雨がほとんど降らなかった夏を乗り越え、稲刈りのシーズンに突入しました。最近では雨も少しずつ降るようになり、植物たちも元気を取り戻しているように思います。しかし、恵みの雨は雑草たちも元気にしてくれるので、庭や畑の草刈りも忙しくなります。
そんな雑草の中にひときは食べられそうな実をつけた植物を紹介します。
「インクベリー」ともよばれるこの植物は一般名を「ヨウシュヤマゴボウ」。北アメリカ原産の帰化植物で、ブルーベリーのような濃い紫色をしているのでご存じの方も多いかと思います。
植物の根がゴボウに似ていることからヤマゴボウと名前についていますが、果実と根に有毒成分を含み誤って食べてしまうと、腹痛・ 嘔吐・下痢を起こし、ついで延髄に作用し、けいれんを起こして最悪の場合死に至る注意すべき植物のようです。(厚生労働省HP参照)
雑草といって草刈り機などで刈り取ってしまえば、なんでもない植物ですが、庭や畑でも見回すと実は様々な植物が生えていることが分かります。
今月29日は十五夜です。ススキがあればぜひ中秋の名月と一緒に季節を感じてください。
2023年9月16日号
2人の議長経験者の動向に関心が集まる。昭和23年6月生まれの吉野徹氏(75・7期)。昭和24年1月生まれの草津進氏(74・7期)。共に県立津南高校卒業、つまり同学年生。議長就任は吉野氏が早く前議長辞職により2009年6月から2年間、さらに2019年11月2年間、延べ4年間在職。草津氏は2015年11月から4年間。同級生同士が同じ町議として歩み、議長キャリアなどを重ね、議員経験を積み上げている。
2023年9月9日号
地域の拠点だった小学校校舎が閉校後、都会との交流拠点化を図り13年目を迎えている津南町三箇地区(125世帯)。都市部の小学校児童や大学生の受け入れなど継続するなか、三箇校舎を交流拠点化した「だいすきさんが」をかつて訪れた小学生が成長し、再び同所を訪ねるケースが増えてきている。その一人、日本大学芸術学部写真学科の、佐藤心花さん(このか、19歳、横須賀市在住)。横浜国立大附属鎌倉小学校時代に二度、三箇地区で民泊を体験したことが「いまの自分の原点」と話す。
2023年9月9日号
特徴的な開架や映画「図書館戦争」のロケで全国的に知られる十日町情報館は1999年のオープンから24年。開館以来、美術団体を中心に活用しているのが「情報館ギャラリー」だ。コロナの感染症5類移行で再びギャラリーの活用が増えている。そこで要望が出ているのが『声出しできる場』への改善。「来年は開館25年。新たな魅力づくりのためにも改善してほしい」と実現を求めているが…。
2023年9月9日号
「自分たちだけでは生き残れない。地域ぐるみで、みんなで下支えすることで地域全体が成り立っている。地域の発展なくして組合の発展はない」。今月19日から営業エリアを十日町市全域や小千谷市、さらに県境を超えた長野県栄村などに拡大する塩沢信用組合。同日付で名称は『ゆきぐに信用組合』に変わる。小野澤一成理事長(67)は地域の多彩な企業を支え「いまは効率化の名のもとに金融機関の事業縮小が相次いでいる。だがそれでいいのか。地域の発展なくして組合の発展はなし、という理念を変わらず持ち、事業を進めていく」と話している。
2023年9月9日号
絶妙なタイミングだ。明日17日午後2時から、新潟県が原発の安全性を総括的に検証する検証総括委員会で、今年3月の解任まで委員長を務めた池内了氏が、川西・千手コミュニティセンターに来て話す。新潟県の花角知事は13日、東京電力福島第1原発事故を受け、新潟県が独自に「3つの検証」のため三つの検証委員会を設置し、それをまとめた総括報告書を公表した。本来これは、池内氏が委員長としてまとめ報告するはずの総括報告書だった。
