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妻有新聞掲載記事一覧

  • 政治不信、衆院選で審判を

     政治不信が深刻だ。衆院選はいつか、そんな話題が遠のきつつあるのは我々の「忘れ症」のせいか。いやいや、これだけ「茶番劇」を見せられると、いかに政治好きでも、いいかげんにせい! となるだろう。政権政党への政権不信が、いまでは対する野党への不信も募り、「政治不信」になってしまっている現実は、相当に根深い。
     新年度になり、何かしらの「期待感」が、桜前線の上昇と共にふんわりとこの国を包んでいるが、何も変わっていないのだ。「国民の生命と財産を守る」のが政治と教わったのは中学時代。いまもその大義は変らないはずだが、託せる政治が行われず、ひたすら「保身政治」がまかり通っている。これでは「政治への信頼を」などとは程遠い。
     選良と呼ばれる議員。新たなに南魚沼市・魚沼市・湯沢町が加わる新5区は、どうなっているのか。政治資金規正法違反で「戒告」処分を受けた自民の衆院現職・高鳥修一氏。公職選挙法違反で刑事告発された立憲の衆院現職・梅谷守氏。ここ5区はどうなるんですか、と問うても答えは返って来ないだろう。
     かつて「田中角栄」という政治家が、「この三国山脈をなくせば、この豪雪地域はこんなに雪が降らなくなる。出た残土は佐渡を陸続きにすればいい」。壮大な話だが、雪に苦しめられた雪国人たちは、その角さんに夢を託し、それに応え様々な雪国対策の法律を作った。なぜ、こうした政治家がいなくなったのか。住民に単に夢を売るだけでなく、それを目の前で実現してくれるのが政治家であり、それを継続するのが政治だろう。
     市町村長も政治家、市町村議員も政治家、だが、本当に政治家なのか、疑問符がいくつも付くトップ、議員が多くなったのは、我々のせいでもある。チェックの甘さ、出しっぱなし、その全てが我々の責任だが…、である。

    2024年4月13日号

  • 現村長対元村長、確執? 静かに熱く

    宮川陣営6日選対開き、森川選対13日総決起集会

     4年前と同じ顔ぶれでの選挙戦が濃厚だ。任期満了(5月14日)に伴う栄村長選は16日告示、21日投開票が決まっている。現職の宮川幹雄村長(70、野田沢)、前回選244票差で敗れた元職・森川浩市氏(64、雪坪)が出馬を表明している。ただ告示日まで10日間となるが、両候補の活動が村民に見えず、「とても静かな村長選挙。本当に選挙があるのか疑問に思うぐらい」など、候補の動きや政策が見えにくい選挙戦に戸惑う声が出ている。人口1570人・高齢化率55・3%(3月末付)と人口減少が進む栄村の4年間の舵取りを誰に任せるのか。有権者の判断に注目が集まる。

    2024年4月6日号

  • 『自分の興味エネルギーのままに』

    廣田 伸子さん(1983年生まれ)

