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妻有新聞掲載記事一覧

  • 議会を押し上げる「住民力」

    津南町議選に思う

    斎木 文夫 (年金生活者)

     津南町議選が明日22日に投開票となる。
     今回は定数12に対し新人3人を含む16人が出馬の激戦である。最近の地方議会の課題は「議会不信」と「なり手不足」の悪循環。定数削減で悪循環を断ち切ることができるか。
     議会不信には理由がある。住民の生活と意識が多様化してきている。で、有権者と、議員の属性(住所、職業、性別、年齢など)との違いが大きくなって民意が反映できなくなってきているのだ。
     だが、議会不信だの、だから選挙に行かないだのと言っている間に、人口減少、財政のひっ迫はどんどん進んできた。議会の役割は今まで以上に大きくなっている。
     議会は、利益配分でなく、何をやめるか、何を後回しにするか、「不利益の配分」をも決めなければならない。ある属性の利益代表的な候補者に決める力があるか。
     ここは、住民の理解を得ながら「不利益の配分」をのみ込ませることができる、頭が良くて、人望がある人を選んでもらいたい。そして、結果として有権者の多様性を反映した議会構成になればけっこうなことだ。
     本紙編集部は、女性議員の割合に注目しているようだ。だが、女性議員がすべて女性の味方とは限らない。分かりやすい例を挙げれば、暴言、妄言を吐き続ける自民党所属の杉田水脈衆議院議員である。その辺の見極めも必要だろう。
     本紙前号の社説は「じ
    っくり聞き、読み、感じて、投票所に行ってほしい」と締めくくっている。そのとおりだと思う。
     これは新しい議会の話になるが、有権者は議会改革に注目している。定数や議員報酬の見直しや、休日・夜間開催はよくある話だ。そのほか、兼職制度を緩和したり、年に4回の定例会だけでなく一年中活動できるように通年会期制にし、選挙運動もバンバンやれるように緩和したり…。
     全国町村議会議長会/編『議会力アップのための活動例』に25町村議会の事例が紹介されている。参考になるので、ネット検索してほしい。
     ただ、議会改革は手段に過ぎない。政策決定がどう変わるかが重要だ。議会は、①地方分権改革によって権限が拡大された首長のチェック機関であり、②住民が望む政策を作り出す機関でなければならない。
     行政監視、政策立案のためには住民との協働は欠かせない。そんな議会にするために、本当に求められているのは、「議員力」でなく「住民力」なのかもしれない。

    2023年10月21日号

  • 注目は20代・30代・40代の投票率

     津南町が刻む歴史の転換点にあるのか。22日投開票の津南町議選、今回の選挙は多様な要素を含む。合併から68年の時間を積み重ね、6代目の町長が引っ張るいまの津南町を、今度の町議選は端的に表している。
     その一つは高齢化する町の現状が、そのまま町議選に出ている。高齢化率65歳以上が43%余の数字が示す通り、今回の町議選候補者の平均年齢は65歳、津南町の現実そのままだ。70代以上が9人、驚くことはない。この世代がいまの津南町を支えている現実は、地域の生産活動の現役が、この世代だ。
     女性を特別視する必要はないが、議会の場では「女性」という括りがいまだまかり通るのが、この国の議会の場の現実だ。その女性候補5人が挑んでいる。「女性の視点で」などの表現自体が時代錯誤であり、ものの見方の立脚点が違う。だが改選議席12に、5人の女性が挑む自治体は、なにかの動きを予感させる今回の選挙でもある。
     やはり投票率が気になる。過去データを見ると、1975年・昭和50年以降では、この年は定数22に対し27人が出馬、投票率はなんと96・34%。その4年後は96・24%。投票率90%を割ったのは2003年・平成15年、この年は定数18に21人が出馬。以降、選挙のたびに投票率は下がり、4年前の前回2019年は72・48%だった。
     投票率低下は、20代・30代・40代の低投票率が主因だ。投票所に足が向かない、なぜか。無関心ではないはず。今回この世代が立候補している。年代別投票率はすぐには集計が出ないが、今回はぜひ公表してほしい。今回、この年代が前回を下回る投票率なら、残念ながら津南町の将来は危うい。これも今回の町議選の一つの視点だ。
     期日前投票が始まっている。早まる必要はない。21日までの候補の言動に注目してほしい。日を追うごとに「見えてくる」、それが選挙だ。

