今も古い水道施設が残るT字路にちょこんと赤いマグカップが目に止まる。
初夏の暑い日差しから木陰に入ったこの場所ではキンと冷えた水が今も道行く人の喉を潤している。
少し行って国道に出ればキンキンに冷えた自動販売機の飲み物も買うことができるが、マグカップの様子からすると多少なりこの水を利用している人がいるのであろう。
今では上水が完備され、山から引いた水も滅菌したものが水道から出てくることが当たり前になっているが、こうした雪解け水や清水が豊富にあるこの地域の水資源の豊かさにはいつも驚かされている。
しかし、20年以上前から叫ばれていた地球温暖化により大きな気候変動が起こることによって、今まで当たり前だったものが少しずつ、いや、大きく変化してきている。
今年は雪も例年より少なく梅雨入りも遅いため、世間ではすでに貯水池の水不足が心配され、豊かだと思われていた水資源はとても貴重なものだったと再認識させられる。
移住してきた身としてはこれから暑さも厳しくなってくると思うと、まだ朝晩涼しさを感じられる山間地には住むことができても、昼夜問わず猛暑の東京には「もう住めない」と思ってしまうのである。
2024年6月22日号
あえて農作物の成長に必要とされる窒素分を抑え、もみ殻や落葉を用土に混ぜる「炭素循環農法」でアスパラ栽培に取り組む滝沢総一郎さん(74、栄村程久保)。滝沢さんのアスパラ畑は出荷のピークを迎え、「安全安心」と注目を集めている。「やっぱり『たんじゅん農法』だと虫も寄り付かないし、味もおいしい。雪がとけ新緑が芽吹く同じ時期にアスパラも芽を出し、ほかの野菜より早く収穫できるのは魅力の一つ。ずっと家にいてもしょうがないし、何より皆さんがアスパラを待っているので、体が動く限りは管理できる範囲をしっかりとしていきたいね」と話す。
2024年6月22日号
雰囲気で考えるなら、これは「続投」だろう。事実の積み重ねが基本の基本の新聞だ。雰囲気などという曖昧な根拠はそぐわないが、公の場での発言を求める関口市長の立ち位置から見ると、来春の改選期への姿勢は、すでに固まっている、そういう印象だ。
6月市議会では「多選」への疑問符が投げかけられた。想定内の質問だったろう。いや、公式の場を意識する関口市長にとって、その場を提供してくれたことは意味あることで、多選批判への言葉は、常に考えているであろう言葉がそのまま出た印象だ。
多選の弊害は、そのトップより、トップを取り巻く人による部分が多い。それを利害関係者と呼ぶ。1期でも2期でも、その種の人が回りを囲めば、常に弊害は付いて回るのが現実だ。
新聞人は、とかく批判的な視点で物事を見る。ある種の性だろう。換言すれば「問題意識」となる。改選期を迎えるトップを見る時、プラス材料より、マイナス要素を見る。実績を披歴したいトップはいる。関口市長の場合、それは周りが流布する役目を担い、当事者の口から率先して出ることは稀だ。
この4期目の3年間、いや4期16年を見る時、マイナス材料は何かである。すでに来春の市長選に出馬表明している新人は「十日町市は何も良くなっていない。それは何も出来ないから」と厳しく指摘する。だが、一般市民が見る目の価値観はどうだろうか。それは現職が「5期出馬」を表明した時、その評価が表出してくる。
5期ならば20年である。オギャーと生まれた人が二十歳になる歳月だ。今度の市長選、選挙戦は確実だが「第三の候補」は出るのか。選挙は住民を成長させるという。今の路線継続か、大改革か、あるいは新・十日町市か。選択肢の幅広さは、価値観の多様性であり、それは時代が求めるあらゆる分野の多様性でもある。
2024年6月22日号
「津南交番との統合で24時間365日勤務体制を取れる。駐在所は平日夜間、原則土日は休みなのがデメリット。防犯体制強化が再編の大きな柱となっている」、十日町署の太刀川弘栄署長は住民に統廃合への理解を求めた。