     16歳の時、北海道・紋別でファームスティで牧場で働いた。夕食会の時、その言葉と出会った。『自分の興味に素直になったほうがいいよ』。牧場経営者の友だちも一緒の食事会で、その人はNHKを退職し、夫婦で紋別で暮らしていた。中学を出たばかりの16歳には、興味深い話ばかりだった。小学卒業後、親に長文の手紙を書いて願った埼玉の「自由の森学園」に入り、卒業後、東京の劇団やタイへのバックパックの旅などを話すと、その人は『自分の興味に…』と話した。「そういうことなのか…」と、ストンと胸に落ちる言葉だった。
     十日町生まれ。
    17歳の時には沖縄の高校に通い、沖縄の歴史、習俗や文化に触れ、民俗の研究者になろうとひらめく。「ちょっと違う角度で見ると、こんなにも違う世界があるんだと。それを見つけ出すことをしたい」と文化人類学をめざし、高校の英語教諭の橋渡しでネパールへ。フィールドワークがある現地の大学に入り、村々を回った。
     大学3年間でネパール語を習得、卒業後に一端帰国するが、海外協力隊に応募するとネパール担当にすぐ決まり、2年間の活動後、JICA(ジャイカ)に就職。日本のNGOと現地NGOをつなぐコーディネイト役を担いカトマンズに3年間駐在。「山が最高にきれいでしたね」。現地ではセーブ・ザ・チルドレンなど両国での9件のプロジェクトに取り組んだ。
     探求はさらに続く。日本財団の奨学生に受かり、フィリピンとコスタリカの国連大学で国際政治学や持続可能経済開発学を学ぶ。「キャリアアップをめざしたんですが、それ以上に人と接するのが好きで、現地の人たちとの出会いや交流が最高でした」。
     自分を突き動かすエネルギーのままに国外での活動を続けるなかで、ふと感じた。「キャリアを積んでいくと、そのキャリアに引っ張られてしまう。本当にやりたいことから外れていくような感じがしたんです」。違う何かへの興味が湧いてくるのを感じた。北海道で出会った、あの言葉がよみがえった。
     十日町に帰った時、ち
    ょうど大地の芸術祭開催の年だった。実家の農家民宿を手伝う中で、「自分でプロジェクトを立ち上げるのも楽しそうだな」、さらに「自分で好きなようにしてみたい」。 清津峡入口の小出集落に空き家を見つけた。「人から人につながり、この家のリノベーションには本当に様々な人たちが関わってくれ、皆さんほぼ手弁当でした。亡くなっちゃいましたが、棟梁・樋口武さんも病気を推して最後まで『こだわり』で作り続け、この家の随所に見られますよ」。
     『Tani House Itaya』(谷ハウスいたや)。清津峡渓谷の谷、その清流、清津川の脇に立つ。屋根裏まで吹き抜け、黒光りする階段を登ると中二階の廊下から囲炉裏がある居間が見下ろせる。歴史を感じる太い梁に漆喰壁、「ずっと居たくなる空間」がそこにある。
     「昨年の夏、オランダからの家族が1ヵ月滞在し、台湾の家族も1週間居ました。国内からも家族が来て、ここの自然を楽しんでいます」。宿泊は『1棟貸し』。まるごと家を借りられ、我が家のようにリラックスして過ごせる魅力は大きい。
     13歳で家を離れ、自分の興味エネルギーのままに動いてきた。「ふりきった、かなぁ、ですね」。10代からの歩みは相当な振れ幅の時間。まだ振れは続いているようだ。「来年は、ここに居ないかもしれませんねぇ」、冗談の笑顔は、まだエネルギーでいっぱいだ。
    ◆バトンタッチします。
     「神内隆伍さん」

    2024年4月6日号

  • 「ご近所付き合いの大切さ」力説

    「激震お見舞い」を考える

    松崎 房子 (元ゆずり葉編集委員)

     能登大地震から程なく四ヵ月になろうとした頃、やっと電話がかけられた。
     元日に起きた能登地震、わが長男の嫁さんの実家も小松市にあって、大騒ぎになった。彼女を通じて小松の皆様は、とりあえずはご無事である事はすぐわかった。
     もう一人案じた人が居た。十日町在住の昔から親交のあった知人が能登七尾市にお住まいだ。携帯番号は知らない。TVに映し出される様子は、目を覆うばかり。電話すべきではない状況と判断し、しばらく経ってからと思った。一向に状況は良くならない。もし電話が通じても、どう話したらよいのか? どんな状況なのか? とても聞けそうもない。折に触れてのカンパをする位しか出来なかった。
     後ろめたさにつぶされそうになりながら、時だけは容赦なく過ぎた。三月末、恐る恐る電話した。それでも明るい元気そうな声で奥様が出て下さった。ご主人は農業をなさっているので、夜七時半位だったが既に床に就かれたとか。
     奥様は少し興奮気味で、状況を少しずつ話して下さった。避難所から帰宅したばかり。未だ家は壊れたままの所もあり、不自由な事ばかりだとか。近所で助け合ってなんとか暮らしています。ご近所の有難さを実感しています。とおっしゃった。
     電話を切って、ほっとする部分があり、結局は自分の気休めである事に気が付き、また後ろめたさに責められている。
     阪神淡路の時は友人知人が大勢いるので本当に心配した。メディアは盛んに〈不要不急の電話は掛けるな〉と声を大にする。が、絶対必要なのだからと言い訳しつつ、かけまくった。全く繋がらない。
     次は中越地震。十日町にも友人知人ばかり、電話を掛けまくったがやはりダメ。ある瞬間、繋がった。あまりに寒いので防寒具を取りに来たところよ、みんな無事だから安心してと言われた。その次は熊本地震。娘婿さんの実家。娘夫婦を通じて皆さんの無事を知る事ができホッとした。
     阪神淡路大震災の後、ボランティア元年と言われ、いろんな事が少しずつ定義づけられるようになった。ボランティア活動はわが身の事は全部我が身で処し、被災者に迷惑をかけない事を大前提とする。年を重ねた今となっては、お見舞いに行く事も差し控えねばならない。
     全国あちこちで地震が起き、無事・安全な地域はないみたい。いつ我が身に降りかかるかもしれない。七尾の奥様はご近所付き合いの大切さを力説。千葉も揺れているみたいだから気を付けてね、と反対に注意された。現在の当地は、ご近所付き合いが希薄。大問題だ。

