Category

妻有新聞掲載記事一覧

  • できないか『ふるさと人材バンク』

     人材バンクなるものは、数多ある。「ふるさと人材バンク」はどうか。十日町市も津南町も栄村も、取り組みはしているだろうが、なかなか確かな情報把握はされていないようだ。それは『この地域の出身者の人材バンク』。あそこの息子は日本を代表するAI技術者のようだ…あそこの娘は世界を相手にする食品研究者のようだ…あの家の次男は大学教授をしている…などなど、巷間話の真偽はあるが、妻有地域で育った人材が国内外の各分野の最前線で活躍しているのは事実だろう。これは「妻有の財産」ではないか。
     コロナ禍で自粛していた中学・高校の同窓会・同級会が少しずつ復活している。卒業10年以内はまだ社会人の中堅前。20年、30年後のいまは中堅から主軸になっている方々が多いだろう。だが、この分野は個人情報との関係でなかなか悩ましい問題に直面する。 
     その橋渡しの一つになるのが、妻有地域の出身者でつくる「ふるさと会」。長い歴史を積み重ねる東京十日町会は、ふるさと十日町の着物産業の隆盛と共に設立し、県内の先駆けでもある。昭和30年津南町誕生と共に出身者で立ち上げた「東京津南郷会」もふるさと会の先駆けだ。相当なる人材が関り、あの人、この人と、国内外で活躍する人材の宝庫だろう。それはふるさと十日町市・津南町・栄村の頼もしき応援団でもある。だが、そのふるさと会が高齢化し、新規加入者が少なく、大切な組織が風前の灯火にある。
     かつて市町村が情報提供を呼びかけたことがある。だが…である。個人情報の壁にぶつかった。住民の命と暮らしと財産を守る責務がある自治体。その守備範囲は広範だ。常にその道の専門家のアドバイスが必要で、その人材がふるさと出身者なら、さらに心強い。
     まちづくり、地域づくり。きっと相当なる人材がいるのだろうが…。こういう時代だからこそ、人材が必要だ。

    2023年11月11日号

  • 心と体、癒される場に

    ◎...ひだまりサロン・清水さとみさん

     のどかな田園風景が広がる十日町市川西地区上野に「ひだまりサロン」がある。自宅の一室を改装して代表の清水さとみさん(62)がフェイシャルエステ、皮膚や筋肉、神経、腱をしなやかにするピーナッツオイルを使ったオイルリンパ・ケアなどを行い、利用者から好評を得ている。

    2023年11月11日号

  • 日本初の和歌に『妻』の文字が

    「越後国」と「出雲国」

    清水裕理 (経済地理学博士)

     仕事で出雲国(島根県)に来ており、越後国(新潟県)との共通点を感じます。出雲国では、十月を神無月ではなく神在月と呼び、全国の神様が集まり、誰と誰のご縁を結ぶかの相談が行われるとされます。
     旧暦の10月10日である11月中旬に出雲大社で神迎祭が行われ、出雲大社の西側にある稲佐の浜に全国の神様が夜に到着され、その浜で神主さんがお迎えの神事を執り行います。その後、出雲大社の中に神様のお泊り処があり、そこにご案内し、翌朝に神様方は、相談ごとを行う場所に通われます。その会議室は意外にも出雲大社の外にあり、まちの人々は、神様が相談ごとをされる期間は、音を出さないように静かに過ごすのだそうです。
    ご相談ごとが終わると酒宴が開かれ、その会場はここ、二次会はここと場所が決まっています。宴会が楽しくて居残りをされる神様もいらっしゃるとの余話も。
     神様の酒宴から発祥しているとされる島根のお酒ですが、飲んでみると、なんとなく新潟のお酒とテイストが似ているような感じがします。
     お米も、東日本が魚沼米ならば、西日本では島根県の仁多米(にたまい)が断トツのブランド米です。地形は、両県とも、日本海に面し、内陸部に入ると山や森林が深くなる点が共通しています。
    出雲国の山では、かつて、たたら製鉄が盛んに行われていました。真砂をとり、炭を作り、今でいう工場で鉄がつくられました。その風景が映画「千と千尋の神隠し」で描かれています。
     現在は、刀匠が日本刀をつくる際に必要な玉鋼(たまはがね)を得るために、たたら製鉄の技が受け継がれています。
     松江市の南に位置する奥出雲と呼ばれる地域にたたら製鉄の跡が残っており、山を削って真砂をとった場所が今は棚田となりお米づくりが盛んです。鉄師と呼ばれた方々が残した住居や庭園は見事で、最近のテレビドラマ「VIVANT」の舞台となりました。
     近年は、周辺の森林の木材を活用し、建設用合板の製造が行われています。木材は海外産を使うことの多い時期があったようですが、ここ10年で国内産の使用が増えたそうです。

