2014年4月、さらに翌年も雪解け期の同時期に大規模な土砂崩れが発生した国道353号の十二峠。あれから10年が過ぎた。「安心と安全のため新トンネルが必要」の機運が高まったが、具体化は進んでいない。昨年9月15日も時間雨量40㍉を超える集中降雨で朝7時15分~10時まで約3時間に渡り十日町市‐南魚沼市間が通行止めになるなど、脆弱性が改めて露見。だが昨秋に国と県が合意した『原発避難道の優先整備』が急浮上。交通難所整備のチャンスとなるか、関係自治体の本気度が問われている。
2025年1月25日号
創業61年、市街地の本町通りに店舗を構える『飯塚テレビ電化』。創業者の父からバトンを受け早や37年。「地域の方々から利用していただき、人から人へと口コミで紹介してもらい、本当にありがたいです」。
2025年1月25日号
年末からインフルエンザ・新型コロナ・マイコプラズマ肺炎など、さまざまな感染症がはやっておりますね。せっかくの9連休がこれらの感染症の療養で終わりました!という方もいらっしゃるのではないかと思います。
新型コロナが5類感染症扱いになったころから、それまで抑え込まれていた感染症が一気に広がり、その頃からずーっと医療機関には風邪症状に効くお薬が手に入りにくい状態が続いています。
つまり、風邪を引いて病院を受診しても「お薬が無いので自力で直してください」と言われても仕方のない現状になっていることを、まず知って欲しいと思います。なので、なるべく風邪を引かないように予防努力(手洗い・うがい・マスク)をしてくださいね。
さてそんな中、薬が云々という問題では無いのですが、産婦人科医としては新年になって「嫌な感染症が流行ってきたぞー」と思っています。それは何かというと、「りんご病(伝染性紅斑)」の流行です。
国立感染症研究所の発表では、りんご病は、約5年周期で流行が起きる主に4~10歳の児童に多くみられる感染症で、原因は「パルボウイルスB 19」というウイルスの飛沫感染で、冬から初夏にかけて流行します。
症状としては、10〜20日の潜伏期間の後、頬に境界鮮明な紅い発疹(リンゴみたいなほっぺ)が現れ、 続いて腕や足、時に胸腹背部に網目状・レース状・環状などと表現される発疹がみられます。これらの発疹は1週間前後で消失しますが、なかには長引いたり、一度消えた発疹が短期間のうちに再び出現することがあります。
子どもの場合、頬に発疹が出現する7〜10日くらい前に、微熱やかぜ症状などの前駆症状が見られることがあります。この時期が一番ひとにうつす可能性がある時期といわれており、頬や体に発疹が出たときには体内のウィルス量は減ってひとにうつさない時期に来ているといわれていますが、潜伏期がはっきりしない病気のため、保育園や学校などは発疹が消えてからでないと登園・登校は許可されません。ウィルス感染症なので、特別な治療薬はありません。 成人では約半数は症状が出ず、出ても関節痛・頭痛などで特徴的な症状ではなく、関節炎症状により1〜2日歩行困難になることがありますが、ほとんどは合併症をおこすことなく自然に回復します。
さて、ここまで読んでも「なぜ嫌な感染症なの?」と思われるかもしれませんが、実は妊婦さんが妊娠20週までに「りんご病」に感染すると、胎児水腫(胎児がとても貧血になり、からだ全体がむくむ)が起こり、胎児も感染する確率は約20~30%、流産や胎児死亡に至る確率は約10%といわれています。「えーっ!!」と思っても、他の水ぼうそうや風疹などのように予防ワクチンもありません。
保育士さんは若い女性が多く、妊娠年齢の人が多いです。保育園でりんご病が流行した時に、誰か感染しやしないかと、いつもドキドキします。 これを読んで不安になった方は、りんご病に関して抗体を持っているかどうかの検査をすることができますので、近くの病院にご相談ください。ただし、結果に2週間はかかりますので、りんご病を流行が始まる前にお早めにどうぞご相談くださいね。
(たかき医院・仲栄美子院長)
2025年1月25日号
