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社説一覧

  • 「どうする関口市長」、市町村の動き

     来春、十日町市長・関口芳史氏は任期満了を迎える。一昨年夏に2選を果たした津南町・桑原悠町長は昨秋の町議改選を経ていよいよ独自色を出す時期だ。栄村・宮川幹雄村長は今春4月、2期目をめざし村民の審判を受ける。この時期、自治体の新年度予算案の公表が続き、そこに市町村長の行政姿勢、政治信条が見える。注目の、如月・2月だ。
     4期16年を積む関口市長は来年4月30日、任期満了を迎える。まさに、「どうする関口市長」。十日町市長の4期は市政史上最多で、当然5期となると市政史上初となる。現段階ではその去就についての言動はなく、周辺関係者からも「まだまだ合併後の新生十日町市は出来上がっていない。当然、続投だろう」、「5期となると、市民からのマンネリ感が強くなる。関口市長自身、相当自覚しているはず。ただ、じゃあ誰が…となると、いないなぁ」、などなど巷間話はこれから盛り上がるだろう。今後、市議会で次期への去就に対する質問が出るだろうが、4期出馬の時、相当なる逡巡があったようで、決断は遅れた。特に、前回4期出馬時の理由に「原発問題への取り組み」を上げた。今年、新潟県の花角知事は原発再稼働への姿勢を明確にし、「知事選」あるいは「県民投票」で信を問う場を作る予定だ。このタイミングと関口市長の去就は、相当なる深い関係性になるだろう。
     津南町の桑原町長は、昨秋の町議改選で「町長与党」となり、これまでの懸案事項を前に進める好機になる。その姿勢が新年度予算案に出るだろう。特に保育園再編問題、3月町議会での施政方針表明の言葉に関心が集まる。一方の栄村。宮川村長に対抗する勢力は前回村長選で敗北した元村長・森川浩市氏の擁立に向け動いている。4年前の前回と同じ対決が濃厚だ。
     今年も目が離せない自治体の動きだ。

    2024年2月3日号

  • 裏金問題と確定申告

     「派閥の裏金問題」。文字づらを見るだけで不快感が湧くが、この問題の「主人公・自民党」を長年支持し続ける方々は、どう感じているのか、率直な言葉が聞きたい。時は納税義務者にとっての「関所」、確定申告の時期を向える。自営業、農業者、年金生活者などが主だが、その担当者とのやり取りを思うと、桁が違う裏金問題の本質を見る思いだ。1万円余、いや数千円の経費計上を巡ってのやり取りは、毎年のことだ。だが、今期の確定申告の現場は、ちょっと雰囲気が変わるかもしれない。納税者たる我々にとって、裏金問題から見える「脱税」は、どう考えても許せない「違法行為」だ。
     検察は結局、時の権力に追随せざるを得ない実態を、我々の前に見せた。「立件断念」。どう考えても派閥の会計責任者の独断でパーティ券会費売上を自由に動かせるはずがなく、さらに悪質は派閥に「上納」すべきパー券ノルマ以外は「マイポッケト」した議員が多数いることが判明し、これは明らかに「雑収入」であり、課税対象になるお金だ。それを申告していない以上、「脱税」だ。これほど明確な違法行為がなぜ許されるのか、ここが最大の問題だ。こうした「慣行」を長年続け、そのパー券を購入し続けている人たちは、この実態を知り、見て、なぜ怒らないのか、不思議でならない。パー券を買った以上の見返りがあるのか、そんな勘繰りも抱いてしまう。
     歴史的な低迷支持率を更新するこの国の政権。震災対応を最優先に掲げつつ、解散・総選挙もできず、内閣総辞職もできず、もはや政権の体を成していないが、さりとて「捨て身の政策」も打ち出せない弱腰政権。こんな国に暮らす悲劇が、被災地を襲っている。政治への信頼が抱けなくなり、政権への不信感が増すとなれば、一瞬即発の状況になりかねない。危ない内政になりつつあり、危機感を抱く。