来年3月末での廃止・統合計画が出ている十日町署管内の3駐在所。津南町赤沢駐在所は津南交番に、十日町市中里地域の倉俣駐在所は田沢駐在所に、同土市駐在所は十日町駅前交番管轄になる再編計画が進んでいる。
「駐在所があることが犯罪抑止力になっている」と、駐在所存続要望書を出していた赤沢地区防犯連絡協議会(草津進会長)。総会の7日、十日町署・太刀川署長、さらに県内の再編計画を取りまとめる県警本部地域部・渡邉幸治地域課長ら県警職員らが出席。赤沢駐在所統廃合の計画説明を行った。
2024年6月15日号
10年余かけ総事業費150億円余で新築整備した地域中核病院・県立十日町病院(275床)が完工。同エリアには十日町市が建設の市医療福祉総合センター(建築費14億3300万円)があり、同センター内には県立十日町看護専門学校や地元医師会、訪問看護ステーションおむすびなど地域医療や介護・福祉に関わる8機関が入る。一帯は医療・福祉・教育の連携拠点として、住民の命を守り続ける責務を背負う。一方で、県立病院の事業決算は昨年度23億円の最終赤字を発表、今年度はさらに厳しい見通しが出ており、県立病院経営改革は必至の状況。地元の医療機関や市町村などと県立病院のさらなる連携が求められるなか、同エリアに集中の関係機関の役割が増す。
2024年6月15日号
それは、『じろばた』開店後、5年ほど経った頃だった。「そばの消費拡大をしたいんだが…」、農協の担当者から言われた。開店準備の時のように仲間たちと談義を重ねた。「その時、大先輩の富井トヨさんが言ったんです。『祖母だったか曾祖母だったか、昔はいなりの中に蕎麦を入れていたと聞いたことがある』。
この富井さんのひと言
から始まっ
たんです」。ヒット商品『そばいなり』誕生の秘話である。
2024年6月15日号
前回のオピニオンで、最近の経済の動きが気になると書きましたが、その続きです。
景気は、良い方向に上がると次に下がり、下がるとまた上がってと循環を繰り返します。その高低差が急であったり、長すぎたりすることがないように、考えます。
景気には「気」という言葉が入っているように、人々の気持ちが経済に影響を与えます。不安が広がると一気に景気が悪くなることがよくあります。そのため、経済金融政策はタイミングよく打つ必要があります。
さて、それでは今現在の日本の景気はどうかというと、数字的に、景気後退時期に入ったと言える状況になってきました。四半期毎の実質の国内総生産(GDP)が、前期比で連続3期プラスになっていないからです。3期といわず2期でも景気後退期に入ったと判断するのが、経済関係者の間で通説となっています。
その判断と公表は、米国では民間の専門機関が、日本では政府が行います。実際には、数字より、生活者として買物をしているときや、人の流れが分かるタクシーの運転手さんの方が、景気の変化を早く感じとることがあります。
そして、その対策として行う経済金融政策の手段に税や金利水準の調整などがあり、どの分野にそれらを適用するのが効果的であるかは、国の特徴により異なります。
例えば、米国は、経済における消費の割合が大きいのでその分野を中心に、中国は土地建物などの資産の分野、日本は、他国に比べて生産に占める割合が大きいのでその分野に適用するのが効果的と考えられると思います。
そして、日本における生産の分野を牽引しているのは、なんと言っても自動車産業です。
しかし、先週、気になるニュースが飛び込んできました。国土交通省は、国の定める自動車の型式認証制度について不正があったと発表し、それを受けて国内三大自動車メーカーのトップが揃って謝罪会見を行う事態が生じました。行政処分がなされるかもしれません。メーカーは「国の基準より厳しい条件で実施しており安全性に問題はない」という話もしています。