    八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を

     奥出雲で八岐大蛇(やわたのおろち)を退治したスサノオノミコトが読んだ日本で初めての和歌とされています(妻有の『妻』の文字が入っています)。
     出雲国で神話を身近に感じながら、越後国にもスサノオのような力持ちがいそうと思いました。

    2023年11月11日号

  • 10秒に涙、3連覇届かず

    県中学駅伝 十日町南・男女準優勝

     「あと少し距離があれば」「もうちょっと引き離しておけば」―。第33回県中学校駅伝競走大会は2日、小千谷市で開かれ、アベックで3連覇をめざした十日町南は男女ともあと一歩で優勝に届かず涙を飲んだ。がっくりと肩を落とす選手に瀧澤慶太監督は「みんな全力を出してくれた」と称え、「どのチームも勝ち続けることはできない。負けたことが次への大きな力になる」とリベンジを誓った。

    2023年11月4日号

  • どうする冬避難、どうなる再稼働

    住民「絶対はない」と不安感、避難者対応を実践

     県「3つの検証」報告書が9月に出され、柏崎刈羽原発再稼働に向けた動きに関心が集まるなか、27~29日、同原発での重大事故を想定した国県主催の原子力総合防災訓練を行った。国原子力防災訓練の新潟県開催は18年ぶり。避難訓練には全県で1400人余が参加。小千谷市からの避難者が経由地の十日町市・クロステンなどで車両スクリーニングを行い、一部は津南町に移動し、対人スクリーニングを受けるなど、大規模な訓練となった。参加者からは昨冬ドカ雪による交通渋滞を踏まえ「厳冬期に原発事故が起きたらどうなるのか。こんなにスムースに行くはずがない」の声が出た。一方で、原発から30㌔圏(UPZ圏)にある7市町と東京電力の間で、再稼働に対する自治体の事前了解権を認める安全協定締結をめざす「UPZ議員研究会」が活動を再開するなど、再稼働を巡る動きが活発化。花角知事がどう判断し、住民に信を問うか関心を呼ぶ。

    2023年11月4日号

  • コメ国際コンクール、津南町からアピールを

     今夏の「災害級の等級落ち」をアピールする絶好の場が12月1、2日、津南町に来る。ちょっと長い大会名だが『第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会inつなん』。主催は大阪に本部がある「米・食味鑑定士協会」。この国際コンクールの他に、水田環境鑑定士、調理炊飯鑑定士などコメづくりと食味を、国際的な規模での向上・普及に取り組む協会だ。毎回5千点を超える出品があり、今回の津南大会も出品受付はすでに始まっている。
     この場の意義を考えたい。津南町は何をアピールするのか。今年産米は等級比率が過去最低を記録。だが、JA系などは「等級と食味は関係ない。2等米、3等米もうまい」と、JA組合長が等級落ちしたコメのごはんを食べるなど、等級落ちによる消費者心理のフォローに躍起だ。
     今期の災害級の等級落ちが判明した9月末、本紙社説は「コメ等級選別の限界、食味で区別化を」を論じた。生産者のコメづくり意欲を助長する等級選別は、実は消費者にとって分かりにくい区別化だ。コメどころ新潟県の花角知事は明言した。「食味と等級選別は無関係」と等級落ち被害が判明した9月に。『ならば、生産者から消費者までの一体的な理解が得られる食味選別に統一すべき』。その場となる国際食味コンクールが津南町で開かれる。これはアピールする絶好の機会ではないか。
     鑑定コンクール結果は、その優位性を決める場になるが、今期の災害級等級落ちのピンチをチャンスに変える場が、この大会だ。『従来の等級選別から、消費者・生産者が共に納得できる食味選別に』、この大会アピールを津南大会で決議してはどうか。実行委員長・桑原悠町長の出番だ。コメ食味の選別化による「生産者価格のランク付け」は、消費者ニーズに応えるだろう。今期の等級落ちのタイミングこそ、津南町からのアピール発信の好機ではないか。