    2024年1月27日号

  • 能登に見る、「もし」妻有で

     「明日は我が身」。能登半島の惨事は、インフラの遅れ、過疎化、住民の高齢化、山間地の地形事情…などこの国の山間地の多くが抱える地域問題が地震により、一気に噴出している。救援・支援活動は最優先だが、あの惨状をTVで見て、大変だねぇ、可哀そうだねぇ、と井戸端会議をしている場合ではない。十日町市・津南町、栄村が「もし」になれば、あの惨状は我が身の事。何ができるか、考える時だ。
     大地の芸術祭で率直に感じたのは「この地で生活しているんだ」と思える辺境地の奥の深さだ。北川フラム氏は芸術祭スタート時、「なるべくこの地域の辺地、奥の奥で作品展開したい」と語り、その通りの作品展開している。うぶすなの家の願入、峠のてっぺんの清水、秋山郷の大赤沢、浦田の奥の奥、などなど「人間は自然に内包される」、まさにこの理念そのままの大地の芸術祭。その芸術祭で連携深い「奥能登国際芸術祭」の地が、甚大な被害を受けた能登半島だ。同じ惨事がここ妻有で、とは考えたくないが、「いつ・どこで」起きても不思議でない活断層帯の上に我々は暮らしている。これは常に頭に置くべき事実だ。
     能登で救援活動を遮っているのが海岸部の山間地をくねくねうねりながら走る道路の寸断だ。妻有に目を落とすと、まさに同じ条件下にある山間地が多いことに気付く。とはいえ、あの崖を、あの川を、あの山を…改修するのはまさに至難だ。ならば、整備が進むまでの住民対応が急務だろう。
     20年前の中越地震後、各地に国補助で集落単位の「自主防災組織」を作り、災害時に必要な発電機や照明、テント、ストーブなど防災備品を整えている。いま、それはどうなっているのか。自治体は防災訓練を行政主導で毎年行っているが、肝心の集落単位の防災活動は、かなり危ういのが実情だろう。ここは行政が動く時だ。

    2024年1月20日号

  • 厳寒期の原発事故、もはや…である

     これでもか、と問うているのではないか。原発がいくつも並ぶ能登半島を襲った地震。その近くには世界最大級の柏崎刈羽原発がある。地震発生予測は、その科学的な知見からは「無理」といわれる中で、今回の能登大地震は、まさに予知できないのが「地震」という現実を突きつけた。
     2011年の「3・11」は、地震と津波の被害は大きかったが、この先、将来に渡り大きな痕跡と影響を与えるのは原発事故が誘因の場面が多くを占める。今年、原発立地県の新潟県は大きな局面を迎える。それは「柏崎刈羽原発の再稼働」の是非だ。
     国の原子力規制委員会は年末27日、稼働禁止を解除し、事実上の再稼働へのゴーサインを出した。残るは原発の地元、新潟県の判断。花角知事は「県民に問う」とこれまで一貫して話すが、それが県民投票なのか、知事辞職しての知事選なのか、いまだ示していない。能登半島地震は、その原発再稼働に大きな問いを投げかけている。
     原発への直接的な被害はいまのところ出ていないようだが、今回の活断層地震のすぐそばに原発がある。一帯の活断層マップを見ると、かなり複雑に縦走しており、その先には柏崎刈羽原発がある。この本紙8面に寄稿のドイツ・フランクフルト在住のヴァウアー葉子さんの表現が的を得ている。『日本は原発撤退から撤退した』。ドイツの脱原発による再生可能エネルギー供給率が脱原発後、50%を超える現実は、そこに国を挙げての本気度が見える。
     今冬の小雪は、何を物語るのか。10年ほど前、地球規模の気象予測を研究者が発表した。記憶に残るのは『温暖化の方向は進むが、積雪地域では雪が少ない年と大量に雪が降る年が交互に起きる』。大雪の年はかつての豪雪を上回る雪が降ると予測する。被災地能登は厳寒に襲われている。真冬の原発事故、考える時間は残されていない。

    2024年1月13日号

  • 元日の啓示、忘れてはならない

     なんの啓示だろう。元日に発生した能登大地震。2日に起こった、あってはならない航空機同士の衝突事故。惨事は世界を駆け巡り、国連事務総長は「日本の皆さんと同じ」と、新年早々の惨事に思いを寄せている。それにしても、と思ってしまう。なにも新しき年がスタートした元日に…。だが、自然は容赦ない。我々の暮らしへの大きな警鐘ではないのか。
     インターネットの驚異的な発達で、生活の便利さは格段に増し、ぬくぬくと暖かい家で暮し、自ら動くことなく用が足りる、そんな暮らしが当たり前になりつつある。だが、人と人が顔を合わせ、言葉を交わし、思いを感じ合う、そんな日常が激変している今に対し、元日の自然災害は大きな警鐘を鳴らしているのではないか。
     3万人を超える人たちが今も避難生活を強いられる震災の地。あの12年前の中越地震で我々は経験した。いやこの真冬の過酷下ではそれを上回る厳しい避難生活が続くなか、人と人が助け合う姿がそこにある。その啓示を示したのが自然とするなら、あまりにも酷な仕打ちではないか、と思ってしまう。
     妻有も大きな揺れに襲われた。松之山で倉庫倒壊の被害が出ているが、人身的な被害がなかったのは幸いだ。さらにこの小雪、例年のように除雪に追われる日々なら、この地震の受けとめはさらに深刻度を増したことだろう。妻有は長周期振動で大きく揺れた。大量の屋根雪があったなら、家屋倒壊の危険性が高まっただろう。
     今度の大地震は、13年前のあの震災を思い起こさせた。「災害は忘れた頃にやって来る」、いやいや、「忘れなくても必ず来る」。改めて日々の備えの必要性を痛感した能登大地震だ。
     2024年がスタートした。いきなりの自然の教え、我々は試されていることを忘れてはならない。自然は時に容赦ないが、その啓示は大きい。

