『ねぼすけ』。一風変わった名称で、十日町産『どじょう』養殖が始まっている。取り組むのは十日町市中里地域の鈴木常治さん(51、重地)。5年余前から雪国の湧水を活用した無泥どじょうの養殖を開始。今年から少しずつ東京の高級日本料理店などへの出荷がスタート。「まだ始まったばかりです。『ねぼすけ』が十日町名産となり、この地に来れば美味しいどじょうが食べられると言われるようになれば嬉しいですね」。現在は年百㌔余の生産量だが、屋外養殖場を増やし1㌧余の増産を視野に入れる。
2024年8月3日号
県外からの山村留学生と地元の子たちが一緒に取り組める活動として25年余前に松之山・旧浦田小学校で始まった太鼓活動を、当時関わった人たちが引き継ぎ15年前に『うらだ屋太鼓』を立ち上げ、今につなげている。当時高校生だった指導者の南雲紘海さん(30)。山村留学生で地元定住した仲間も加わり、太鼓活動の伝統を次の世代に引き継ぐため、さらに活動の輪を広げている。来月11日の浦田地区盆踊りで「うらだ屋」が太鼓演奏し、盛り上げる計画だ。
2024年7月27日号
大地の芸術祭9回展が13日開幕。早くも賑わいを見せている。全国から年間35万人余りが訪れている清津峡渓谷トンネルの芸術祭作品『水鏡』。「地元から清津峡、そして妻有をアピールする土産品を」と取り組み、エントランスで販売し人気を呼んでいるのが大地の芸術祭実行委承認の木製マグネット『Tunnel of Light(水鏡)』だ。製作しているのは球形スピーカーで注目を集めているKikko Craft(山崎喜久一郎代表、キッコ・クラフト)。球形製造技術を生かし安々と模造できない木工品にしている。山崎さん(65)は3Dプリンターを駆使して国宝・火焔型土器のレプリカなどにも取り組んでおり、「妻有地域には土産にできる題材が山ほどある。多くの人が研究して製品化してほしい。それが地域のアピールにもつながるはず」と呼びかけている。
2024年7月20日号
豊かな香り、甘味・酸味など複雑な味が人を魅了してやまないコーヒー。妻有地域に、どっぷりはまった人がいる。ネットを中心に自家焙煎ブレンド販売を手がける『マッサンコーヒー』の内山政徳さん(33、津南町正面)。地区内外のカフェに自身オリジナルブレンドを提供したりと、活躍の幅を広げている。「自分で作るコーヒーは甘さを出すようにし、究極の普段飲みがめざしている味。世界で一番美味しいコーヒーを追求したい」。将来の夢は自分の店を持つことだ。
2024年7月13日号
窓を開けると、目の前が公園。休日には子どもと楽しそうに過ごす子育て世代が大勢集まってくる。「この世代が地域に根ざして増えてくれることが一番。そのための公園にしたい」。廃墟同然だった桂交通公園を年間2万人が訪れる公園によみがえらせたNPO法人桂公園こどもランドの福原久八郎事務局長(68)。 公園の目玉は園内を走るゴーカートやラジコンカーで、今では目にすることが少なくなった懐かしい遊具もある。先月中旬には子どもたちに人気の水遊び広場を設けた。NPOとして新たな歩みを始めて10年。子育て世代に密着した運営でこれまで三度の全国表彰を受けている。「経営は厳しいが、これからも子育て世代に愛される公園にしていきたい」。思いは尽きない。
2024年7月6日号
俳優であり、映像作家であり、ミュージシャンデビューするなど、多彩な活動を行っている十日町市在住のシュンスケフクザキさん(33、エスディーコーポレーショ所属)。出演とプロデュースを兼ねたオール十日町ロケ映画『十日と永遠』(倉田健次監督)が今月、アジア最大級の短編映画祭「ショートショートフェスティバル&アジア2024」で『ホッピーハッピーアワード』を受賞するなど注目を集める。一方で、ミュージシャンとして初楽曲となる『Teru Teru Bouzu』を今年3月16日に各種音楽配信サービスでリリース。作詞作曲、さらに監督を兼ねミュージックビデオを撮影。ドバイ国際映画祭などヨーロッパや中近東、アジアなど15映画祭にノミネートされ、うち7優秀賞と3特別賞を獲得するなど関心を呼んでいる。「作らなきゃいけないではなく、いま作りたいなと思うアイデアや作品を純粋に楽しみながら制作していきたい」と話す。
2024年6月29日号
