をと、「魚沼圏域採用3年目の看護職員交流会」は4日、魚沼基幹病院講堂で開催。広域の看護職員や保健師など対象にした3年目職員の研修会は県内初。魚沼エリアの県立病院や地域病院、県や自治体職員など11団体から41人が参集。うち県立十日町病院は7人、県立松代病院からは1人が参加。医療の道を歩み続けている同期たちと意見交換をするなどで、横の繋がりを深めていた。

    2023年12月9日号

  • ああ、この国ダメだわ…貧弱な私のメンタルも…

    もやもや最高潮、詐欺ご注意を

    藤ノ木信子 (清津川に清流を取り戻す会)

     毎日、SNSに投稿されるガザの動画に言葉を失う。既に6600人の子どもたちが犠牲になった。民族浄化とも言う国家的暴力を粛々と進めるネタニヤフ内閣にザワザワする。ロンドンでの200万人近い規模のデモを始め、「今すぐ攻撃を止めろ」と世界各地で声を上げる人々。「今ガザで死んでいるのは子どもたちだけじゃなくて、西側諸国の人道と民主主義という幻想だ」と書かれたプラカードのとおり、こんな虐殺を見ていて、何もできない私は完全な敗北者だ。
     日本政府は武器輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の年内改訂を密室で議事録も非公表で進めている。なぜ武器輸出緩和を急いで決めるのか、ちゃんと国会で説明してほしい。ガザの子どもたちを殺戮する武器を、私たち国民が払った税金で提供していることにならないか。
     今までの平和憲法解釈では武器輸出はできなかったはずなのに、日本は公に死の商人になるのか? と問いたく国会を見ると、「イスラエル国民と連帯」と表明している外務大臣とか、パーティー券で数億円キックバックとか、「ガソリン代高いと思うなら慣れてもらわんと」と言ってる政調会長とか…まるでギャグ漫画を見ているような有り様…ああ、この国ダメだわ…貧弱な私のメンタルは崩壊寸前。考え込んで鬱になる前に気持ちを切り替えて、話題変えます。
     夏の頃、駐在さんから「振込詐欺集団を摘発したら、犯人の持っていたデータに貴方の個人情報が含まれていたので注意して下さい」と忠言頂いた。ふ~ん、私狙われてるの? と思っていたら先日電話がかかってきて、ナンバーディスプレイには見たことない「表示圏外」と言う字が…。
     男性のきちっとした声で「藤ノ木信子さんの電話で間違いなかったでしょうか?」と聞く。「はい、そうです」「市役所の市民課ですが、4月に介護保険料の還付金についてお知らせしましたが、申請のなかった方に確認の電話をしています」(…そんなのあったっけ? でも還付あるなら申請しないともったいないし…)。一瞬そう思ったが「でもね、あなたが市役所の人だって私は確認しようがないので、そちらの電話番号を教えてくれる? こちらからかけるから」と言ったら無言でプツンと電話が切れた。
     いやはや、ほんとに詐欺電話来るんだなあ…後で「表示圏外」を検索してみたら、国際電話などの着信で番号表示できないということらしい。とても上手な最もらしい口調だったので、皆さんご注意を!

    2023年12月9日号

  • ヤマゴボウの花(オヤマボクチ)

    照井 麻美(津南星空写真部)

     この地域のそばはつなぎに布海苔やヤマゴボウを使うことが特徴かと思います。
     つなぎに布海苔を使うのは、さすが着物の産地!といったところですが、移住をしてきた私にとっては「ヤマゴボウ?どんなゴボウだろう?」と土の中に細く長く埋まった野菜のゴボウを想像していました。
     私は自分の集落の収穫祭でそば打ちをするためヤマゴボウを入れることは知っていたのですが、実際どんな植物なのかは目にしたことがありませんでした。
     この花がヤマゴボウと気が付いたのはつい先日で、この原稿を考える最中にへぎそばの歴史を調べてみると、たまたま秋に撮ったアザミみたいな花と同じ花を見つけた時でした。
     別名オヤマボクチ(雄山火口)という植物で、葉の裏に白い毛が生えており、昔はこれを火種に使っていたことが名前の由来だそうです。
     場所によって下処理の仕方が少し違うようですが、ヤマゴボウの葉を煮立たせて作った粘り気のあるつなぎを生地に混ぜ込み、そばや笹団子を作るそうです。
     ぜひ、来年の収穫祭の際は自分で採ったヤマゴボウでそば打ちができたらいいなと思いました。