    2024年1月6日号

  • 人口減少対策は国、市町村は生活の質が第一

     『市町村は人口減少対策から脱却を』。こんなタイトルの意見を日経紙面で見た。地方自治総合研究所の坂本誠研究員は言い切る。「そもそも、人口減少対策を市町村に委ねること自体に無理があるのではないか」。全国の人口減少に悩

    む市町村は、「移住政策」と称する独自事業を打ち上げ、「うちの町に来ませんか、うちの村はどうですか」と、全国規模で人口が減少しているこの国の「やせ細るパイ」の奪い合いを繰り広げているのが、自治体の移住政策の実態ではないのか。「市町村の本分は、住民ひとり一人の生活の質を上げること。それによる定住環境の確保にあるのではないか」。坂本研究員は、浮足立つ人口減少対策に一石を投じている。
     住民生活の「質」は、個人や地域ごとに多様だ。市長・町長・村長は住民との対話を掲げ、語る会など継続的に開く。生活から出る言葉をよく聞いていくと、住民が求めているのは立派な公民館やコミュニティー施設ではなく、最寄りの場所に「茶飲み」ができる場や気軽に集える広場などではないのか。声高に「移住」を叫んだところで肝心の住民が離れたのでは、まさに元も子もない。地域が行政に求めるのは、財政投資による「活性化」ではなく住民に余計な負担をかけずに、静かに見守り、安心して暮らせる環境づくりではないのか。
     坂本研究員は続ける。「人口減少対策に全国各地で取り組むが、一握りの成功と、その陰に数多くの失敗例がある」と述べ、「住民であれ、移住者であれ、目の前の住民と共に腰を据えて向き合い、生活の質の向上に取り組む定住対策への転換だ」。人口減少対策の根本部分は国の社会保障制度の設計にあるとして、生活の質向上の第一義は市町村行政にある、と言い切る。まさに、目からウロコだ。細るパイの奪い合い、この実態を先ず見ることだろう。安心・安全の真の意味を考える時だ。

    2023年12月23日号

  • 自民党支持の皆さん、なぜ怒らないのか

     あきれた以上に、これは「犯罪」だろう。パー券売上をポケット化している事実が判明し、この国の政権は瀬戸際に立たされている。そのお金を出した企業・団体・個人からの「反旗」は、それほど高く上がっていない。なぜ怒らない、それが不思議だ。
     パー券、パーティー券だが、自民党の派閥による「キックバック問題」が年の瀬の切迫感と共に、この国の政治状況を大きく揺さぶっている。13日に提出された内閣不信任案は、自民・公明の政権政党だけの数の論理の賛成で否決したが、その実態は以外の野党すべてが賛成した事実は大きい。議院内閣制の国にとって、国会での議決がモノをいうが、今回のパー券問題は、著しく政治への不信感を増幅し、不信任案は否決されたが、国民の政権への不信感をかえって増幅しているのが事実だろう。ここはまさに「正義の味方」、検察の本来の力を見せてほしい。
     政権を持つと資金が集まる、この構図は政治の歴史が物語っているが、今回のパー券問題、自民を推す民間企業や団体が「言われるままに」パー券を購入している実態が明らかになった。そのパー券の「ノルマ」以上をマイポケット化したことに対し、さらに政治資金に記載せず、となれば、これは雑収入扱いになり、それを申告しないのは「脱税」だろう。捜査はここまでも視野に入れているのだろうが、今後の検察捜査に注目だ。
     そのパー券を買わされた民間企業・団体・さらに個人は、それもよし、としているのか。なぜ「何をしているのか」を怒らないのか。ここは反旗を掲げる時だろう。残念ながら、そうした動きは見られない。それは、「やはりそうだったのか」という織り込み済みのことなのか。
     政治不信は、国の政策に大きく響く。マイポケット化が見過ごされれば、この先の納税、確定申告にも影響してくる。「あれが許され、なんで、これがダメなのか」、税務窓口での会話が聞こえてくる。ことは、それほど重要な局面だ。