今回の問題の詳細がまだ分からず、どれだけ生産に影響を与えるのか分からないのですが…実際に、乗っていて国内メーカーの車の性能は優れていると感じることが多いです。それを実現してきたのは、積み重ねられてきた技術や技能があってであり、日々よい製品を届けようと切磋琢磨している現場があってこそ。その大切さは、忘れてはならないと思います。
2024年6月15日号
先日、田んぼの中の農道を移動中に普段あまり見かけない感じの鳥が田んぼに舞い降りた。
車でゆっくりと近づいてみたらゴイサギ。広い河川敷の田んぼにいても不思議ではないが近距離で見る事があまりない鳥なので、窓を静かに開けて撮影、ゴイサギが移動するのでこちらもゆっくりと車を移動。
このサギ類は遠くからでも人影を見るとあっという間に飛び去ってしまう、さすがに目が良い。車の陰から撮影しても姿を見せるとすぐに飛び立つ。しかし今回はうまく撮れた、田んぼの中のオタマジャクシでも狙っているのか、さかんに姿勢を低くしてついばんでいた。
ゴイサギの由来は、昔、醍醐天皇に貴族階級の一つの五位を与えられたところから五位鷺とある。詳しくは読者で調べて頂きたい。
このゴイサギの幼鳥を見た事があるが、全身に星空みたいな美しい模様があって星五位とも言われている。夜、大きな声で「クワッー」と鳴く鳥はこのゴイサギである。
2024年6月15日号
「母の大きな愛は、生きる様々なことにつながっている」、いつも胸に抱いている想いだ。幼少の頃から母である、高木成子医師の医療と向き合う姿を見て育ち、母と同じ産婦人科医にあこがれを抱いていた。命が生まれるその瞬間に関わる母の姿には、子どもながらも「希望」を感じ、産婦人科への道を歩んだ。今春4月、院長の母を継ぎ、医療法人社団・たかき医院の2代目院長に就いた仲栄美子医師(48)。「肩書が変わっただけなんですけどね。今でも母と一緒に働いています。母は80歳になり、ちょうど良いバトンタッチの時期かなと。ただ母からはまだ学ぶことが多く、無理なく続けてほしいです」。
2024年6月15日号
どうする? この疑問符の行き先は津南町のニュー・グリーンピア津南(ニューGP津南)だ。業務委託の契約が来年2025年9月30日で満了する。この話題は昨年秋から巷間で交わされたが、公式の場にやっと登場した。12日開会の津南町議会6月定例議会、初日からの一般質問の場だ。江村大輔氏は2年前の桑原悠町長答弁を引き合いに、契約満了を向かえる1年3ヵ月前の現状を踏まえ、津南町観光の拠点であるニューGP津南の今後の在り方を迫った。注目は契約満了後の経営形態と、津南町所有を継続するのか、この論点だ。
所有形態の在り方、どんな選択肢があるかを問われ、桑原町長は「二つある」と示した。『町所有を続けるか』『法人が買うか』。さらに『その場合、資産評価、資産価値などによる評価額を見定める必要があり、さらに評価額での売却に必ずしもならない場合があり、現状では考えなければならない事が多く、軽々に答えられない』。2つの選択肢だけなのか、ここに町長・町行政の視点を感じる。一方、江村氏は「4つの選択肢がある」と持論。それは「現状の維持」「プロに経営を任せ収入を得る形」「指定管理」「売却」。10年の業務委託契約が満了する1年3ヵ月前なら、すでに机上では「その後」を検討しているはずだ。「軽々に言えない」ということは、具体的な協議が進んでいる証左でもあると言える。今月21日がニューGP津南を経営する株式会社津南高原開発の第20期株主総会だ。コロナ禍前の2019年度決算では売上11億円を超えていたが、以降、苦戦を強いられている。
契約期間満了は大きな節目だ。ここは所有する津南町の指導力が試される時だ。まさに「どうする」に応える時だ。379㌶余の広大な土地は、それだけで大きな魅力。「軽々に」売却はあり得ない選択だ。さて、どうする。
2024年6月15日号