    2023年12月9日号

  • 米コンクール国際大会、その光と影

     光と影、そんな印象を受ける米コンクール国際大会だった。苦節4年で初のトップ、金賞を受賞した地元津南町のコメ生産者の喜びは、まさに努力の結晶だ。今期の猛暑による等級落ちは、米づくり界に新たな課題を突き付けた。この中で宇都宮大が開発の米「ゆうだい21」が大きく躍進した背景は、単なる魚沼産コシヒカリが猛暑の影響を受けたばかりではない事を考えたい。新潟大が暑さに強い新品種を作り上げているが、これを含め米業界は新たな領域に入っていると言える。その意味で今回の国際大会は、「従来踏襲」では対応できない段階に入っていることを示唆している。
     その従来踏襲の弊害が出たのが、先に報じた参加者など関係者の宿泊受入れ、さらに5日に明らかになった国際大会の事業経費の大幅増加だろう。「前回開催の小諸市を参考にした」と津南町役場の担当者は話す。だが、その小諸市での事業費約1400万円を大きく上回る倍増の総事業費2900万円になることが5日の町議会全協で明らかになった。驚きの増加額だ。これに対して「昨年500万円もかけてプレ大会を開いたが、何を検証したのか」との議員の問いに、担当者は「検証していない」と答えた。正直さはいいが、直接担当がこの実態では今回の驚きの結果も想像に難くない。13日からの津南町定例議会でこの補正予算が提案される。改選後初の定例議会で、議会新メンバーは早々に難題を突き付けられた形だ。「使ったものはしょうがない」では済まされないことは重々承知しているだろうが、議会のチェック機能が試される場になる。
     まさに監査委員の出番ではないのか。町長が選任し、議会が承認する町の監査委員。こうした驚きの予算補正、それもすでに実施した事業の収支調査こそ、監査委員の責務ではないのか。12月議会は、新メンバーとなった町議会の今後4年間の試金石でもある。

    2023年12月9日号

  • 地元落胆、国際大会が「空洞化」

    宿泊大半が津南町外、町の取り組み甘さ露呈

    米食味コンクール

     日本最大級の米の祭典「第25回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(12月1~2日、ニュー・グリーンピア津南)。来訪者は3千人余、町内の宿泊施設は来訪者で埋まる見込みだった。だが蓋を開けてみると、関連客の多くは十日町市や長岡市、湯沢町などを宿にしていることが分かった。町は宿泊施設の取りまとめを株式会社農協観光に一任していたが、同社は『個室希望が多かった』と近隣市町のビジネスホテルに宿泊誘導。町内の宿泊施設は個室利用できる部屋が少なく、複数人が利用する形態なのが影響したが、宿泊関係者は「部屋を空けるように農協観光に言われていたがほぼ申し込みゼロのキャンセル。せっかく津南町で行うコメ祭典、当初の話しでは『宿が埋まるから』だった。津南のお金を使っているイベントであるのに、これでいいのか」と今回の宿泊対応を巡り、農協観光や町姿勢を疑問視する声が高まっている。

    2023年12月2日号

  • 明石の湯再開、芸術祭に効果も

    きょう2日、火・水曜休館

    里山機構に指定管理、3月市議会に

     明石の湯、ようやく再開―。地域住民の強い要望で継続が決まった十日町市の日帰り温泉施設『明石の湯』はきょう2日午後1時に営業再開する。関口市長は「継続が決まった以上、しっかりとした経営を。越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)に『温泉のある美術館』としていい効果をもたらすと思う。いろいろな方に利用してもらいたい」と話している。