    2023年12月16日号

  • 米コンクール国際大会、その光と影

     光と影、そんな印象を受ける米コンクール国際大会だった。苦節4年で初のトップ、金賞を受賞した地元津南町のコメ生産者の喜びは、まさに努力の結晶だ。今期の猛暑による等級落ちは、米づくり界に新たな課題を突き付けた。この中で宇都宮大が開発の米「ゆうだい21」が大きく躍進した背景は、単なる魚沼産コシヒカリが猛暑の影響を受けたばかりではない事を考えたい。新潟大が暑さに強い新品種を作り上げているが、これを含め米業界は新たな領域に入っていると言える。その意味で今回の国際大会は、「従来踏襲」では対応できない段階に入っていることを示唆している。
     その従来踏襲の弊害が出たのが、先に報じた参加者など関係者の宿泊受入れ、さらに5日に明らかになった国際大会の事業経費の大幅増加だろう。「前回開催の小諸市を参考にした」と津南町役場の担当者は話す。だが、その小諸市での事業費約1400万円を大きく上回る倍増の総事業費2900万円になることが5日の町議会全協で明らかになった。驚きの増加額だ。これに対して「昨年500万円もかけてプレ大会を開いたが、何を検証したのか」との議員の問いに、担当者は「検証していない」と答えた。正直さはいいが、直接担当がこの実態では今回の驚きの結果も想像に難くない。13日からの津南町定例議会でこの補正予算が提案される。改選後初の定例議会で、議会新メンバーは早々に難題を突き付けられた形だ。「使ったものはしょうがない」では済まされないことは重々承知しているだろうが、議会のチェック機能が試される場になる。
     まさに監査委員の出番ではないのか。町長が選任し、議会が承認する町の監査委員。こうした驚きの予算補正、それもすでに実施した事業の収支調査こそ、監査委員の責務ではないのか。12月議会は、新メンバーとなった町議会の今後4年間の試金石でもある。

    2023年12月9日号

  • 国際大会、津南町は何をしていたのか

     「何をしているのか」、この国の政治の現状から感じる言葉だろう。「どうするのか」、世界最大級の原発を抱える新潟県の人たちの思いだろう。「いったい、どうなっているの」、今週末に国際コンクールと名が付くイベントを開く津南町の人たちの思いだろう。国内外から3千人余が来町し、米どころ津南を世界に発信する、来場による経済効果も大きい、はずだった。だが、余りにもお粗末な事態が明らかになった。
     本紙記事が実態だ。3千人といえば、津南町の宿泊施設すべてのキャパシティ(宿泊可能数)の4倍強に匹敵する数だ。国際コンクールの名を冠する一大イベント、その宿泊先は当然地元、と思ったのが大間違いだった。開催まで2週間を切った段階で、実態が明らかになった。その多くが町外宿泊という事実が判明した。これはいったいどういうことか、宿泊関係者は疑問を通り越し、怒りに変わっている。当然だろう。
     ここまでのプロセスは、立場によりその言い分は違うだろうが、先ずは現実を直視すべきだ。宿泊関係者は落胆し、感じているのは取り組む行政への「なさけなさ」だろう。なぜ中間チェックできなかったのか、そもそも宿泊振り分けを委託した業者とどういう契約をしたのか、いや、契約も覚書も交わしていなかった。なぜ、なぜと疑問符は膨らむばかりだ。誰の責任というより、そもそも誘致した津南町はいままで「なにをしていたのか」だろう。
     今年産米の等級落ちという農業経済が大きな打撃を受けている現実。その沈滞ムードを国際大会で払拭する面も、この週末のイベントはあったのではないか。大会は計画通り進むだろうが、その最終日、主催地の津南町は国内外に向けて何をアピールするのか。足元がぐらつくなかで、その言葉にどれほど力が込められるのか。実行委員長、桑原悠町長の言葉に注目したい。

    2023年12月2日号

  • 赤字路線公表、どう動く沿線自治体

     JR東は、赤字路線の実態を昨年に続き公表した。飯山線の数値は深刻だが、だから…とはならない取り組みが沿線には必要だ。昨年に続く赤字路線の公表に、沿線自治体はどう動き、何を発信するのか。目の前に提示され、示された現実は看過できないだろう。だが、昨年の沿線自治体の対応を見ると、心もとない。JRに対する沿線の姿勢が見えないからだ。
     公表数値によると、飯山線で深刻度が高いのが「津南駅—戸狩野沢温泉駅」である。この区間、沿線の利用人口がそもそも少なく、県境を走る飯山線の中でも、特に利用人口が少ない地域である。JRによるこの区間設定がどうなのかの疑問はあるが、この区間をピックアップし、その営業係数の深刻度を大きくアピールしている。
     今後、毎年公表する方針なら、これは「雰囲気づくり」ではないのか。「これだけ赤字なら…仕方ない…」、そんな言葉を待っているのか、と懐疑心が湧いてくる。だからこそ、沿線自治体の反応が必要だ。栄村・津南町・十日町市、昨年の公表後、「説明に来てほしい」とJR東に要望したのか。要望したなら、JR東は地元に説明に来たのか、それさえも沿線住民には知らされず、今回再び「赤字路線」として飯山線が全国ニュースで流される現実は、沿線住民として納得できないことだ。
     飯山線に関係しては、飯山線沿線自治体連絡協議会という組織がある。会長は飯山市・江沢市長だ。今回の公表にどう反応し、どう動くのか。さらに、どう沿線住民に説明するか、どう飯山線を考えていくのか、などなど共有すべき課題は多い。このまま毎年の公表を看過するなら、事態は確実に、「その方向」に進むだろう。
     飯山線。千曲川、信濃川に寄り添うように走る鉄路だ。いわば『千曲信濃ライン』、郷愁を誘う名称もいい。そろそろ、腰を上げる時ではないか。