    2023年10月21日号

  • 「胎内記憶」、聞き逃せない池川昭明医師の話

    お母さんが感じた事が胎内の赤ちゃんに伝わる

    Vol 84

     皆さんは、今日は夕飯に〇〇が食べたいな~と思って家に帰ったら、お母さんが自分の食べたいものを作っていた、という経験や、あるいは、△△さんに最近会わないけど、どうしてるかな~と思っていたら電話がかかってきた、とかメールが来たという経験はありませんか? 私は姉と自宅の湯船に2人で浸かっている時に、姉が歌う声が聞こえてきたので続きを声に出して歌ったら、「どうして今その歌を、その歌詞から歌ったの?」とびっくりされたことがあります。姉が言うには、心の中で歌を歌っていただけなのに、とのことでした。
     脳で何かを考えるとき、脳細胞と脳細胞の間で微量な電流が流れます。もしかしたら私たちが考えていることが電波となって頭から漏れでて、携帯やスマホのメッセージのように、伝えたい誰かに伝わっているのかもしれません。世の中には科学的に解明できていない不思議なことはまだまだたくさんあります。
     私は5年前に、池川明先生という産婦人科の先生を知りました。先生は産婦人科医の仕事の他に「胎内記憶」を研究してきました。お母さんのお腹の中にいた胎児だった頃の記憶を生まれてからも持っている人が世の中にいて、その人たちの証言をたくさん集めて、妊娠や出産を今までと違った側面から科学的に解明しようとしています。
     胎内記憶を探ることで、なぜ私たちはそれぞれ違った環境に生まれるのか、それはどこで決まってくるのか、何のために生まれてくるのかを知る、ちょっと間違うと宗教めいた話になりそうですが、先生はまじめに科学として論文にもしていますし、本もたくさん出しています。
     思いのほか、お腹の中の赤ちゃんは色々なことを発信していますし、外の世界とのやり取りをしているのは皆さんも知っていることです。ご飯を食べると赤ちゃんが良く動くから食べることが好きな子なのかなとか、趣味のドラムを叩いたら、どんな音楽を聴かせるよりお腹の赤ちゃんが反応したから、赤ちゃんもドラムが好きなのかも、などという話を妊婦さんたちから聞いたりしませんか?
     それだけでなく、いま既にいるお兄ちゃんやお姉ちゃんたちとお話をして自分の性別を教えてくれたり、お母さんに言われた通りの日にちに生まれてくるということも良く聞くことのように思いますよね。
     そして逆に、お母さんの見聞きしたこと感じたことは、とても赤ちゃんに伝わるものだと昔から思われています。「妊娠中に火事を見ると赤ちゃんに赤あざができる」という迷信。これは本当にあざができるわけではなく、妊婦さんが強いストレスや恐怖・不安を感じると、お腹の赤ちゃんに影響を与えることがあるから、妊婦さんには特別な配慮が必要だよ、火事=ストレス、心身的な傷=アザということなのでしょう。
     実際に迷信でなく、お母さんが右脳で感じたことは、赤ちゃんの右脳に伝わっているという研究もされています。今回11月5日に先生の講演会がたかき医院であります。 自分と子どもの絆を知り子育てに役立てることや、どうして流産や死産を選んでお母さんのところにやってくるのか、中絶をした時に赤ちゃんはどう思っているのか、どうして自分は子どもに恵まれなかったのかなど、女性なら一度は聞いてみたい話を聞いたり、質問できる機会です。先生の講演会は、予約1年待ちという超人気講演会ですので、ご興味のある方はたかき医院℡025–750–2622まで。なお当日は、ここに書けなかった私の変な話を、もう少ししたいと思っています!
     (たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年10月21日号