政府の発表によれば、昨年の訪日外国人観光客(以下訪日客)は史上最高の3686万人に達したということです。同じく政府統計では、2014年が1341万人ですので、10年間で約2・7倍に増えたことになります。コロナ期が3年ありますので、実質7年で大幅な伸びですね。
東南アジア諸国に対する査証発給条件の緩和や格安航空会社の大幅就航増などが原因と言われていますが、なんといっても大きいのが円安の影響だと思います。2012年に1米ドル80円弱だったのが、2013年に100円弱、2015年になると120円台になり、コロナ後の円安でとうとう150円台後半になって現在に至っています。
振り返ると、大きく円安に振れた年に訪日客の増加率がぐんと高まっています。米ドルと比較すると円の価値は12年前の2分の1です。欧米の物価が異常に高くなっている中で、日本の物価上昇は我々庶民には大いに痛手でも、彼らから見れば、かつての半分のコストで食事や買い物ができるわけですから、安い日本はとても魅力的に映るわけです。筆者にとって好物のラーメンが1杯千円時代になり、以前より足が遠のくようになりましたが、ラーメン好きの訪日客はこんなにうまいラーメンが故国の半値以下で食べられるなんて天国のようだ、と話します。
普段ニュースや動画サイトで目にする有名観光地は日本人の姿を見つけるのが困難なほど訪日客であふれています。冬のシーズンのスキー場も訪日客が多く、近くの苗場や妙高のスキー場でも知人の話ではスキー客のおおよそ9割が訪日客だとのことです。
訪日客が有名観光地に殺到するオーバーツーリズムという言葉も耳慣れてしまいました。決して外国人嫌いというわけではありませんが、個人的にはとてもそんなところに行きたいとは思いません。
消費額も国内のアパレル業界の市場規模に匹敵する8兆円に達したそうです。政府は訪日客を6千万人、15兆円の消費額を目標にしています。もしそうなったらどうなるんだろう、超オーバーツーリズム?
昨年開催された大地の芸術祭、週末ごとに主な作品を巡りました。オーバーツーリズムとは全く無縁で、訪日客もちらほらでした。史上最高の訪日客はどこに行ったんでしょうか。開催年であっても、地元紙の報道を見ると経済効果はそれ程でもないようです。当地が大地の芸術祭の里を掲げている以上、オーバーツーリズムは論外としても、訪日客に焦点を絞った誘客を真剣に考えなくてはならないと思います。
2025年1月25日号
昨年の11月初め、栄村の知人からクロメンガタスズメという蛾の幼虫(写真)を譲り受けた。お尻にある尾角と呼ばれる部分が湾曲し細かい突起がつくのが可愛い。
2025年1月25日号
不思議なものだ。年末の連続降雪、小正月前の低温と降雪、だがここ1週間ほど雪降りがない。「雪の苦労を忘れそう」、青空が広がり、長靴以外で道を歩ける、不思議と雪の苦労が薄らいでいく。だが道路脇の雪壁を見れば、すぐに現実に戻される妻有の冬だ。
雪国は「もし災害が…」を常に考える必要がある。最たるは原発事故だろう。十日町市は30㌔圏UPZに一部が入り、津南町・栄村は50㌔圏だ。きょう25日、新潟県の原発事故避難訓練が十日町市川西地域である。再稼働論議が熱を帯びるなか、厳冬期の原発事故発生は、もはや「想定内」と考えるべきだろう。
1年前の元日。能登半島地震が発生。甚大な被害、地震の直接犠牲者を災害関連死者数が上回った現実は、発生後の被災者救済の遅れを如実に物語っている。 国の責任は大きい。
厳冬期の災害は、無雪期とは比較にならない数々の困難な障害を伴い、特に人命を奪う寒さは、それだけで深刻な命の危険性を増す。真冬に原発事故が発生した場合、避難路の確保は限られ、猛吹雪で車が立ち往生する以上に避難車両が集中し、渋滞で動かない車の中に居ること自体が危険で、多大な犠牲者を生み出しかねない深刻事態に陥る。
柏崎刈羽原発の再稼働を県民投票で決める署名運動が続く。15万を超える見込みの署名の圧力は大きいが、県議会の条例制定可決が大前提だ。県内自治体トップから県民投票実施を期待する声が上がり始めている。十日町市・関口市長もその一人だ。