    2023年11月25日号

  • 「どうする関口市長」、市町村の動き

     来春、十日町市長・関口芳史氏は任期満了を迎える。一昨年夏に2選を果たした津南町・桑原悠町長は昨秋の町議改選を経ていよいよ独自色を出す時期だ。栄村・宮川幹雄村長は今春4月、2期目をめざし村民の審判を受ける。この時期、自治体の新年度予算案の公表が続き、そこに市町村長の行政姿勢、政治信条が見える。注目の、如月・2月だ。
     4期16年を積む関口市長は来年4月30日、任期満了を迎える。まさに、「どうする関口市長」。十日町市長の4期は市政史上最多で、当然5期となると市政史上初となる。現段階ではその去就についての言動はなく、周辺関係者からも「まだまだ合併後の新生十日町市は出来上がっていない。当然、続投だろう」、「5期となると、市民からのマンネリ感が強くなる。関口市長自身、相当自覚しているはず。ただ、じゃあ誰が…となると、いないなぁ」、などなど巷間話はこれから盛り上がるだろう。今後、市議会で次期への去就に対する質問が出るだろうが、4期出馬の時、相当なる逡巡があったようで、決断は遅れた。特に、前回4期出馬時の理由に「原発問題への取り組み」を上げた。今年、新潟県の花角知事は原発再稼働への姿勢を明確にし、「知事選」あるいは「県民投票」で信を問う場を作る予定だ。このタイミングと関口市長の去就は、相当なる深い関係性になるだろう。
     津南町の桑原町長は、昨秋の町議改選で「町長与党」となり、これまでの懸案事項を前に進める好機になる。その姿勢が新年度予算案に出るだろう。特に保育園再編問題、3月町議会での施政方針表明の言葉に関心が集まる。一方の栄村。宮川村長に対抗する勢力は前回村長選で敗北した元村長・森川浩市氏の擁立に向け動いている。4年前の前回と同じ対決が濃厚だ。
     今年も目が離せない自治体の動きだ。

    2024年2月3日号

  • 裏金問題と確定申告

     「派閥の裏金問題」。文字づらを見るだけで不快感が湧くが、この問題の「主人公・自民党」を長年支持し続ける方々は、どう感じているのか、率直な言葉が聞きたい。時は納税義務者にとっての「関所」、確定申告の時期を向える。自営業、農業者、年金生活者などが主だが、その担当者とのやり取りを思うと、桁が違う裏金問題の本質を見る思いだ。1万円余、いや数千円の経費計上を巡ってのやり取りは、毎年のことだ。だが、今期の確定申告の現場は、ちょっと雰囲気が変わるかもしれない。納税者たる我々にとって、裏金問題から見える「脱税」は、どう考えても許せない「違法行為」だ。
     検察は結局、時の権力に追随せざるを得ない実態を、我々の前に見せた。「立件断念」。どう考えても派閥の会計責任者の独断でパーティ券会費売上を自由に動かせるはずがなく、さらに悪質は派閥に「上納」すべきパー券ノルマ以外は「マイポッケト」した議員が多数いることが判明し、これは明らかに「雑収入」であり、課税対象になるお金だ。それを申告していない以上、「脱税」だ。これほど明確な違法行為がなぜ許されるのか、ここが最大の問題だ。こうした「慣行」を長年続け、そのパー券を購入し続けている人たちは、この実態を知り、見て、なぜ怒らないのか、不思議でならない。パー券を買った以上の見返りがあるのか、そんな勘繰りも抱いてしまう。
     歴史的な低迷支持率を更新するこの国の政権。震災対応を最優先に掲げつつ、解散・総選挙もできず、内閣総辞職もできず、もはや政権の体を成していないが、さりとて「捨て身の政策」も打ち出せない弱腰政権。こんな国に暮らす悲劇が、被災地を襲っている。政治への信頼が抱けなくなり、政権への不信感が増すとなれば、一瞬即発の状況になりかねない。危ない内政になりつつあり、危機感を抱く。

