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妻有まるごと博物館一覧

  • ツキノワグマの爪痕

    中沢 英正(県自然観察保護員)

     残雪の森で出会うのがツキノワグマの痕跡である。
     ブナやミズナラ、ミズキなどの広葉樹の樹上で見かけるのが、鳥の巣状の塊だ。花や果実のついた枝を引き寄せて折り、尻の下に積み重ねた「熊棚」と呼ばれる採食跡である。

    2025年2月22日号

  • 雪繭

    小林 幸一(津南案内人)

     秋山郷和山集落の対岸にあった「もっきりや」は昨年から和山集落に引っ越しましたが、冬季間の行き来は中津川にワイヤーを渡し、小さな籠を吊るした籠渡し「野猿」でした。

    2025年2月15日号

  • 地域に根付いた文化の継承

    照井 麻美(津南星空写真部)

     1月27日に津南町立上郷小学校で大井平和紙の紙漉きが行われた。小学生たちは自分の卒業証書を自分で漉くことで思い出も残り、大井平和紙の文化継承に一役かっている。

    2025年2月8日号

  • 冬の星座の2惑星

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     この時期の夕方の8時頃になると冬の星座の明るい星々がそろい踏みとなるが、今年は明るい惑星が2個紛れ込んでいる。

    2025年2月1日号

  • クロメンガタスズメの幼虫

    中沢 英正(県自然観察保護員)

     昨年の11月初め、栄村の知人からクロメンガタスズメという蛾の幼虫(写真)を譲り受けた。お尻にある尾角と呼ばれる部分が湾曲し細かい突起がつくのが可愛い。

    2025年1月25日号

  • 厳冬の一番滝

    小林 幸一(津南案内人)

     見玉不動尊に初詣を兼ねて新年初撮影に出かけました。境内は雪に覆われ滝の音だけが響き渡ります。雪を踏みしめ7段の滝の一番滝を拝み、今年も素敵な発見と出逢い、そして良い写真が撮れることを祈りました。

    2025年1月18日号

  • 線路の除雪ロータリ

    照井 麻美(津南星空写真部)

     雪国の生活で驚いたことはどんなに雪が降っても学校は休校にならないし、電車もバスも普通に動いていることだ。東京で10センチの降雪があれば公共交通のダイヤは乱れ、更に降り積もれば物流も何もかもがストップする。

    2025年1月11日号

  • 雪の上の昆虫

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     少し暖かい日の雪の上にはいろんな昆虫を見かける事がある。写真はカマドウマのカゲロウの仲間だが、なぜ雪の上にいるんだろうか…
     蜘蛛の仲間も晴れている雪の上にはよく見かけるが、もちろん雪の上だから動きは相当遅い。

    2025年1月4日号

  • そっくりさんなひっつきむし

    中沢 英正(県自然観察保護員)

     秋も深まった頃、草やぶの中で着衣にいろんな植物の果実や種子がくっついてくる。それらの愛称を「ひっつきむし」と呼ぶ。
     その中でもお馴染みさんがアメリカセンダングサである。名のとおり北アメリカ原産の外来種だ。
     田畑の周りや道端など身近で見られ、群生することが多い。
     果実はそう果と呼ばれ(写真左)、扁平で先に2本の突起がつく。その突起に逆刺があってそれでくっつくのだ。釣り針の返しみたいで取るのに厄介だが、子供達には「バカ」の名で人気の遊び相手である。
     それに似た果実をつけるのがコセンダングサだ。こちらも北アメリカ原産の外来種で、関東以西に多いが、苗場山麓でも見かけるようになった。
     そう果(写真右)には2~4本の突起がつくが、それに逆刺があるところは前者と同じ。
     どちらも一年草で、たくさんの種子を蒔き散らし勢力拡大に余念がない。

    2024年12月21日号

  • 中津川幹線水路

    小林 幸一(津南案内人)

     反里口から中津川に降りる川原の崖にポッカリと開いた隧道の出口付近は土砂の崩壊で完全に埋まっていますが、その先に軌道の痕跡が残っているかと斜面を探索していると、なんと反里口頭首工の直ぐ傍に軌道跡の盛り土と、併設された灌漑用水路の石組がしっかりと残っていました。
     この辺りは今でも斜面が崩落し中津川まで押してきますので、当時も軌道や水路の確保に大変な場所だったと思います。その原因となるのが太古の昔、笹葉峰の大崩落により、幅2.5キロ長さ4.5キロ、落差300㍍で太田新田・見玉方面へ押し出し、大量の土砂が中津川を堰き止めた地域といわれております。
     その崩落地形に大正8年に中津川発電所工事の輸送路として軌道が敷かれ、穴藤のダムから正面ヶ原開田地業に引く中津川幹線水路も開通しましたが、昭和24・25年の台風で地山もろとも大崩落し農家を落胆させました。
     現在の頭首工は昭和43年に完成し広大な圃場を潤していますが、その傍に残された稲作への熱い想いを忘れてはなりません。