だが、花角知事は今年3月の任期切れで、池内委員長を再任せず、事実上解任した。つまり13日公表の総括報告書は、県職員がまとめたもので、そこには専門的な知見を持った専門家不在の総括報告書になっている。これを受け花角知事は柏崎刈羽原発の再稼働の「議論を進める」と表明した。なにが核心で、なにが問題なのか、明日、池内氏は語るだろう。
3つの検証委員会の中で、ここ妻有地域に関係深いのは原発事故時の避難だ。その避難検証委員会は、最悪想定の真冬・豪雪・深夜の原発事故時の避難をどう検証したのか。原発から30㌔圏UPZに入る十日町市は、まさにこの最悪条件下での避難が求められ、柏崎刈羽原発周辺の住民は国道252号、253号で妻有側に避難し、さらに小千谷市民も妻有避難となっている。
この最悪条件下で、どう避難するのか、その具体策は今回の総括報告書にはない。我々雪国の住人は、1年のサイクルを冬を起点に考える。それだけ妻有の冬が過酷な生活環境となり、そこに原発事故が重なる想定は、無雪地域、少雪地域では想像できないほど重要視し、まさに一大事なのだ。
今回の報告書を受け花角知事は「議論を進める」と明言した。さらに再稼働への知事意見の表明後「信を問う」とする。その前に、「どうする真冬・豪雪・深夜」、ではないのか。
2023年9月16日号
9月30日に魚沼各地で農協臨時総代会が開かれる。来年2月に十日町ほか3農協が合併する、その是非を問う会だ。私が代表を務める十日町・津南地域自治研究所は、農協広域合併には様々な問題があると感じ、「農協の広域合併を考えるシンポジウム」を開催した。その発言については2日付本紙に紹介されている。
シンポ後、たくさんのお声をちょうだいした。その多くが「この合併は組合員のためでなく、農協の都合によるものだ」というものだった。
十日町農協だけではない。なぜ農協は合併したがるのか。それは、経営が行き詰りつつあるからだ。農家の高齢化・減少と農産物の輸入増加によって農業・農家そのものが弱体化し続けている。そこにマイナス金利政策が続き、金融事業を悪化させた。で、合併して「経営基盤の強化」を図ろうというわけだ。
では、合併してどうなるのか。よく言われるのがスケールメリット(規模拡大の利点)である。経営の効率化、コストの削減、生産・販売量の増大などが考えられる。十日町農協は「合併を通じて実現をめざすこと」として、①コシヒカリ・園芸農産物の販売強化、②コスト低減と効率化、③サービスの維持と地域活性化への貢献、の3点を挙げている。
だが、これを本当にどこまでやれるのか。その前に、すでに農業・農家そのものが弱体化している現実に対してどう取り組むのかが見えない。
合併予定の4農協の経常収支のトップは十日町農協。弱いところだけの足し算の結果は、市町村合併を見れば明らかだ。
金融事業が盛り返すあてもない中、農協が生き残るためには、本業である農業関連事業の収益を改善するしかない。ビジョンのない支店の統廃合や職員削減だけの合併では、リストラ→サービス低下→農協離れの悪循環を生むだろう。そして、更なる大合併に突き進むことになるだろう。
組合員を忘れ、農協組織とそこによりかかる人たちを守る広域合併は、財界と政府が望む農協つぶしに手を貸すものだ。
シンポの後段、会場から「問題は今の農政にある。農協も農家も国の農政のいいなりだ。そのことが農協と農業をダメにした」という指摘があった。それは正しいと思う。
ただ、たった今「広域合併をどうする」が問われている。「合併は4年間の議論の結果だ」と言う方もあろうが、少しでも「おかしい」と考える方は声を上げるべきだ。遅すぎることはない。
2023年9月9日号
9月の第1土日は毎年、たかき医院のある土市地区は秋祭りです。今年は4年ぶりに神社境内で演芸大会が催されるなど、にぎやかなお祭りになりました。演芸大会の開始時間頃には神社境内は「ここは渋谷か?」と思うほどでびっくりしました。日中は、暑い中たくさんの子どもたちが顔を真っ赤にしながら、神輿を引っ張っている活気と笑顔に、元気をもらいました。子どもたちが嬉しそうにしている姿は良いですね。
