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妻有新聞掲載記事一覧

  • 女子高生発案、きもの柄トートバッグ

    十日町総合高チームO2

     地元の女子高生発案のきもの活用トートバッグが、十日町市のふるさと納税の返礼品に仲間入りした。十日町総合高(小林皇司校長)はキャリア教育の一環で、ビジネス系列選択の3年生23人は地元企業との連携で新商品開発を模索。5チームに分かれ活動するなかチームO2(オーツー。大津葵来、栗田心晴、半戸こころ、澤野優)はきものブレインと連携。

    2023年10月7日号

  • 初の全国出場に意欲

     『女子』ライバルの十日町南、五泉北など強豪勢を追い抜き、県頂点をめざす下条・女子。力は拮抗しているが「チームワークを高め、県優勝をめざします」と村山紗和主将(3年)。7月の県大会1500㍍で村山主将は十日町管内トップの2位に入り、東日本女子マラソンのメンバーに抜擢されるなど上り調子だ。また渡邊美心都(3年)も7位に入ったほか、根津洋央奈(1年)は先月の十日町長距離カーニバル1500㍍で2位と健闘するなど上位陣の総合力は県勢トップレベルになっている。

    2023年10月7日号

  • お役所はカタカナ語がお好き?

    氾濫するカタカナ・和製英語

    村山 朗 (会社員)

     日頃、新聞やニュースなどで氾濫する外来語やアルファベットの略語を目にするたびに、イラっとしている本紙の読者は少なくないのではないでしょうか。先日の新聞に文化庁の国語世論調査の結果が記事になっていました。それによると、「DX」「SNS」「AED」などの略語に85%の人が、意味が分からず困ることがある、と答えています。そうであっても好ましいと感じる人は全世代で45%。世代別にみると10代が76%、70歳以上では27%と世代間で大きな差がついています。好ましくないと思う人が50%を超えているので、多少ホッとしますが。 
     SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスの頭文字をつなげたものであろうことは想像できますが、DXがなぜデジタル・トランスフォーメーションの略なのかよくわかりません。Dがデジタルの頭文字で、次がトランスフォーメーションのTではなくてXなのはどういうわけでしょうか。AEDに至っては謎です。(自分で調べろ、ですね)
     最近の新聞の紙面をざっとながめてもTOB、PFOS、ATP、LRT、PB、DB、OP、DBS日本版、リスキリング、エシカル、ジェンダーギャップ、フレイル、プリフレイル、オーバーツーリズム、インボイス、ステルスマーケティング、ハラスメント、ロードプライシング、リテラシー、レジリエンス、マルウェア、アイデンティティー、ダイバーシティー、ソバーキュリアスと枚挙にいとまがありません。
     何の略か、どういう意味か、と問われると困る言葉ばかりです。文脈からなんとなく、と答えるしかありません。新聞をはじめとして身の回りには略語、和製英語、外来語があふれています。確かに近年どっと日本に入ってきた新しい概念で、日本語訳が追い付いていないものもあるので、仕方がない面もありますが、それにしてもあまりにも多すぎませんか? 立派な日本語があるのにどうして言い換えるのか、理解に苦しむ言葉も多いです。 
     マイナンバーなどは、英語のように聞こえますが、堂々たる和製英語と聞きます。個人番号じゃダメなのでしょうか? それをさらにマイナと略すことに至っては、どうなってラン? お役所は本当にカタカナ語がお好きなようで、10月の祝日も体育の日からスポーツの日に変えてしまいました。これには本当に腹が立ちました。
     外来語が日本語の語彙を豊かにする面があることに異論はありません。でも何でもかんでもカタカナ語にしたがる現代の風潮には、どうにも納得がゆきません。

    2023年10月7日号

  • 惚れた「絶景」、星峠の守り人

    〇…「ひみつ基地設計」の粂井さん

     NHK大河ドラマ『天地人』(2009)など多くの映像作品で使われる、約2百枚の棚田絶景が展開する十日町市「星峠の棚田」。全国からカメラマンが来訪する人気スポット。だが大型重機が入らない地形、耕作者の高齢化などで、景観維持は大きな課題になっている。