    2024年12月14日号

  • ツキノワグマの爪痕

    中沢 英正(県自然観察保護員)

     残雪の森で出会うのがツキノワグマの痕跡である。
     ブナやミズナラ、ミズキなどの広葉樹の樹上で見かけるのが、鳥の巣状の塊だ。花や果実のついた枝を引き寄せて折り、尻の下に積み重ねた「熊棚」と呼ばれる採食跡である。

    2025年2月22日号

  • 雪繭

    小林 幸一(津南案内人)

     秋山郷和山集落の対岸にあった「もっきりや」は昨年から和山集落に引っ越しましたが、冬季間の行き来は中津川にワイヤーを渡し、小さな籠を吊るした籠渡し「野猿」でした。

    2025年2月15日号

  • 地域に根付いた文化の継承

    照井 麻美(津南星空写真部)

     1月27日に津南町立上郷小学校で大井平和紙の紙漉きが行われた。小学生たちは自分の卒業証書を自分で漉くことで思い出も残り、大井平和紙の文化継承に一役かっている。

    2025年2月8日号

  • 冬の星座の2惑星

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     この時期の夕方の8時頃になると冬の星座の明るい星々がそろい踏みとなるが、今年は明るい惑星が2個紛れ込んでいる。

    2025年2月1日号

  • クロメンガタスズメの幼虫

    中沢 英正(県自然観察保護員)

     昨年の11月初め、栄村の知人からクロメンガタスズメという蛾の幼虫(写真)を譲り受けた。お尻にある尾角と呼ばれる部分が湾曲し細かい突起がつくのが可愛い。

    2025年1月25日号

  • 厳冬の一番滝

    小林 幸一(津南案内人)

     見玉不動尊に初詣を兼ねて新年初撮影に出かけました。境内は雪に覆われ滝の音だけが響き渡ります。雪を踏みしめ7段の滝の一番滝を拝み、今年も素敵な発見と出逢い、そして良い写真が撮れることを祈りました。

    2025年1月18日号

  • 線路の除雪ロータリ

    照井 麻美(津南星空写真部)

     雪国の生活で驚いたことはどんなに雪が降っても学校は休校にならないし、電車もバスも普通に動いていることだ。東京で10センチの降雪があれば公共交通のダイヤは乱れ、更に降り積もれば物流も何もかもがストップする。

    2025年1月11日号

  • 雪の上の昆虫

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     少し暖かい日の雪の上にはいろんな昆虫を見かける事がある。写真はカマドウマのカゲロウの仲間だが、なぜ雪の上にいるんだろうか…
     蜘蛛の仲間も晴れている雪の上にはよく見かけるが、もちろん雪の上だから動きは相当遅い。

    2025年1月4日号

  • そっくりさんなひっつきむし

    中沢 英正(県自然観察保護員)

     秋も深まった頃、草やぶの中で着衣にいろんな植物の果実や種子がくっついてくる。それらの愛称を「ひっつきむし」と呼ぶ。
     その中でもお馴染みさんがアメリカセンダングサである。名のとおり北アメリカ原産の外来種だ。
     田畑の周りや道端など身近で見られ、群生することが多い。
     果実はそう果と呼ばれ(写真左)、扁平で先に2本の突起がつく。その突起に逆刺があってそれでくっつくのだ。釣り針の返しみたいで取るのに厄介だが、子供達には「バカ」の名で人気の遊び相手である。
     それに似た果実をつけるのがコセンダングサだ。こちらも北アメリカ原産の外来種で、関東以西に多いが、苗場山麓でも見かけるようになった。
     そう果(写真右)には2~4本の突起がつくが、それに逆刺があるところは前者と同じ。
     どちらも一年草で、たくさんの種子を蒔き散らし勢力拡大に余念がない。

    2024年12月21日号

  • 中津川幹線水路

    小林 幸一(津南案内人)

     反里口から中津川に降りる川原の崖にポッカリと開いた隧道の出口付近は土砂の崩壊で完全に埋まっていますが、その先に軌道の痕跡が残っているかと斜面を探索していると、なんと反里口頭首工の直ぐ傍に軌道跡の盛り土と、併設された灌漑用水路の石組がしっかりと残っていました。
     この辺りは今でも斜面が崩落し中津川まで押してきますので、当時も軌道や水路の確保に大変な場所だったと思います。その原因となるのが太古の昔、笹葉峰の大崩落により、幅2.5キロ長さ4.5キロ、落差300㍍で太田新田・見玉方面へ押し出し、大量の土砂が中津川を堰き止めた地域といわれております。
     その崩落地形に大正8年に中津川発電所工事の輸送路として軌道が敷かれ、穴藤のダムから正面ヶ原開田地業に引く中津川幹線水路も開通しましたが、昭和24・25年の台風で地山もろとも大崩落し農家を落胆させました。
     現在の頭首工は昭和43年に完成し広大な圃場を潤していますが、その傍に残された稲作への熱い想いを忘れてはなりません。

    2024年12月14日号