今も古い水道施設が残るT字路にちょこんと赤いマグカップが目に止まる。
初夏の暑い日差しから木陰に入ったこの場所ではキンと冷えた水が今も道行く人の喉を潤している。
少し行って国道に出ればキンキンに冷えた自動販売機の飲み物も買うことができるが、マグカップの様子からすると多少なりこの水を利用している人がいるのであろう。
今では上水が完備され、山から引いた水も滅菌したものが水道から出てくることが当たり前になっているが、こうした雪解け水や清水が豊富にあるこの地域の水資源の豊かさにはいつも驚かされている。
しかし、20年以上前から叫ばれていた地球温暖化により大きな気候変動が起こることによって、今まで当たり前だったものが少しずつ、いや、大きく変化してきている。
今年は雪も例年より少なく梅雨入りも遅いため、世間ではすでに貯水池の水不足が心配され、豊かだと思われていた水資源はとても貴重なものだったと再認識させられる。
移住してきた身としてはこれから暑さも厳しくなってくると思うと、まだ朝晩涼しさを感じられる山間地には住むことができても、昼夜問わず猛暑の東京には「もう住めない」と思ってしまうのである。
2024年6月22日号
あえて農作物の成長に必要とされる窒素分を抑え、もみ殻や落葉を用土に混ぜる「炭素循環農法」でアスパラ栽培に取り組む滝沢総一郎さん(74、栄村程久保)。滝沢さんのアスパラ畑は出荷のピークを迎え、「安全安心」と注目を集めている。「やっぱり『たんじゅん農法』だと虫も寄り付かないし、味もおいしい。雪がとけ新緑が芽吹く同じ時期にアスパラも芽を出し、ほかの野菜より早く収穫できるのは魅力の一つ。ずっと家にいてもしょうがないし、何より皆さんがアスパラを待っているので、体が動く限りは管理できる範囲をしっかりとしていきたいね」と話す。
2024年6月22日号
雰囲気で考えるなら、これは「続投」だろう。事実の積み重ねが基本の基本の新聞だ。雰囲気などという曖昧な根拠はそぐわないが、公の場での発言を求める関口市長の立ち位置から見ると、来春の改選期への姿勢は、すでに固まっている、そういう印象だ。
6月市議会では「多選」への疑問符が投げかけられた。想定内の質問だったろう。いや、公式の場を意識する関口市長にとって、その場を提供してくれたことは意味あることで、多選批判への言葉は、常に考えているであろう言葉がそのまま出た印象だ。
多選の弊害は、そのトップより、トップを取り巻く人による部分が多い。それを利害関係者と呼ぶ。1期でも2期でも、その種の人が回りを囲めば、常に弊害は付いて回るのが現実だ。
新聞人は、とかく批判的な視点で物事を見る。ある種の性だろう。換言すれば「問題意識」となる。改選期を迎えるトップを見る時、プラス材料より、マイナス要素を見る。実績を披歴したいトップはいる。関口市長の場合、それは周りが流布する役目を担い、当事者の口から率先して出ることは稀だ。
この4期目の3年間、いや4期16年を見る時、マイナス材料は何かである。すでに来春の市長選に出馬表明している新人は「十日町市は何も良くなっていない。それは何も出来ないから」と厳しく指摘する。だが、一般市民が見る目の価値観はどうだろうか。それは現職が「5期出馬」を表明した時、その評価が表出してくる。
5期ならば20年である。オギャーと生まれた人が二十歳になる歳月だ。今度の市長選、選挙戦は確実だが「第三の候補」は出るのか。選挙は住民を成長させるという。今の路線継続か、大改革か、あるいは新・十日町市か。選択肢の幅広さは、価値観の多様性であり、それは時代が求めるあらゆる分野の多様性でもある。
2024年6月22日号
「津南交番との統合で24時間365日勤務体制を取れる。駐在所は平日夜間、原則土日は休みなのがデメリット。防犯体制強化が再編の大きな柱となっている」、十日町署の太刀川弘栄署長は住民に統廃合への理解を求めた。