    2023年10月7日号

  • 熱が増し混迷が増す津南町議選

     9月末人口8738人の津南町・町議選は、混迷が続いている。定数2人削減しての改選定数12に、現職10人、新人2人、元職3人の15人が挑む前哨戦は、まだ不確定な要因が残り、さらに新人出馬の可能性を含んでいる。だが本紙記事の通り、女性5人が挑む町議選は、これまでの津南町議会を「変えたい」思いの表れか、ようやく…なのか、変化・改革が起こるのか、10月22日が、その日だ。
     本紙は来週13日、これまでの津南町長選、町議選で実施してきた「まちづくり公開討論会」を今回も開く。発言者は町議選候補予定者。15人となると時間的な制限から一人当たりの発言時間が少なくなるが、そこは議員をめざす予定者、ストレートで簡潔な言葉が聞かれるだろう。作った文章は、その字面を受けとめるしかないが、当事者が目の前で発する言葉は、その言葉以上に全身から伝わる思いがある。これこそ、この公開討論会がめざすところで、予定者の全身から発せられる言葉と雰囲気と意気込みを、会場で感じてほしい。
     かつての選挙には「立会演説会」があった。だが国政選挙で廃止になり、その事実は歴史上の出来事になってしまった。今回の津南町議選・公開討論会は、討論会の名称だが、用意した質問に候補予定者が意見を述べるもので、討論会まではいかないが、こうした場が人を育て、有権者の判断価値を育てることになるはずだ。
     改選定数12、情勢は相当に高いハードルになってきている。今春の統一地方選でも懸念されたのが投票率の低下。これほど身近な選挙で、なぜ投票率が上がらないのか。政治離れと言われるが、若い世代の世情への関心は高い。投票率が低い世代の候補者が少ないから、ともいえる。まだ間に合う、そこの若い方、ぜひチャレンジしてください。皆さんが待っていますよ。

    2023年10月7日号

  • 生活習慣病で卵巣の老化が早まる

    卵巣の卵子は日に日に減少している

    Vol 83

     先日、家族でテレビを見ていたら、アルツハイマー病の新しい薬が開発されたとのニュースを耳にしました。アミロイドβ(ベータ)という脳細胞につくたんぱく質のゴミが多くなると発症するリスクが高まっていくのですが、今回の薬はこのたまったごみを取り除いてくれるようです。
     さて、高血圧や糖尿病のように、ある程度食生活や運動を心がければこのゴミがたまりにくくなるだけなのか、それとも遺伝子レベルで認知症という病態が今後解明されていくのか興味のあるところだね、と家族で話していました。今現在分かっていることは、アミロイドβというゴミは年齢が行けば行くほど溜まっていくものなので、アルツハイマー病はある意味、人間が長生きするようになったために現れた病気ともいえます。
     「老化」は多かれ少なかれ、必ず誰しもが経験する現象です。女性のからだでいえば、一番老化に影響するのは卵巣です。見た目が実年齢よりも若い人が世の中にいて美魔女などと言われたりしていますが、残念ながらどのくらい卵巣が老化しているかは、その人の見た目には表れません。よく巷で、「卵巣が若返って妊娠する方法」としていろいろなものを目にしますが、産婦人科医の誰に聞いても「どんなに頑張っても実年齢以上に卵巣が若返る方法はない!」というのが事実だということを知っておいてください。
     卵巣が老化することを他の言葉に言い換えれば、卵巣の中に受精できる能力のある卵子がどのくらい残っているか、です。その能力のある活きのいい卵子がなくなれば、女性は閉経を迎えるわけです。ここで女性の卵巣の中にどの位もともと卵子があるのか、それがどう減っていくのかをちょっとお話します。
     赤ちゃんとしてお母さんのおなかの中にいたころに、女性は卵子を卵巣の中に蓄えます。その数、妊娠20週頃に約700万個。しかし生まれる頃には1分の1の200万個ほどになります。生まれた後も初潮が来るまでに自然と消失し、思春期の頃には20~30万個にまで減少します。その後も、毎日20~30個が自然に消えていくほか、月経のたびに約1000個の卵子が減っていきます。その結果、初潮から300回くらい月経を繰り返している35歳ごろには2~3万個、つまり生まれた時の1~2%になってしまいます。
     いつか子どもがほしいと思っているけれど、経済的にとか仕事が忙しいからとか、いろいろな理由でまだまだと思っているうちに、どんどん卵巣の中の卵子は泡のように消えていってしまっているのです。
     でも40歳を超えても妊娠する人はいるじゃないか、と思う人もいるでしょう。そのようなケースは珍しいと思った方が良いです。自分にも当てはまるはず、と思わないほうが良いでしょう。40歳になっても妊娠する、どころか最初に話した生活習慣病のように、若いうちから自分の身体を気づかって過ごせなければ、血管や内臓の老化だけでなく卵巣の、そしてその中の卵子の老化が進み、30代でも妊娠しにくい可能性が出てきます。
    必要以上に卵巣や卵子の老化を自ら進めてしまわないように、今からできること、知っておきましょう。今からでも老化を最小限にしたい人は、私の著書『結婚していない。けど、いつか子どもがほしい人が今できること』を読んでみてくださいね。
     自分の身体に関心と責任を持って、若い時から大事にすることをおすすめします! 本を読んで心配なことがあった時には是非いつでも御相談くださいね。(たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年10月7日号