    2024年1月27日号

  • 能登に見る、「もし」妻有で

     「明日は我が身」。能登半島の惨事は、インフラの遅れ、過疎化、住民の高齢化、山間地の地形事情…などこの国の山間地の多くが抱える地域問題が地震により、一気に噴出している。救援・支援活動は最優先だが、あの惨状をTVで見て、大変だねぇ、可哀そうだねぇ、と井戸端会議をしている場合ではない。十日町市・津南町、栄村が「もし」になれば、あの惨状は我が身の事。何ができるか、考える時だ。
     大地の芸術祭で率直に感じたのは「この地で生活しているんだ」と思える辺境地の奥の深さだ。北川フラム氏は芸術祭スタート時、「なるべくこの地域の辺地、奥の奥で作品展開したい」と語り、その通りの作品展開している。うぶすなの家の願入、峠のてっぺんの清水、秋山郷の大赤沢、浦田の奥の奥、などなど「人間は自然に内包される」、まさにこの理念そのままの大地の芸術祭。その芸術祭で連携深い「奥能登国際芸術祭」の地が、甚大な被害を受けた能登半島だ。同じ惨事がここ妻有で、とは考えたくないが、「いつ・どこで」起きても不思議でない活断層帯の上に我々は暮らしている。これは常に頭に置くべき事実だ。
     能登で救援活動を遮っているのが海岸部の山間地をくねくねうねりながら走る道路の寸断だ。妻有に目を落とすと、まさに同じ条件下にある山間地が多いことに気付く。とはいえ、あの崖を、あの川を、あの山を…改修するのはまさに至難だ。ならば、整備が進むまでの住民対応が急務だろう。
     20年前の中越地震後、各地に国補助で集落単位の「自主防災組織」を作り、災害時に必要な発電機や照明、テント、ストーブなど防災備品を整えている。いま、それはどうなっているのか。自治体は防災訓練を行政主導で毎年行っているが、肝心の集落単位の防災活動は、かなり危ういのが実情だろう。ここは行政が動く時だ。

    2024年1月20日号

  • 厳寒期の原発事故、もはや…である

     これでもか、と問うているのではないか。原発がいくつも並ぶ能登半島を襲った地震。その近くには世界最大級の柏崎刈羽原発がある。地震発生予測は、その科学的な知見からは「無理」といわれる中で、今回の能登大地震は、まさに予知できないのが「地震」という現実を突きつけた。
     2011年の「3・11」は、地震と津波の被害は大きかったが、この先、将来に渡り大きな痕跡と影響を与えるのは原発事故が誘因の場面が多くを占める。今年、原発立地県の新潟県は大きな局面を迎える。それは「柏崎刈羽原発の再稼働」の是非だ。
     国の原子力規制委員会は年末27日、稼働禁止を解除し、事実上の再稼働へのゴーサインを出した。残るは原発の地元、新潟県の判断。花角知事は「県民に問う」とこれまで一貫して話すが、それが県民投票なのか、知事辞職しての知事選なのか、いまだ示していない。能登半島地震は、その原発再稼働に大きな問いを投げかけている。
     原発への直接的な被害はいまのところ出ていないようだが、今回の活断層地震のすぐそばに原発がある。一帯の活断層マップを見ると、かなり複雑に縦走しており、その先には柏崎刈羽原発がある。この本紙8面に寄稿のドイツ・フランクフルト在住のヴァウアー葉子さんの表現が的を得ている。『日本は原発撤退から撤退した』。ドイツの脱原発による再生可能エネルギー供給率が脱原発後、50%を超える現実は、そこに国を挙げての本気度が見える。
     今冬の小雪は、何を物語るのか。10年ほど前、地球規模の気象予測を研究者が発表した。記憶に残るのは『温暖化の方向は進むが、積雪地域では雪が少ない年と大量に雪が降る年が交互に起きる』。大雪の年はかつての豪雪を上回る雪が降ると予測する。被災地能登は厳寒に襲われている。真冬の原発事故、考える時間は残されていない。

    2024年1月13日号

  • 元日の啓示、忘れてはならない

     なんの啓示だろう。元日に発生した能登大地震。2日に起こった、あってはならない航空機同士の衝突事故。惨事は世界を駆け巡り、国連事務総長は「日本の皆さんと同じ」と、新年早々の惨事に思いを寄せている。それにしても、と思ってしまう。なにも新しき年がスタートした元日に…。だが、自然は容赦ない。我々の暮らしへの大きな警鐘ではないのか。
     インターネットの驚異的な発達で、生活の便利さは格段に増し、ぬくぬくと暖かい家で暮し、自ら動くことなく用が足りる、そんな暮らしが当たり前になりつつある。だが、人と人が顔を合わせ、言葉を交わし、思いを感じ合う、そんな日常が激変している今に対し、元日の自然災害は大きな警鐘を鳴らしているのではないか。
     3万人を超える人たちが今も避難生活を強いられる震災の地。あの12年前の中越地震で我々は経験した。いやこの真冬の過酷下ではそれを上回る厳しい避難生活が続くなか、人と人が助け合う姿がそこにある。その啓示を示したのが自然とするなら、あまりにも酷な仕打ちではないか、と思ってしまう。
     妻有も大きな揺れに襲われた。松之山で倉庫倒壊の被害が出ているが、人身的な被害がなかったのは幸いだ。さらにこの小雪、例年のように除雪に追われる日々なら、この地震の受けとめはさらに深刻度を増したことだろう。妻有は長周期振動で大きく揺れた。大量の屋根雪があったなら、家屋倒壊の危険性が高まっただろう。
     今度の大地震は、13年前のあの震災を思い起こさせた。「災害は忘れた頃にやって来る」、いやいや、「忘れなくても必ず来る」。改めて日々の備えの必要性を痛感した能登大地震だ。
     2024年がスタートした。いきなりの自然の教え、我々は試されていることを忘れてはならない。自然は時に容赦ないが、その啓示は大きい。