あえて農作物の成長に必要とされる窒素分を抑え、もみ殻や落葉を用土に混ぜる「炭素循環農法」でアスパラ栽培に取り組む滝沢総一郎さん(74、栄村程久保)。滝沢さんのアスパラ畑は出荷のピークを迎え、「安全安心」と注目を集めている。「やっぱり『たんじゅん農法』だと虫も寄り付かないし、味もおいしい。雪がとけ新緑が芽吹く同じ時期にアスパラも芽を出し、ほかの野菜より早く収穫できるのは魅力の一つ。ずっと家にいてもしょうがないし、何より皆さんがアスパラを待っているので、体が動く限りは管理できる範囲をしっかりとしていきたいね」と話す。
2024年6月22日号
「母の大きな愛は、生きる様々なことにつながっている」、いつも胸に抱いている想いだ。幼少の頃から母である、高木成子医師の医療と向き合う姿を見て育ち、母と同じ産婦人科医にあこがれを抱いていた。命が生まれるその瞬間に関わる母の姿には、子どもながらも「希望」を感じ、産婦人科への道を歩んだ。今春4月、院長の母を継ぎ、医療法人社団・たかき医院の2代目院長に就いた仲栄美子医師(48)。「肩書が変わっただけなんですけどね。今でも母と一緒に働いています。母は80歳になり、ちょうど良いバトンタッチの時期かなと。ただ母からはまだ学ぶことが多く、無理なく続けてほしいです」。
2024年6月15日号
「前から旧川西町や十日町市は良いところだと思っていたけど、ええ人が多くて、しゃべりやすいね」。奈良県川西町出身、3年前から松之山湯山で暮らし、松之山公民館臨時職で働く深澤達彦さん(63)は話す。
深澤さんは高卒後、町役場に勤務しながら奈良県立大学の2部に通った。大学卒業と共に教育委員会に配属。ある日、「川西町という自治体は探せば全国のどこかにあるのでは?」と興味を抱き、探すと新潟県川西町と山形県川西町が見つかり、交流を深めたいと手紙を出した。手紙を受け取り、交流が始まったのが今の十日町市教育委員会の渡辺正範教育長。連絡を重ね交流は続いた。
2024年6月8日号
郷土芸能『赤澤神楽』を現代に繋ぐ、津南町赤沢集落(123世帯)。2010年に町無形文化財指定を受けている。地元の赤澤神楽保存会(滝沢正男会長、19人)が伝統を継ぐなか、今夏8月18日、7年ぶりの本舞台公演が決まっている。演者の世代交代があるなか、赤澤神楽のエースといえる天狗を28年間務めた演者から昨年バトンを受け、令和の新たな天狗となった滝沢了さん(39)。昨秋の津南芸能フェスティバルで初舞台。
2024年6月1日号
『ねぼすけ』。一風変わった名称で、十日町産『どじょう』養殖が始まっている。取り組むのは十日町市中里地域の鈴木常治さん(51、重地)。5年余前から雪国の湧水を活用した無泥どじょうの養殖を開始。今年から少しずつ東京の高級日本料理店などへの出荷がスタート。「まだ始まったばかりです。『ねぼすけ』が十日町名産となり、この地に来れば美味しいどじょうが食べられると言われるようになれば嬉しいですね」。現在は年百㌔余の生産量だが、屋外養殖場を増やし1㌧余の増産を視野に入れる。
2024年8月3日号
県外からの山村留学生と地元の子たちが一緒に取り組める活動として25年余前に松之山・旧浦田小学校で始まった太鼓活動を、当時関わった人たちが引き継ぎ15年前に『うらだ屋太鼓』を立ち上げ、今につなげている。当時高校生だった指導者の南雲紘海さん(30)。山村留学生で地元定住した仲間も加わり、太鼓活動の伝統を次の世代に引き継ぐため、さらに活動の輪を広げている。来月11日の浦田地区盆踊りで「うらだ屋」が太鼓演奏し、盛り上げる計画だ。
2024年7月27日号
大地の芸術祭9回展が13日開幕。早くも賑わいを見せている。全国から年間35万人余りが訪れている清津峡渓谷トンネルの芸術祭作品『水鏡』。「地元から清津峡、そして妻有をアピールする土産品を」と取り組み、エントランスで販売し人気を呼んでいるのが大地の芸術祭実行委承認の木製マグネット『Tunnel of Light(水鏡)』だ。製作しているのは球形スピーカーで注目を集めているKikko Craft(山崎喜久一郎代表、キッコ・クラフト)。球形製造技術を生かし安々と模造できない木工品にしている。山崎さん(65)は3Dプリンターを駆使して国宝・火焔型土器のレプリカなどにも取り組んでおり、「妻有地域には土産にできる題材が山ほどある。多くの人が研究して製品化してほしい。それが地域のアピールにもつながるはず」と呼びかけている。
2024年7月20日号
豊かな香り、甘味・酸味など複雑な味が人を魅了してやまないコーヒー。妻有地域に、どっぷりはまった人がいる。ネットを中心に自家焙煎ブレンド販売を手がける『マッサンコーヒー』の内山政徳さん(33、津南町正面)。地区内外のカフェに自身オリジナルブレンドを提供したりと、活躍の幅を広げている。「自分で作るコーヒーは甘さを出すようにし、究極の普段飲みがめざしている味。世界で一番美味しいコーヒーを追求したい」。将来の夢は自分の店を持つことだ。