新年度予算議会がこれから市町村で始まり、トップの見識・判断が問われる場面が多々あるだろう。花角知事は「信を問う」と再三、その姿勢を見せるが、内心ははかり知れない。だが県民投票が実施されれば、その結果が「県民の意志」と表明するだろう。原発問題は、いよいよ正念場を向かえている。
2025年1月25日号
川西地区は大激戦に―。定数を5人削減し、改選定数19で臨む十日町市議選(現定数24)は、4月20日告示、27日投票の市長選と同時選で行うが、今月に入り川西地域でさらに新人が名乗りをあげ、同地域の行方が全域に大きく影響する情勢になっている。後任問題などでいまだ進退が微妙な現職もあり、年が明けても混沌とした状況だ。
2025年1月18日号
降りしきる雪のなか、ムコ殿が宙に舞った。集落の娘をよそに取られたやっかみと祝福を込めて始まった松之山の奇祭「むこ投げ」。今年も小正月15日に松之山温泉で行い、鎮守の薬師堂前の崖からふたりのムコ殿が5㍍余の崖下に勢いよく放り投げられた。積雪は2㍍余でふかふかの新雪にまみれながら、愛妻の元に転がり落ちていった。今回は昨年入籍した一般公募2組。東京都在住の早川元さん(27)・愛さん(23、十日町市北新田出身)夫妻と、神奈川県在住の福原圭杜さん(31、津南町外丸出身)・渚未さん(32)夫妻が参加した。
2025年1月18日号
これまでの人生の歩みの節目、節目に人との出会いがあり、声掛けがあり、事態が良い方向に流れた。20代の時。特に信仰心が強かったわけではなかったが、友人に誘われて行ったある宗教の集会。
2025年1月18日号
早いもので2025年(令和7年)が幕を開けてから半月がたちました。
年初には様々な方々や専門家が、その年の予測をします。そのなかで、『S I N I C(サイニック、Seed-Innovation to Need-Impetus Cyclic Evolution)理論が描く未来』が、注目を集めています。
これは、京都に本社がある血圧計で有名なオムロンの創業者が1970年に提唱したもので、そこでの予測が当たり続けていると言われています。S I N I C理論は約50年前に考えられたものですが、2025年に新しい社会が始まると予測しているのです。
ちなみに、これまで、2005年から2024年の20年間は「最適化社会」、その前の1974年から2004年は「情報化社会」が来ると予測して的中させました。そして、2025年からの「自律社会」、さらに2033年からの「自然社会」を予測しています。
「自律社会」では、世の中の価値観が、これまでの利便性や快適性、分業化といったものから大きく変化し、心の豊かさを求め、自立した個が相互に支えあう社会へ移行するとしています。そこでは、個の心とそのつながりにより、新しいものが創造される、としています。
『いま大きな転換期を迎えている』という感覚を持っていらっしゃる方々は多いと思います。そのためか、最近、『グレート・リセット』などという言葉を耳にするようになりました。
ただ、そのような大きな変化が、今年からすでに始まっているのかというと、まだ早いように思うのですが、大学で20歳前後の若者を見ていると、若者の行動というのはこれからの時代をすでに体現しているのでしょうか、利便性を重視するより、個の心を大切にしているように見受けられます。
「自律社会」の次に来るとされている「自然社会」は、一段高いレベルに発展を遂げた、ハイパー原始社会とのことですが、さすがにそこまで想像が追いつきません。とはいえ、それも8年後の2033年から始まると予測されており、もしそうだとしたら、これから何が起こるのだろう…と思ってしまいます。
映画の中だけでの話だろうと思っていたパンデミックが実際に起き、それにより多くの人々の意識が変わったことを考えると、何が起きるかは分からないような気もします。
そのようなことを思う2025年の始まりでした。
2025年1月18日号