  • 告示までカウントダウン「3」

    津南町議選、4人超過の大激戦

     任期満了(11月9日)に伴う津南町議選は来週17日告示、22日投票、即日開票する。これまでに現職10人、元職3人、新人3人の16人が出馬表明し、改選定数12に対し4人超過の激戦もようになっている。
     新たに8日出馬表明した新人は元町職員の村山郁夫氏(68・十二ノ木)。取材に答え、「自律プランから20年余になり、その検証を通じて議会からの提言につなげたい」と、自身が関わった自律計画を通じた現町政の検証を視点に、議員活動に取り組む方針を話す。村山氏は昭和58年から町議1期在職した村山勇氏(故人)の長男で、現在は津南町家族会副会長、町民生児童委員協議会副会長などを務めている。村山氏を含め今改選期は新人3人が出馬予定だ。

    2023年10月14日号

  • 70代も優勝、大会出場が意欲に

    県マスターズに出場、24種目で上位

     年齢別24種目で3位以内入賞―。水泳で健康・体力づくりに取り組む「十日町体力づくり支援センター」利用者が、17都道府県から122チームが参加した第33回新潟県マスターズ水泳競技大会(8日、長岡市・ダイエープロビスフェニックスプール)に出場し健闘した。指導員らは「競技を通して意欲が生まれ、健康づくりにつながっている」と話している。

    2023年10月14日号

  • 生誕地まつり5年ぶり賑わう

     笑顔と熱気が再び十日町に―。立正佼成会開祖で十日町市名誉市民の庭野日敬師の功績を讃えると共に、市の振興と市民との交流が目的の「第47回生誕地まつり」が8日、市街地で開催。台風と新型コロナ禍で中止が続き、5年ぶりとあって全国各地からの来訪者と市民で賑わった。

    2023年10月14日号

  • やってはいけない事を全部やってしまった

    ざわつく電話DE詐欺

    松崎 房子 (元ゆずり葉編集委員)

     すでに1ヵ月以上も経ったのに、未だにザラリとする。
     ショートメールが入った。「電話料金の事でご連絡があります」とある。
    寄りにもよって、家計簿を広げ料金プランを変更した効果は上がっているのか? 疑問を感じていた所だった。思わず連絡先としてある番号に電話してしまった。
     即、折り返しかかってきた番号は東京管区の番号で数字自体もぜんぜん違う。「先程の番号と全然違いますがどういう事でしょうか?」「大丈夫ですよ。担当部署の者がご説明しますので」「そうなんですか?」「お客様が以前に契約された、サイトの料金が1年間未払いになっています。早急に必要料金9万9600円を振り込んでください」「そんな筈はありません。私は未だにスマホに不慣れで、サイトを契約したりは出来ません。した覚えも絶対にありません」「スマホからでなくても、PCからも出来るのです」「なんと言われても契約してはいませんから、お支払いはしません」「たまに誤認契約という事もあるので調べてみます」。
     しばらく時間を置いてまたかかってきた。「やはり誤認契約であることが判りました」「そうでしょう。絶対に契約した覚えが無いもの。ではこれでよろしいですね」「そうですが、当社のシステム上、一応全額御払い頂いて2日後に返金致しますので」「そんなの可笑しいではありませんか。払わなければどうなるのですか? こんな電話自体変じゃありません?」
    気のせいか相手の態度が変わった気がした。「払わなくても一向に構いませんよ。延滞金やら金利やらが加算されて、もっと高額の金額が引き落とされますから…」。あれこれやり取りが続いていい加減参ってしまった。
     前号の村山さんの原稿にあった、カタカナ語・和製英語? アルファベットの並び、しかも短縮? ますます混乱した。その時、自分でも変化が起きた。この金額で済むのなら、振り込んでもう終わりにしたい。高額をタンス預金していらっしゃる方もおいでらしいが、こんな気持ちかな?
    少し前に聞いた妹の対処方法が思い出された。『何が何でも本人にしか渡しません』本人が動けないので代わりの者が行きますから。『場所を教えて下さい。こちらから出向きますから』、事なきを得たとか。
     息子に連絡がついて、やっと件の電話を切った。散々息子に叱られたが、とにもかくにもセーフだった。
     知らない番号には出るな。ショートメールはやたらに開けるな。電話に出てしまったら会話をするな。
     やってはいけない事を全部やってしまった。