さて、今日は以前もお話したPMSとPMDDについて最新のお話。PMSは月経前症候群のことで、月経前3~10日間に出る様々な精神的(気分の変動、すぐイライラする、気分が沈むなど)あるいは身体的症状(下腹部が張る、疲労感、腰痛、頭痛、むくみ、乳房の張りなど)のことで、月経が来ると減弱あるいは消失するもの。PMDDは月経前不快気分障害のことで、PMSのうち精神症状が強い場合を指します。
PMSもPMDDも外来でお手伝いしていることは主に薬物療法になるかと思いますが、サプリ、漢方治療、低用量ピル、抗うつ剤など多数ある中から、その人の訴えに合わせて処方しています。
実はこの二つは多種の要因が複雑にかかわっており、いまだにはっきりとした発症原因が分かっていないのです。そのため多数の治療薬物が存在しています。PMSはビタミンEやカルシウムの摂取が症状を和らげるとか、PMDDの強い人は夜勤回数の多い人やストレスを多く感じている人であるという報告も出ています。
では最近、高校生などの若い人たちにPMSが増えてきているように感じますが、それはなぜなのでしょう。
PMDDに関していうと、その症状に悩む人の多くが、幼少時に両親の離婚、父母の不仲、親がアルコール依存や精神疾患を患っている、いじめ、DV(身近な人からの暴力)、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)などを体験しているというのです。虐待までいかないにしても、もしかしたら、毎月お母さんのPMSやPMDDによって子どもにつらく当たってしまうことが、将来その子どもに月経が来た時のPMSやPMDDを引き起こす可能性につながるかもしれません。
お母さんが月経が来ることに対して、とてもつらい気持ちを持っていることが伝われば、子どもは自分の月経もつらいに違いない、と思い込んでしまうでしょう。子ども時代に笑って過ごせること、その笑顔を家族が、特にお母さんが守ってあげることが、女の子の月経が来てから先の40年を元気に過ごせることに繋がっていきます。
40年は人生の半分、もしかしたら半分以上の長い期間です。この長い期間の大半を月経のために侵されるなんて、大変なことだと思いませんか?そしてお母さんたちがPMDDを強く感じるほどのストレスはどこにあって、それをどう助けてあげたらよいのでしょう。
これを踏まえると、PMDDの治療には、今までにお話した薬物療法のほかにカウンセリングや生活指導も大事であるというのが分かっていただけるかと思います。
PMSやPMDDにはトリプトファンやGABAやビタミンB6の多い食品が良いのではないかという話もあります。トリプトファンは鰹節・高野豆腐・大豆・きな粉、など、GABAを多く含む食品はトマト缶詰(ホール)・ジャガイモ・かぼちゃ・ブドウ、など、ビタミンB6はとうがらし・米・にんにく・バジルなどです。
是非取り入れてみていただき、それでも自分では限界と思ったら、抱え込まずに早く相談してくださいね。
2023年9月9日号
静かすぎる前哨戦だ。津南町にエネルギーは残っているのか、と問いたいほどの静かさだ。38日後に迫る町議選。今度の改選は、これまで先人たちが積み上げ、築いてきた礎の検証と再構築が問われる場でもある。先人たちが、次代へ、次代へとバトンタッチしてきた、そのエネルギーがあるのか、それが問われる改選期だ。
先人の礎のひとつは、広大な耕地。それも標高差を活用の「エレベーション農業」ができる段丘地の農地が出来ている。標高200㍍前後から700㍍を超える耕地は、それだけで同じ作物の「時間差作付け」ができ、さらに高低差を活用した農作物の多様性を生み出す礎であり、先人たちは次代に可能性を託した。それは人材を育てることと同意であり、最近の農業青年による多数の法人化の誕生は、託された思いが見える形で育っている。