    2023年11月4日号

  • 農業楽しむ『ママ野菜』

    津南 涌井ゆまさん、風巻彩香さん

     30代の子育て中のママさん農業者ふたりが新たな活動を始めている。野菜栽培や収穫交流体験など農業プロジェクト「ママ野菜」に取り組む、涌井ゆまさん(33、割野)と風巻彩香さん(30、大割野)。ふたりは共に津南町相吉の農園勤務の傍ら15㌃の農地を借り、減農薬や無農薬野菜の生産に挑戦。

    2023年11月4日号

  • ハタケシメジ

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     ハタケシメジは不思議な事に山奥には生えないで、人家周辺の畑やアスファルトの脇、コンクリートの脇などとおよそキノコとは思えない場所に多く出てくる。
     写真の場所はキノコの名前の通りの畑。けんちん汁でも野菜炒めでも、大きなものはそのまま焼いても美味しいからいろんな料理に使えるので、写真のように大株があると本当にうれしいし楽しい。
     個人的にもキノコ採りは大好きなのだが判らない種類がほとんどである。図鑑を見ても幼菌、成菌、老菌では見た目も大きく変わるし迷う事も多い。だから確実に食べられる種類だけを覚えて山歩きしている。それでも今まで食べなかった種類は慎重に調べてから口に入れているので大丈夫。
     普段食べているキノコがいっぱい採れた時には仲間にも配ったりしているが、ただその人の体質などによっては気持ち悪くなったりという事があるらしい。
     以前は何の問題もなかったスギヒラタケ、カタハと言っていたが今は毒キノコ扱い、でも年配の人は食べている人もいる。だからよう判らん…。

    2023年11月4日号

  • 味覚嗅覚、自然なもので生きる力を

    コロナ後遺症も自然な良い香りで

    Vol 85

     最近、娘が昆虫図鑑を気に入って見ています。一緒になって春や夏に屋外で見かけた色々な虫の名前を探してみるとなかなか奥深いもので、大人のこちらがはまってしまいます。昨夜も夕飯を食べながら、ムカデとヤスデとゲジゲジの違いが家族で大論争となり、ついにはその昆虫図鑑が出てきてはみたものの、「おえー、気持ち悪い。食べ終わってからにしようよ」と当たり前の反応あり。そのうち、いま大大大発生中のカメムシにまで話が移る騒ぎでした。サファイアのように美しい青いカメムシが図鑑に載っていて、「ぜひお会いしてみたい!」と私が言ったら、あっけなく夫に「だけど所詮ヘクサだから」と一蹴されてしまい、昨夜の虫論争は終了となりました。
     さて、最近こどもたちの味覚嗅覚を感じ取る力が低下しているという話を聞いたことがあります。もともと味覚嗅覚の力は、命に危険を及ぼすものか否かを察する能力に直結しています。(以前お恥ずかしながら、私が家では酸っぱい研究家として食べられる、食べられないの限界点を探る役目をしているお話をしたと思います)
     なぜこどもたちのその能力が低下してしまっているかというと、合成香料の匂いに慣れ過ぎているから、というのが一番のようです。おうちで使っている柔軟剤の香りは良い匂いと感じるのに、自然のお花の香りなどを「くさい」というこどもが増えてきているとのこと。皆さんのおうちでは合成香料の入ったものを使いすぎてはいませんか? なるべくこどものうちは家の外に出て、自然のいろいろな匂いに触れさせる(体験し考え記憶する)ようにして、生きるための力を育んであげてください。
     とはいえ、昨年おバカな事件がありまして、自宅のブルーベリーの木に季節外れの実がたくさんついているものですから、どうしたものかとウキウキして数個収穫し、娘に食べさせよう、その前に自分がと口に入れたところ、どうもブルーベリーではないと気づき、慌てて調べたところ、どうも毒のある実なのではないかという疑惑が浮上。今日でみんなとお別れかもしれない、と母に言ったら、あっさり呆れられ、娘に言ったら「ちゃんと図鑑で調べてから、お外のものは口に入れた方が良いと思うよ」とたしなめられ、結局吐きも下しも何も起こらなかった酸っぱい研究家は、まだまだ修行が足りないと感じた次第です。
    外来でも最近「あれは取ってきたキノコのせいかもしれない」という貴重な体験を教えてくださる方がいらっしゃいますので、収穫の秋、どうぞ皆様気を付けて楽しんでくださいね。ちなみにヤギにとってブルーベリー、特に葉っぱは毒のようです。
     さて、大量発生のカメムシですが、実は私にとってはさほど臭いと感じない種類の匂いだったりします。よくパクチーに似た匂いと表現されていますが、パクチーがそんなに嫌いではないからかもしれません。私はお会いしたことがありませんが、カメムシの種類によっては青りんごやバニラの匂いに似た匂いを出すものをあるそうですよ。「所詮カメムシだけど」とまた夫には言われてしまいそうですが、考えるとワクワクします。
     新型コロナの後遺症でどうも嗅覚が、という方にも自然の良い香りをかぎ続けると治りが良いといわれているアロマ療法もありますので、どうぞ香りで何かお困りの方がいらっしゃいましたら、当院のメディカルアロマ診療部までお気軽にご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年11月4日号