    2023年12月2日号

  • 性的な暴言も性犯罪、問われる大人社会

    性暴力、見て見ぬ振りは犯罪です

    Vol 87

     12月になり、2学期を締めくくる性教育講演に毎週様々な学校へ伺っています。メディアでは某アイドル事務所で起きてきた性被害の話でもちきりだった時期がありましたね。それもあってか今年6月16日、「性被害の実態にあっていない」という被害者の声を受け、加害者を処罰する法律を大幅に見直した改正案が参議院本会議において全会一致で可決・成立し、7月から施行されました。
     私が行う性教育講演では、必ず性被害について話をしています。どんな話かというと、以前もお話しましたが、児童虐待の中に性的虐待があること。個人的にお付き合いしている間柄で起きうるデートDVの中の性的な暴力の例。この地域でも性犯罪被害(不同意性交)に遭う人がいること。そして、その場のノリや罰ゲームなどで裸になることやキスなどをせまる、集団でHな話しに参加することやHな歌を歌ったり聴かせたりすることを強要する、集団の中でホモネタやオカマネタで笑う、「ホモ」「レズ」などの省略形で呼ぶ、自分のジェンダーやセクシュアリティをカミングアウトした性的マイノリティの人に暴力をふるったり暴言を浴びせる、などが性暴力になることを伝えています。
     性暴力は被害に遭った本人が黙っていれば、加害者は罪に問われません。性犯罪として加害者を罪に問うためには、被害者が警察に通報する必要があります。
     皆さんはこんな場面を今まで見たことはないでしょうか。忘年会のような席で、加害者はちょっと羽目を外しただけ、酒に酔っていたから何となく勢いで、と言い訳をすることが多いかと思いますが、気分が悪くなるような卑猥な言葉を言ってきたり、わいせつな写真を見せて来たり、明らかにわいせつ目的で会が終わった後に自宅へ呼んだりすることが、上司から部下へ行われることを。 上司から部下だけでなく、同僚の間であっても、経済的・社会的関係の地位に基づく影響力で受ける不利益のある中で性暴力が行われること、その性暴力によって精神的な障害を生じさせること、そんなことが実際あってはなりません。これらは、通報されれば罪に問われる可能性があります。
     また、そのような暴力の被害があったことを聞いた者が、「まあまあ」とか「たまには間違いを起こすこともあるでしょう」とか「どうしてその場で嫌と言えなかった?」などとあしらった時には、被害者は更なる心理的社会的ダメージを受けることになり、これをセカンドレイプ(性的二次被害)と言い、これも性暴力の一つになります。
     高校生は、すでにこれらを性暴力と知っているのです。私たち大人はもっときちんと知って、若者たちに見本を見せられるように行動すべきだと思います。そして、そういう性暴力を受けている人を見て見ぬふりをした人たちは、もっと重い罪を犯していると知ってください。
     今まで診察室で多くの方の性暴力の話を聞いてきました。「それは警察に通報して良いことですよ」と言うと、みなさん大抵「そうなんですか!?」と驚かれます。それだけ日本人は性暴力に関してまだまだ無知といえるのか、あるいは被害に遭った人が黙って我慢させられる社会だったのか、大いに考えさせられます。
     これから忘新年会シーズンですね。これを読んでドキッとした方は、本当に注意してください。被害に遭っているのかも、と不安に思った方は是非お気軽にご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年12月2日号

  • 完全停戦に、傍観者のままではいけない

    イスラエル、ガザに和平を

    斎木 文夫 (年金生活者)