高齢化対応の福祉分野は、施設整備が進み、津南ファンの湖山医療福祉グループ・湖山泰成氏が先駆的に施設整備を進め、類似自治体と比較しても充実度は高い。だが一方、地域医療は窮地にある。特に来年度4月導入の医師の働き方改革は、大きな変化を迫られている。ここは広域連携の出番だ。
人づくりの要、幼児教育を含む教育分野は、まさに先人たちが繋いできた津南町の文字通りの礎だ。この教育が混迷している。施設整備の必要性、教育のあり方。具体論が求められるが、その論点の前提は人づくり。先人たちは、議論に議論を重ね、意見の違いはあれど、人づくりの一点でつながり、前に進めてきた。だが、いまは止まっている、いや、その場に留まること自体、後退していることでもある。
直面する課題は多岐にわたる。この現実に立ち向かうエネルギーがあるのか、そこが問われているのが、38日後に迫る津南町議選だ。選挙はその時の民意のエネルギーの発露である。
2023年9月9日号
漢字で書くと星烏と書きますが、確かに体の模様を見ると星空にも似ていますよね。
近隣では小松原湿原や苗場山などに生息しており、湿原を歩いているとカラスと違ったガーガーと言う声が聞こえてくる事があります。これがホシガラスの鳴き声であまり綺麗な声ではありませんね。
ハイマツ帯に多く見られますが、その下の亜高山帯のオオシラビソやコメツガなどの樹林帯にもその姿を見る事も多いです。
主食はおもにハイマツの種やオオシラビソ、トウヒなどの裸子植物の種などを食べていますが、雑食性なので昆虫や鳥の卵なども餌にする事があります。
種などが食べきれない時にはよく地面に埋めて貯蔵しますがホシガラスはとても記憶力が良くて地面に埋めた餌の場所はしっかりと覚えているそうです。
しかし時には忘れる事もあるらしく、忘れた種から新しく森林を作る事もあります。ハイマツ帯によく見られますが繁殖は針葉樹林帯を選ぶそうです。
2023年9月9日号
雨がほとんど降らなかった夏を乗り越え、稲刈りのシーズンに突入しました。最近では雨も少しずつ降るようになり、植物たちも元気を取り戻しているように思います。しかし、恵みの雨は雑草たちも元気にしてくれるので、庭や畑の草刈りも忙しくなります。
そんな雑草の中にひときは食べられそうな実をつけた植物を紹介します。
「インクベリー」ともよばれるこの植物は一般名を「ヨウシュヤマゴボウ」。北アメリカ原産の帰化植物で、ブルーベリーのような濃い紫色をしているのでご存じの方も多いかと思います。
植物の根がゴボウに似ていることからヤマゴボウと名前についていますが、果実と根に有毒成分を含み誤って食べてしまうと、腹痛・ 嘔吐・下痢を起こし、ついで延髄に作用し、けいれんを起こして最悪の場合死に至る注意すべき植物のようです。(厚生労働省HP参照)
雑草といって草刈り機などで刈り取ってしまえば、なんでもない植物ですが、庭や畑でも見回すと実は様々な植物が生えていることが分かります。
今月29日は十五夜です。ススキがあればぜひ中秋の名月と一緒に季節を感じてください。
2023年9月16日号
2人の議長経験者の動向に関心が集まる。昭和23年6月生まれの吉野徹氏(75・7期)。昭和24年1月生まれの草津進氏(74・7期)。共に県立津南高校卒業、つまり同学年生。議長就任は吉野氏が早く前議長辞職により2009年6月から2年間、さらに2019年11月2年間、延べ4年間在職。草津氏は2015年11月から4年間。同級生同士が同じ町議として歩み、議長キャリアなどを重ね、議員経験を積み上げている。
2023年9月9日号
地域の拠点だった小学校校舎が閉校後、都会との交流拠点化を図り13年目を迎えている津南町三箇地区(125世帯)。都市部の小学校児童や大学生の受け入れなど継続するなか、三箇校舎を交流拠点化した「だいすきさんが」をかつて訪れた小学生が成長し、再び同所を訪ねるケースが増えてきている。その一人、日本大学芸術学部写真学科の、佐藤心花さん(このか、19歳、横須賀市在住)。横浜国立大附属鎌倉小学校時代に二度、三箇地区で民泊を体験したことが「いまの自分の原点」と話す。