    2024年4月6日号

  • 軌道と灌漑水路

    小林 幸一(津南案内人)

     津南町自然に親しむ会のスノーシ
    ュートレッキングで穴藤の鉄橋跡を見た際に、対岸にも石垣のような遺構が残っているので調査しようにも川は渡れず、周囲は崖に囲まれているので、翌週に見玉の石落としの方から向かってみました。
     法務局の地図ビューアーでは百年前と思われる山道が登記されているので、残雪の中に旧道を探し、荒れ果てた山道を川原まで降りると灌漑水路跡や軌道跡がハッキリと残っていました。
     中津川電源開発では新潟県知事から水利使用の許可が下りた際に、正面ヶ原への旧用水への補給が義務付けられていましたが、工事軌道と合わせて工事をしたために8カ所の隧道の管理上の問題や、中津川に近いことから大水で何度も流されました。
     他にも水門の開閉権が電力会社側にあったことから十分な用水は得られず幾度も水不足になりました。(津南町史より)
     今までの
    写真エッセイの中から中津川発電所工事をまとめたレポートが「津南学vol.12」の中に掲載して頂きました。「秋山郷の電源開発―百年後の出逢い」と題した33ページに及ぶ集大成ですので興味のある方はご覧ください。

    2024年4月6日号

  • 小さな集落の古民家パン屋さん

    津南町鹿渡新田「ヤナギヤ」

    国産小麦と旬食材、金谷夫妻11日オープン

     築120年余の古民家にパン屋さんがオープンする。津南町と十日町市の境にある、12世帯が暮らす津南町鹿渡新田。その一角にパンとお菓子の店『ヤナギヤ』が今月11日オープンする。店主の金谷日向さん(34)は「この地域の皆さんにとってのちょっとしたお出かけ先のひとつになりたいですね。地域の元気や楽しみに繋がる場所になれれば」と笑顔をみせる。日向さんがパンやお菓子を作り、夫の恭平さん(31)がサポート。小さな集落に生まれるパン屋さんの取り組みが関心を呼んでいる。

    2024年4月6日号

  • 危うい、地方自治法改正

     またも「その他」の危うさが表出している。国と地方の関係を『対等』と法で規定する地方自治法。その改正案が今国会に提案された。改正案の中で『指示権』を拡大し、国の裁量を広げる余地を作った。それが『その他』。改正案では国が指示権を発動できる場面として「大規模な災害」「感染症の蔓延」「その他」とする。この「その他」は『国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、または発生する恐れがある場合』と、字面は一般的な表現だが、それは逆に「国・政府の解釈による裁量部分が広がり『思いのまま』の指示権」となる怖れがある。相当なる危うさが秘められている。
     なぜ国・政府は地方自治法の改正に踏み切るのか。その説明では新型コロナウイルス感染拡大の時の国と地方の関係性から見える教訓を上げる。新型コロナ禍で地方が国方針に異を唱えたことが、改正論議を進め、首相の諮問機関で政権の後押し機関でもある地制調・地方制度調査会が昨年12月、「必要な指示を行えるように」と答申し、今国会への改正案提出となった。
     一方的な指示権ではないにしろ、事前に地方自治体の意見を聞くなど「適切な対応に努めなければならない」との文言はあるが、適切な対応とは、ここもかなり危うい。『その他』の範囲は政府の裁量にあり、相当に広い解釈が可能になっている。
     この国の危うさは、憲法の解釈を都合良く「拡大解釈」や「独自解釈」により、有事法制や最近の武器輸出など、法治国家を逆手にとった政策がまかり通っている現実にあり、相当に危うい。
     今国会に提案の地方自治法改正、これまでの「対等」から「上下・主従」を含ませた改正案である点は、とても看過できない。国政策をゴリ押ししたマイナンバー、その登録率を地方交付税交付に反映など、指示権につながる危うさだ。地方の声上げの時だ。