  • クジャクチョウ

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     このチョウの色合いは個人的にもっとも綺麗だといつも思う。春に秋山郷などでよく見かけるが夏の間はあまり見かけない。成虫は移動性が強いために標高の高い場所、中央アルプス宝剣岳の近くの標高2800メートル付近でも飛んでいるのを見ている。
     名前のクジャクチョウだが鳥のクジャクにも負けないほどの色と模様が綺麗で本家本元のクジャクも負けそうである。クジャクチョウは涼しい気候を好むため本州中部以北に生息している、成虫越冬するために春は比較的姿を目にする事も多い。
     このチョウの学名にはギリシャ神話に登場する女性神官のイオ、亜種名は日本の芸者の意味だと言う、イオはゼウスを魅了したほどの美貌を誇り、加えて芸者と言えば和服姿の美しい女性を連想するが、確かにクジャクチョウの模様を見ればなぜか納得してしまう。
     羽の裏側は表と正反対で地味羽をたたんで止まると枯葉のようである。表の派手な大きな目玉模様は鳥などから身を守るためにあると言われている。

    2023年10月7日号

  • 「十日町道路」、いよいよ現実味

    全長10・8㌔、総事業費620億円、「早く出来てほしい」

     基幹病院へ続く命の道であり、関越道と妻有地域を結ぶ物流・交流促進の要として期待される高規格道「上越魚沼地域振興快速道・十日町道路」。同市北鐙坂‐八箇を繋ぐ延長10・8㌔。設計ルートは決まっており、今年は水沢地区の道路幅を決定。境界を確定し、用地測量に入る。今月26日に国道117号と連結し南魚沼方面に向かうハーフインターチェンジとなる地点に「道路中心線標識」を立てた。設置作業には地元の水沢中学(上重哲史校長)の3年生19人も参加。道路中心線の標識設置に中学生が関わるのは珍しく、次代を担う若者が将来地元を通る地域振興道路をどう活用するかを考える契機になっている。

    2023年9月30日号

  • 告示までカウントダウン「17」

    さらに女性新人表明、新たな新人の動きも

     17日後に告示される津南町議選が、大きく動き出している。
     27日夕、町内大割野のテナント建物の一室で出馬会見したグラフィックデザイナー・滝沢萌子氏(39・Biko経営)。長いコメント引用だが、この言葉の中に、今度の町議選が直面する現実の一端がある。