    2024年1月6日号

  • 人口減少対策は国、市町村は生活の質が第一

     『市町村は人口減少対策から脱却を』。こんなタイトルの意見を日経紙面で見た。地方自治総合研究所の坂本誠研究員は言い切る。「そもそも、人口減少対策を市町村に委ねること自体に無理があるのではないか」。全国の人口減少に悩

    む市町村は、「移住政策」と称する独自事業を打ち上げ、「うちの町に来ませんか、うちの村はどうですか」と、全国規模で人口が減少しているこの国の「やせ細るパイ」の奪い合いを繰り広げているのが、自治体の移住政策の実態ではないのか。「市町村の本分は、住民ひとり一人の生活の質を上げること。それによる定住環境の確保にあるのではないか」。坂本研究員は、浮足立つ人口減少対策に一石を投じている。
     住民生活の「質」は、個人や地域ごとに多様だ。市長・町長・村長は住民との対話を掲げ、語る会など継続的に開く。生活から出る言葉をよく聞いていくと、住民が求めているのは立派な公民館やコミュニティー施設ではなく、最寄りの場所に「茶飲み」ができる場や気軽に集える広場などではないのか。声高に「移住」を叫んだところで肝心の住民が離れたのでは、まさに元も子もない。地域が行政に求めるのは、財政投資による「活性化」ではなく住民に余計な負担をかけずに、静かに見守り、安心して暮らせる環境づくりではないのか。
     坂本研究員は続ける。「人口減少対策に全国各地で取り組むが、一握りの成功と、その陰に数多くの失敗例がある」と述べ、「住民であれ、移住者であれ、目の前の住民と共に腰を据えて向き合い、生活の質の向上に取り組む定住対策への転換だ」。人口減少対策の根本部分は国の社会保障制度の設計にあるとして、生活の質向上の第一義は市町村行政にある、と言い切る。まさに、目からウロコだ。細るパイの奪い合い、この実態を先ず見ることだろう。安心・安全の真の意味を考える時だ。

    2023年12月23日号

  • 自民党支持の皆さん、なぜ怒らないのか

     あきれた以上に、これは「犯罪」だろう。パー券売上をポケット化している事実が判明し、この国の政権は瀬戸際に立たされている。そのお金を出した企業・団体・個人からの「反旗」は、それほど高く上がっていない。なぜ怒らない、それが不思議だ。
     パー券、パーティー券だが、自民党の派閥による「キックバック問題」が年の瀬の切迫感と共に、この国の政治状況を大きく揺さぶっている。13日に提出された内閣不信任案は、自民・公明の政権政党だけの数の論理の賛成で否決したが、その実態は以外の野党すべてが賛成した事実は大きい。議院内閣制の国にとって、国会での議決がモノをいうが、今回のパー券問題は、著しく政治への不信感を増幅し、不信任案は否決されたが、国民の政権への不信感をかえって増幅しているのが事実だろう。ここはまさに「正義の味方」、検察の本来の力を見せてほしい。
     政権を持つと資金が集まる、この構図は政治の歴史が物語っているが、今回のパー券問題、自民を推す民間企業や団体が「言われるままに」パー券を購入している実態が明らかになった。そのパー券の「ノルマ」以上をマイポケット化したことに対し、さらに政治資金に記載せず、となれば、これは雑収入扱いになり、それを申告しないのは「脱税」だろう。捜査はここまでも視野に入れているのだろうが、今後の検察捜査に注目だ。
     そのパー券を買わされた民間企業・団体・さらに個人は、それもよし、としているのか。なぜ「何をしているのか」を怒らないのか。ここは反旗を掲げる時だろう。残念ながら、そうした動きは見られない。それは、「やはりそうだったのか」という織り込み済みのことなのか。
     政治不信は、国の政策に大きく響く。マイポケット化が見過ごされれば、この先の納税、確定申告にも影響してくる。「あれが許され、なんで、これがダメなのか」、税務窓口での会話が聞こえてくる。ことは、それほど重要な局面だ。