     10月に弟がこの世を去った。1人の死がこれだけ切ないのに、ウクライナや、イスラエル、ガザでは、どれだけの悲しみや苦しみが渦巻いているのだろう。
     10月7日、イスラム組織ハマスがイスラエルにミサイル攻撃を仕掛けた。対するイスラエルは、「自衛の戦い」と称して、ハマスの拠点があるパレスチナ自治区ガザに空と陸から攻撃を続けてきた。
     ガザ地区では、水も食料も燃料も電気もない過酷な状況が続いており、この間の死亡者は1万4千人以上、約半数が子どもと女性であるという。
     11月15日、国連安保理はガザ地区での戦闘の「人道的休止」を求める決議を賛成多数で採択した。日本を含む12ヵ国が賛成し、アメリカ、イギリス、ロシアの3ヵ国は棄権した。
     ガザ情勢を巡る安保理決議案は、それまでに4回提出されたが、常任理事国の拒否権などで否決されている。今回、米・英・露が反対でなく棄権に回らざるを得なかったのは、平和を望む世界の国々の圧力が高まってきたことの証である。
     イスラエル、ハマス両者は、それぞれ相手方の受刑者や人質の解放を条件に、24日から4日間の予定で休戦に応じた。これを書いている29日現在、休戦は2日間延長される可能性がある。
     国連の会議の場だけでなく、世界人類の多くが一時的な休戦より「停戦」を望んでいる。
     イスラエルによるガザ地区での無差別攻撃を非難する人、そのきっかけを作ったハマスを非難する人、パレスチナ人を追い出しての1948年のイスラエル「建国」の不合理を言う人、イスラエル建国は離散と迫害に耐えてきたユダヤ人2千年の悲願なのだと言う人……。様々な立場や主張の違いはあっても、「まず停戦を」の声は日に日に強くなっている。
     しかし、当事者は休戦期間が終わったら直ちに戦闘再開に向かえるよう態勢を整えつつある。
     日本は長い間、イスラエル、パレスチナ双方と外交を展開してきた。イスラエルべったりのアメリカの顔色をうかがうばかりでなく、各国への働きかけを強めるなど、平和を望む国々の先頭に立ってもらいたい。そのために私たちも何かできるのではないか。
     ちなみに、11月20日に静岡市議会は「ガザ地区における平和の実現を早期に求める決議」を、22日に石垣市議会は「パレスチナ・ガザ地区の即時停戦と医療・人道支援を求める決議」をそれぞれ全会一致で可決した。

    2023年12月2日号

  • キイロスズメバチの女王蜂

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     この季節にいるキイロスズメバチ、もう巣から飛び出していて単独行動している。働き蜂はもう死滅しているのでおそらく受精卵を持った女王蜂。
     働き蜂と比べても腹部がふっくらと大きくて一回り大きく見える。これから厳しい冬をで乗り越えて春になるとたった一匹で巣作りを始める事になるのだが。

     こんな時期の蜂だからよほどの事がない限り刺さないと思う。女王蜂は卵をもっているので余計な事はしないはずだ。
     これから軒下や、飛び出した古い巣や木の隙間などで越冬することになるが、数ヵ月も餌を取らないで過ごすのだから凄い生命力だと感心する。
     なんとなく安心できる時期のスズメバチだからよく観察も可能だ。カメラを数センチまで近づけても威嚇はしないがこちらをじっと見ている。
     もちろん雪国では他の蜂類もこの時期は受精卵持った女王蜂のみだからゆっくりと見れると思う。      ただ洗濯物の中にいたら要注意ですが…。

    2023年12月2日号

  • 魚沼コシ後退、「ゆうだい21」高評価

    第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会

    米づくりに新たな課題、コメ市場に変化の兆し

    世界を対象に美味しいコメを表彰する「第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会inつなん」(12月1、2日)。新潟県初、津南町での農業関係の大規模全国大会となり、2日間で3400人余が来訪。最高部門である国際総合部門に津南町の出品社2人が金賞、1社が特別賞となるなど、津南産米のアピールにも繋がった。桑原町長は「町の米の美味しさを伝えたいと準備してきた。金賞受賞は拡販のステップアップに繋がる。農業は国の基、その農業を志すもの同士の相互交流の場になり、成功と言って良いと思う」と話す。だが一方で、2週間前の町内宿泊施設のキャンセル、さらに予算不足により12月議会で900万円を追加計上(当初予算1400万円)、総予算2900万円に増額が必要となるなど、行政サイドの不手際も浮き彫りになった国際大会となった。