  • 新人3人当選、現職3人惜敗

    津南町議選、来月10日初会合、議長人事も注目

     任期満了(11月9日)に伴う津南町議選は17日告示、22日投開票し、改選議席12に対し16人が出馬、激戦の5日間を経て、新人3人、現職7人、元職2人の新メンバーが決まった。来月10日に初顔合わせの全協を開き、議長など議会人事を決める初議会は全協の1週間後を予定している。

    2023年10月28日号

  • できないか『ふるさと人材バンク』

     人材バンクなるものは、数多ある。「ふるさと人材バンク」はどうか。十日町市も津南町も栄村も、取り組みはしているだろうが、なかなか確かな情報把握はされていないようだ。それは『この地域の出身者の人材バンク』。あそこの息子は日本を代表するAI技術者のようだ…あそこの娘は世界を相手にする食品研究者のようだ…あの家の次男は大学教授をしている…などなど、巷間話の真偽はあるが、妻有地域で育った人材が国内外の各分野の最前線で活躍しているのは事実だろう。これは「妻有の財産」ではないか。
     コロナ禍で自粛していた中学・高校の同窓会・同級会が少しずつ復活している。卒業10年以内はまだ社会人の中堅前。20年、30年後のいまは中堅から主軸になっている方々が多いだろう。だが、この分野は個人情報との関係でなかなか悩ましい問題に直面する。 
     その橋渡しの一つになるのが、妻有地域の出身者でつくる「ふるさと会」。長い歴史を積み重ねる東京十日町会は、ふるさと十日町の着物産業の隆盛と共に設立し、県内の先駆けでもある。昭和30年津南町誕生と共に出身者で立ち上げた「東京津南郷会」もふるさと会の先駆けだ。相当なる人材が関り、あの人、この人と、国内外で活躍する人材の宝庫だろう。それはふるさと十日町市・津南町・栄村の頼もしき応援団でもある。だが、そのふるさと会が高齢化し、新規加入者が少なく、大切な組織が風前の灯火にある。
     かつて市町村が情報提供を呼びかけたことがある。だが…である。個人情報の壁にぶつかった。住民の命と暮らしと財産を守る責務がある自治体。その守備範囲は広範だ。常にその道の専門家のアドバイスが必要で、その人材がふるさと出身者なら、さらに心強い。
     まちづくり、地域づくり。きっと相当なる人材がいるのだろうが…。こういう時代だからこそ、人材が必要だ。