2014年4月、さらに翌年も雪解け期の同時期に大規模な土砂崩れが発生した国道353号の十二峠。あれから10年が過ぎた。「安心と安全のため新トンネルが必要」の機運が高まったが、具体化は進んでいない。昨年9月15日も時間雨量40㍉を超える集中降雨で朝7時15分~10時まで約3時間に渡り十日町市‐南魚沼市間が通行止めになるなど、脆弱性が改めて露見。だが昨秋に国と県が合意した『原発避難道の優先整備』が急浮上。交通難所整備のチャンスとなるか、関係自治体の本気度が問われている。
2025年1月25日号
創業61年、市街地の本町通りに店舗を構える『飯塚テレビ電化』。創業者の父からバトンを受け早や37年。「地域の方々から利用していただき、人から人へと口コミで紹介してもらい、本当にありがたいです」。
2025年1月25日号
年末からインフルエンザ・新型コロナ・マイコプラズマ肺炎など、さまざまな感染症がはやっておりますね。せっかくの9連休がこれらの感染症の療養で終わりました!という方もいらっしゃるのではないかと思います。
新型コロナが5類感染症扱いになったころから、それまで抑え込まれていた感染症が一気に広がり、その頃からずーっと医療機関には風邪症状に効くお薬が手に入りにくい状態が続いています。
つまり、風邪を引いて病院を受診しても「お薬が無いので自力で直してください」と言われても仕方のない現状になっていることを、まず知って欲しいと思います。なので、なるべく風邪を引かないように予防努力(手洗い・うがい・マスク)をしてくださいね。
さてそんな中、薬が云々という問題では無いのですが、産婦人科医としては新年になって「嫌な感染症が流行ってきたぞー」と思っています。それは何かというと、「りんご病(伝染性紅斑)」の流行です。
国立感染症研究所の発表では、りんご病は、約5年周期で流行が起きる主に4~10歳の児童に多くみられる感染症で、原因は「パルボウイルスB 19」というウイルスの飛沫感染で、冬から初夏にかけて流行します。
症状としては、10〜20日の潜伏期間の後、頬に境界鮮明な紅い発疹(リンゴみたいなほっぺ)が現れ、 続いて腕や足、時に胸腹背部に網目状・レース状・環状などと表現される発疹がみられます。これらの発疹は1週間前後で消失しますが、なかには長引いたり、一度消えた発疹が短期間のうちに再び出現することがあります。
子どもの場合、頬に発疹が出現する7〜10日くらい前に、微熱やかぜ症状などの前駆症状が見られることがあります。この時期が一番ひとにうつす可能性がある時期といわれており、頬や体に発疹が出たときには体内のウィルス量は減ってひとにうつさない時期に来ているといわれていますが、潜伏期がはっきりしない病気のため、保育園や学校などは発疹が消えてからでないと登園・登校は許可されません。ウィルス感染症なので、特別な治療薬はありません。 成人では約半数は症状が出ず、出ても関節痛・頭痛などで特徴的な症状ではなく、関節炎症状により1〜2日歩行困難になることがありますが、ほとんどは合併症をおこすことなく自然に回復します。
さて、ここまで読んでも「なぜ嫌な感染症なの?」と思われるかもしれませんが、実は妊婦さんが妊娠20週までに「りんご病」に感染すると、胎児水腫(胎児がとても貧血になり、からだ全体がむくむ)が起こり、胎児も感染する確率は約20~30%、流産や胎児死亡に至る確率は約10%といわれています。「えーっ!!」と思っても、他の水ぼうそうや風疹などのように予防ワクチンもありません。
保育士さんは若い女性が多く、妊娠年齢の人が多いです。保育園でりんご病が流行した時に、誰か感染しやしないかと、いつもドキドキします。 これを読んで不安になった方は、りんご病に関して抗体を持っているかどうかの検査をすることができますので、近くの病院にご相談ください。ただし、結果に2週間はかかりますので、りんご病を流行が始まる前にお早めにどうぞご相談くださいね。
(たかき医院・仲栄美子院長)
2025年1月25日号