2024年7月13日号
窓を開けると、目の前が公園。休日には子どもと楽しそうに過ごす子育て世代が大勢集まってくる。「この世代が地域に根ざして増えてくれることが一番。そのための公園にしたい」。廃墟同然だった桂交通公園を年間2万人が訪れる公園によみがえらせたNPO法人桂公園こどもランドの福原久八郎事務局長(68)。 公園の目玉は園内を走るゴーカートやラジコンカーで、今では目にすることが少なくなった懐かしい遊具もある。先月中旬には子どもたちに人気の水遊び広場を設けた。NPOとして新たな歩みを始めて10年。子育て世代に密着した運営でこれまで三度の全国表彰を受けている。「経営は厳しいが、これからも子育て世代に愛される公園にしていきたい」。思いは尽きない。
2024年7月6日号
俳優であり、映像作家であり、ミュージシャンデビューするなど、多彩な活動を行っている十日町市在住のシュンスケフクザキさん(33、エスディーコーポレーショ所属)。出演とプロデュースを兼ねたオール十日町ロケ映画『十日と永遠』(倉田健次監督)が今月、アジア最大級の短編映画祭「ショートショートフェスティバル&アジア2024」で『ホッピーハッピーアワード』を受賞するなど注目を集める。一方で、ミュージシャンとして初楽曲となる『Teru Teru Bouzu』を今年3月16日に各種音楽配信サービスでリリース。作詞作曲、さらに監督を兼ねミュージックビデオを撮影。ドバイ国際映画祭などヨーロッパや中近東、アジアなど15映画祭にノミネートされ、うち7優秀賞と3特別賞を獲得するなど関心を呼んでいる。「作らなきゃいけないではなく、いま作りたいなと思うアイデアや作品を純粋に楽しみながら制作していきたい」と話す。
2024年6月29日号
あえて農作物の成長に必要とされる窒素分を抑え、もみ殻や落葉を用土に混ぜる「炭素循環農法」でアスパラ栽培に取り組む滝沢総一郎さん(74、栄村程久保)。滝沢さんのアスパラ畑は出荷のピークを迎え、「安全安心」と注目を集めている。「やっぱり『たんじゅん農法』だと虫も寄り付かないし、味もおいしい。雪がとけ新緑が芽吹く同じ時期にアスパラも芽を出し、ほかの野菜より早く収穫できるのは魅力の一つ。ずっと家にいてもしょうがないし、何より皆さんがアスパラを待っているので、体が動く限りは管理できる範囲をしっかりとしていきたいね」と話す。
2024年6月22日号
「母の大きな愛は、生きる様々なことにつながっている」、いつも胸に抱いている想いだ。幼少の頃から母である、高木成子医師の医療と向き合う姿を見て育ち、母と同じ産婦人科医にあこがれを抱いていた。命が生まれるその瞬間に関わる母の姿には、子どもながらも「希望」を感じ、産婦人科への道を歩んだ。今春4月、院長の母を継ぎ、医療法人社団・たかき医院の2代目院長に就いた仲栄美子医師(48)。「肩書が変わっただけなんですけどね。今でも母と一緒に働いています。母は80歳になり、ちょうど良いバトンタッチの時期かなと。ただ母からはまだ学ぶことが多く、無理なく続けてほしいです」。
2024年6月15日号
「前から旧川西町や十日町市は良いところだと思っていたけど、ええ人が多くて、しゃべりやすいね」。奈良県川西町出身、3年前から松之山湯山で暮らし、松之山公民館臨時職で働く深澤達彦さん(63)は話す。
深澤さんは高卒後、町役場に勤務しながら奈良県立大学の2部に通った。大学卒業と共に教育委員会に配属。ある日、「川西町という自治体は探せば全国のどこかにあるのでは?」と興味を抱き、探すと新潟県川西町と山形県川西町が見つかり、交流を深めたいと手紙を出した。手紙を受け取り、交流が始まったのが今の十日町市教育委員会の渡辺正範教育長。連絡を重ね交流は続いた。
2024年6月8日号
郷土芸能『赤澤神楽』を現代に繋ぐ、津南町赤沢集落(123世帯)。2010年に町無形文化財指定を受けている。地元の赤澤神楽保存会(滝沢正男会長、19人)が伝統を継ぐなか、今夏8月18日、7年ぶりの本舞台公演が決まっている。演者の世代交代があるなか、赤澤神楽のエースといえる天狗を28年間務めた演者から昨年バトンを受け、令和の新たな天狗となった滝沢了さん(39)。昨秋の津南芸能フェスティバルで初舞台。
2024年6月1日号