    2023年12月16日号

  • 米コンクール国際大会、その光と影

     光と影、そんな印象を受ける米コンクール国際大会だった。苦節4年で初のトップ、金賞を受賞した地元津南町のコメ生産者の喜びは、まさに努力の結晶だ。今期の猛暑による等級落ちは、米づくり界に新たな課題を突き付けた。この中で宇都宮大が開発の米「ゆうだい21」が大きく躍進した背景は、単なる魚沼産コシヒカリが猛暑の影響を受けたばかりではない事を考えたい。新潟大が暑さに強い新品種を作り上げているが、これを含め米業界は新たな領域に入っていると言える。その意味で今回の国際大会は、「従来踏襲」では対応できない段階に入っていることを示唆している。
     その従来踏襲の弊害が出たのが、先に報じた参加者など関係者の宿泊受入れ、さらに5日に明らかになった国際大会の事業経費の大幅増加だろう。「前回開催の小諸市を参考にした」と津南町役場の担当者は話す。だが、その小諸市での事業費約1400万円を大きく上回る倍増の総事業費2900万円になることが5日の町議会全協で明らかになった。驚きの増加額だ。これに対して「昨年500万円もかけてプレ大会を開いたが、何を検証したのか」との議員の問いに、担当者は「検証していない」と答えた。正直さはいいが、直接担当がこの実態では今回の驚きの結果も想像に難くない。13日からの津南町定例議会でこの補正予算が提案される。改選後初の定例議会で、議会新メンバーは早々に難題を突き付けられた形だ。「使ったものはしょうがない」では済まされないことは重々承知しているだろうが、議会のチェック機能が試される場になる。
     まさに監査委員の出番ではないのか。町長が選任し、議会が承認する町の監査委員。こうした驚きの予算補正、それもすでに実施した事業の収支調査こそ、監査委員の責務ではないのか。12月議会は、新メンバーとなった町議会の今後4年間の試金石でもある。

    2023年12月9日号

  • 国際大会、津南町は何をしていたのか

     「何をしているのか」、この国の政治の現状から感じる言葉だろう。「どうするのか」、世界最大級の原発を抱える新潟県の人たちの思いだろう。「いったい、どうなっているの」、今週末に国際コンクールと名が付くイベントを開く津南町の人たちの思いだろう。国内外から3千人余が来町し、米どころ津南を世界に発信する、来場による経済効果も大きい、はずだった。だが、余りにもお粗末な事態が明らかになった。
     本紙記事が実態だ。3千人といえば、津南町の宿泊施設すべてのキャパシティ(宿泊可能数)の4倍強に匹敵する数だ。国際コンクールの名を冠する一大イベント、その宿泊先は当然地元、と思ったのが大間違いだった。開催まで2週間を切った段階で、実態が明らかになった。その多くが町外宿泊という事実が判明した。これはいったいどういうことか、宿泊関係者は疑問を通り越し、怒りに変わっている。当然だろう。
     ここまでのプロセスは、立場によりその言い分は違うだろうが、先ずは現実を直視すべきだ。宿泊関係者は落胆し、感じているのは取り組む行政への「なさけなさ」だろう。なぜ中間チェックできなかったのか、そもそも宿泊振り分けを委託した業者とどういう契約をしたのか、いや、契約も覚書も交わしていなかった。なぜ、なぜと疑問符は膨らむばかりだ。誰の責任というより、そもそも誘致した津南町はいままで「なにをしていたのか」だろう。
     今年産米の等級落ちという農業経済が大きな打撃を受けている現実。その沈滞ムードを国際大会で払拭する面も、この週末のイベントはあったのではないか。大会は計画通り進むだろうが、その最終日、主催地の津南町は国内外に向けて何をアピールするのか。足元がぐらつくなかで、その言葉にどれほど力が込められるのか。実行委員長、桑原悠町長の言葉に注目したい。

    2023年12月2日号

  • 赤字路線公表、どう動く沿線自治体

     JR東は、赤字路線の実態を昨年に続き公表した。飯山線の数値は深刻だが、だから…とはならない取り組みが沿線には必要だ。昨年に続く赤字路線の公表に、沿線自治体はどう動き、何を発信するのか。目の前に提示され、示された現実は看過できないだろう。だが、昨年の沿線自治体の対応を見ると、心もとない。JRに対する沿線の姿勢が見えないからだ。
     公表数値によると、飯山線で深刻度が高いのが「津南駅—戸狩野沢温泉駅」である。この区間、沿線の利用人口がそもそも少なく、県境を走る飯山線の中でも、特に利用人口が少ない地域である。JRによるこの区間設定がどうなのかの疑問はあるが、この区間をピックアップし、その営業係数の深刻度を大きくアピールしている。
     今後、毎年公表する方針なら、これは「雰囲気づくり」ではないのか。「これだけ赤字なら…仕方ない…」、そんな言葉を待っているのか、と懐疑心が湧いてくる。だからこそ、沿線自治体の反応が必要だ。栄村・津南町・十日町市、昨年の公表後、「説明に来てほしい」とJR東に要望したのか。要望したなら、JR東は地元に説明に来たのか、それさえも沿線住民には知らされず、今回再び「赤字路線」として飯山線が全国ニュースで流される現実は、沿線住民として納得できないことだ。
     飯山線に関係しては、飯山線沿線自治体連絡協議会という組織がある。会長は飯山市・江沢市長だ。今回の公表にどう反応し、どう動くのか。さらに、どう沿線住民に説明するか、どう飯山線を考えていくのか、などなど共有すべき課題は多い。このまま毎年の公表を看過するなら、事態は確実に、「その方向」に進むだろう。
     飯山線。千曲川、信濃川に寄り添うように走る鉄路だ。いわば『千曲信濃ライン』、郷愁を誘う名称もいい。そろそろ、腰を上げる時ではないか。

    2023年11月25日号