2023年9月9日号
特徴的な開架や映画「図書館戦争」のロケで全国的に知られる十日町情報館は1999年のオープンから24年。開館以来、美術団体を中心に活用しているのが「情報館ギャラリー」だ。コロナの感染症5類移行で再びギャラリーの活用が増えている。そこで要望が出ているのが『声出しできる場』への改善。「来年は開館25年。新たな魅力づくりのためにも改善してほしい」と実現を求めているが…。
2023年9月9日号
「自分たちだけでは生き残れない。地域ぐるみで、みんなで下支えすることで地域全体が成り立っている。地域の発展なくして組合の発展はない」。今月19日から営業エリアを十日町市全域や小千谷市、さらに県境を超えた長野県栄村などに拡大する塩沢信用組合。同日付で名称は『ゆきぐに信用組合』に変わる。小野澤一成理事長(67)は地域の多彩な企業を支え「いまは効率化の名のもとに金融機関の事業縮小が相次いでいる。だがそれでいいのか。地域の発展なくして組合の発展はなし、という理念を変わらず持ち、事業を進めていく」と話している。
2023年9月9日号
絶妙なタイミングだ。明日17日午後2時から、新潟県が原発の安全性を総括的に検証する検証総括委員会で、今年3月の解任まで委員長を務めた池内了氏が、川西・千手コミュニティセンターに来て話す。新潟県の花角知事は13日、東京電力福島第1原発事故を受け、新潟県が独自に「3つの検証」のため三つの検証委員会を設置し、それをまとめた総括報告書を公表した。本来これは、池内氏が委員長としてまとめ報告するはずの総括報告書だった。
だが、花角知事は今年3月の任期切れで、池内委員長を再任せず、事実上解任した。つまり13日公表の総括報告書は、県職員がまとめたもので、そこには専門的な知見を持った専門家不在の総括報告書になっている。これを受け花角知事は柏崎刈羽原発の再稼働の「議論を進める」と表明した。なにが核心で、なにが問題なのか、明日、池内氏は語るだろう。
3つの検証委員会の中で、ここ妻有地域に関係深いのは原発事故時の避難だ。その避難検証委員会は、最悪想定の真冬・豪雪・深夜の原発事故時の避難をどう検証したのか。原発から30㌔圏UPZに入る十日町市は、まさにこの最悪条件下での避難が求められ、柏崎刈羽原発周辺の住民は国道252号、253号で妻有側に避難し、さらに小千谷市民も妻有避難となっている。
この最悪条件下で、どう避難するのか、その具体策は今回の総括報告書にはない。我々雪国の住人は、1年のサイクルを冬を起点に考える。それだけ妻有の冬が過酷な生活環境となり、そこに原発事故が重なる想定は、無雪地域、少雪地域では想像できないほど重要視し、まさに一大事なのだ。
今回の報告書を受け花角知事は「議論を進める」と明言した。さらに再稼働への知事意見の表明後「信を問う」とする。その前に、「どうする真冬・豪雪・深夜」、ではないのか。
2023年9月16日号
9月30日に魚沼各地で農協臨時総代会が開かれる。来年2月に十日町ほか3農協が合併する、その是非を問う会だ。私が代表を務める十日町・津南地域自治研究所は、農協広域合併には様々な問題があると感じ、「農協の広域合併を考えるシンポジウム」を開催した。その発言については2日付本紙に紹介されている。
シンポ後、たくさんのお声をちょうだいした。その多くが「この合併は組合員のためでなく、農協の都合によるものだ」というものだった。
十日町農協だけではない。なぜ農協は合併したがるのか。それは、経営が行き詰りつつあるからだ。農家の高齢化・減少と農産物の輸入増加によって農業・農家そのものが弱体化し続けている。そこにマイナス金利政策が続き、金融事業を悪化させた。で、合併して「経営基盤の強化」を図ろうというわけだ。