来年3月末での廃止・統合計画が出ている十日町署管内の3駐在所。津南町赤沢駐在所は津南交番に、十日町市中里地域の倉俣駐在所は田沢駐在所に、同土市駐在所は十日町駅前交番管轄になる再編計画が進んでいる。
「駐在所があることが犯罪抑止力になっている」と、駐在所存続要望書を出していた赤沢地区防犯連絡協議会(草津進会長)。総会の7日、十日町署・太刀川署長、さらに県内の再編計画を取りまとめる県警本部地域部・渡邉幸治地域課長ら県警職員らが出席。赤沢駐在所統廃合の計画説明を行った。
2024年6月15日号
10年余かけ総事業費150億円余で新築整備した地域中核病院・県立十日町病院(275床)が完工。同エリアには十日町市が建設の市医療福祉総合センター(建築費14億3300万円)があり、同センター内には県立十日町看護専門学校や地元医師会、訪問看護ステーションおむすびなど地域医療や介護・福祉に関わる8機関が入る。一帯は医療・福祉・教育の連携拠点として、住民の命を守り続ける責務を背負う。一方で、県立病院の事業決算は昨年度23億円の最終赤字を発表、今年度はさらに厳しい見通しが出ており、県立病院経営改革は必至の状況。地元の医療機関や市町村などと県立病院のさらなる連携が求められるなか、同エリアに集中の関係機関の役割が増す。
2024年6月15日号
それは、『じろばた』開店後、5年ほど経った頃だった。「そばの消費拡大をしたいんだが…」、農協の担当者から言われた。開店準備の時のように仲間たちと談義を重ねた。「その時、大先輩の富井トヨさんが言ったんです。『祖母だったか曾祖母だったか、昔はいなりの中に蕎麦を入れていたと聞いたことがある』。
この富井さんのひと言
から始まっ
たんです」。ヒット商品『そばいなり』誕生の秘話である。
2024年6月15日号
前回のオピニオンで、最近の経済の動きが気になると書きましたが、その続きです。
景気は、良い方向に上がると次に下がり、下がるとまた上がってと循環を繰り返します。その高低差が急であったり、長すぎたりすることがないように、考えます。
景気には「気」という言葉が入っているように、人々の気持ちが経済に影響を与えます。不安が広がると一気に景気が悪くなることがよくあります。そのため、経済金融政策はタイミングよく打つ必要があります。
さて、それでは今現在の日本の景気はどうかというと、数字的に、景気後退時期に入ったと言える状況になってきました。四半期毎の実質の国内総生産(GDP)が、前期比で連続3期プラスになっていないからです。3期といわず2期でも景気後退期に入ったと判断するのが、経済関係者の間で通説となっています。
その判断と公表は、米国では民間の専門機関が、日本では政府が行います。実際には、数字より、生活者として買物をしているときや、人の流れが分かるタクシーの運転手さんの方が、景気の変化を早く感じとることがあります。
そして、その対策として行う経済金融政策の手段に税や金利水準の調整などがあり、どの分野にそれらを適用するのが効果的であるかは、国の特徴により異なります。
例えば、米国は、経済における消費の割合が大きいのでその分野を中心に、中国は土地建物などの資産の分野、日本は、他国に比べて生産に占める割合が大きいのでその分野に適用するのが効果的と考えられると思います。
そして、日本における生産の分野を牽引しているのは、なんと言っても自動車産業です。
しかし、先週、気になるニュースが飛び込んできました。国土交通省は、国の定める自動車の型式認証制度について不正があったと発表し、それを受けて国内三大自動車メーカーのトップが揃って謝罪会見を行う事態が生じました。行政処分がなされるかもしれません。メーカーは「国の基準より厳しい条件で実施しており安全性に問題はない」という話もしています。