    2023年10月14日号

  • ヒダリマキマイマイ

    照井 麻美(津南星空写真部)

     雨が強く降っては止み、また雨が降っては止みと秋の長雨とは少し違った10月を迎えておりますが、森に入ればキノコも旬を迎え、道の駅やお土産店では秋の味覚がずらりと並んでいます。
     この雨に活動的なのは写真の「ヒダリマキマイマイ」です。
     字のごとくヒダリマキのかたつむりですが、左巻きの殻をもった種は少なく、国内で確認できている約6000種のうち、約60種ほどしかいないそうです。
     本州北部に生息し、湿った場所を好み、森林や草原などで見かけられ、大きさは3~5cmほどです。
     雨でぬれた地面や木の幹、夜はキノコに群がっていたりしますが、近年住宅地にも出没し、コンクリートの上に付く藻を食べているようなので、雨の降ったときは家の近くのコンクリート壁や枯れ葉がある湿った場所などを探してぜひ、ヒダリマキマイマイを見つけてみてください。
     ちなみに童謡「かたつむり」で歌われている「でんでんむし」とは、子供たちがかたつむりを突っつくと顔を引っ込める様から「出ん出ん虫(出ない出ない虫)」→でんでん虫になった説が有力だそうです。

    2023年10月14日号

  • 「笑売」で癒す『音鳴り』開店

    〇…ギタリスト・マジシャンの篠塚崇志さん

     『笑売』を理念に掲げ「酒・歌・皆んなの遊び処 音鳴り」を十日町市土市第2にオープンし、半年が過ぎた。経営するのは、ギタリストでマジシャンの「チャーリー篠塚」こと篠塚崇志さん(43)。

    2023年10月14日号

  • 聞き・読み・感じて、投票所へ

     じっくり聞き、読み、感じるべきだろう。津南町議選である。来週17日、告示だ。同時に期日前投票ができる期間が始まる。だが考えてほしい。今回の町議選はこれまでと、その様は大きく異なる。それは今日に至るまでの経過からも言える。現職を含め出馬表明が大幅に遅くなり、いまだ流動的な要素が現在進行形だ。ここはじっくり考え、選択すべきだろう。
     今度の改選期の特徴の一つは、現職多数が再出馬すること、さらに新人女性2人が挑むこと、さらに候補予定者16人のうち70代以上が9人いること、この3点だけでも、これまでにない町議選になっている。70代以上の多数の出馬は、いまの津南町の現状を端的に表している。高齢化率43%余の象徴であると共に、この世代が津南町を支えているマンパワーであるということ。つまり、年代差は際立った判断材料ではないことを物語っている。
     女性の挑戦は注目されがちだが、「ようやく」であり、「やっと」かもしれない現実が、いまの津南町ともいえる。今春の統一地方選で全国の市町村で多くの女性が議席を取り、議会における女性率が各段に上昇している現実があり、その風が津南町でも吹きつつあるのか、とも言える今回の町議選だ。だからこそ、じっくり聞き、読み、感じてほしいと強く思う。
     告示後、選挙広報が発行され、本紙は投票直前の来週21日号で候補者アンケートを掲載する。その質問は『桑原町政の評価と課題』。ここに候補者のスタンス・立脚点がある。今度の町議選の争点が見えてくる。議員に求められる問題意識、その政治センスこそ、いま津南町議会に求められているのではないか。投票を早まることはない。繰り返すが、じっくり聞き、読み、感じて、投票所に行ってほしい。