    2024年4月6日号

  • 「早期開通を」、中京・関西圏繋ぐ

    トンネル貫通、供用開始3年後

    灰雨バイパス

     改良により地域の安心安全道路であり、中京圏や関西圏と妻有地域を繋ぐ物流・交流道としての期待が高まっている国道117号「灰雨バイパス(仮称)」(延長1180㍍、トンネル827㍍)。昨年11月にトンネルが貫通。さらなる整備促進が求められるなか、貫通式は27日に現地で実施。供用開始は3年後の2027年度(令和9年度)を見込んでいる。住民は「いまの灰雨スノーシェッドは狭い。安全に通行できるよう早くバイパス化してほしい」と早期開通に期待している。

    2024年3月30日号

  • 「まずは一歩」、広域連携で

    結婚支援「ハピ婚」に津南町も

     全国的に社会問題として深刻化している地方の人口減少。その要因に挙げられているのが『未婚者』の増加。十日町市は昨年、新たな婚活支援で小千谷市との広域連携に取り組み、婚活イベントや婚活支援センター登録者同士のマッチングで、合わせて11組が誕生するなど連携効果が出ている。新年度はさらに津南町が連携に加わることになり、十日町市の結婚支援センターは『越後妻有ハピ婚サポートセンター』に名称変更して取り組む。栄村でも十日町市や津南町で働く人は会員登録できることから、より広域的な効果が期待され、人口対策の決め手になるか関心が集まる。

    2024年3月30日号

  • 中学生の疑問、「なぜ結婚を…」「なぜ子を産むの…」

    You tube「ハダカベヤ」にゲスト出演

    vol 95

     実家の十日町市に戻ってきてから、母のやっていた講演会活動を引き継いで、かれこれ16年目に入ります。最近、中学校で性のお話講演会をさせていただくときに、この質問よく受けるなあというものがあります。それは、「必ず結婚しないとダメですか?」「子どもを産まないとダメですか?」です。
     先月2月27日に厚生労働省は人口動態統計の速報値を公表し、それによると2023年の出生数は過去最少の75万8631人(前年比マイナス1万116人)で、 婚姻件数も戦後初めて50万組を下回り、48万9281組となったとのこと。これは国立社会保障・人口問題研究所の推計より、およそ12年早いペースで少子化が進んでいるということなのだとか。16年前にちょうど「草食系男子」ということばが流行語大賞になりましたが、今の様子は草食系を通り越して「絶食系」に近いともいえます。
     性のお話講演会は全国的に、以前は怖がらせて安易な性行為はやめさせよう、といった傾向が強かったのですが、最近は少子化を少しでも解消するために、「なるべく子どもを産みたいと思う話をしよう!」という風潮になっているようです。でもどうして既に中学生たちは、その年齢で「結婚したくない」「子どもを産みたくない」と思っているのでしょうか?  
     『SRHR』という言葉を知っていますか。英語のSexual and Reprod
    uctive Health and Rightsの頭文字をとったもので、日本語では、「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。具体的に言うと、Sexual Health(性の健康)=自分の「性」に関することについて、心身ともに満たされて幸せを感じられ、またその状態を社会的にも認められていること。Reproductive Health(生殖の健康)=妊娠したい人、妊娠したくない人、産む・産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人(無性愛、非性愛の人)問わず、心身ともに満たされ健康にいられること。Sexual Rights(性の権利)=セクシュアリティ「性」を、自分で決められる権利のこと。自分の愛する人、自分のプライバシー、自分の性的な快楽、自分の性のあり方(男か女かそのどちらでもないか)を自分で決められる権利のこと。Reproductive Rights(生殖の権利)=産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決められる権利のこと、です。また、これらの権利は、『生まれながらに持つべき権利(人権)』であり、どう人生設計するのかは個人個人が決めたらよいことではあるが、そのためには十分な情報を各自がしっかりと得る必要があることも明記されています。
    3月8日は国際女性デーでもありました。それにちなんで『SRHR』についてタレントのIMALUさんが中心になってやっているYouTube番組「ハダカベヤ」に出させていただきました。もし良かったら、3月25日から公開されていますので見てみてくださいね!
     「結局は未来の産んだ子どもの生活に不安があるから産まないんだよ」という意見でその場にいた友人たちがみんな納得したんだよと教えてくださった方がいます。中学生たちも同じなのでしょうか? 何が不安なのか、なぜこれから子どもを産む年齢の若い人たちがそう思うのかをもっと政府が汲み取らなければ、とても少子化は解決しそうにありません。私も講演活動を通じて、今後そのあたりを追求していきたいと思います。(たかき医院・仲栄美子医師)