今回の問題の詳細がまだ分からず、どれだけ生産に影響を与えるのか分からないのですが…実際に、乗っていて国内メーカーの車の性能は優れていると感じることが多いです。それを実現してきたのは、積み重ねられてきた技術や技能があってであり、日々よい製品を届けようと切磋琢磨している現場があってこそ。その大切さは、忘れてはならないと思います。
2024年6月15日号
先日、田んぼの中の農道を移動中に普段あまり見かけない感じの鳥が田んぼに舞い降りた。
車でゆっくりと近づいてみたらゴイサギ。広い河川敷の田んぼにいても不思議ではないが近距離で見る事があまりない鳥なので、窓を静かに開けて撮影、ゴイサギが移動するのでこちらもゆっくりと車を移動。
このサギ類は遠くからでも人影を見るとあっという間に飛び去ってしまう、さすがに目が良い。車の陰から撮影しても姿を見せるとすぐに飛び立つ。しかし今回はうまく撮れた、田んぼの中のオタマジャクシでも狙っているのか、さかんに姿勢を低くしてついばんでいた。
ゴイサギの由来は、昔、醍醐天皇に貴族階級の一つの五位を与えられたところから五位鷺とある。詳しくは読者で調べて頂きたい。
このゴイサギの幼鳥を見た事があるが、全身に星空みたいな美しい模様があって星五位とも言われている。夜、大きな声で「クワッー」と鳴く鳥はこのゴイサギである。
2024年6月15日号
「母の大きな愛は、生きる様々なことにつながっている」、いつも胸に抱いている想いだ。幼少の頃から母である、高木成子医師の医療と向き合う姿を見て育ち、母と同じ産婦人科医にあこがれを抱いていた。命が生まれるその瞬間に関わる母の姿には、子どもながらも「希望」を感じ、産婦人科への道を歩んだ。今春4月、院長の母を継ぎ、医療法人社団・たかき医院の2代目院長に就いた仲栄美子医師(48)。「肩書が変わっただけなんですけどね。今でも母と一緒に働いています。母は80歳になり、ちょうど良いバトンタッチの時期かなと。ただ母からはまだ学ぶことが多く、無理なく続けてほしいです」。
2024年6月15日号
どうする? この疑問符の行き先は津南町のニュー・グリーンピア津南(ニューGP津南)だ。業務委託の契約が来年2025年9月30日で満了する。この話題は昨年秋から巷間で交わされたが、公式の場にやっと登場した。12日開会の津南町議会6月定例議会、初日からの一般質問の場だ。江村大輔氏は2年前の桑原悠町長答弁を引き合いに、契約満了を向かえる1年3ヵ月前の現状を踏まえ、津南町観光の拠点であるニューGP津南の今後の在り方を迫った。注目は契約満了後の経営形態と、津南町所有を継続するのか、この論点だ。
所有形態の在り方、どんな選択肢があるかを問われ、桑原町長は「二つある」と示した。『町所有を続けるか』『法人が買うか』。さらに『その場合、資産評価、資産価値などによる評価額を見定める必要があり、さらに評価額での売却に必ずしもならない場合があり、現状では考えなければならない事が多く、軽々に答えられない』。2つの選択肢だけなのか、ここに町長・町行政の視点を感じる。一方、江村氏は「4つの選択肢がある」と持論。それは「現状の維持」「プロに経営を任せ収入を得る形」「指定管理」「売却」。10年の業務委託契約が満了する1年3ヵ月前なら、すでに机上では「その後」を検討しているはずだ。「軽々に言えない」ということは、具体的な協議が進んでいる証左でもあると言える。今月21日がニューGP津南を経営する株式会社津南高原開発の第20期株主総会だ。コロナ禍前の2019年度決算では売上11億円を超えていたが、以降、苦戦を強いられている。
契約期間満了は大きな節目だ。ここは所有する津南町の指導力が試される時だ。まさに「どうする」に応える時だ。379㌶余の広大な土地は、それだけで大きな魅力。「軽々に」売却はあり得ない選択だ。さて、どうする。
2024年6月15日号