    2023年12月9日号

  • 人材育成、3年目看護職が交流

    魚沼エリア、県立や地域病院

     地域の若手看護職員らの連帯促進をと、「魚沼圏域採用3年目の看護職員交流会」は4日、魚沼基幹病院講堂で開催。広域の看護職員や保健師など対象にした3年目職員の研修会は県内初。魚沼エリアの県立病院や地域病院、県や自治体職員など11団体から41人が参集。うち県立十日町病院は7人、県立松代病院からは1人が参加。医療の道を歩み続けている同期たちと意見交換をするなどで、横の繋がりを深めていた。

    2023年12月9日号

  • ああ、この国ダメだわ…貧弱な私のメンタルも…

    もやもや最高潮、詐欺ご注意を

    藤ノ木信子 (清津川に清流を取り戻す会)

     毎日、SNSに投稿されるガザの動画に言葉を失う。既に6600人の子どもたちが犠牲になった。民族浄化とも言う国家的暴力を粛々と進めるネタニヤフ内閣にザワザワする。ロンドンでの200万人近い規模のデモを始め、「今すぐ攻撃を止めろ」と世界各地で声を上げる人々。「今ガザで死んでいるのは子どもたちだけじゃなくて、西側諸国の人道と民主主義という幻想だ」と書かれたプラカードのとおり、こんな虐殺を見ていて、何もできない私は完全な敗北者だ。
     日本政府は武器輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の年内改訂を密室で議事録も非公表で進めている。なぜ武器輸出緩和を急いで決めるのか、ちゃんと国会で説明してほしい。ガザの子どもたちを殺戮する武器を、私たち国民が払った税金で提供していることにならないか。
     今までの平和憲法解釈では武器輸出はできなかったはずなのに、日本は公に死の商人になるのか? と問いたく国会を見ると、「イスラエル国民と連帯」と表明している外務大臣とか、パーティー券で数億円キックバックとか、「ガソリン代高いと思うなら慣れてもらわんと」と言ってる政調会長とか…まるでギャグ漫画を見ているような有り様…ああ、この国ダメだわ…貧弱な私のメンタルは崩壊寸前。考え込んで鬱になる前に気持ちを切り替えて、話題変えます。
     夏の頃、駐在さんから「振込詐欺集団を摘発したら、犯人の持っていたデータに貴方の個人情報が含まれていたので注意して下さい」と忠言頂いた。ふ~ん、私狙われてるの? と思っていたら先日電話がかかってきて、ナンバーディスプレイには見たことない「表示圏外」と言う字が…。
     男性のきちっとした声で「藤ノ木信子さんの電話で間違いなかったでしょうか?」と聞く。「はい、そうです」「市役所の市民課ですが、4月に介護保険料の還付金についてお知らせしましたが、申請のなかった方に確認の電話をしています」(…そんなのあったっけ? でも還付あるなら申請しないともったいないし…)。一瞬そう思ったが「でもね、あなたが市役所の人だって私は確認しようがないので、そちらの電話番号を教えてくれる? こちらからかけるから」と言ったら無言でプツンと電話が切れた。
     いやはや、ほんとに詐欺電話来るんだなあ…後で「表示圏外」を検索してみたら、国際電話などの着信で番号表示できないということらしい。とても上手な最もらしい口調だったので、皆さんご注意を!