    2023年11月11日号

  • 心と体、癒される場に

    ◎...ひだまりサロン・清水さとみさん

     のどかな田園風景が広がる十日町市川西地区上野に「ひだまりサロン」がある。自宅の一室を改装して代表の清水さとみさん(62)がフェイシャルエステ、皮膚や筋肉、神経、腱をしなやかにするピーナッツオイルを使ったオイルリンパ・ケアなどを行い、利用者から好評を得ている。

    2023年11月11日号

  • 日本初の和歌に『妻』の文字が

    「越後国」と「出雲国」

    清水裕理 (経済地理学博士)

     仕事で出雲国(島根県)に来ており、越後国(新潟県)との共通点を感じます。出雲国では、十月を神無月ではなく神在月と呼び、全国の神様が集まり、誰と誰のご縁を結ぶかの相談が行われるとされます。
     旧暦の10月10日である11月中旬に出雲大社で神迎祭が行われ、出雲大社の西側にある稲佐の浜に全国の神様が夜に到着され、その浜で神主さんがお迎えの神事を執り行います。その後、出雲大社の中に神様のお泊り処があり、そこにご案内し、翌朝に神様方は、相談ごとを行う場所に通われます。その会議室は意外にも出雲大社の外にあり、まちの人々は、神様が相談ごとをされる期間は、音を出さないように静かに過ごすのだそうです。
    ご相談ごとが終わると酒宴が開かれ、その会場はここ、二次会はここと場所が決まっています。宴会が楽しくて居残りをされる神様もいらっしゃるとの余話も。
     神様の酒宴から発祥しているとされる島根のお酒ですが、飲んでみると、なんとなく新潟のお酒とテイストが似ているような感じがします。
     お米も、東日本が魚沼米ならば、西日本では島根県の仁多米(にたまい)が断トツのブランド米です。地形は、両県とも、日本海に面し、内陸部に入ると山や森林が深くなる点が共通しています。
    出雲国の山では、かつて、たたら製鉄が盛んに行われていました。真砂をとり、炭を作り、今でいう工場で鉄がつくられました。その風景が映画「千と千尋の神隠し」で描かれています。
     現在は、刀匠が日本刀をつくる際に必要な玉鋼(たまはがね)を得るために、たたら製鉄の技が受け継がれています。
     松江市の南に位置する奥出雲と呼ばれる地域にたたら製鉄の跡が残っており、山を削って真砂をとった場所が今は棚田となりお米づくりが盛んです。鉄師と呼ばれた方々が残した住居や庭園は見事で、最近のテレビドラマ「VIVANT」の舞台となりました。
     近年は、周辺の森林の木材を活用し、建設用合板の製造が行われています。木材は海外産を使うことの多い時期があったようですが、ここ10年で国内産の使用が増えたそうです。

    八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を

     奥出雲で八岐大蛇(やわたのおろち)を退治したスサノオノミコトが読んだ日本で初めての和歌とされています(妻有の『妻』の文字が入っています)。
     出雲国で神話を身近に感じながら、越後国にもスサノオのような力持ちがいそうと思いました。

    2023年11月11日号

  • 10秒に涙、3連覇届かず

    県中学駅伝 十日町南・男女準優勝

     「あと少し距離があれば」「もうちょっと引き離しておけば」―。第33回県中学校駅伝競走大会は2日、小千谷市で開かれ、アベックで3連覇をめざした十日町南は男女ともあと一歩で優勝に届かず涙を飲んだ。がっくりと肩を落とす選手に瀧澤慶太監督は「みんな全力を出してくれた」と称え、「どのチームも勝ち続けることはできない。負けたことが次への大きな力になる」とリベンジを誓った。