では、合併してどうなるのか。よく言われるのがスケールメリット(規模拡大の利点)である。経営の効率化、コストの削減、生産・販売量の増大などが考えられる。十日町農協は「合併を通じて実現をめざすこと」として、①コシヒカリ・園芸農産物の販売強化、②コスト低減と効率化、③サービスの維持と地域活性化への貢献、の3点を挙げている。
だが、これを本当にどこまでやれるのか。その前に、すでに農業・農家そのものが弱体化している現実に対してどう取り組むのかが見えない。
合併予定の4農協の経常収支のトップは十日町農協。弱いところだけの足し算の結果は、市町村合併を見れば明らかだ。
金融事業が盛り返すあてもない中、農協が生き残るためには、本業である農業関連事業の収益を改善するしかない。ビジョンのない支店の統廃合や職員削減だけの合併では、リストラ→サービス低下→農協離れの悪循環を生むだろう。そして、更なる大合併に突き進むことになるだろう。
組合員を忘れ、農協組織とそこによりかかる人たちを守る広域合併は、財界と政府が望む農協つぶしに手を貸すものだ。
シンポの後段、会場から「問題は今の農政にある。農協も農家も国の農政のいいなりだ。そのことが農協と農業をダメにした」という指摘があった。それは正しいと思う。
ただ、たった今「広域合併をどうする」が問われている。「合併は4年間の議論の結果だ」と言う方もあろうが、少しでも「おかしい」と考える方は声を上げるべきだ。遅すぎることはない。
2023年9月9日号
9月の第1土日は毎年、たかき医院のある土市地区は秋祭りです。今年は4年ぶりに神社境内で演芸大会が催されるなど、にぎやかなお祭りになりました。演芸大会の開始時間頃には神社境内は「ここは渋谷か?」と思うほどでびっくりしました。日中は、暑い中たくさんの子どもたちが顔を真っ赤にしながら、神輿を引っ張っている活気と笑顔に、元気をもらいました。子どもたちが嬉しそうにしている姿は良いですね。
さて、今日は以前もお話したPMSとPMDDについて最新のお話。PMSは月経前症候群のことで、月経前3~10日間に出る様々な精神的(気分の変動、すぐイライラする、気分が沈むなど)あるいは身体的症状(下腹部が張る、疲労感、腰痛、頭痛、むくみ、乳房の張りなど)のことで、月経が来ると減弱あるいは消失するもの。PMDDは月経前不快気分障害のことで、PMSのうち精神症状が強い場合を指します。
PMSもPMDDも外来でお手伝いしていることは主に薬物療法になるかと思いますが、サプリ、漢方治療、低用量ピル、抗うつ剤など多数ある中から、その人の訴えに合わせて処方しています。
実はこの二つは多種の要因が複雑にかかわっており、いまだにはっきりとした発症原因が分かっていないのです。そのため多数の治療薬物が存在しています。PMSはビタミンEやカルシウムの摂取が症状を和らげるとか、PMDDの強い人は夜勤回数の多い人やストレスを多く感じている人であるという報告も出ています。
では最近、高校生などの若い人たちにPMSが増えてきているように感じますが、それはなぜなのでしょう。
PMDDに関していうと、その症状に悩む人の多くが、幼少時に両親の離婚、父母の不仲、親がアルコール依存や精神疾患を患っている、いじめ、DV(身近な人からの暴力)、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)などを体験しているというのです。虐待までいかないにしても、もしかしたら、毎月お母さんのPMSやPMDDによって子どもにつらく当たってしまうことが、将来その子どもに月経が来た時のPMSやPMDDを引き起こす可能性につながるかもしれません。