    2023年12月9日号

  • ヤマゴボウの花(オヤマボクチ)

    照井 麻美(津南星空写真部)

     この地域のそばはつなぎに布海苔やヤマゴボウを使うことが特徴かと思います。
     つなぎに布海苔を使うのは、さすが着物の産地!といったところですが、移住をしてきた私にとっては「ヤマゴボウ?どんなゴボウだろう?」と土の中に細く長く埋まった野菜のゴボウを想像していました。
     私は自分の集落の収穫祭でそば打ちをするためヤマゴボウを入れることは知っていたのですが、実際どんな植物なのかは目にしたことがありませんでした。
     この花がヤマゴボウと気が付いたのはつい先日で、この原稿を考える最中にへぎそばの歴史を調べてみると、たまたま秋に撮ったアザミみたいな花と同じ花を見つけた時でした。
     別名オヤマボクチ(雄山火口)という植物で、葉の裏に白い毛が生えており、昔はこれを火種に使っていたことが名前の由来だそうです。
     場所によって下処理の仕方が少し違うようですが、ヤマゴボウの葉を煮立たせて作った粘り気のあるつなぎを生地に混ぜ込み、そばや笹団子を作るそうです。
     ぜひ、来年の収穫祭の際は自分で採ったヤマゴボウでそば打ちができたらいいなと思いました。

    2023年12月9日号

  • 米コンクール国際大会、その光と影

     光と影、そんな印象を受ける米コンクール国際大会だった。苦節4年で初のトップ、金賞を受賞した地元津南町のコメ生産者の喜びは、まさに努力の結晶だ。今期の猛暑による等級落ちは、米づくり界に新たな課題を突き付けた。この中で宇都宮大が開発の米「ゆうだい21」が大きく躍進した背景は、単なる魚沼産コシヒカリが猛暑の影響を受けたばかりではない事を考えたい。新潟大が暑さに強い新品種を作り上げているが、これを含め米業界は新たな領域に入っていると言える。その意味で今回の国際大会は、「従来踏襲」では対応できない段階に入っていることを示唆している。
     その従来踏襲の弊害が出たのが、先に報じた参加者など関係者の宿泊受入れ、さらに5日に明らかになった国際大会の事業経費の大幅増加だろう。「前回開催の小諸市を参考にした」と津南町役場の担当者は話す。だが、その小諸市での事業費約1400万円を大きく上回る倍増の総事業費2900万円になることが5日の町議会全協で明らかになった。驚きの増加額だ。これに対して「昨年500万円もかけてプレ大会を開いたが、何を検証したのか」との議員の問いに、担当者は「検証していない」と答えた。正直さはいいが、直接担当がこの実態では今回の驚きの結果も想像に難くない。13日からの津南町定例議会でこの補正予算が提案される。改選後初の定例議会で、議会新メンバーは早々に難題を突き付けられた形だ。「使ったものはしょうがない」では済まされないことは重々承知しているだろうが、議会のチェック機能が試される場になる。
     まさに監査委員の出番ではないのか。町長が選任し、議会が承認する町の監査委員。こうした驚きの予算補正、それもすでに実施した事業の収支調査こそ、監査委員の責務ではないのか。12月議会は、新メンバーとなった町議会の今後4年間の試金石でもある。

    2023年12月9日号

  • 地元落胆、国際大会が「空洞化」

    宿泊大半が津南町外、町の取り組み甘さ露呈

    米食味コンクール

     日本最大級の米の祭典「第25回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」(12月1~2日、ニュー・グリーンピア津南)。来訪者は3千人余、町内の宿泊施設は来訪者で埋まる見込みだった。だが蓋を開けてみると、関連客の多くは十日町市や長岡市、湯沢町などを宿にしていることが分かった。町は宿泊施設の取りまとめを株式会社農協観光に一任していたが、同社は『個室希望が多かった』と近隣市町のビジネスホテルに宿泊誘導。町内の宿泊施設は個室利用できる部屋が少なく、複数人が利用する形態なのが影響したが、宿泊関係者は「部屋を空けるように農協観光に言われていたがほぼ申し込みゼロのキャンセル。せっかく津南町で行うコメ祭典、当初の話しでは『宿が埋まるから』だった。津南のお金を使っているイベントであるのに、これでいいのか」と今回の宿泊対応を巡り、農協観光や町姿勢を疑問視する声が高まっている。