政府の発表によれば、昨年の訪日外国人観光客(以下訪日客)は史上最高の3686万人に達したということです。同じく政府統計では、2014年が1341万人ですので、10年間で約2・7倍に増えたことになります。コロナ期が3年ありますので、実質7年で大幅な伸びですね。
東南アジア諸国に対する査証発給条件の緩和や格安航空会社の大幅就航増などが原因と言われていますが、なんといっても大きいのが円安の影響だと思います。2012年に1米ドル80円弱だったのが、2013年に100円弱、2015年になると120円台になり、コロナ後の円安でとうとう150円台後半になって現在に至っています。
振り返ると、大きく円安に振れた年に訪日客の増加率がぐんと高まっています。米ドルと比較すると円の価値は12年前の2分の1です。欧米の物価が異常に高くなっている中で、日本の物価上昇は我々庶民には大いに痛手でも、彼らから見れば、かつての半分のコストで食事や買い物ができるわけですから、安い日本はとても魅力的に映るわけです。筆者にとって好物のラーメンが1杯千円時代になり、以前より足が遠のくようになりましたが、ラーメン好きの訪日客はこんなにうまいラーメンが故国の半値以下で食べられるなんて天国のようだ、と話します。
普段ニュースや動画サイトで目にする有名観光地は日本人の姿を見つけるのが困難なほど訪日客であふれています。冬のシーズンのスキー場も訪日客が多く、近くの苗場や妙高のスキー場でも知人の話ではスキー客のおおよそ9割が訪日客だとのことです。
訪日客が有名観光地に殺到するオーバーツーリズムという言葉も耳慣れてしまいました。決して外国人嫌いというわけではありませんが、個人的にはとてもそんなところに行きたいとは思いません。
消費額も国内のアパレル業界の市場規模に匹敵する8兆円に達したそうです。政府は訪日客を6千万人、15兆円の消費額を目標にしています。もしそうなったらどうなるんだろう、超オーバーツーリズム?
昨年開催された大地の芸術祭、週末ごとに主な作品を巡りました。オーバーツーリズムとは全く無縁で、訪日客もちらほらでした。史上最高の訪日客はどこに行ったんでしょうか。開催年であっても、地元紙の報道を見ると経済効果はそれ程でもないようです。当地が大地の芸術祭の里を掲げている以上、オーバーツーリズムは論外としても、訪日客に焦点を絞った誘客を真剣に考えなくてはならないと思います。
2025年1月25日号
昨年の11月初め、栄村の知人からクロメンガタスズメという蛾の幼虫(写真)を譲り受けた。お尻にある尾角と呼ばれる部分が湾曲し細かい突起がつくのが可愛い。
2025年1月25日号
不思議なものだ。年末の連続降雪、小正月前の低温と降雪、だがここ1週間ほど雪降りがない。「雪の苦労を忘れそう」、青空が広がり、長靴以外で道を歩ける、不思議と雪の苦労が薄らいでいく。だが道路脇の雪壁を見れば、すぐに現実に戻される妻有の冬だ。
雪国は「もし災害が…」を常に考える必要がある。最たるは原発事故だろう。十日町市は30㌔圏UPZに一部が入り、津南町・栄村は50㌔圏だ。きょう25日、新潟県の原発事故避難訓練が十日町市川西地域である。再稼働論議が熱を帯びるなか、厳冬期の原発事故発生は、もはや「想定内」と考えるべきだろう。
1年前の元日。能登半島地震が発生。甚大な被害、地震の直接犠牲者を災害関連死者数が上回った現実は、発生後の被災者救済の遅れを如実に物語っている。 国の責任は大きい。
厳冬期の災害は、無雪期とは比較にならない数々の困難な障害を伴い、特に人命を奪う寒さは、それだけで深刻な命の危険性を増す。真冬に原発事故が発生した場合、避難路の確保は限られ、猛吹雪で車が立ち往生する以上に避難車両が集中し、渋滞で動かない車の中に居ること自体が危険で、多大な犠牲者を生み出しかねない深刻事態に陥る。
柏崎刈羽原発の再稼働を県民投票で決める署名運動が続く。15万を超える見込みの署名の圧力は大きいが、県議会の条例制定可決が大前提だ。県内自治体トップから県民投票実施を期待する声が上がり始めている。十日町市・関口市長もその一人だ。