    2023年11月4日号

  • どうする冬避難、どうなる再稼働

    住民「絶対はない」と不安感、避難者対応を実践

     県「3つの検証」報告書が9月に出され、柏崎刈羽原発再稼働に向けた動きに関心が集まるなか、27~29日、同原発での重大事故を想定した国県主催の原子力総合防災訓練を行った。国原子力防災訓練の新潟県開催は18年ぶり。避難訓練には全県で1400人余が参加。小千谷市からの避難者が経由地の十日町市・クロステンなどで車両スクリーニングを行い、一部は津南町に移動し、対人スクリーニングを受けるなど、大規模な訓練となった。参加者からは昨冬ドカ雪による交通渋滞を踏まえ「厳冬期に原発事故が起きたらどうなるのか。こんなにスムースに行くはずがない」の声が出た。一方で、原発から30㌔圏(UPZ圏)にある7市町と東京電力の間で、再稼働に対する自治体の事前了解権を認める安全協定締結をめざす「UPZ議員研究会」が活動を再開するなど、再稼働を巡る動きが活発化。花角知事がどう判断し、住民に信を問うか関心を呼ぶ。

    2023年11月4日号

  • コメ国際コンクール、津南町からアピールを

     今夏の「災害級の等級落ち」をアピールする絶好の場が12月1、2日、津南町に来る。ちょっと長い大会名だが『第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会inつなん』。主催は大阪に本部がある「米・食味鑑定士協会」。この国際コンクールの他に、水田環境鑑定士、調理炊飯鑑定士などコメづくりと食味を、国際的な規模での向上・普及に取り組む協会だ。毎回5千点を超える出品があり、今回の津南大会も出品受付はすでに始まっている。
     この場の意義を考えたい。津南町は何をアピールするのか。今年産米は等級比率が過去最低を記録。だが、JA系などは「等級と食味は関係ない。2等米、3等米もうまい」と、JA組合長が等級落ちしたコメのごはんを食べるなど、等級落ちによる消費者心理のフォローに躍起だ。
     今期の災害級の等級落ちが判明した9月末、本紙社説は「コメ等級選別の限界、食味で区別化を」を論じた。生産者のコメづくり意欲を助長する等級選別は、実は消費者にとって分かりにくい区別化だ。コメどころ新潟県の花角知事は明言した。「食味と等級選別は無関係」と等級落ち被害が判明した9月に。『ならば、生産者から消費者までの一体的な理解が得られる食味選別に統一すべき』。その場となる国際食味コンクールが津南町で開かれる。これはアピールする絶好の機会ではないか。
     鑑定コンクール結果は、その優位性を決める場になるが、今期の災害級等級落ちのピンチをチャンスに変える場が、この大会だ。『従来の等級選別から、消費者・生産者が共に納得できる食味選別に』、この大会アピールを津南大会で決議してはどうか。実行委員長・桑原悠町長の出番だ。コメ食味の選別化による「生産者価格のランク付け」は、消費者ニーズに応えるだろう。今期の等級落ちのタイミングこそ、津南町からのアピール発信の好機ではないか。

    2023年11月4日号

  • 農業楽しむ『ママ野菜』

    津南 涌井ゆまさん、風巻彩香さん

     30代の子育て中のママさん農業者ふたりが新たな活動を始めている。野菜栽培や収穫交流体験など農業プロジェクト「ママ野菜」に取り組む、涌井ゆまさん(33、割野)と風巻彩香さん(30、大割野)。ふたりは共に津南町相吉の農園勤務の傍ら15㌃の農地を借り、減農薬や無農薬野菜の生産に挑戦。

    2023年11月4日号

  • ハタケシメジ

    南雲 敏夫(県自然観察指導員)

     ハタケシメジは不思議な事に山奥には生えないで、人家周辺の畑やアスファルトの脇、コンクリートの脇などとおよそキノコとは思えない場所に多く出てくる。
     写真の場所はキノコの名前の通りの畑。けんちん汁でも野菜炒めでも、大きなものはそのまま焼いても美味しいからいろんな料理に使えるので、写真のように大株があると本当にうれしいし楽しい。
     個人的にもキノコ採りは大好きなのだが判らない種類がほとんどである。図鑑を見ても幼菌、成菌、老菌では見た目も大きく変わるし迷う事も多い。だから確実に食べられる種類だけを覚えて山歩きしている。それでも今まで食べなかった種類は慎重に調べてから口に入れているので大丈夫。
     普段食べているキノコがいっぱい採れた時には仲間にも配ったりしているが、ただその人の体質などによっては気持ち悪くなったりという事があるらしい。
     以前は何の問題もなかったスギヒラタケ、カタハと言っていたが今は毒キノコ扱い、でも年配の人は食べている人もいる。だからよう判らん…。