    2023年10月14日号

  • 議会を押し上げる「住民力」

    津南町議選に思う

    斎木 文夫 (年金生活者)

     津南町議選が明日22日に投開票となる。
     今回は定数12に対し新人3人を含む16人が出馬の激戦である。最近の地方議会の課題は「議会不信」と「なり手不足」の悪循環。定数削減で悪循環を断ち切ることができるか。
     議会不信には理由がある。住民の生活と意識が多様化してきている。で、有権者と、議員の属性(住所、職業、性別、年齢など)との違いが大きくなって民意が反映できなくなってきているのだ。
     だが、議会不信だの、だから選挙に行かないだのと言っている間に、人口減少、財政のひっ迫はどんどん進んできた。議会の役割は今まで以上に大きくなっている。
     議会は、利益配分でなく、何をやめるか、何を後回しにするか、「不利益の配分」をも決めなければならない。ある属性の利益代表的な候補者に決める力があるか。
     ここは、住民の理解を得ながら「不利益の配分」をのみ込ませることができる、頭が良くて、人望がある人を選んでもらいたい。そして、結果として有権者の多様性を反映した議会構成になればけっこうなことだ。
     本紙編集部は、女性議員の割合に注目しているようだ。だが、女性議員がすべて女性の味方とは限らない。分かりやすい例を挙げれば、暴言、妄言を吐き続ける自民党所属の杉田水脈衆議院議員である。その辺の見極めも必要だろう。
     本紙前号の社説は「じ
    っくり聞き、読み、感じて、投票所に行ってほしい」と締めくくっている。そのとおりだと思う。
     これは新しい議会の話になるが、有権者は議会改革に注目している。定数や議員報酬の見直しや、休日・夜間開催はよくある話だ。そのほか、兼職制度を緩和したり、年に4回の定例会だけでなく一年中活動できるように通年会期制にし、選挙運動もバンバンやれるように緩和したり…。
     全国町村議会議長会/編『議会力アップのための活動例』に25町村議会の事例が紹介されている。参考になるので、ネット検索してほしい。
     ただ、議会改革は手段に過ぎない。政策決定がどう変わるかが重要だ。議会は、①地方分権改革によって権限が拡大された首長のチェック機関であり、②住民が望む政策を作り出す機関でなければならない。
     行政監視、政策立案のためには住民との協働は欠かせない。そんな議会にするために、本当に求められているのは、「議員力」でなく「住民力」なのかもしれない。

    2023年10月21日号

  • 注目は20代・30代・40代の投票率

     津南町が刻む歴史の転換点にあるのか。22日投開票の津南町議選、今回の選挙は多様な要素を含む。合併から68年の時間を積み重ね、6代目の町長が引っ張るいまの津南町を、今度の町議選は端的に表している。
     その一つは高齢化する町の現状が、そのまま町議選に出ている。高齢化率65歳以上が43%余の数字が示す通り、今回の町議選候補者の平均年齢は65歳、津南町の現実そのままだ。70代以上が9人、驚くことはない。この世代がいまの津南町を支えている現実は、地域の生産活動の現役が、この世代だ。
     女性を特別視する必要はないが、議会の場では「女性」という括りがいまだまかり通るのが、この国の議会の場の現実だ。その女性候補5人が挑んでいる。「女性の視点で」などの表現自体が時代錯誤であり、ものの見方の立脚点が違う。だが改選議席12に、5人の女性が挑む自治体は、なにかの動きを予感させる今回の選挙でもある。
     やはり投票率が気になる。過去データを見ると、1975年・昭和50年以降では、この年は定数22に対し27人が出馬、投票率はなんと96・34%。その4年後は96・24%。投票率90%を割ったのは2003年・平成15年、この年は定数18に21人が出馬。以降、選挙のたびに投票率は下がり、4年前の前回2019年は72・48%だった。
     投票率低下は、20代・30代・40代の低投票率が主因だ。投票所に足が向かない、なぜか。無関心ではないはず。今回この世代が立候補している。年代別投票率はすぐには集計が出ないが、今回はぜひ公表してほしい。今回、この年代が前回を下回る投票率なら、残念ながら津南町の将来は危うい。これも今回の町議選の一つの視点だ。
     期日前投票が始まっている。早まる必要はない。21日までの候補の言動に注目してほしい。日を追うごとに「見えてくる」、それが選挙だ。