    2023年9月30日号

  • 水利権更新、流域全体の課題

     「行く川のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず…」、鴨長明は方丈記で、川の流れに我が生き方を映し、「もののあわれ」を記している。信濃川の水利権更新を2025年に向える流域の住民として、ふと思い浮かんだのが、この一節だ。目の前の川の流れは、その遥か上流から流れ下り、我が暮らす地を潤し、海へと流れている。 
     その流れの水エネルギーを先人たちは活用しようと水力発電所を作り、戦後復興のすべての底支えのエネルギー源を創出し、いまもその恩恵に預かっている。その一つ、JR東・宮中取水ダムからの送水で発電するJR東・信濃川発電所の水利権更新が迫っている。10年前の不正取水で新規取得した水利権、10年の更新期が2025年6月に来る。
     十日町市民グループは、10年前の「出来事」を考え、10年後のあり方を提言し、上流・下流を一帯に考え、発電所が立地する小千谷市の市民との連携に乗り出している。
     「行く川のながれは絶えずして…」、上流と下流は川でつながる。市民グループは、この当たり前の関係性を重要視し、小千谷の市民との連帯に取り組んでいる。では、その上流はどうなのか、という素朴な疑問が湧く。その隣接する上流の津南町には名称が同じ東京電力・信濃川発電所があり、その発電水は上流22㌔余の飯山市・西大滝ダムから送水している。この川の流れを考えたい。
     水利権更新は、住民生活や産業を支える重要なエネルギー源であることは確かである。その発電事業者と立地自治体・地域との関係性は歴史が物語る通り、まさに共存共栄。だが、この共存共栄、いまは「共生」と表現されるが、市民グループが訴える「地元還元」の視点で考え、まもなく100年を迎える歴史の積み重ねで見ると、今度の更新期はここにポイントがある。この「地元還元」、流域共通の課題ではないのか。

    2023年9月30日号

  • 女子高生発案、きもの柄トートバッグ

    十日町総合高チームO2

     地元の女子高生発案のきもの活用トートバッグが、十日町市のふるさと納税の返礼品に仲間入りした。十日町総合高(小林皇司校長)はキャリア教育の一環で、ビジネス系列選択の3年生23人は地元企業との連携で新商品開発を模索。5チームに分かれ活動するなかチームO2(オーツー。大津葵来、栗田心晴、半戸こころ、澤野優)はきものブレインと連携。

    2023年10月7日号

  • 初の全国出場に意欲

     『女子』ライバルの十日町南、五泉北など強豪勢を追い抜き、県頂点をめざす下条・女子。力は拮抗しているが「チームワークを高め、県優勝をめざします」と村山紗和主将(3年)。7月の県大会1500㍍で村山主将は十日町管内トップの2位に入り、東日本女子マラソンのメンバーに抜擢されるなど上り調子だ。また渡邊美心都(3年)も7位に入ったほか、根津洋央奈(1年)は先月の十日町長距離カーニバル1500㍍で2位と健闘するなど上位陣の総合力は県勢トップレベルになっている。

    2023年10月7日号

  • お役所はカタカナ語がお好き?

    氾濫するカタカナ・和製英語

    村山 朗 (会社員)