    2024年3月30日号

  • 政治不信、衆院選で審判を

     政治不信が深刻だ。衆院選はいつか、そんな話題が遠のきつつあるのは我々の「忘れ症」のせいか。いやいや、これだけ「茶番劇」を見せられると、いかに政治好きでも、いいかげんにせい! となるだろう。政権政党への政権不信が、いまでは対する野党への不信も募り、「政治不信」になってしまっている現実は、相当に根深い。
     新年度になり、何かしらの「期待感」が、桜前線の上昇と共にふんわりとこの国を包んでいるが、何も変わっていないのだ。「国民の生命と財産を守る」のが政治と教わったのは中学時代。いまもその大義は変らないはずだが、託せる政治が行われず、ひたすら「保身政治」がまかり通っている。これでは「政治への信頼を」などとは程遠い。
     選良と呼ばれる議員。新たなに南魚沼市・魚沼市・湯沢町が加わる新5区は、どうなっているのか。政治資金規正法違反で「戒告」処分を受けた自民の衆院現職・高鳥修一氏。公職選挙法違反で刑事告発された立憲の衆院現職・梅谷守氏。ここ5区はどうなるんですか、と問うても答えは返って来ないだろう。
     かつて「田中角栄」という政治家が、「この三国山脈をなくせば、この豪雪地域はこんなに雪が降らなくなる。出た残土は佐渡を陸続きにすればいい」。壮大な話だが、雪に苦しめられた雪国人たちは、その角さんに夢を託し、それに応え様々な雪国対策の法律を作った。なぜ、こうした政治家がいなくなったのか。住民に単に夢を売るだけでなく、それを目の前で実現してくれるのが政治家であり、それを継続するのが政治だろう。
     市町村長も政治家、市町村議員も政治家、だが、本当に政治家なのか、疑問符がいくつも付くトップ、議員が多くなったのは、我々のせいでもある。チェックの甘さ、出しっぱなし、その全てが我々の責任だが…、である。

    2024年4月13日号

  • 現村長対元村長、確執? 静かに熱く

    宮川陣営6日選対開き、森川選対13日総決起集会

     4年前と同じ顔ぶれでの選挙戦が濃厚だ。任期満了(5月14日)に伴う栄村長選は16日告示、21日投開票が決まっている。現職の宮川幹雄村長(70、野田沢)、前回選244票差で敗れた元職・森川浩市氏(64、雪坪)が出馬を表明している。ただ告示日まで10日間となるが、両候補の活動が村民に見えず、「とても静かな村長選挙。本当に選挙があるのか疑問に思うぐらい」など、候補の動きや政策が見えにくい選挙戦に戸惑う声が出ている。人口1570人・高齢化率55・3%(3月末付)と人口減少が進む栄村の4年間の舵取りを誰に任せるのか。有権者の判断に注目が集まる。

    2024年4月6日号

  • 『自分の興味エネルギーのままに』

    廣田 伸子さん(1983年生まれ)