    2023年11月4日号

  • 味覚嗅覚、自然なもので生きる力を

    コロナ後遺症も自然な良い香りで

    Vol 85

     最近、娘が昆虫図鑑を気に入って見ています。一緒になって春や夏に屋外で見かけた色々な虫の名前を探してみるとなかなか奥深いもので、大人のこちらがはまってしまいます。昨夜も夕飯を食べながら、ムカデとヤスデとゲジゲジの違いが家族で大論争となり、ついにはその昆虫図鑑が出てきてはみたものの、「おえー、気持ち悪い。食べ終わってからにしようよ」と当たり前の反応あり。そのうち、いま大大大発生中のカメムシにまで話が移る騒ぎでした。サファイアのように美しい青いカメムシが図鑑に載っていて、「ぜひお会いしてみたい!」と私が言ったら、あっけなく夫に「だけど所詮ヘクサだから」と一蹴されてしまい、昨夜の虫論争は終了となりました。
     さて、最近こどもたちの味覚嗅覚を感じ取る力が低下しているという話を聞いたことがあります。もともと味覚嗅覚の力は、命に危険を及ぼすものか否かを察する能力に直結しています。(以前お恥ずかしながら、私が家では酸っぱい研究家として食べられる、食べられないの限界点を探る役目をしているお話をしたと思います)
     なぜこどもたちのその能力が低下してしまっているかというと、合成香料の匂いに慣れ過ぎているから、というのが一番のようです。おうちで使っている柔軟剤の香りは良い匂いと感じるのに、自然のお花の香りなどを「くさい」というこどもが増えてきているとのこと。皆さんのおうちでは合成香料の入ったものを使いすぎてはいませんか? なるべくこどものうちは家の外に出て、自然のいろいろな匂いに触れさせる(体験し考え記憶する)ようにして、生きるための力を育んであげてください。
     とはいえ、昨年おバカな事件がありまして、自宅のブルーベリーの木に季節外れの実がたくさんついているものですから、どうしたものかとウキウキして数個収穫し、娘に食べさせよう、その前に自分がと口に入れたところ、どうもブルーベリーではないと気づき、慌てて調べたところ、どうも毒のある実なのではないかという疑惑が浮上。今日でみんなとお別れかもしれない、と母に言ったら、あっさり呆れられ、娘に言ったら「ちゃんと図鑑で調べてから、お外のものは口に入れた方が良いと思うよ」とたしなめられ、結局吐きも下しも何も起こらなかった酸っぱい研究家は、まだまだ修行が足りないと感じた次第です。
    外来でも最近「あれは取ってきたキノコのせいかもしれない」という貴重な体験を教えてくださる方がいらっしゃいますので、収穫の秋、どうぞ皆様気を付けて楽しんでくださいね。ちなみにヤギにとってブルーベリー、特に葉っぱは毒のようです。
     さて、大量発生のカメムシですが、実は私にとってはさほど臭いと感じない種類の匂いだったりします。よくパクチーに似た匂いと表現されていますが、パクチーがそんなに嫌いではないからかもしれません。私はお会いしたことがありませんが、カメムシの種類によっては青りんごやバニラの匂いに似た匂いを出すものをあるそうですよ。「所詮カメムシだけど」とまた夫には言われてしまいそうですが、考えるとワクワクします。
     新型コロナの後遺症でどうも嗅覚が、という方にも自然の良い香りをかぎ続けると治りが良いといわれているアロマ療法もありますので、どうぞ香りで何かお困りの方がいらっしゃいましたら、当院のメディカルアロマ診療部までお気軽にご相談くださいね。
     (たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年11月4日号

  • 新人3人当選、現職3人惜敗

    津南町議選、来月10日初会合、議長人事も注目

     任期満了(11月9日)に伴う津南町議選は17日告示、22日投開票し、改選議席12に対し16人が出馬、激戦の5日間を経て、新人3人、現職7人、元職2人の新メンバーが決まった。来月10日に初顔合わせの全協を開き、議長など議会人事を決める初議会は全協の1週間後を予定している。

    2023年10月28日号