     日頃、新聞やニュースなどで氾濫する外来語やアルファベットの略語を目にするたびに、イラっとしている本紙の読者は少なくないのではないでしょうか。先日の新聞に文化庁の国語世論調査の結果が記事になっていました。それによると、「DX」「SNS」「AED」などの略語に85%の人が、意味が分からず困ることがある、と答えています。そうであっても好ましいと感じる人は全世代で45%。世代別にみると10代が76%、70歳以上では27%と世代間で大きな差がついています。好ましくないと思う人が50%を超えているので、多少ホッとしますが。 
     SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスの頭文字をつなげたものであろうことは想像できますが、DXがなぜデジタル・トランスフォーメーションの略なのかよくわかりません。Dがデジタルの頭文字で、次がトランスフォーメーションのTではなくてXなのはどういうわけでしょうか。AEDに至っては謎です。(自分で調べろ、ですね)
     最近の新聞の紙面をざっとながめてもTOB、PFOS、ATP、LRT、PB、DB、OP、DBS日本版、リスキリング、エシカル、ジェンダーギャップ、フレイル、プリフレイル、オーバーツーリズム、インボイス、ステルスマーケティング、ハラスメント、ロードプライシング、リテラシー、レジリエンス、マルウェア、アイデンティティー、ダイバーシティー、ソバーキュリアスと枚挙にいとまがありません。
     何の略か、どういう意味か、と問われると困る言葉ばかりです。文脈からなんとなく、と答えるしかありません。新聞をはじめとして身の回りには略語、和製英語、外来語があふれています。確かに近年どっと日本に入ってきた新しい概念で、日本語訳が追い付いていないものもあるので、仕方がない面もありますが、それにしてもあまりにも多すぎませんか? 立派な日本語があるのにどうして言い換えるのか、理解に苦しむ言葉も多いです。 
     マイナンバーなどは、英語のように聞こえますが、堂々たる和製英語と聞きます。個人番号じゃダメなのでしょうか? それをさらにマイナと略すことに至っては、どうなってラン? お役所は本当にカタカナ語がお好きなようで、10月の祝日も体育の日からスポーツの日に変えてしまいました。これには本当に腹が立ちました。
     外来語が日本語の語彙を豊かにする面があることに異論はありません。でも何でもかんでもカタカナ語にしたがる現代の風潮には、どうにも納得がゆきません。

    2023年10月7日号

  • 惚れた「絶景」、星峠の守り人

    〇…「ひみつ基地設計」の粂井さん

     NHK大河ドラマ『天地人』(2009)など多くの映像作品で使われる、約2百枚の棚田絶景が展開する十日町市「星峠の棚田」。全国からカメラマンが来訪する人気スポット。だが大型重機が入らない地形、耕作者の高齢化などで、景観維持は大きな課題になっている。

    2023年10月7日号

  • 熱が増し混迷が増す津南町議選

     9月末人口8738人の津南町・町議選は、混迷が続いている。定数2人削減しての改選定数12に、現職10人、新人2人、元職3人の15人が挑む前哨戦は、まだ不確定な要因が残り、さらに新人出馬の可能性を含んでいる。だが本紙記事の通り、女性5人が挑む町議選は、これまでの津南町議会を「変えたい」思いの表れか、ようやく…なのか、変化・改革が起こるのか、10月22日が、その日だ。
     本紙は来週13日、これまでの津南町長選、町議選で実施してきた「まちづくり公開討論会」を今回も開く。発言者は町議選候補予定者。15人となると時間的な制限から一人当たりの発言時間が少なくなるが、そこは議員をめざす予定者、ストレートで簡潔な言葉が聞かれるだろう。作った文章は、その字面を受けとめるしかないが、当事者が目の前で発する言葉は、その言葉以上に全身から伝わる思いがある。これこそ、この公開討論会がめざすところで、予定者の全身から発せられる言葉と雰囲気と意気込みを、会場で感じてほしい。
     かつての選挙には「立会演説会」があった。だが国政選挙で廃止になり、その事実は歴史上の出来事になってしまった。今回の津南町議選・公開討論会は、討論会の名称だが、用意した質問に候補予定者が意見を述べるもので、討論会まではいかないが、こうした場が人を育て、有権者の判断価値を育てることになるはずだ。
     改選定数12、情勢は相当に高いハードルになってきている。今春の統一地方選でも懸念されたのが投票率の低下。これほど身近な選挙で、なぜ投票率が上がらないのか。政治離れと言われるが、若い世代の世情への関心は高い。投票率が低い世代の候補者が少ないから、ともいえる。まだ間に合う、そこの若い方、ぜひチャレンジしてください。皆さんが待っていますよ。