    2023年10月21日号

  • 「胎内記憶」、聞き逃せない池川昭明医師の話

    お母さんが感じた事が胎内の赤ちゃんに伝わる

    Vol 84

     皆さんは、今日は夕飯に〇〇が食べたいな~と思って家に帰ったら、お母さんが自分の食べたいものを作っていた、という経験や、あるいは、△△さんに最近会わないけど、どうしてるかな~と思っていたら電話がかかってきた、とかメールが来たという経験はありませんか? 私は姉と自宅の湯船に2人で浸かっている時に、姉が歌う声が聞こえてきたので続きを声に出して歌ったら、「どうして今その歌を、その歌詞から歌ったの?」とびっくりされたことがあります。姉が言うには、心の中で歌を歌っていただけなのに、とのことでした。
     脳で何かを考えるとき、脳細胞と脳細胞の間で微量な電流が流れます。もしかしたら私たちが考えていることが電波となって頭から漏れでて、携帯やスマホのメッセージのように、伝えたい誰かに伝わっているのかもしれません。世の中には科学的に解明できていない不思議なことはまだまだたくさんあります。
     私は5年前に、池川明先生という産婦人科の先生を知りました。先生は産婦人科医の仕事の他に「胎内記憶」を研究してきました。お母さんのお腹の中にいた胎児だった頃の記憶を生まれてからも持っている人が世の中にいて、その人たちの証言をたくさん集めて、妊娠や出産を今までと違った側面から科学的に解明しようとしています。
     胎内記憶を探ることで、なぜ私たちはそれぞれ違った環境に生まれるのか、それはどこで決まってくるのか、何のために生まれてくるのかを知る、ちょっと間違うと宗教めいた話になりそうですが、先生はまじめに科学として論文にもしていますし、本もたくさん出しています。
     思いのほか、お腹の中の赤ちゃんは色々なことを発信していますし、外の世界とのやり取りをしているのは皆さんも知っていることです。ご飯を食べると赤ちゃんが良く動くから食べることが好きな子なのかなとか、趣味のドラムを叩いたら、どんな音楽を聴かせるよりお腹の赤ちゃんが反応したから、赤ちゃんもドラムが好きなのかも、などという話を妊婦さんたちから聞いたりしませんか?
     それだけでなく、いま既にいるお兄ちゃんやお姉ちゃんたちとお話をして自分の性別を教えてくれたり、お母さんに言われた通りの日にちに生まれてくるということも良く聞くことのように思いますよね。
     そして逆に、お母さんの見聞きしたこと感じたことは、とても赤ちゃんに伝わるものだと昔から思われています。「妊娠中に火事を見ると赤ちゃんに赤あざができる」という迷信。これは本当にあざができるわけではなく、妊婦さんが強いストレスや恐怖・不安を感じると、お腹の赤ちゃんに影響を与えることがあるから、妊婦さんには特別な配慮が必要だよ、火事=ストレス、心身的な傷=アザということなのでしょう。
     実際に迷信でなく、お母さんが右脳で感じたことは、赤ちゃんの右脳に伝わっているという研究もされています。今回11月5日に先生の講演会がたかき医院であります。 自分と子どもの絆を知り子育てに役立てることや、どうして流産や死産を選んでお母さんのところにやってくるのか、中絶をした時に赤ちゃんはどう思っているのか、どうして自分は子どもに恵まれなかったのかなど、女性なら一度は聞いてみたい話を聞いたり、質問できる機会です。先生の講演会は、予約1年待ちという超人気講演会ですので、ご興味のある方はたかき医院℡025–750–2622まで。なお当日は、ここに書けなかった私の変な話を、もう少ししたいと思っています!
     (たかき医院・仲栄美子医師)