     16歳の時、北海道・紋別でファームスティで牧場で働いた。夕食会の時、その言葉と出会った。『自分の興味に素直になったほうがいいよ』。牧場経営者の友だちも一緒の食事会で、その人はNHKを退職し、夫婦で紋別で暮らしていた。中学を出たばかりの16歳には、興味深い話ばかりだった。小学卒業後、親に長文の手紙を書いて願った埼玉の「自由の森学園」に入り、卒業後、東京の劇団やタイへのバックパックの旅などを話すと、その人は『自分の興味に…』と話した。「そういうことなのか…」と、ストンと胸に落ちる言葉だった。
     十日町生まれ。
    17歳の時には沖縄の高校に通い、沖縄の歴史、習俗や文化に触れ、民俗の研究者になろうとひらめく。「ちょっと違う角度で見ると、こんなにも違う世界があるんだと。それを見つけ出すことをしたい」と文化人類学をめざし、高校の英語教諭の橋渡しでネパールへ。フィールドワークがある現地の大学に入り、村々を回った。
     大学3年間でネパール語を習得、卒業後に一端帰国するが、海外協力隊に応募するとネパール担当にすぐ決まり、2年間の活動後、JICA(ジャイカ)に就職。日本のNGOと現地NGOをつなぐコーディネイト役を担いカトマンズに3年間駐在。「山が最高にきれいでしたね」。現地ではセーブ・ザ・チルドレンなど両国での9件のプロジェクトに取り組んだ。
     探求はさらに続く。日本財団の奨学生に受かり、フィリピンとコスタリカの国連大学で国際政治学や持続可能経済開発学を学ぶ。「キャリアアップをめざしたんですが、それ以上に人と接するのが好きで、現地の人たちとの出会いや交流が最高でした」。
     自分を突き動かすエネルギーのままに国外での活動を続けるなかで、ふと感じた。「キャリアを積んでいくと、そのキャリアに引っ張られてしまう。本当にやりたいことから外れていくような感じがしたんです」。違う何かへの興味が湧いてくるのを感じた。北海道で出会った、あの言葉がよみがえった。
     十日町に帰った時、ち
    ょうど大地の芸術祭開催の年だった。実家の農家民宿を手伝う中で、「自分でプロジェクトを立ち上げるのも楽しそうだな」、さらに「自分で好きなようにしてみたい」。 清津峡入口の小出集落に空き家を見つけた。「人から人につながり、この家のリノベーションには本当に様々な人たちが関わってくれ、皆さんほぼ手弁当でした。亡くなっちゃいましたが、棟梁・樋口武さんも病気を推して最後まで『こだわり』で作り続け、この家の随所に見られますよ」。
     『Tani House Itaya』(谷ハウスいたや)。清津峡渓谷の谷、その清流、清津川の脇に立つ。屋根裏まで吹き抜け、黒光りする階段を登ると中二階の廊下から囲炉裏がある居間が見下ろせる。歴史を感じる太い梁に漆喰壁、「ずっと居たくなる空間」がそこにある。
     「昨年の夏、オランダからの家族が1ヵ月滞在し、台湾の家族も1週間居ました。国内からも家族が来て、ここの自然を楽しんでいます」。宿泊は『1棟貸し』。まるごと家を借りられ、我が家のようにリラックスして過ごせる魅力は大きい。
     13歳で家を離れ、自分の興味エネルギーのままに動いてきた。「ふりきった、かなぁ、ですね」。10代からの歩みは相当な振れ幅の時間。まだ振れは続いているようだ。「来年は、ここに居ないかもしれませんねぇ」、冗談の笑顔は、まだエネルギーでいっぱいだ。
    ◆バトンタッチします。
     「神内隆伍さん」

    2024年4月6日号

  • 「ご近所付き合いの大切さ」力説

    「激震お見舞い」を考える

    松崎 房子 (元ゆずり葉編集委員)

     能登大地震から程なく四ヵ月になろうとした頃、やっと電話がかけられた。
     元日に起きた能登地震、わが長男の嫁さんの実家も小松市にあって、大騒ぎになった。彼女を通じて小松の皆様は、とりあえずはご無事である事はすぐわかった。
     もう一人案じた人が居た。十日町在住の昔から親交のあった知人が能登七尾市にお住まいだ。携帯番号は知らない。TVに映し出される様子は、目を覆うばかり。電話すべきではない状況と判断し、しばらく経ってからと思った。一向に状況は良くならない。もし電話が通じても、どう話したらよいのか? どんな状況なのか? とても聞けそうもない。折に触れてのカンパをする位しか出来なかった。
     後ろめたさにつぶされそうになりながら、時だけは容赦なく過ぎた。三月末、恐る恐る電話した。それでも明るい元気そうな声で奥様が出て下さった。ご主人は農業をなさっているので、夜七時半位だったが既に床に就かれたとか。
     奥様は少し興奮気味で、状況を少しずつ話して下さった。避難所から帰宅したばかり。未だ家は壊れたままの所もあり、不自由な事ばかりだとか。近所で助け合ってなんとか暮らしています。ご近所の有難さを実感しています。とおっしゃった。
     電話を切って、ほっとする部分があり、結局は自分の気休めである事に気が付き、また後ろめたさに責められている。
     阪神淡路の時は友人知人が大勢いるので本当に心配した。メディアは盛んに〈不要不急の電話は掛けるな〉と声を大にする。が、絶対必要なのだからと言い訳しつつ、かけまくった。全く繋がらない。
     次は中越地震。十日町にも友人知人ばかり、電話を掛けまくったがやはりダメ。ある瞬間、繋がった。あまりに寒いので防寒具を取りに来たところよ、みんな無事だから安心してと言われた。その次は熊本地震。娘婿さんの実家。娘夫婦を通じて皆さんの無事を知る事ができホッとした。
     阪神淡路大震災の後、ボランティア元年と言われ、いろんな事が少しずつ定義づけられるようになった。ボランティア活動はわが身の事は全部我が身で処し、被災者に迷惑をかけない事を大前提とする。年を重ねた今となっては、お見舞いに行く事も差し控えねばならない。
     全国あちこちで地震が起き、無事・安全な地域はないみたい。いつ我が身に降りかかるかもしれない。七尾の奥様はご近所付き合いの大切さを力説。千葉も揺れているみたいだから気を付けてね、と反対に注意された。現在の当地は、ご近所付き合いが希薄。大問題だ。