    2023年10月7日号

  • 生活習慣病で卵巣の老化が早まる

    卵巣の卵子は日に日に減少している

    Vol 83

     先日、家族でテレビを見ていたら、アルツハイマー病の新しい薬が開発されたとのニュースを耳にしました。アミロイドβ(ベータ)という脳細胞につくたんぱく質のゴミが多くなると発症するリスクが高まっていくのですが、今回の薬はこのたまったごみを取り除いてくれるようです。
     さて、高血圧や糖尿病のように、ある程度食生活や運動を心がければこのゴミがたまりにくくなるだけなのか、それとも遺伝子レベルで認知症という病態が今後解明されていくのか興味のあるところだね、と家族で話していました。今現在分かっていることは、アミロイドβというゴミは年齢が行けば行くほど溜まっていくものなので、アルツハイマー病はある意味、人間が長生きするようになったために現れた病気ともいえます。
     「老化」は多かれ少なかれ、必ず誰しもが経験する現象です。女性のからだでいえば、一番老化に影響するのは卵巣です。見た目が実年齢よりも若い人が世の中にいて美魔女などと言われたりしていますが、残念ながらどのくらい卵巣が老化しているかは、その人の見た目には表れません。よく巷で、「卵巣が若返って妊娠する方法」としていろいろなものを目にしますが、産婦人科医の誰に聞いても「どんなに頑張っても実年齢以上に卵巣が若返る方法はない!」というのが事実だということを知っておいてください。
     卵巣が老化することを他の言葉に言い換えれば、卵巣の中に受精できる能力のある卵子がどのくらい残っているか、です。その能力のある活きのいい卵子がなくなれば、女性は閉経を迎えるわけです。ここで女性の卵巣の中にどの位もともと卵子があるのか、それがどう減っていくのかをちょっとお話します。
     赤ちゃんとしてお母さんのおなかの中にいたころに、女性は卵子を卵巣の中に蓄えます。その数、妊娠20週頃に約700万個。しかし生まれる頃には1分の1の200万個ほどになります。生まれた後も初潮が来るまでに自然と消失し、思春期の頃には20~30万個にまで減少します。その後も、毎日20~30個が自然に消えていくほか、月経のたびに約1000個の卵子が減っていきます。その結果、初潮から300回くらい月経を繰り返している35歳ごろには2~3万個、つまり生まれた時の1~2%になってしまいます。
     いつか子どもがほしいと思っているけれど、経済的にとか仕事が忙しいからとか、いろいろな理由でまだまだと思っているうちに、どんどん卵巣の中の卵子は泡のように消えていってしまっているのです。
     でも40歳を超えても妊娠する人はいるじゃないか、と思う人もいるでしょう。そのようなケースは珍しいと思った方が良いです。自分にも当てはまるはず、と思わないほうが良いでしょう。40歳になっても妊娠する、どころか最初に話した生活習慣病のように、若いうちから自分の身体を気づかって過ごせなければ、血管や内臓の老化だけでなく卵巣の、そしてその中の卵子の老化が進み、30代でも妊娠しにくい可能性が出てきます。
    必要以上に卵巣や卵子の老化を自ら進めてしまわないように、今からできること、知っておきましょう。今からでも老化を最小限にしたい人は、私の著書『結婚していない。けど、いつか子どもがほしい人が今できること』を読んでみてくださいね。
     自分の身体に関心と責任を持って、若い時から大事にすることをおすすめします! 本を読んで心配なことがあった時には是非いつでも御相談くださいね。(たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年10月7日号