新年度予算議会がこれから市町村で始まり、トップの見識・判断が問われる場面が多々あるだろう。花角知事は「信を問う」と再三、その姿勢を見せるが、内心ははかり知れない。だが県民投票が実施されれば、その結果が「県民の意志」と表明するだろう。原発問題は、いよいよ正念場を向かえている。
2025年1月25日号
川西地区は大激戦に―。定数を5人削減し、改選定数19で臨む十日町市議選(現定数24)は、4月20日告示、27日投票の市長選と同時選で行うが、今月に入り川西地域でさらに新人が名乗りをあげ、同地域の行方が全域に大きく影響する情勢になっている。後任問題などでいまだ進退が微妙な現職もあり、年が明けても混沌とした状況だ。
2025年1月18日号
降りしきる雪のなか、ムコ殿が宙に舞った。集落の娘をよそに取られたやっかみと祝福を込めて始まった松之山の奇祭「むこ投げ」。今年も小正月15日に松之山温泉で行い、鎮守の薬師堂前の崖からふたりのムコ殿が5㍍余の崖下に勢いよく放り投げられた。積雪は2㍍余でふかふかの新雪にまみれながら、愛妻の元に転がり落ちていった。今回は昨年入籍した一般公募2組。東京都在住の早川元さん(27)・愛さん(23、十日町市北新田出身)夫妻と、神奈川県在住の福原圭杜さん(31、津南町外丸出身)・渚未さん(32)夫妻が参加した。
2025年1月18日号
これまでの人生の歩みの節目、節目に人との出会いがあり、声掛けがあり、事態が良い方向に流れた。20代の時。特に信仰心が強かったわけではなかったが、友人に誘われて行ったある宗教の集会。
2025年1月18日号
早いもので2025年(令和7年)が幕を開けてから半月がたちました。
年初には様々な方々や専門家が、その年の予測をします。そのなかで、『S I N I C(サイニック、Seed-Innovation to Need-Impetus Cyclic Evolution)理論が描く未来』が、注目を集めています。
これは、京都に本社がある血圧計で有名なオムロンの創業者が1970年に提唱したもので、そこでの予測が当たり続けていると言われています。S I N I C理論は約50年前に考えられたものですが、2025年に新しい社会が始まると予測しているのです。
ちなみに、これまで、2005年から2024年の20年間は「最適化社会」、その前の1974年から2004年は「情報化社会」が来ると予測して的中させました。そして、2025年からの「自律社会」、さらに2033年からの「自然社会」を予測しています。
「自律社会」では、世の中の価値観が、これまでの利便性や快適性、分業化といったものから大きく変化し、心の豊かさを求め、自立した個が相互に支えあう社会へ移行するとしています。そこでは、個の心とそのつながりにより、新しいものが創造される、としています。
『いま大きな転換期を迎えている』という感覚を持っていらっしゃる方々は多いと思います。そのためか、最近、『グレート・リセット』などという言葉を耳にするようになりました。
ただ、そのような大きな変化が、今年からすでに始まっているのかというと、まだ早いように思うのですが、大学で20歳前後の若者を見ていると、若者の行動というのはこれからの時代をすでに体現しているのでしょうか、利便性を重視するより、個の心を大切にしているように見受けられます。
「自律社会」の次に来るとされている「自然社会」は、一段高いレベルに発展を遂げた、ハイパー原始社会とのことですが、さすがにそこまで想像が追いつきません。とはいえ、それも8年後の2033年から始まると予測されており、もしそうだとしたら、これから何が起こるのだろう…と思ってしまいます。
映画の中だけでの話だろうと思っていたパンデミックが実際に起き、それにより多くの人々の意識が変わったことを考えると、何が起きるかは分からないような気もします。
そのようなことを思う2025年の始まりでした。
2025年1月18日号