    2024年4月6日号

  • 軌道と灌漑水路

    小林 幸一(津南案内人)

     津南町自然に親しむ会のスノーシ
    ュートレッキングで穴藤の鉄橋跡を見た際に、対岸にも石垣のような遺構が残っているので調査しようにも川は渡れず、周囲は崖に囲まれているので、翌週に見玉の石落としの方から向かってみました。
     法務局の地図ビューアーでは百年前と思われる山道が登記されているので、残雪の中に旧道を探し、荒れ果てた山道を川原まで降りると灌漑水路跡や軌道跡がハッキリと残っていました。
     中津川電源開発では新潟県知事から水利使用の許可が下りた際に、正面ヶ原への旧用水への補給が義務付けられていましたが、工事軌道と合わせて工事をしたために8カ所の隧道の管理上の問題や、中津川に近いことから大水で何度も流されました。
     他にも水門の開閉権が電力会社側にあったことから十分な用水は得られず幾度も水不足になりました。(津南町史より)
     今までの
    写真エッセイの中から中津川発電所工事をまとめたレポートが「津南学vol.12」の中に掲載して頂きました。「秋山郷の電源開発―百年後の出逢い」と題した33ページに及ぶ集大成ですので興味のある方はご覧ください。

    2024年4月6日号

  • 小さな集落の古民家パン屋さん

    津南町鹿渡新田「ヤナギヤ」

    国産小麦と旬食材、金谷夫妻11日オープン

     築120年余の古民家にパン屋さんがオープンする。津南町と十日町市の境にある、12世帯が暮らす津南町鹿渡新田。その一角にパンとお菓子の店『ヤナギヤ』が今月11日オープンする。店主の金谷日向さん(34)は「この地域の皆さんにとってのちょっとしたお出かけ先のひとつになりたいですね。地域の元気や楽しみに繋がる場所になれれば」と笑顔をみせる。日向さんがパンやお菓子を作り、夫の恭平さん(31)がサポート。小さな集落に生まれるパン屋さんの取り組みが関心を呼んでいる。

    2024年4月6日号

  • 危うい、地方自治法改正

     またも「その他」の危うさが表出している。国と地方の関係を『対等』と法で規定する地方自治法。その改正案が今国会に提案された。改正案の中で『指示権』を拡大し、国の裁量を広げる余地を作った。それが『その他』。改正案では国が指示権を発動できる場面として「大規模な災害」「感染症の蔓延」「その他」とする。この「その他」は『国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、または発生する恐れがある場合』と、字面は一般的な表現だが、それは逆に「国・政府の解釈による裁量部分が広がり『思いのまま』の指示権」となる怖れがある。相当なる危うさが秘められている。
     なぜ国・政府は地方自治法の改正に踏み切るのか。その説明では新型コロナウイルス感染拡大の時の国と地方の関係性から見える教訓を上げる。新型コロナ禍で地方が国方針に異を唱えたことが、改正論議を進め、首相の諮問機関で政権の後押し機関でもある地制調・地方制度調査会が昨年12月、「必要な指示を行えるように」と答申し、今国会への改正案提出となった。
     一方的な指示権ではないにしろ、事前に地方自治体の意見を聞くなど「適切な対応に努めなければならない」との文言はあるが、適切な対応とは、ここもかなり危うい。『その他』の範囲は政府の裁量にあり、相当に広い解釈が可能になっている。
     この国の危うさは、憲法の解釈を都合良く「拡大解釈」や「独自解釈」により、有事法制や最近の武器輸出など、法治国家を逆手にとった政策がまかり通っている現実にあり、相当に危うい。
     今国会に提案の地方自治法改正、これまでの「対等」から「上下・主従」を含ませた改正案である点は、とても看過できない。国政策をゴリ押ししたマイナンバー、その登録率を地方交付税交付に反映など、指示権につながる危うさだ。地方の声上げの時だ。