    2023年12月2日号

  • 明石の湯再開、芸術祭に効果も

    きょう2日、火・水曜休館

    里山機構に指定管理、3月市議会に

     明石の湯、ようやく再開―。地域住民の強い要望で継続が決まった十日町市の日帰り温泉施設『明石の湯』はきょう2日午後1時に営業再開する。関口市長は「継続が決まった以上、しっかりとした経営を。越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)に『温泉のある美術館』としていい効果をもたらすと思う。いろいろな方に利用してもらいたい」と話している。

    2023年12月2日号

  • 性的な暴言も性犯罪、問われる大人社会

    性暴力、見て見ぬ振りは犯罪です

    Vol 87

     12月になり、2学期を締めくくる性教育講演に毎週様々な学校へ伺っています。メディアでは某アイドル事務所で起きてきた性被害の話でもちきりだった時期がありましたね。それもあってか今年6月16日、「性被害の実態にあっていない」という被害者の声を受け、加害者を処罰する法律を大幅に見直した改正案が参議院本会議において全会一致で可決・成立し、7月から施行されました。
     私が行う性教育講演では、必ず性被害について話をしています。どんな話かというと、以前もお話しましたが、児童虐待の中に性的虐待があること。個人的にお付き合いしている間柄で起きうるデートDVの中の性的な暴力の例。この地域でも性犯罪被害(不同意性交)に遭う人がいること。そして、その場のノリや罰ゲームなどで裸になることやキスなどをせまる、集団でHな話しに参加することやHな歌を歌ったり聴かせたりすることを強要する、集団の中でホモネタやオカマネタで笑う、「ホモ」「レズ」などの省略形で呼ぶ、自分のジェンダーやセクシュアリティをカミングアウトした性的マイノリティの人に暴力をふるったり暴言を浴びせる、などが性暴力になることを伝えています。
     性暴力は被害に遭った本人が黙っていれば、加害者は罪に問われません。性犯罪として加害者を罪に問うためには、被害者が警察に通報する必要があります。
     皆さんはこんな場面を今まで見たことはないでしょうか。忘年会のような席で、加害者はちょっと羽目を外しただけ、酒に酔っていたから何となく勢いで、と言い訳をすることが多いかと思いますが、気分が悪くなるような卑猥な言葉を言ってきたり、わいせつな写真を見せて来たり、明らかにわいせつ目的で会が終わった後に自宅へ呼んだりすることが、上司から部下へ行われることを。 上司から部下だけでなく、同僚の間であっても、経済的・社会的関係の地位に基づく影響力で受ける不利益のある中で性暴力が行われること、その性暴力によって精神的な障害を生じさせること、そんなことが実際あってはなりません。これらは、通報されれば罪に問われる可能性があります。
     また、そのような暴力の被害があったことを聞いた者が、「まあまあ」とか「たまには間違いを起こすこともあるでしょう」とか「どうしてその場で嫌と言えなかった?」などとあしらった時には、被害者は更なる心理的社会的ダメージを受けることになり、これをセカンドレイプ(性的二次被害)と言い、これも性暴力の一つになります。
     高校生は、すでにこれらを性暴力と知っているのです。私たち大人はもっときちんと知って、若者たちに見本を見せられるように行動すべきだと思います。そして、そういう性暴力を受けている人を見て見ぬふりをした人たちは、もっと重い罪を犯していると知ってください。
     今まで診察室で多くの方の性暴力の話を聞いてきました。「それは警察に通報して良いことですよ」と言うと、みなさん大抵「そうなんですか!?」と驚かれます。それだけ日本人は性暴力に関してまだまだ無知といえるのか、あるいは被害に遭った人が黙って我慢させられる社会だったのか、大いに考えさせられます。
     これから忘新年会シーズンですね。これを読んでドキッとした方は、本当に注意してください。被害に遭っているのかも、と不安に思った方は是非お気軽にご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年12月2日号