  • クジャクチョウ

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     このチョウの色合いは個人的にもっとも綺麗だといつも思う。春に秋山郷などでよく見かけるが夏の間はあまり見かけない。成虫は移動性が強いために標高の高い場所、中央アルプス宝剣岳の近くの標高2800メートル付近でも飛んでいるのを見ている。
     名前のクジャクチョウだが鳥のクジャクにも負けないほどの色と模様が綺麗で本家本元のクジャクも負けそうである。クジャクチョウは涼しい気候を好むため本州中部以北に生息している、成虫越冬するために春は比較的姿を目にする事も多い。
     このチョウの学名にはギリシャ神話に登場する女性神官のイオ、亜種名は日本の芸者の意味だと言う、イオはゼウスを魅了したほどの美貌を誇り、加えて芸者と言えば和服姿の美しい女性を連想するが、確かにクジャクチョウの模様を見ればなぜか納得してしまう。
     羽の裏側は表と正反対で地味羽をたたんで止まると枯葉のようである。表の派手な大きな目玉模様は鳥などから身を守るためにあると言われている。

    2023年10月7日号

  • 「十日町道路」、いよいよ現実味

    全長10・8㌔、総事業費620億円、「早く出来てほしい」

     基幹病院へ続く命の道であり、関越道と妻有地域を結ぶ物流・交流促進の要として期待される高規格道「上越魚沼地域振興快速道・十日町道路」。同市北鐙坂‐八箇を繋ぐ延長10・8㌔。設計ルートは決まっており、今年は水沢地区の道路幅を決定。境界を確定し、用地測量に入る。今月26日に国道117号と連結し南魚沼方面に向かうハーフインターチェンジとなる地点に「道路中心線標識」を立てた。設置作業には地元の水沢中学(上重哲史校長)の3年生19人も参加。道路中心線の標識設置に中学生が関わるのは珍しく、次代を担う若者が将来地元を通る地域振興道路をどう活用するかを考える契機になっている。

    2023年9月30日号

  • 告示までカウントダウン「17」

    さらに女性新人表明、新たな新人の動きも

     17日後に告示される津南町議選が、大きく動き出している。
     27日夕、町内大割野のテナント建物の一室で出馬会見したグラフィックデザイナー・滝沢萌子氏(39・Biko経営)。長いコメント引用だが、この言葉の中に、今度の町議選が直面する現実の一端がある。

    2023年9月30日号

  • 水利権更新、流域全体の課題

     「行く川のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず…」、鴨長明は方丈記で、川の流れに我が生き方を映し、「もののあわれ」を記している。信濃川の水利権更新を2025年に向える流域の住民として、ふと思い浮かんだのが、この一節だ。目の前の川の流れは、その遥か上流から流れ下り、我が暮らす地を潤し、海へと流れている。 
     その流れの水エネルギーを先人たちは活用しようと水力発電所を作り、戦後復興のすべての底支えのエネルギー源を創出し、いまもその恩恵に預かっている。その一つ、JR東・宮中取水ダムからの送水で発電するJR東・信濃川発電所の水利権更新が迫っている。10年前の不正取水で新規取得した水利権、10年の更新期が2025年6月に来る。
     十日町市民グループは、10年前の「出来事」を考え、10年後のあり方を提言し、上流・下流を一帯に考え、発電所が立地する小千谷市の市民との連携に乗り出している。
     「行く川のながれは絶えずして…」、上流と下流は川でつながる。市民グループは、この当たり前の関係性を重要視し、小千谷の市民との連帯に取り組んでいる。では、その上流はどうなのか、という素朴な疑問が湧く。その隣接する上流の津南町には名称が同じ東京電力・信濃川発電所があり、その発電水は上流22㌔余の飯山市・西大滝ダムから送水している。この川の流れを考えたい。
     水利権更新は、住民生活や産業を支える重要なエネルギー源であることは確かである。その発電事業者と立地自治体・地域との関係性は歴史が物語る通り、まさに共存共栄。だが、この共存共栄、いまは「共生」と表現されるが、市民グループが訴える「地元還元」の視点で考え、まもなく100年を迎える歴史の積み重ねで見ると、今度の更新期はここにポイントがある。この「地元還元」、流域共通の課題ではないのか。

    2023年9月30日号