    2024年4月6日号

  • 「早期開通を」、中京・関西圏繋ぐ

    トンネル貫通、供用開始3年後

    灰雨バイパス

     改良により地域の安心安全道路であり、中京圏や関西圏と妻有地域を繋ぐ物流・交流道としての期待が高まっている国道117号「灰雨バイパス(仮称)」(延長1180㍍、トンネル827㍍)。昨年11月にトンネルが貫通。さらなる整備促進が求められるなか、貫通式は27日に現地で実施。供用開始は3年後の2027年度(令和9年度)を見込んでいる。住民は「いまの灰雨スノーシェッドは狭い。安全に通行できるよう早くバイパス化してほしい」と早期開通に期待している。

    2024年3月30日号

  • 「まずは一歩」、広域連携で

    結婚支援「ハピ婚」に津南町も

     全国的に社会問題として深刻化している地方の人口減少。その要因に挙げられているのが『未婚者』の増加。十日町市は昨年、新たな婚活支援で小千谷市との広域連携に取り組み、婚活イベントや婚活支援センター登録者同士のマッチングで、合わせて11組が誕生するなど連携効果が出ている。新年度はさらに津南町が連携に加わることになり、十日町市の結婚支援センターは『越後妻有ハピ婚サポートセンター』に名称変更して取り組む。栄村でも十日町市や津南町で働く人は会員登録できることから、より広域的な効果が期待され、人口対策の決め手になるか関心が集まる。

    2024年3月30日号

  • 中学生の疑問、「なぜ結婚を…」「なぜ子を産むの…」

    You tube「ハダカベヤ」にゲスト出演

    vol 95

     実家の十日町市に戻ってきてから、母のやっていた講演会活動を引き継いで、かれこれ16年目に入ります。最近、中学校で性のお話講演会をさせていただくときに、この質問よく受けるなあというものがあります。それは、「必ず結婚しないとダメですか?」「子どもを産まないとダメですか?」です。
     先月2月27日に厚生労働省は人口動態統計の速報値を公表し、それによると2023年の出生数は過去最少の75万8631人(前年比マイナス1万116人)で、 婚姻件数も戦後初めて50万組を下回り、48万9281組となったとのこと。これは国立社会保障・人口問題研究所の推計より、およそ12年早いペースで少子化が進んでいるということなのだとか。16年前にちょうど「草食系男子」ということばが流行語大賞になりましたが、今の様子は草食系を通り越して「絶食系」に近いともいえます。
     性のお話講演会は全国的に、以前は怖がらせて安易な性行為はやめさせよう、といった傾向が強かったのですが、最近は少子化を少しでも解消するために、「なるべく子どもを産みたいと思う話をしよう!」という風潮になっているようです。でもどうして既に中学生たちは、その年齢で「結婚したくない」「子どもを産みたくない」と思っているのでしょうか?  
     『SRHR』という言葉を知っていますか。英語のSexual and Reprod
    uctive Health and Rightsの頭文字をとったもので、日本語では、「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。具体的に言うと、Sexual Health(性の健康)=自分の「性」に関することについて、心身ともに満たされて幸せを感じられ、またその状態を社会的にも認められていること。Reproductive Health(生殖の健康)=妊娠したい人、妊娠したくない人、産む・産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人(無性愛、非性愛の人)問わず、心身ともに満たされ健康にいられること。Sexual Rights(性の権利)=セクシュアリティ「性」を、自分で決められる権利のこと。自分の愛する人、自分のプライバシー、自分の性的な快楽、自分の性のあり方(男か女かそのどちらでもないか)を自分で決められる権利のこと。Reproductive Rights(生殖の権利)=産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決められる権利のこと、です。また、これらの権利は、『生まれながらに持つべき権利(人権)』であり、どう人生設計するのかは個人個人が決めたらよいことではあるが、そのためには十分な情報を各自がしっかりと得る必要があることも明記されています。
    3月8日は国際女性デーでもありました。それにちなんで『SRHR』についてタレントのIMALUさんが中心になってやっているYouTube番組「ハダカベヤ」に出させていただきました。もし良かったら、3月25日から公開されていますので見てみてくださいね!
     「結局は未来の産んだ子どもの生活に不安があるから産まないんだよ」という意見でその場にいた友人たちがみんな納得したんだよと教えてくださった方がいます。中学生たちも同じなのでしょうか? 何が不安なのか、なぜこれから子どもを産む年齢の若い人たちがそう思うのかをもっと政府が汲み取らなければ、とても少子化は解決しそうにありません。私も講演活動を通じて、今後そのあたりを追求していきたいと思います。(たかき医院・仲栄美子医師)

    2024年3月30日号