  • 完全停戦に、傍観者のままではいけない

    イスラエル、ガザに和平を

    斎木 文夫 (年金生活者)

     10月に弟がこの世を去った。1人の死がこれだけ切ないのに、ウクライナや、イスラエル、ガザでは、どれだけの悲しみや苦しみが渦巻いているのだろう。
     10月7日、イスラム組織ハマスがイスラエルにミサイル攻撃を仕掛けた。対するイスラエルは、「自衛の戦い」と称して、ハマスの拠点があるパレスチナ自治区ガザに空と陸から攻撃を続けてきた。
     ガザ地区では、水も食料も燃料も電気もない過酷な状況が続いており、この間の死亡者は1万4千人以上、約半数が子どもと女性であるという。
     11月15日、国連安保理はガザ地区での戦闘の「人道的休止」を求める決議を賛成多数で採択した。日本を含む12ヵ国が賛成し、アメリカ、イギリス、ロシアの3ヵ国は棄権した。
     ガザ情勢を巡る安保理決議案は、それまでに4回提出されたが、常任理事国の拒否権などで否決されている。今回、米・英・露が反対でなく棄権に回らざるを得なかったのは、平和を望む世界の国々の圧力が高まってきたことの証である。
     イスラエル、ハマス両者は、それぞれ相手方の受刑者や人質の解放を条件に、24日から4日間の予定で休戦に応じた。これを書いている29日現在、休戦は2日間延長される可能性がある。
     国連の会議の場だけでなく、世界人類の多くが一時的な休戦より「停戦」を望んでいる。
     イスラエルによるガザ地区での無差別攻撃を非難する人、そのきっかけを作ったハマスを非難する人、パレスチナ人を追い出しての1948年のイスラエル「建国」の不合理を言う人、イスラエル建国は離散と迫害に耐えてきたユダヤ人2千年の悲願なのだと言う人……。様々な立場や主張の違いはあっても、「まず停戦を」の声は日に日に強くなっている。
     しかし、当事者は休戦期間が終わったら直ちに戦闘再開に向かえるよう態勢を整えつつある。
     日本は長い間、イスラエル、パレスチナ双方と外交を展開してきた。イスラエルべったりのアメリカの顔色をうかがうばかりでなく、各国への働きかけを強めるなど、平和を望む国々の先頭に立ってもらいたい。そのために私たちも何かできるのではないか。
     ちなみに、11月20日に静岡市議会は「ガザ地区における平和の実現を早期に求める決議」を、22日に石垣市議会は「パレスチナ・ガザ地区の即時停戦と医療・人道支援を求める決議」をそれぞれ全会一致で可決した。

    2023年12月2日号

  • キイロスズメバチの女王蜂

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     この季節にいるキイロスズメバチ、もう巣から飛び出していて単独行動している。働き蜂はもう死滅しているのでおそらく受精卵を持った女王蜂。
     働き蜂と比べても腹部がふっくらと大きくて一回り大きく見える。これから厳しい冬をで乗り越えて春になるとたった一匹で巣作りを始める事になるのだが。

     こんな時期の蜂だからよほどの事がない限り刺さないと思う。女王蜂は卵をもっているので余計な事はしないはずだ。
     これから軒下や、飛び出した古い巣や木の隙間などで越冬することになるが、数ヵ月も餌を取らないで過ごすのだから凄い生命力だと感心する。
     なんとなく安心できる時期のスズメバチだからよく観察も可能だ。カメラを数センチまで近づけても威嚇はしないがこちらをじっと見ている。
     もちろん雪国では他の蜂類もこの時期は受精卵持った女王蜂のみだからゆっくりと見れると思う。      ただ洗濯物の中にいたら要注意ですが…。

    2023年12月2日号