お母さんが月経が来ることに対して、とてもつらい気持ちを持っていることが伝われば、子どもは自分の月経もつらいに違いない、と思い込んでしまうでしょう。子ども時代に笑って過ごせること、その笑顔を家族が、特にお母さんが守ってあげることが、女の子の月経が来てから先の40年を元気に過ごせることに繋がっていきます。
40年は人生の半分、もしかしたら半分以上の長い期間です。この長い期間の大半を月経のために侵されるなんて、大変なことだと思いませんか?そしてお母さんたちがPMDDを強く感じるほどのストレスはどこにあって、それをどう助けてあげたらよいのでしょう。
これを踏まえると、PMDDの治療には、今までにお話した薬物療法のほかにカウンセリングや生活指導も大事であるというのが分かっていただけるかと思います。
PMSやPMDDにはトリプトファンやGABAやビタミンB6の多い食品が良いのではないかという話もあります。トリプトファンは鰹節・高野豆腐・大豆・きな粉、など、GABAを多く含む食品はトマト缶詰(ホール)・ジャガイモ・かぼちゃ・ブドウ、など、ビタミンB6はとうがらし・米・にんにく・バジルなどです。
是非取り入れてみていただき、それでも自分では限界と思ったら、抱え込まずに早く相談してくださいね。
2023年9月9日号
静かすぎる前哨戦だ。津南町にエネルギーは残っているのか、と問いたいほどの静かさだ。38日後に迫る町議選。今度の改選は、これまで先人たちが積み上げ、築いてきた礎の検証と再構築が問われる場でもある。先人たちが、次代へ、次代へとバトンタッチしてきた、そのエネルギーがあるのか、それが問われる改選期だ。
先人の礎のひとつは、広大な耕地。それも標高差を活用の「エレベーション農業」ができる段丘地の農地が出来ている。標高200㍍前後から700㍍を超える耕地は、それだけで同じ作物の「時間差作付け」ができ、さらに高低差を活用した農作物の多様性を生み出す礎であり、先人たちは次代に可能性を託した。それは人材を育てることと同意であり、最近の農業青年による多数の法人化の誕生は、託された思いが見える形で育っている。
高齢化対応の福祉分野は、施設整備が進み、津南ファンの湖山医療福祉グループ・湖山泰成氏が先駆的に施設整備を進め、類似自治体と比較しても充実度は高い。だが一方、地域医療は窮地にある。特に来年度4月導入の医師の働き方改革は、大きな変化を迫られている。ここは広域連携の出番だ。
人づくりの要、幼児教育を含む教育分野は、まさに先人たちが繋いできた津南町の文字通りの礎だ。この教育が混迷している。施設整備の必要性、教育のあり方。具体論が求められるが、その論点の前提は人づくり。先人たちは、議論に議論を重ね、意見の違いはあれど、人づくりの一点でつながり、前に進めてきた。だが、いまは止まっている、いや、その場に留まること自体、後退していることでもある。
直面する課題は多岐にわたる。この現実に立ち向かうエネルギーがあるのか、そこが問われているのが、38日後に迫る津南町議選だ。選挙はその時の民意のエネルギーの発露である。
2023年9月9日号
漢字で書くと星烏と書きますが、確かに体の模様を見ると星空にも似ていますよね。
近隣では小松原湿原や苗場山などに生息しており、湿原を歩いているとカラスと違ったガーガーと言う声が聞こえてくる事があります。これがホシガラスの鳴き声であまり綺麗な声ではありませんね。
ハイマツ帯に多く見られますが、その下の亜高山帯のオオシラビソやコメツガなどの樹林帯にもその姿を見る事も多いです。
主食はおもにハイマツの種やオオシラビソ、トウヒなどの裸子植物の種などを食べていますが、雑食性なので昆虫や鳥の卵なども餌にする事があります。
種などが食べきれない時にはよく地面に埋めて貯蔵しますがホシガラスはとても記憶力が良くて地面に埋めた餌の場所はしっかりと覚えているそうです。
しかし時には忘れる事もあるらしく、忘れた種から新しく森林を作る事もあります。ハイマツ帯によく見られますが繁殖は針葉樹林帯を選ぶそうです。
2023年9月9日号