    2023年10月21日号

  • 告示までカウントダウン「3」

    津南町議選、4人超過の大激戦

     任期満了(11月9日)に伴う津南町議選は来週17日告示、22日投票、即日開票する。これまでに現職10人、元職3人、新人3人の16人が出馬表明し、改選定数12に対し4人超過の激戦もようになっている。
     新たに8日出馬表明した新人は元町職員の村山郁夫氏(68・十二ノ木)。取材に答え、「自律プランから20年余になり、その検証を通じて議会からの提言につなげたい」と、自身が関わった自律計画を通じた現町政の検証を視点に、議員活動に取り組む方針を話す。村山氏は昭和58年から町議1期在職した村山勇氏(故人)の長男で、現在は津南町家族会副会長、町民生児童委員協議会副会長などを務めている。村山氏を含め今改選期は新人3人が出馬予定だ。

    2023年10月14日号

  • 70代も優勝、大会出場が意欲に

    県マスターズに出場、24種目で上位

     年齢別24種目で3位以内入賞―。水泳で健康・体力づくりに取り組む「十日町体力づくり支援センター」利用者が、17都道府県から122チームが参加した第33回新潟県マスターズ水泳競技大会(8日、長岡市・ダイエープロビスフェニックスプール)に出場し健闘した。指導員らは「競技を通して意欲が生まれ、健康づくりにつながっている」と話している。

    2023年10月14日号

  • 生誕地まつり5年ぶり賑わう

     笑顔と熱気が再び十日町に―。立正佼成会開祖で十日町市名誉市民の庭野日敬師の功績を讃えると共に、市の振興と市民との交流が目的の「第47回生誕地まつり」が8日、市街地で開催。台風と新型コロナ禍で中止が続き、5年ぶりとあって全国各地からの来訪者と市民で賑わった。

    2023年10月14日号

  • やってはいけない事を全部やってしまった

    ざわつく電話DE詐欺

    松崎 房子 (元ゆずり葉編集委員)

     すでに1ヵ月以上も経ったのに、未だにザラリとする。
     ショートメールが入った。「電話料金の事でご連絡があります」とある。
    寄りにもよって、家計簿を広げ料金プランを変更した効果は上がっているのか? 疑問を感じていた所だった。思わず連絡先としてある番号に電話してしまった。
     即、折り返しかかってきた番号は東京管区の番号で数字自体もぜんぜん違う。「先程の番号と全然違いますがどういう事でしょうか?」「大丈夫ですよ。担当部署の者がご説明しますので」「そうなんですか?」「お客様が以前に契約された、サイトの料金が1年間未払いになっています。早急に必要料金9万9600円を振り込んでください」「そんな筈はありません。私は未だにスマホに不慣れで、サイトを契約したりは出来ません。した覚えも絶対にありません」「スマホからでなくても、PCからも出来るのです」「なんと言われても契約してはいませんから、お支払いはしません」「たまに誤認契約という事もあるので調べてみます」。
     しばらく時間を置いてまたかかってきた。「やはり誤認契約であることが判りました」「そうでしょう。絶対に契約した覚えが無いもの。ではこれでよろしいですね」「そうですが、当社のシステム上、一応全額御払い頂いて2日後に返金致しますので」「そんなの可笑しいではありませんか。払わなければどうなるのですか? こんな電話自体変じゃありません?」
    気のせいか相手の態度が変わった気がした。「払わなくても一向に構いませんよ。延滞金やら金利やらが加算されて、もっと高額の金額が引き落とされますから…」。あれこれやり取りが続いていい加減参ってしまった。
     前号の村山さんの原稿にあった、カタカナ語・和製英語? アルファベットの並び、しかも短縮? ますます混乱した。その時、自分でも変化が起きた。この金額で済むのなら、振り込んでもう終わりにしたい。高額をタンス預金していらっしゃる方もおいでらしいが、こんな気持ちかな?
    少し前に聞いた妹の対処方法が思い出された。『何が何でも本人にしか渡しません』本人が動けないので代わりの者が行きますから。『場所を教えて下さい。こちらから出向きますから』、事なきを得たとか。
     息子に連絡がついて、やっと件の電話を切った。散々息子に叱られたが、とにもかくにもセーフだった。
     知らない番号には出るな。ショートメールはやたらに開けるな。電話に出てしまったら会話をするな。
     やってはいけない事を全部やってしまった。

    2023年10月14日号

  • ヒダリマキマイマイ

    照井 麻美(津南星空写真部)

     雨が強く降っては止み、また雨が降っては止みと秋の長雨とは少し違った10月を迎えておりますが、森に入ればキノコも旬を迎え、道の駅やお土産店では秋の味覚がずらりと並んでいます。
     この雨に活動的なのは写真の「ヒダリマキマイマイ」です。
     字のごとくヒダリマキのかたつむりですが、左巻きの殻をもった種は少なく、国内で確認できている約6000種のうち、約60種ほどしかいないそうです。
     本州北部に生息し、湿った場所を好み、森林や草原などで見かけられ、大きさは3~5cmほどです。
     雨でぬれた地面や木の幹、夜はキノコに群がっていたりしますが、近年住宅地にも出没し、コンクリートの上に付く藻を食べているようなので、雨の降ったときは家の近くのコンクリート壁や枯れ葉がある湿った場所などを探してぜひ、ヒダリマキマイマイを見つけてみてください。
     ちなみに童謡「かたつむり」で歌われている「でんでんむし」とは、子供たちがかたつむりを突っつくと顔を引っ込める様から「出ん出ん虫(出ない出ない虫)」→でんでん虫になった説が有力だそうです。

    2023年10月14日号

  • 「笑売」で癒す『音鳴り』開店

    〇…ギタリスト・マジシャンの篠塚崇志さん

     『笑売』を理念に掲げ「酒・歌・皆んなの遊び処 音鳴り」を十日町市土市第2にオープンし、半年が過ぎた。経営するのは、ギタリストでマジシャンの「チャーリー篠塚」こと篠塚崇志さん(43)。

    2023年10月14日号

  • 聞き・読み・感じて、投票所へ

     じっくり聞き、読み、感じるべきだろう。津南町議選である。来週17日、告示だ。同時に期日前投票ができる期間が始まる。だが考えてほしい。今回の町議選はこれまでと、その様は大きく異なる。それは今日に至るまでの経過からも言える。現職を含め出馬表明が大幅に遅くなり、いまだ流動的な要素が現在進行形だ。ここはじっくり考え、選択すべきだろう。
     今度の改選期の特徴の一つは、現職多数が再出馬すること、さらに新人女性2人が挑むこと、さらに候補予定者16人のうち70代以上が9人いること、この3点だけでも、これまでにない町議選になっている。70代以上の多数の出馬は、いまの津南町の現状を端的に表している。高齢化率43%余の象徴であると共に、この世代が津南町を支えているマンパワーであるということ。つまり、年代差は際立った判断材料ではないことを物語っている。
     女性の挑戦は注目されがちだが、「ようやく」であり、「やっと」かもしれない現実が、いまの津南町ともいえる。今春の統一地方選で全国の市町村で多くの女性が議席を取り、議会における女性率が各段に上昇している現実があり、その風が津南町でも吹きつつあるのか、とも言える今回の町議選だ。だからこそ、じっくり聞き、読み、感じてほしいと強く思う。
     告示後、選挙広報が発行され、本紙は投票直前の来週21日号で候補者アンケートを掲載する。その質問は『桑原町政の評価と課題』。ここに候補者のスタンス・立脚点がある。今度の町議選の争点が見えてくる。議員に求められる問題意識、その政治センスこそ、いま津南町議会に求められているのではないか。投票を早まることはない。繰り返すが、じっくり聞き、読み、感じて、投票所に行ってほしい。

    2023年10月14日号